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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[漫画]仲間を貶されて許せるか『常住戦陣!!ムシブギョー』5巻

常住戦陣!!ムシブギョー 5 (少年サンデーコミックス)常住戦陣!!ムシブギョー 5 (少年サンデーコミックス)
(2012/04/18)
福田 宏

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   仲間をバカにされると、頭に来るものだな!!!

「常住戦陣!!ムシブギョー」5巻が発売しています。
表紙にはドドンと虫奉行様がと登場してますね!内容はこれまででもかなり重要なエピソードである様子の「蟲奉行様救出作戦」編へと突入です。
こんなボリュームの話をやるのも連載が続いてきたからこそって感じがするかも。
じゃあさくっと感想でも。

前巻→必ずお守りしますから! 『常住戦陣!!ムシブギョー』4巻



●思えば前身作である無印「ムシブギョー」でも虫奉行様は登場していました。
しかしその多くは謎に包まれていましたし、主人公の仁兵衛ともほんのすこし接触したのみで終わってしまっていたんですよね。
今回の連載が始まった時にも蟲奉行様のエピソードをかなり楽しみにしました。
そうして4巻からついに始動した蟲奉行様をメインに据えたこんかいのエピソードが動き出したわけですが、話のボリュームも規模も、これまでからかなりスケールアップしたストーリーに。
味方サイドは仁兵衛ら「市中見廻り組」とともに「武家見廻り組」「寺社見廻り組」が活躍。
敵にはついに「蟲狩<ムシカリ>」が姿を現し、主要メンバーもお披露目!
ざっくり言えば、2チームが虫奉行様を目指し争うわけです。
仁兵衛を主軸に個人個人の活躍を描いてきたことが多い本作ですが、組織としての闘いを描くのが今回のエピソードの特徴的な部分でしょうか。
これまでとは違った雰囲気のバトルとなっており、新鮮な印象を受けました。

●この5巻は寺社見廻り組とのイザコザを描いたシリーズと、蟲奉行様の救出を目標としたシリーズをまたいで収録されているのですが、単行本で読んでみてこの構成はすごく良かったなと思いました。
それは寺社見廻り組リーダーである白榊の変化が分かりやすいから。
これまではいけすかない男として描かれた彼が、闘いのさなかに変わっていく!

寺社見廻り組編では市中見廻り組の力を認めつつ、しかし彼らの考えを上手く理解できない・理解する気もないという風に彼は立ち去って行きました。

ムシブギョー3

「これ以上コイツらといると、バカが感染るわ」

市中見廻り組を根本的に見下した態度。最初の好感度最低な地点から「しょーもない奴らだな」くらいに改善された様子が見られたとは言え、やっぱりマイナス印象のままの終結。
そんな締めくくりでしたから、どうにも彼を好きになるのは難しかった。
まぁそういうキャラクターですからね。不遜で独裁的で、けど頼りになるような。
とか思ったら次のお話でこんなんですよ白榊さん!

ムシブギョー2

「仲間をバカにされると、頭に来るものだな!!!」

なに言ってんだコイツ、燃える!!
1つの集団を率いる長としての誇りが、そして部下への愛情が熱を帯びた叫びを呼び起こす展開。
仲間をバカにされて湧き上がる怒り。それはなにも愚かではない。
白榊にもその熱い思いが宿っていたことに、自分はガッツポーズですよ!
相当の実力者ではあるんですが、視野がせまいのが彼の弱点なんでしょうね。自分の身に返ってきてからしか物事を考えられない。
けどそんな不器用なガンコものが、そんな熱い所を魅せつけてくれて、しかも「優雅に戦う」をモットーとした彼がやたらと泥臭い戦略をとる。
白榊のこの変化が一冊の中で楽しめるこの構成、やっぱり良かった!



