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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[本]黒スト祭りだよお兄ちゃん!『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』4巻

お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!(4) (アクションコミックス)お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!(4) (アクションコミックス)
(2011/03/19)
草野 紅壱

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   「微熱少年の脈動」って・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ながーいタイトルで有名な「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」の4巻が発売されましたので今回はこの作品で更新。
1月からTVアニメも放送されていましまして、規制の嵐だったとは言え非常に楽しめました!
個人的には今期のダークホースだったなと。東海地方では先日最終話が放送されましたが、毎週すごく楽しめましたねぇ。無茶苦茶にテンポ良く、メイン女性声優陣たちのがんばりも面白く見所十分。原作よりもAGE探検隊のメンバーが立っていてギャグも◎!いいアニメでした。
まぁアニメの話は置いときまして、内容のことをー。



アニメ版は原作の内容を飛び越えて、かなりストーリーを先行していきました。
4巻はアニメ版で言うところの6話くらいからスタートします。
とあるアクシデントから同じクラスの近藤繭佳との奇妙な関係をスタートさせた主人公・修輔。同時に黒ストという新境地を見つけた彼ですが、奈緒と彩葉も黙ってはいません!

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2人そろって黒パンストを身につけ、眠る修輔に擦り寄ってみたり・・・!
幸せそうな修輔の寝顔にムカつきますけどー!しかしそれよりも黒パンストに目覚めつつある彼のためにバッチリ黒スト着付けてやってくる2人がかわゆいですなぁ。
確かに修羅場なんだけど、深刻さのカケラもない雰囲気もこの作品のいいところ!
4巻もばっちりそれを味わえますし、それどころかよりパワーアップしてる感アリ。
近藤さんがよりディープに主人公と絡みだすこの巻は、個人的には過去最高のニヤニヤを観測したかも知れません。
というかほかヒロインたちが普通じゃなさすぎて、近藤さんの正統派っぷりが輝く!
・・・と自分で書いててすぐに間違いに気づきました。近藤さんもあまり普通じゃなかった・・・。おしとやかな外見をとは裏腹に、趣味のBLに関することになら豹変してしまう彼女。BL熟練者である彼女をしてレジに持っていくことがはばかられるとまで言わしめるハードBL本を修輔に買いに向かせたり、彼をペットと扱うなどちょっとSな面を見せてくれます。ほっこり。
でもやっぱり彼女の赤面にはグラリと大きく心揺るがされるのも事実!

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ヒロインとしての純度という言い方は語弊あるかと思いますが、やはり彼女は(この作品の中では、という前提つ付きでw)正統派なキャラクターであるなぁと自分は感じます。
お弁当も作ってくれるしパンツ見られれば赤面するし、乙女力高し。うん、貴重だ!
まー奈緒のゆがみきった兄への行為も自分は大好きなんですけどね!

はてさて、近藤が登場してから激動の性癖変遷を迎えている主人公・修輔ですが
ご褒美のためとはいえ、BLに理解を得ていく彼の力(もとい必死さ)は凄いですね!
彼女の命令に修輔もげんなりしてはくるのですが、「これを成し遂げればなにかご褒美がもらえるかも・・・」とむしろノリノリでBLを買いに向かう始末。
そして煩悩に突き動かされ、ペラペラとBL本の感想を述べるお兄ちゃんの図。

20110330220019.jpg

みじめすぎるよおにいちゃん・・・。奈緒もテンションが上がるというものです。



変態コメディということで語る部分は今回少ないですが、安心して読める作品だなぁと。
特に主人公と近藤さんのキラメキがすさまじい第4巻でした。かなりダメな輝きですが!
キャラ同士のにぎやかで魅力的な変態トークは今回もやはり冴えています。
しかしストーリーの進み具合はちょっとゆったりしており、そこは少しだけ残念だった点。スローながら読者をあきさせない展開をしていますし、存分に笑わさせていただきましたが。
今回表紙を飾った奈緒は大体いつもどおりwしかし彼女にも若干のBL覚醒の兆しが?
彩葉ちゃんはどんどんイロモノ化・・・というかネタ要因化著しい上にこの巻ちょっと影薄かったですね・・・。こういうアグレッシブな女の子は好きなのでもっと活躍を見たいところ!
そういう4巻でしたが、思いのほか良かったアニメ化の勢いそのままに、このまま続いていってほしい作品ですね。5巻を楽しみに待つといたします。
ああ、コイツラ本当にバカばっかりだな。っていう、そういう漫画。

