2ntブログ

正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[告知]小説の感想記事に関して、など。

お気づきの方もいらっしゃるとは思いますが先月からアフィリエイトを始めました。
感想記事の最初にドンと大きく載っている単行本の表紙amazonリンクは、今後ほとんどがアフィリエイトのものとなると思います。気になる方はご注意お願いします・・・。
先月までに書いた記事のリンクを全部アフィ用に張り替えるのは面倒くさいので放置の方向。



もういっこ、告知的なことを。こちらが本題。

このブログの他に、小説だけを限定で感想記事をアップしている複数人運営の別ブログ「君の片手に似合う本~The book becomes your one hand~」というのをやっているのですが、別にこの「正直どうでもいい」も漫画での更新に拘っているわけでもないので、許可をいただいてこちらでも小説感想記事をアップすることとしました。
これからは、小説の感想記事に関しては、このブログと「君の片手に似合う本」両方でアップすることとなります。
その際、漫画か小説かを分かりやすいように、これまで記事タイトルの頭につけていた[本]のタグを、[漫画][小説]と変更し使い分けようて行こうと思います。
変更点はこんな感じです。あんまり小説の記事をアップするのは漫画と比べると少ないと予想してるので、ブログの雰囲気はこれまでと大して変わらないんじゃないかなと思いますが。

まぁどうでもいいことですが、ブログの更新方法の変更ということで一応のご報告。



それで、せっかくなのでと小説ブログに自分が書いた記事をこちらのブログに転載しました。
もともと小説も取り扱っていて、カテゴリとしても存在していましたしね。
しかし転載記事の投下日付を最新のものにすると少々の混乱が起きたりRSS的に迷惑になったりしそうだったので、6月1日付けに小説ブログからの転載記事を全て投稿しておきました。
少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いと思いますし、書いてることもお粗末なものかもしれませんがそれは現在も大して変わらないのでいいや。
以下リスト。

醜くも強い愛の結末 『芋虫』
爽やかすぎるひと夏の恋愛劇 『潮騒』
”終わり”を描く4つの物語。 『4period』
センチメンタル・ロマンチズム『忘れないと誓ったぼくがいた』
あなたをもっと知りたいから。 『藍坂素敵な症候群』2巻
本気で挑む恐怖との対峙。 『さくら荘のペットな彼女』2巻
軽やかに読ませるテンポの良さが○ 『インシテミル』
打ち砕け、無限の教室! 『空ろの箱と零のマリア』1巻
微・三角関係修羅場ラブコメディ。『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』

以上。1年前くらいに書いたものもあるのでいまさら上げるのも恥ずかしいんですけども。
そんなちょろっとした告知でした。

[本]静かな夜の届け物。笠井スイ先生初短編集。『月夜のとらつぐみ』

月夜のとらつぐみ (ビームコミックス)月夜のとらつぐみ (ビームコミックス)
(2011/05/14)
笠井 スイ

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   こんなにも浅ましく 罪と偽りにまみれてまで

「ジゼル・アラン」を連載中の笠井スイ先生の短編集「月夜のとらつぐみ」。
Fellows誌上や同人誌で発表された全8篇の短編をズラリ収録しています。
ジゼル・アランで初めて笠井先生を知った、という人には丁度オススメしやすい一冊かと。笠井先生の世界に触れやすく、想像力をかき立てられる作品が詰まっていて楽しめます。
静かに力強く、登場人物の「生」を描いていく作品が
では特に気に入った作品を感想を個別にー。



・花の森の魔女さん

幼い兄妹が、魔女と噂されるおばあさんと出会うお話。
偏見を持っておばあさんに近づいた兄妹が、彼女の優しさに触れて徐々に打ち解けていく様子は実に心温まるものでした。おばあさんの微笑みが印象的。
また背景描写、特に見開きで庭に光が差し込んでくるシーンでは、ストーリーの展開と合わせ非常に晴れやかな気持ちにさせられました。
ミステリアスでどこか儚げで、かわいらしいおばあさん。素敵ですね!
序盤の微妙な気まずさの表現が上手く、後半に行くにつれての変化も良し。