●白榊様がかなり萌えるんすわという話で今回は結構満足なんですかあといくつか。
蟲奉行様、かわいいな!
仁兵衛との微妙に咬み合わない会話テンポだったり、すこしずつ仁兵衛への疑惑を氷解させていく様子だったり、短い中でも蟲奉行様の魅力は現れていたとおもいます。
闘い方も面白かったですね。これを生かした今後の展開も楽しみになるってものです。
5巻では、連載時に読者を驚かせたあの「変化」が収録されていませんし、これは6巻も奉行様尽くしの予感ですよ!というか確信ですけど。
5巻の表紙デザインを見るに、6巻は鏡写しのように別モードが登場してると面白そうですね。

そうそう、江戸を離れる長期シリーズに入ってしまいますので、お春さんの出番がかなーり少ないのですよ今回!お春さんといえば日常を司る癒しヒロイン。バトル展開になると火鉢へのラッキースケベが増える傾向にアリ。クッ、4巻でお春さんさんざんイチャコラやりぬいた反動か!
と思いきやわかってる、わかってますよ福田先生は。

ムシブギョー1

巻末オマケでお春さんとうひょうひょできるよー!うむ、いいオマケですな!
男の子をアツくさせる少年漫画のお約束、カッコいいキャラクター・燃えるバトル・かわいいヒロイン・ちょっとエッチなイベントがずらっと揃った、やっぱり良質の少年漫画だと思いますね。
そういえばちょっとずつお春さんの顔立ちが変わってきたような気もしますが、可愛い可愛い。たっぷたぷしてて実にイイとおもいます。

とゆわけでそんな「常住戦陣!!ムシブギョー」5巻の感想でした。
作品の魅力自体は過去の更新で語りつくしてる部分も多いですが、せっかくなので更新を続けていきたいもんです。
5巻で蟲狩という敵集団のメンバーも登場しましたが、まだ詳しくは見えていないキャラクターがほとんどですし、相変わらずこれからの展開が楽しみです。

『常住戦陣!!ムシブギョー』5巻 ・・・・・・・・・★★★☆
ついに本格登場の蟲奉行様。しかし白榊様にニヤニヤしても仕方ない白榊様巻!!

[漫画]世界が広がる。やさしくなれる。『Latin 高畠エナガ短編集 1』

Latin 高畠エナガ短編集 1 (高畠エナガ短編集)Latin 高畠エナガ短編集 1 (高畠エナガ短編集)
(2012/04/25)
高畠 エナガ

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   自分が好きなものが増えていくっていいよね!

「高畠エナガ短編集1 Latin」が発売されました。
SD&Goという集英社の新雑誌を買って出会ってから単行本化を待っていましたよ。
ラノベレーベルSD文庫のコミカライズが大半を占める雑誌において、オリジナルで1話完結の連作読み切りシリーズとして連載されました。
この単行本には4つの読み切りが収録されていますが、それぞれに違った味わいがあって嬉しい一冊。ストーリーはもちろん、この絵がかなり好きです自分。
それでは4つの読み切りそれぞれに触れていきながら感想でも。
特設サイトから単行本の試し読みもできますので、それを読んでみてもいいですね。



●Latin(ラテン)
表題作。この短編集では自分も一番好きな、破天荒で甘いラブストーリー。
主人公は人間の男の子の渡辺。彼が偶然ひろってしまったのは、アンドロイドのくせに仕事をしない、前の家から出てきたという女の子・ラテン。
同居生活を送る男の子と女の子・・・けれど人間とアンドロイド。時に口喧嘩をしながら、時におもいっきりケンカしながら賑やかに暮らす2人の不思議な関係性は、どこか温かい。

この話、ヒロインであるラテンが実に可愛らしいんですよ。
アンドロイドではありますが、この作品に登場するアンドロイドたちは実に人間くさい。思いっきり泣くし、まぶしい笑顔も向けるし、きっと恋もする。機械だけど、本当に人間みたいです。
身体をギャグマンガみたいに自分から分解するラテンは、すごくアンドロイドを楽しんでいるようにも見えます。
でもそんな人間みたいなアンドロイドも、一方でアンドロイドだからこその苦悩を抱える。
そこから物語は一気に動いていくわけですが、これはぜひ読んでみてほしいなと。
しかしまーラテンさんがかわいいったら、もう!
そればかり言っててごめんなさい、でもかわいい!主人公とのラブコメにニヤニヤしてしまいますよ!雑誌でこれを読んだ段階で「あ、単行本買おう」と決心したものです。