『お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!』4巻 ・・・・・・・・・★★★☆
安心安全の変態ハーレムコメディー(?)。黒ストを目に焼き付けました。

[告知]ラジオやります。

『正直どうでもいい酔いどれ眼鏡ラジオ31』のお知らせ

【日時】
3/27 日曜日 22:00~23:30
※基本的には1.5時間の予定です。機材トラブル等の予期せぬ事態で開始が遅れた場合・盛り上がりに応じて延長する場合のために、23:30~24:00の30分間を予備とします。


【話す人達】
葵(あおい)
葵(あおい) from 酔いどれ眼鏡の漫画居酒屋
漣(さざなみ)
漣(さざなみ) from 正直どうでもいい(当ブログ)


【ゲスト】
ゴルゴ31
ゴルゴ31 from ゴルゴ31


【話す話題】
完結を迎えた『アフタヌーン』連載の「秒速5センチメートル」の話
同じく『アフタヌーン』より、復活を果たした「二代目げんしけん」の話
そこから、自分の体験や現状を織りまぜてのオタク的モテ・非モテ体験~今時の大学生のリアルとは!?~
そして、名作・傑作の良いコミカライズの話(メイン)
※飽くまでも予定です。


【配信URL】
http://www.ustream.tv/channel/%E6%9C%AC%E7%95%AA%E4%BA%88%E5%AE%9A%E5%9C%B0


以下、【話す話題】について少々補足。
クライマックスを迎えているアフタヌーン連載の「秒速5センチメートル」の話。
3月25日に発売されたアフタヌーン5月号にて完結を迎えたこの作品について。
アニメ・小説・漫画と様々なメディアで展開している「秒速5センチメートル」ですがここでは、主に漫画版のお話になるんじゃないかなと思います。
最新話(最終話)の話も出るはずなので、ネタバレは注意です。


同じく『アフタヌーン』より、復活を果たした「二代目げんしけん」の話
限定解除されてやっほいな「二代目げんしけん」のお話。
小ネタとかキャラクターとかの話をする・・・のかな。既読者向けの内容になりそうですね。
そういえば今月号も大変良きものでございました(笑顔)。


そこから、自分の体験や現状を織りまぜてのオタク的モテ・非モテ体験~今時の大学生のリアルとは!?~
葵さんの元カノをずんずく掘り下げていきたいコーナーですね。(おい
最近ブログでは話題にしていませんが、一応自分もしょっぱい大学生やっていますのでそういう話もするかもしれません。


そして、名作・傑作の良いコミカライズの話(メイン)
話題の幅広さから一番いろんな漫画の話をするのではないかなという個所。
葵さんが話題を提供してくれている記事があるので(記事リンク→愛と敬意と幸福の結晶!コミカライズ作品のススメ!)、これに多少沿った内容を喋ると思います。
「他にもこのコミカライズもいいよねぇ」なんて話がたくさん出来たら良いですね。


話す人の当日の余裕次第ではありますが、チャット・ツイッターの書き込みは出来る限り確認するつもりです。
必ず反応する事をお約束は出来ませんが、ご感想やご意見等、遠慮なく書き込んで下さい。



エイプリルフール記事のフライングではないです。本当にラジオやります。
びっくりですね、ネトラジ初めてです。
しかし・・・初ラジオでゲストさんがゴルゴさんて!本当にありがとうございます・・・!
なにぶん自分も葵さんもラジオ初挑戦ということで、当日突然のトラブルが起きたりする可能性もありますが、そうならないように頑張ります。何かなったら笑えばいいと思うよ(白目)
至らぬ点もたくさんあると思いますが、よろしくおねがいしますー。