・月夜のとらつぐみ

表題作。たった8ページですが雰囲気たっぷりで大好きです。
とらつぐみを擬人化し、少女が歌っているような絵をサイレントのように描き出していく作品。
淡々としていながらも心に残る、面白い読後感をくれるお話だと思います。

 これがとらつぐみの鳴き声なんだとか。
金属をこすったようなちょっと不安になる声ですが、どこか神聖で美しい響きも。
ちょっと物寂しいような、面白い声ですね。


この動画なんかは背景も作品にちょっと合っていていいですね。
作中ではとらつぐみの声がどんなものなのか、表現がほとんどされません。
どんな声なのか想像しながら読むもよし。実際に声を聞きながら読むもよし。

20110603232506.jpg

・仏頂面のバニー

コメディタッチで楽しく、読みやすい作品。
いつも仏頂面なバニーさんをなんとか笑顔にさせてみようと奮闘するバカ丸出しな男たちを描いたもので、他の収録作品と比べてもテンションが高め。
クスリとできるようなネタがいくつも続き、オチにも笑顔にさせていただきましたw
本当に男って単純でバカで、無駄にロマンチストでしょうもない。

・Story Teller Story 01 ELISA

同人誌で発表された「Story Teller Story」シリーズの1つ目。
ページ数が多く、このシリーズ2つで単行本の半分ほどを占めているほどのボリューム。
それだけに読み応えもあり、想像力を刺激する単行本前半の流れとは異なり、しっかりとしたストーリー展開が用意された、物語らしい物語となっています。
2作とも「嘘」をテーマにしており、1つ目のELISA編は不恰好でちょっと歪な恋愛模様が描かれています。嘘の罪悪感が絡みつくような味わいがこの作品の面白さ。

恋人に捨てられて精神を病んだエリサ。茶色い瞳の男に出会うと片っ端から恋人が自分のもとに帰ってきてくれたんだと錯覚し、すがり付く。恋人を面影を求めるように。
そんなエリサにかねてより恋心を寄せていたのが主人公のセドリック。偶然ながら彼もまた茶色い瞳をしていて、エリサはかつての恋人・アルバートだと勘違いをしてしまう。が、彼はその勘違いを正そうとはせず、彼女の前でだけは自分はアルバートだと言い張り逢瀬を重ねた。
まぁたとえ勘違いでも、好きな女性が自分のことを恋人だと思って甘く擦り寄ってくるのだから、しょうがないと言えばしょうがない。けれど跳ね除ける勇気が彼には必要だった。
確かに(嘘でも)恋人として過ごす時間は幸福でも、じわりじわり蝕んでくる罪悪感に、じきに彼は耐え切れなくなってしまう。愛する女性に、嘘をついて寄り添っている状況。セドリックは根は真面目なんですねぇ。でも真の正義漢でもなく、中途半端。だから途中で負けた。
愛する人を守りたいのに、そうするには嘘をつくしかない。彼女を本当に思うのなら、彼女に与えるべきはやさしい嘘か、それとも残酷な現実か。

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読んでいて心がズキズキと痛み出すような物語ですが、深い傷を負いながらも迎える切なくも優しいエンディングには思わず目頭も熱くなるというもの!
「君を幸せにしたかった。でも・・・うまく出来なくて・・・ごめん」 この胸キュン半端無い・・・!
嘘をついていたのは、きっとあなただけじゃない。嘘で膿んだままじゃ、君と向き合えない。

・Story Teller Story 02 NANCY

Story Teller Story2つ目。今回は女子校を舞台にした教師と生徒のお話。
このお話も「嘘」の罪悪感を強く描き出した内容。加えていじめ描写なども・・・。
罪悪感に悩みながら自らを恥じるモノローグが多く、より陰鬱な気分にさせられます・・・。
ストーリーテラーの成年のひょうひょうとした様子に安らぎを感じますが、やや不気味な印象も・・・結局得体の知れないままでしたし。そういう存在でいいんですけども。