エナガ3

ツンツンしまくりな序盤から紆余曲折を経て、こんなデレデレになっちゃうんですよ!
ちょっとずつ想いを深めて、近づきたくなって、触れたくなって・・・一緒に歩んでいく。ラテンさんまじ恋する女の子。
人間とアンドロイドが恋することになんの後ろめたさを感じさせないパワーもあって、実に清々しい。読んでるこっちも何の不安もない。
SF世界観にもしっかり魅せてくれますし、人間くさい内面を抱えながらも身体は完全に機械であるというラテンが抱えるギャップも、効果的に作品を雰囲気を作り出しているように思います。
強い感情が思わず溢れでてしまうような、衝動的なシーンも数多く、そのそれぞれで魅力的な表情が描かれていて素晴らしい。泣き顔も笑顔も。
いい表情を描く作家さんはそれだけでも好き。
なお、単行本巻末はこの話の2年後を描いた描きおろしもあり。

●雪原のネストーレ
人間、妖精、エルフ、そしてロボットをめぐるファンタジーアクション漫画。
Latinと同じく別種族のキャラクターたちが絆を深めていく様子が描かれており、加えてまたロボットも登場するので、高畠エナガさんはこういうモチーフが好きなんだなぁと感じます。
とは言えこの作品はアクションを重視して描かれており、とても少年漫画チック。
きちんとした盛り上がりをみせてくれる丁寧な作品だと思います。
妖精ヒロインがそう戦うか、とやや意外性あるバトルが展開されました。
そして最後のコマ、雪原にひっそりと、しかし力強く構えるネストーレに姿が印象的。

●猫又荘の食卓
前2作と比べれば落ち着きがある日常漫画。日常とは言え人化したネコたちがぞろぞろと登場する、やっぱりこれもどこかファンタジックな作品。
でもやっぱり日常漫画なので、蔓延しているのはまったりだらけた生活感。

エナガ1

事件はおきない。けれど少しずつ人間とネコの生活が交わっていって、お互いにとって居心地のいい空気になっていく様子がいいですね。心穏やかに楽しめるお話です。
少しずつ心を開いていく主人公の変化にも微笑ましくなりますね。
好きなものが増える、そんなちょっとの変化で毎日は楽しくなる。世界が広がっていく。
人化してもネコミミやしっぽは生えたままなので、そんなネコたちがぞろぞろと所狭しと登場しとても賑やか。見た目は人間なのにネコっぽい反応を見せてくれて、みんなかわいいですw
女の子みたいな外見の人間になるネコたちですが、オスもかなりいるみたい。
ヒロインが三毛猫らしく、人化すると髪が3色になってしまうというのが面白かった!

連載として続けられてもおかしくない設定ではありますが、心地良いラストを迎えてくれたので満足。個人的に気に入ったので、そのうち連載になったりしないかな。
たくさんのネコが出てきますがみんな個性豊かだし、もっと読んでみたくなる作品。

●Reversi
悪魔の女の子と天使の女の子が仲良くなっていくのを描いたお話。友情百合かな。
今度は完全に人間のキャラクターを排除したファンタジー。
悪魔やモンスターといった人外らが通う学校に転入してきたのは、天使の女の子。
悪魔のユリカは天使に憧れているけれど天使になんかなれないし、天使を妬んだり憎んだりする自分自身をイヤになってしまったり・・・天使のユリにも反発してしまいます。
惜しかった所を言えばうまく天使のユリを自分がうまく掴めなかったというのがあるけれど、それでも2人の気持ちが力強く結ばれる流れは感動的。ユリちゃんの包容力が凄まじい。

エナガ2

悪魔と天使。種族を超えた女の子同士のふれあい・・・いいですね!
あと作画も非常に丁寧に書き込まれているなと感じました。
メカニカルなパーツも魅力的に描く作家さんですが、この絵はなんにせよ人を惹きつける力があるような気がします。たんに自分の趣味に合うだけなのかな。
そして個人的にクラスメートのモンスター娘たちに目がいってしまいます。
さらっと描かれてますが、クモっ娘の笑顔がやたらと眩しいんだ・・・!



そんな高畠エナガさんの初単行本短篇集「Latin」でした。
表題作「Latin」が個人的大ヒットでしたが、ほかの作品でも色々な世界をみせてくれる楽しい一冊。それぞれの世界にかわいいキャラクターたち。
絵柄や作品の雰囲気をまるっと一括した感想を、通じるかわからない自分勝手な表現をすると、結構「コミティアっぽい」漫画かなと。「コミティアっぽい」て凡庸性高すぎる表現すぎるけど・・・まぁ、なんとなくなものです。
コマ割も整然としたものではなく、必要もなく斜めに仕切られていたり、それで読みづらいということはなかったですが結構実験的なのかも。
絵・物語・キャラクターそれぞれが絶妙で、面白いのは当然なんですがやたらと好感度が高い作品であり、作家さんだと感じました。これは次の単行本も買おう。
どうやら雑誌の方では集中連載をはじめるようで、楽しみにしています。
高畠エナガさんのHPでは「Latin」の前身作?である「latin」をはじめ、いろいろとWEB漫画が公開されてますね。これもあわせて楽しんでみてはどうでしょうか。自分も読もうっと。
オビからして「この新人すごいですよ!!」とプッシュしまくりですが、たしかにこれはいい作家さんが出てきてくれました。絵だけでもグッと心を掴んできます。いい表情がたくさん。