ぶっちゃけ超緊張してて漫画も手に付きません。あばばばばあば

[本]このクラスに神様を作ろう。 『よいこの黙示録』1巻

よいこの黙示録(1) (イブニングKC)よいこの黙示録(1) (イブニングKC)
(2011/03/23)
青山 景

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   森ユリカを教祖にして このクラスに宗教を興す

待ってましたの青山景先生新作「よいこの黙示録」第1巻、発売されました。
オビには「ストロボライトの」と作者紹介がされていましたが、そんなに有名でしたっけ。いや、大変好きな作品ですので嬉しいのですが!レビューも書きました。
本作のテーマは小学児童と「宗教」。…なんだかミスマッチかつ危うそうな組み合わせですが、そうして出来上がったこの物語は不思議と新しい読み心地に仕上がっています。
今回はこの作品の感想でもー。



もともとの担任が産休を取り、新しく4年2組を受け持つことになった新米教師・湯島朝子。
はりきって子どもたちの前に立つ彼女ですが…早々からクラスはおかしな流れに。
地元の川にホタルはもういないのだという主張する女の子グループと、クラスの中でも目立たない部類の無表情な女の子・森ユリカが、不思議な力を使ってホタルを川に呼び寄せた、よってホタルはあの川にいると主張する(ちょっと冴えない系)グループが対立。
いきなりな展開に戸惑う湯島先生ですが、ひっそりと会話に参加して流れを形成し、クラスを対立へと導いた、裏方の支配者がいたことに気づく。その少年の名前は、伊勢崎大輔。
この騒動を意図的に作りだした彼の目的は、小学生離れした恐るべきものだった。

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4年2組全体を、1つの宗教でまとめあげること。小規模新興宗教の立ち上げだ。
よりよいクラスにするためには…と、苦汁をなめる思いで彼につき従うハメに。
10歳の少年少女を巡る、教育と宗教の新しい形の学園ドラマが始まりました。



キーとなる人物は、宗教成立を企てる謎の少年・伊勢崎と
彼が教祖に仕立てあげようとしているミステリアスな少女・森ユリカ。
宗教と聞くと、私はなんだか近寄りがたいものと感じてしまうのですが
小学校を舞台にしつつ、また主人公として憎めないドジっ娘先生に置くことで、マイルドで親しみやすい作品へと雰囲気をよくしてくれています。
かといってぬるい内容というわけではない。まだまだ物語の序盤だと思いますが、宗教が成立していくためのステップをあえて作りだしていく様子には感心。読ませるものがありました。
小中学校には、というかクラスには独特の社会構造が成されていたなと、今になって自分は思い出すわけですが、当時のことを思い出しながらも読んでみるのも面白いかも。
宗教を作るというのは、いわば全く新しい社会構造を生み出すことなのですね
本作が1巻のうちに辿った宗教形成までの道のりは、非常に理にかなっています。
特定の人物(森ユリカ)が、どこか特別な人間であるということをアピールし、またそれをクラス全体の共通認識にさせる。そうなると当然反発を覚える多くの人間からはユリカは良くは思われません。恐れにも似た感情で、疎まれるようになります。
クラス内としてはそれはいじめという形になるのですが、そうして特別な感情で持って行われる迫害行為は、きっかけさえあれば恐怖を崇拝にすり替えられる。それは史実が証明している。

先にも書きましたが、小中学時代にはクラスごとにやや違った雰囲気があったなぁと自分は思い出しました。複数の人間が一か所に集まり長時間を共に過ごすなら、その集団の中にささやかでもルールのようなものが発生するのでしょう。そして本作は本来なら自然に生まれてくるであろうそのルールを、人の手で故意的に生み出してやろうというお話。その「ルール」を言い変えて「宗教」としている、と。なかなか斬新な学園漫画だなぁと感じます。



本作の重要人物・無理ユリカちゃんは面白いキャラですねぇ。
伊勢崎によって教祖に仕立て上げられそうな少女なのですが、彼女自身やはりちょっと他の子とは違う雰囲気をかもしています。
20110324161442.jpg
ファンタジーなようで、非常に現実的なこの作品。でも彼女には秘密もありそうです。
最初にホタルを呼んだ件でも、恐らくは周囲の人間がそう信じ込まされたものなんだろうとは思いますが、もしかすると超常の力を本当に持っていたりして。
そして表紙イラストにも表立っては出てきてない辺り流石な伊勢崎君の真の目的とは何か。
宗教を興した先に、なにを目指しているのか。まだ明かされない部分が多い男の子ですね。
そして忘れてはならない主人公の湯島先生。影薄いけど、がんばってますよ!