主人公の先生はもう大人になっていて、きちんと世界が見えているんですが
いまさらヒステリックになること無いからこそ、静かに確かじっくりと深い絶望に沈んでいく。大人の余裕が、むしろそこの知れない恐怖を感じます。
けれどそうして自分を責めて責めて責めぬいて、ストーリーテラーの提供する一種の儀式を終えた後、最後に彼女に残った本当の思い。シンプルで美しい、真実。

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いやぁ唸らされますねぇ。気持ちの揺れ動きを丁寧に描きつつ、華やかではないしろしっかりとした達成感を得られる物語。嘘吐きたちの、傷だらけで切実なお話だと思います。

ストーリーテラーシリーズ2作とも、大好きなエピソードです。気持ちのいい作品ではないと思いますが・・・、もがき苦しむ人々が掴み取る、ささやかな幸せ。美味。



ではまとめ。
後半に尺の長い作品が集まっていますが、短編集としてバランスも良く読みやすくて良いですね。それぞれの短編に違った味わいがあり、多彩な楽しみがある一冊だと思います。
そしてこうして短編集で読むと感じるのは、笠井先生の絵の表現力の凄さ。
サイレントっぽい表現が多数登場することもそうですが、魅力とパワーのある絵がぎっしりと詰まっていると思います。キャラクターの表情も微細な描き分けがされてるように感じますし、背景の生き生きとした力強さは「ジゼル・アラン」でも発揮されてるものと変わりません。
絵本のような作品だなと感じることが多かったのは、きっと錯覚では無いんじゃないかと。
短編集なのでいろいろな作品が一冊の中で楽しめる上、味わい深いものが揃っています。
「ジゼル・アラン」とあわせてオススメしたい、笠井スイ先生の短編集でした。

『月夜のとらつぐみ』 ・・・・・・・・・・★★★★
静かで上品、丁寧な作品たちを楽しめます。雰囲気も良く、ストーリーものも読ませる!

[本]ちょっぴりオトナ、ちょっぴりカゲキ。 『amaro』創刊号

amaro vol.01 (マジキューコミックス)amaro vol.01 (マジキューコミックス)
(2011/05/25)
すめらぎ琥珀、小梅 けいと 他

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エンターブレインの新漫画誌「amaro」の創刊号。
amaroとはイタリア語で「苦い」という意味らしく、「萌え」や「美少女」が大好きでゲームや同人誌にも興味がある……でも少し落ち着いた作品を読みたい、そんな大人な貴方に送るコミック誌、みたいなのがキャッチコピーになっています。
雑誌のデザインなどから同じくエンターブレインが発行している漫画雑誌「Fellows!」を踏襲していることは明らかですが、様々な点でFellows!との差別化はされているなと感じました。
フェローズファンとしてはこちらもためしにチェックしてみるかなーと思い買ったのですが
これがかなり面白くできた雑誌でして、創刊号なので応援の意も込めて更新をと!
フェローズとの比較が楽なので、どういったところが異なっているかまずは箇条書き的に。

・掲載作家陣の作風
参加されている作家さんたちの名前をつらつら見ていくと、成年向けの界隈で名前をよく見かける方々がそろっています。全員ではありませんが、そういう方向性も少々あるということです。
amaroは一般誌ではありますが、一部過激な描写も見られます。
ただエロス的にぶっ飛んだ内容のものはむしろ少なく、多数を占めるのはのんびりと楽しめたり、ちょっと切なかったり、微笑ましかったりする作品たち。確かに落ち着きを感じられる誌面になっているとは思います。エロコメというよりラブコメというべき作品が揃っていますかね。
どんな作品が載っているかは、公式HPに掲載作品紹介ページがあるのでそちらを参照。
新人を育てる場というより、外から作家さんを呼んでくるパターンが多そうです。

・雑誌としての構成
Fellowsは一切広告をいれず、また巻頭口絵以外ではカラーページを設けていないなど、ストイックさを感じさせるような誌面で1号から続いていますが、この「amaro」はしっかりカラー入り。
巻頭カラーイラストギャラリーを売りの1つにしてるようにも感じられます。
それと、雑誌としての構成がなかなか面白い風になってるのも特徴かなと。
創刊号では連載策(次号に『続く』とあるもの)が4作あり、そのほかは読みきり作品な様子なのですが、その読みきり作品にテーマを設けており、統一感のあるムードに仕上がっているのです。創刊号のテーマは『はじめての・・・』ということで私好みのこっぱずかしいニヤニヤ作品がいくつか掲載されておりガッツポーズ。また下で取り上げます。
雑誌でありながらアンソロジーコミックという側面も持つのはなかなか面白いなと。
また真田鈴先生はアマガミアンソロジーで連続掲載してた響先輩を特集した『If・・・』シリーズの新作も載るなど、ここもオリジナルに拘るFellowsとは異なった方向性を見せています。
そういえば掲載作家さんに『アマガミ Various Artists』に作品を掲載したことのある作家さんがちらほら見受けられますが、もしかしたら出発点はそこなのでしょうか?

・・・と、大きく違うと感じたのはこの2点ですか。
かわいらしい女の子がぎっしり詰まった誌面は非常に華やかですが、「やりすぎじゃない?」と思うようなハラハラしたような作品は無く、そこはなるほど大人な落ち着き(?)。
では以下、特に気に入った作品を個別感想なんぞ。



・キス

もうまんまですがキスを描いた作品。オールカラー。とろしお先生作。
なんにせよこのラストのキスの幸福感と言ったらなんでしょうねコレ!もう!
20110602213708.jpg (クリック拡大)

「すっごいふわふわ・・・」 「もう1回確認させて」

女の子の唇をすごくおいしそう描いてくれていて辛抱たまらんですよ!
おっぱいもみもみなシーンもあり、ごちそう様でしたな短編作品。

・はじめてのお泊り

個人的にイチオシなのがこの作品。水瀬るるう先生の作品。
恋人いない暦=年齢なサラリーマンとOLさんが、会社の飲み会の帰りに勢いで一緒に帰ってしまって始まるお話なのですが、その強烈な初々しさに眩暈してしまいました。
「今夜僕の部屋に初めてお母さん以外の女の人が!」とテンション上げる主人公、ドキドキしながらヘタクソに彼氏がいるのかいないか聞き出そうとすると・・・

20110602213705.jpg (クリック拡大)

相手も男の部屋に入るの初めてでしたーってあああかわいいいいいいい!!
最近いろいろと社会人ヒロインに心揺るぎっぱなしなのですが、ここにもいましたか素晴らしい社会人ヒロインが!大人なのに奇跡のような初々しさを発揮するとき、俺の胸のときめきも加速するのです!普段そんなそぶりを見せないからこその破壊力・・・!
ダサい下着着けてきちゃったなぁと後悔しつつ勝負下着を着てきたら・・・と悶々するヒロインの様子にこちらも悶々させれましたし、彼女の後にお風呂に入った主人公が発した「間接お尻~」の童貞臭さに涙。体がかゆくなりそうな恥ずかしくも嬉しいイベントが盛りだくさん。

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最後までニヤニヤできる快作でした。読みきりですが、連載で読んで見たいなぁ。

・はじめての腐女子

ギャル系女子高生がふと読んでしまった漫画で腐趣味に目覚めてしまうお話。
新たな世界に興味津々ながらも他人の目が気になりオドオドしてしまう様子にほっこり。
BL漫画を読みたい買いたい!・・・けどそんな自分を知られるのが怖い!
ということで赤面しながら慌てまくる主人公が可愛いのなんの。
ナチュラルに毒吐きまくるゆかりちゃんのお気に入りのキャラクターです。
テンポが良く絵も読みやすく、連載で読んで見たい作品の1つ。作者のあわ箱さん、「浪漫三重奏」の作者さんだったんですね。なるほどなと。

・ミミック

山田いぶき先生の連載作品。
学校でウワサのお嬢様・・・と、偶然帰り道が一緒になった主人公。
そこで彼女の秘密を知ってしまった彼は、彼女の家へ招待されることに。
常備したボウガンで暴走イノシシをしとめてみせた彼女は、森の洞窟にすむサバイバル系美少女だったのでした。お嬢様だと誤解を招いた毛皮は、単なる戦利品だったのです。