黙示録

パンチラやシャワーシーン等、サービスをたくさんしてくれる大変ナイスな新米教師。
しかし本作中最もアツいのは、彼女と伊勢崎君のやり取りであるということは言うまでもないことなのです。完全にイニシアチブをとられており、どっちが年上でどっちが先生だ状態。
社会人女性が小学生の男の子に完全に手玉に取られてしまっている様子にはほっこりせざるを得ない!オネショタってヤツですかぁー!
もともとかなりなドジっ娘体質なようで、今後どんなことをしてくれるのかも楽しみ!
面白いキャラクターが多いのも本作の好きなところですねぇ。



ではまとめ。
これまでの学園・教師漫画とはまた少し違った切り口で教育現場を捉えてる作品。
宗教という言葉に身構える必要はありませんが、しっかりと内容で読ませる、深さのある物語となっていると思います。今後さらに大きく揺らいでいくであろうクラスの内部構造がどう描かれていくのか、今からとても楽しみだったりします。
子どもたちがたくさん登場しますが、しっかり描き分けはされていますね。
作画のクオリティはなかなか高いと思います。キャラクター可愛いですしね!
そんな感じで結構お気に入りの新シリーズ。冬発売予定の2巻が待ち遠しい。
混乱する人間関係の裏で立ち回る少年伊勢崎と、ドジっ娘先生朝子の活躍を楽しみにしています。中島君とユリカ、湯島先生と伊勢崎君と、期待できるペアが2つも・・・!

『よいこの黙示録』1巻 ・・・・・・・・・★★★★
独特のテーマですが読みやすい学園・教師漫画。先生もっとドジになってください!

[本]カッコよくて弱くて泣き虫で強がりで 『クララはいつも傷だらけ』

クララはいつも傷だらけ (mellow mellow COMICS)クララはいつも傷だらけ (mellow mellow COMICS)
(2009/01/29)
山田酉子

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   かわいいなあ 泣かせたい

BL漫画レビュー初挑戦といたします。このブログはどこへ行くのか^q^
レビューは初めてですが読むこと自体は初めてではなく、家族から「世界一初恋」とか借りて読んでましたが(そういや4月からTVアニメやりますねぇ)・・・、まぁこれまであんまり馴染みが無かったジャンルではあります。
そんな自分がなんで今回BLでかと言うと、先日読んだ「女の子のすべて」(→レビュー)が大変素晴らしかったので、これならばと作者の別作品も購入したというわけでであります。
というわけで、普段このブログを見てくれている人たちにどれほどの需要があるか分かりませんが、今回は「クララはいつも傷だらけ」で更新です。物は試し、という感じで。

本作は短編集となっており、6つの独立したエピソードを収録しています。
内気になった3つを個別で感想を書いていこうかなと。

・クララはいつも傷だらけ

表題作。クララとはメインキャラの倉持くんの愛称。
クララは大学でも有名なモテ男で、その上乱暴者。
そんな彼をあっさりお持ち帰りして夜を共にしたゲイの主人公ですが、それ以降クララは何かと彼にまとわりつくようになります。
人懐っこくて寂しがり屋で、だからすぐに繋がりあうことを求めてくるクララ。
ひたむきに自分を想ってくれる存在。そりゃあ、心動かされてしまうというものです。

20110322021005.jpg

自分が隣にいて当然だ、と言わんばかりに主人公と女の子の間に割り込むクララ。
独占欲強い人間は女の子だろうと男の子だろうとかわゆいものぞ。

最初は「たった一回ヤったくらいで」なんてクララを疎ましく考えていたように、性に奔放な主人公。束縛されることは何より嫌だという人物でした。
そんな彼も物語の最後には「かわいいなあ 泣かせたい」「何度も 何度も」と、彼と共の未来をなんてことなく自然に見据えた考えを持つようになっている。クララしか見えなくなってる。この変化には思わずニヤリ。
「虐めたい」「泣かせたい」なんてそんなちょっと刺激的でサディスティックな欲望は、もっと近づきたい・触れてみたい・・・そんな深層心理の表れみたいで。
Sなようで従順なクララと、見た目以上にドSな主人公。いいペアじゃないですか。
物語としてのインパクトはやや薄く、性的描写も少ないですが、心の揺れ動きを丁寧にたどった作品となっています。クララは怒りながら目に涙をためているのが似合いますね!
傷だらけなクララが一番かわいいのです。

・テイクイットイージーマイブラザー

初恋の相手は義兄。ただいま同居中。
主人公の、いつもちょっと拗ねたような表情がなんとも可愛らしいですが
キャラクターとして特徴的なのはやはり義兄の林太郎ですよ。最初はイラッとしましたが、底知れぬ魅力を持つ野郎じゃないかと。
イタズラに主人公を惑わせるそぶりだったり、その襲い受けっぷりだったり。ひょいひょいのっかっちゃう主人公もなんだかなぁですが、林太郎は数上手。でも林太郎も自分から決定的な行動を起こすことはしない。主人公にそれを促すように経ち回る。策略家というか、卑怯者というか、ある意味弱いかな。
林太郎も主人公も、なんとなくお互いがお互いを凄く好きなんだと言うことは分かってる。
けれど主人公は自信が持てず、林太郎は主人公の言葉を待っていて・・・どんな風で、上手く前に進めない二人。主人公が不安を吐露するシーンはセンチメンタルでお気に入り。

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思い通りにいかない現実へのもどかしさを嘆きつつも、きっとコイツなら、なんて甘い期待も抱いてみたりして。自分を選んでくれるんじゃないかななんて考えて、それは良いことなのか悪いことなのかも判断できない。でもそんな夢に焦がれてしまう。
なんとなく自分は、この2人はずっとこんな曖昧で生ぬるい関係でいて欲しいかったり。
すぐ近くにいるのに上手く相手を捕まえられない、そんな弱い2人のまま。
まぁ林太郎がまた変なことしてすぐにくっついてしまうような気もするなぁw
あとなんか収録6作の中で一番エロかった気が。でも別にそこは・・・うん。

・むくどりソーダ

独特の空気が蔓延してる作品。ああ、とても好きな感じだ。
ささやかで不透明で漠然とした、でもどうしようもなく膨らむ将来への不安。
宵のころに空に羽ばたく無数のむくどり、という絵がいくつか登場し
それを見るたびになんか言葉にならない感情がふんわりやってくる。
物語としては、恋愛というより不安と戦うために寄り添った少年2人、という感じで、そのゆるさや儚さがもなんだかツボ。ちょっとズレた青春チック。
何気にこの短編集では一番好きかも知れない、単行本最後に収録されている短編です。



ではまとめ。
個人的にはもっと捻くれてほしいなぁという一冊でした。
「女の子のすべて」と比べても大分スウィート。むしろあちらの作品で女の子を酷い目にあわせすぎだろという気もw更にトゲトゲしてもよかったです。短編集として1つくらい。印象に残らない作品を少々ありましたので。
しかし純粋に物語として・ラブストーリーとして、楽しめました。
丁寧に丁寧に心の動きを追って描写していき、キャラクターの行動・心理が自然で無理のない印象を受けました。上手い着地点に向かわなくても、それが2人にとっては正解なんだろうと思わせるような。
あとこの作家さんの作りだす空気感に自分が凄くハマることを再認識。山田酉子先生は要チェック。自分に言い聞かせてみる。頭の中が渇くような、温かくなるような、そんな感じ。
身構える必要があるほどの過激さはありませんでしたし、割と読みやすかったです。
しかし成年向けマークないのに成年向けの「女の子のすべて」より消しが薄い気が!というか消されてねーよ!フリーダムだなBL!まぁ目立つほどの数はありませんけどね、性描写。
そんなわけで「クララはいつも傷だらけ」、なかなかでした。

『クララはいつも傷だらけ』・・・・・・・・・★★★☆
心のひだをくすぐる情景、言葉、人物。いい作家さんだなぁ。

[本]百花繚乱!フェローズ作家陣勢ぞろい短編集 『Awesome Fellows!』

今回で記事URLが1000に。公開できてるのはもっと少ないですが・・・嬉しいですね。
Awesome Fellows! (ビームコミックス)Awesome Fellows! (ビームコミックス)
(2011/03/14)
森 薫、入江 亜季 他