20110602213702.jpg

ワイルドだけどかわいいからOKOK。彼女の笑顔の爽やかさにやられました。



そのほか。
・してんA/B 井ノ本リカ子/BENNY'S
違ったキャラクターからとあるケーキショップの1日を描くシリーズ。
未来を行くもの、未来を夢見るものと、少女らと女性らで違った立ち位置から世界を見て感じていることが分かり、微笑ましく楽しめるシリーズ。
・はじめての禁煙/馬鈴薯
指ペロペロするお姉さんえっちぃですねぇ。しかしもっと情熱込めて胸を揉んで欲しかった。(え
・はじめての恋 虹と桜と染める初春/渡まかな
話のインパクトはやや薄かったにしろ、ラストの切なさ・美しさにはやられました。
しっかりと完結して見せたというところで読みきりとして良い作品だったかなと。
・Gift Bringer/clover
おやハイパーピンチのお方じゃないですか。買ってから分かって嬉しかったです。個人的にかなり好きな絵を描いて下さる作家さんで、オリジナルは初めて読みましたが面白かったです。
若干のサービスシーンはありますが、これも微笑ましく読み進められる良作。

こんなところですかね。個人的にはかなり楽しめた1冊でした。
しかし値段が若干高めな設定なので、買うときちょっと躊躇してしまいました。漫画雑誌で900円オーバーか・・・。Fellowsみたいにどんどん分厚くなっていってくれれば嬉しいですね。
次号は夏発売予定。8月発売とすれば3ヶ月おきの発売になるのかも?
ちなみに次のアンソロジーテーマは「男装女子」・・・きっと買うでしょうねw
そんな感じの「amaro」創刊号の感想でした。掘り出し物的面白さアリ。

『amaro』vol.01 ・・・・・・・・・・★★★☆
新創刊、ちょっとオトナなアナタのための美少女コミック誌。アンソロジー企画大当たり!

[小説]微・三角関係修羅場ラブコメディ。『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』

転載記事。詳しくはこちらで→[告知]小説の感想記事に関して
少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる (GA文庫)俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる (GA文庫)
(2011/02/15)
裕時 悠示

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    これがあたしの真の力よぎゅいんぎゅいんぎゅいん

ライトノベル「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」 発売日前に完売相次ぐ
『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』重版決定
…と、GA文庫ではちょっと珍しく?(失礼)1巻目から話題沸騰な新シリーズ
裕時悠示先生の「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」を読んだので感想を。
なんかよく話に上がるに試しに読んでいるか~とネット人気にホイホイ釣られた形になってしまいましたが、これがなかなか楽しめる内容で売れているのも納得です。

20Pほどの短編をいくつか重ねてゆき、物語を進行させていく形式をとっており
おかげでコメディとして非常にテンポよく読めるのはこの作品の強みの1つ。
加えてメインヒロイン2人のキャラバランスも王道ながら実にいい。
突然主人公に告白してきた帰国子女・夏川真鈴。顔◎スタイル◎性格△なJOJO好きお嬢様。
暴れん坊な暴食幼なじみ・春先千和。頭もちょっぴり残念なやきもち焼き。
無理やりお嬢様の彼氏に仕立て上げられた主人公と、その由を知らされず混乱・嫉妬する千和ちゃんという構図。幼なじみにやきもちを焼かれるというのはなかなかロマンが詰まっておりますな!
ナイスバディで、その上突然主人公の彼女になってしまった真鈴に最初は敵意むき出しだった彼女ですが、真鈴にうまく言いくるめられ、メチャモテ☆を目指す謎の部活に入れられてしまいます。
彼女持ちになった主人公への対抗心として、自分もイケメン彼氏を作ると言い出しますが、モテる女の子らしさ皆無な千和にすんなり彼氏ができるわけもなく…。
天真爛漫で天然におばかな千和と、真面目なように見えて茶目っ毛たっぷりな真鈴、そして彼女たちに振り回される主人公を描いた、微・三角関係修羅場ラブコメディとなっています。

主人公が医者を目指している理由や、終盤の展開はなかなか感動的ですが
基本は肩の力を抜いて楽しめる能天気なハイテンションコメディ。
JOJOやドラゴンボールを始めパロディネタや主人公の黒歴史ノートなど、読んでてアイターな気分にさせてくれる笑いもたくさん届けてくれましたw黒歴史ノートは特にひどいw
ただ、これは次回予告で作者自身いじっていましたが、1巻の時点ではそれほど「修羅場」になっていないというところは若干残念。というのも、千和がまだ主人公への恋心を恥ずかしがってあらわにしていないことと、真鈴がまだ恋愛に本気になっていないということで、よくある「主人公の手を引き合う女の子2人」の構図にはなっていないのです。
2人ともが恋心が高まりオープンになってからこそが「修羅場」の醍醐味。
ヒロイン2人ともの心境に変化をもたらした終盤の展開を経て、エピローグではやっとベタな修羅場シーンに突入しました。2巻ではさらに熱のこもった修羅場が見れるようになるでしょうか。期待!

さらりとまとめ。
1巻の時点では「修羅場」とまではなっていませんが、今後それが盛り上がることは必至。
ラブコメとして盛り上がってくるのは2巻以降かな。1巻の時点でもやきもちを焼く幼なじみヒロインや、主人公を挑発するお嬢様となかなかツボは抑えてありますが。
コメディとしては問題なく、非常に楽しめる内容となっているのではないでしょうか。
ヒロイン2人とも違った魅力があり、それぞれとてもかわいらしいです、
イラストも作風にあっていて○。るろおさんの絵は好きですなぁ。
JOJOしいお嬢様の過去も気になるところですし、2巻も継続したいと思います。

期待の新シリーズ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」でした。

[小説]打ち砕け、無限の教室! 『空ろの箱と零のマリア』1巻

転載記事。詳しくはこちらで→[告知]小説の感想記事に関して
少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。

空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)
(2009/01/07)
御影 瑛路

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<あらすじ>

3月2日、中途半端な時期にやってきた転校生「音無彩矢」からの、突然の宣戦布告。
僕はその行動の意味も、この世界の秘密も、“箱”の存在も知らなかった。
けれど気づくことになる。
この『教室』は、『所有者』の願いによって、同じ日を何千何万と繰り返していることに――

というほんのり香ばしい設定な本作ですが、かなり面白かったです。
二転三転どころか5転くらいする後半の怒涛の展開!
何度も何度も、推理の根本からひっくり返されるのはもはや快感の域。
正直序盤は停滞感MAXで理解不能の状況が展開されて、これは失敗したかなーと思ったら
中盤からの、具合的には『27754回目』からのスピード感はたまらなかったw
これは作者の狙いにハマった感じでしょうねぇ、やられた。

この作品のキモは、間違いなく『閉塞感』。
繰り返される、望むはずの日常。ただそれを享受さえしていればいい。
けれどそれでも抗おうとした時、この作られた日常が不快感しかもたらさない。
努力も情報も感情も、全て無かったことになる、圧倒的虚無感。
先の見えない迷路をさまようような、どうしようもない不安を味わえます。
「敵」がいないというのも面白いなぁと。
実際いることはいるんですが、本当に打ち倒すべきは「状況」そのものという。
解決方法が自分では思いつかなかったので
主人公たちが答えを見つけてくれた瞬間は、とても気持ち良かったw

非常に重たいシナリオと設定でしたが
テキスト自体は非常に読みやすく軽めなテンポ。
キャラクターたちのやり取りもコミカルなものが多くて楽しめました。
そしてラストも、主題から離れ過ぎない・かつライトノベルらしい絶妙のラインで決着。
これはいいシリーズだなぁ。
現在4巻まで出ているので、ちょっとずつ読み進めていこうと思います。

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引っ越し先

ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

楽園に花束を

プロフィール

漣

Author:漣
「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

連絡先。
omuraisu0317あっとyahoo.co.jp(あっと→@に)

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基本毎日います。記事にしない漫画感想とかもたまにつぶやいてますので、宜しければどうぞ。

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