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   お休みなさいませ 坊っちゃま

Fellows!の販促小冊子「メイドフェローズ」「ロボットフェローズ」「ミュージックフェローズ」「メガネフェローズ」「チャイナフェローズ」を一冊にまとめた、総集編的単行本。
小冊子はエンターブレインの公式通販や、一部漫画専門書店等で購入した際に付いてきたもの。最初は平綴じだったのですが、本紙のボリュームアップに釣られるようにこちらもページ数がぐんぐん上昇してゆき、無料の小冊子なのに80ページ程もあり無線綴じ(単行本みたいに本の背があるもの)という非常に立派なものに進化しました。フェローズ編集は素晴らしい漫画馬鹿だと思います!

さて、そんな特殊な短編集ということで、作品を掲載している作家陣も多種多様。
森薫先生、入江亜季先生などフェローズの看板作家さんも複数作品を描いていますし、完璧な新人さんも数多くいらっしゃいます。色んな作家さんが、与えられたテーマに対し作品を寄稿。とにかくごった煮感が凄まじい一冊となっていますが、それも面白いですよね。
amazonからのコピペですが、執筆参加作家一覧は、睦月のぞみ、高橋那津子、しおやてるこ、森薫、入江亜季、梅津ゆり、長崎ライチ、百名哲、冨明仁、福島聡、宮田紘次、犬童千絵、高橋拡那、福島久美子、丸山薫、吉田覚、吉田聡美、高田健一、高田築、佐々木一浩、昆裕美子、小暮さきこ、新居美智代、真田順子(以上敬称略)となっています。
ではいくつかお気に入りの作品をさらりと。

・メイドメイドメイド/高田健一
メイドづくしの4コマ漫画。高田先生ならではシュールさがいいですねぇ。
これ連載して欲しいくらい好きなんですが無理かなぁー・・・。自由気ままなメイドの大群!

・こみゅにけーしょん・ぶれいくだうん/福島聡
これはけしからん百合漫画。テーマとしては音楽漫画なんですがw
おっぱいをイヤホンのプラグでつつくというのは、凄いフェティシズムを感じると同時に、なんだか面白い絵だなぁと感心させられたり。ふへへどんな音がなるのかな(気持ち悪い)。

・見えるようになったこと/森薫
視力が落ちて、眼鏡をかけるようになった女の子を描く8ページの短編。
20110320213644.jpg
初めて眼鏡をかけてみる緊張感。ちょっぴり新しい自分になれたことへの照れや喜び。
主人公の女の子の表情がナイス。眼鏡で始まる恋も・・・?爽やかで読み心地抜群の一作。

一作あたりのページ数も短いものも多く、コンセプト別に構成が別れているので
非常にテンポよく、いろんなタイプの漫画を楽しめるはずです。
同じテーマで作品を描いているのに、それぞれかなり違った味わいの作品がズラリ。
参加作家さんも大勢いる上、短編ばかりということで、その作家さんらしさというものが浮き彫りに。読み比べも面白いです。濃厚ですねぇ。
加えてこれは小冊子全てを入手している読者への配慮か。この単行本に描きおろし作品・描き下ろしイラストは一切ありません。無理に購入する必要はないということです。
しかしページ数の関係からか、vol.13の「人外フェローズ」だけがこの単行本には未収録・・・。持っててよかった人外フェローズ!でもいつかちゃんと単行本になってほしいですね。
繰り返しますが、本当に多彩な作家さん・作品が集まっている一冊ですので
フェローズを読んだことが無いという人も、好きな作家さん目当てで買ってみるのもいいかも知れません。他に気になる作家さんが見つけられるかもしれません。
本誌の雰囲気が好きな人にももちろんオススメですよ。

『Awesome Fellows!』 ・・・・・・・・・★★★☆
フェローズらしさが詰まった良質な超・短編集。期待通りに森薫先生のメイド漫画もw

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引っ越し先

ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

楽園に花束を

プロフィール

漣

Author:漣
「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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