『Latin 高畠エナガ短編集1』 ・・・・・・・・・・★★★★
期待の新鋭の初単行本。気持ちのいい漫画が詰まっています。

[日記]100万。

カウンターが100万ヒットしました。
2006年の7月にはじまったブログなので、6年弱で100万達成ということですねえ。
昔は100万ヒットなんて夢みたいなものだったのに、続けていればなんとかなるものですね。
100万ヒットだからといって特別なことはしませんが、やったーということです。

更新ペースに変動はあってもやめることは無いと思うので
今後ともよろしくおねがいします。好きな漫画のことを書いていきます。

更新ペースが最近微妙に落ちてきてますが、GW明けには・・・元に戻る・・・?

[漫画]君も僕もかわっていく。『君と僕。』11巻

君と僕。(11) (ガンガンコミックス)君と僕。(11) (ガンガンコミックス)
(2012/03/27)
堀田 きいち

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   それでも…楽しいことの方が多いから

「君と僕。」11巻が出ています。涼やかな表紙でいいですなー。このゆる~っとした空気好き。今回は要と悠太のツッコミ担当?というよりクール担当の2人ですね。
11巻もわいわいと賑やかで、甘酸っぱくキュンとさせられました。
男女問わず楽しめる日常系青春漫画ですなぁ。アニメも放送中ですね。
前巻→過ぎ去りし青春、今ここにある青春。『君と僕。』10巻



なぜか応援団なんて似合わない熱血集団に仲間入りしてしまった祐希!
11巻はいよいよ体育祭の本番。祐希の晴れ舞台はどうなるのか、ということだけでなく、悠太やメリーの過ごし方も重視されて描かれていました。いちいちエピソードが青春100%でニヤニヤしてしまうな・・・!

人付き合いの不器用さがこれまで何度もフィーチャーされてきたメリー。
第50話「白のエール」では、クラスの輪に加われることも多くなった彼女が登場。でもやっぱり彼女はなかなか勇気を持てない。
些細なことにおどおどしてしまって、「今の受け答えで大丈夫だったかな」「変に思われなかったかな」とか、不安になってばかり。けれどそれって当然なことなんだな。
前よりも近づけたからこそ、今までにない距離感に戸惑うのは、誰にでもあることなんじゃないかなと。いちいち自己嫌悪して落ち込んでしまうのも可愛らしい。こんなに真剣に悩んでしまうのも、メリーがちゃんと人と向き合いたいって思っている証拠なんだし。
人とのコミュニケーションの不安を解消するのは、またコミュニケーションです。

そんなメリーに人付き合いのアドバイスを送るのが祐希というのも、面白い構図だったなとw
コミュニケーションのとり方としては、かなり違ったタイプの2人ですよねえ。
しかしゆるゆるな付き合いをモットーとしているような祐希が、どんなことを思っているのかを覗けました。ゆるゆるな祐希だって何も考えていないわけがないんだ。
辛いこともたくさんあるけれど、「それでも、楽しいことの方が多いから」と語る祐希に、しんみりしてしまいました。

さてそんな今回の主役?といえる祐希。でも個人的にグッときたのは、祐希を見守るお兄さん・悠太ですよ!ゆううたあああああフオオオオオオオ

君と僕。3

余裕ぶっておいて、その実かなり祐希がちゃんと応援団として頑張れるのか心配してこっそりソワソワしていた悠太。そしてそんな心配を見事裏切ってみせた弟に向けたこの微笑み!
双子という最も近しいといえる間柄にだって、気づかないこともある。
もしかしたら近いからこそ上手く見えないものもあるのかもしれない。みんな、なんでもないように過ごす日常の中で、確実に変わっていく。
ちょっとのことだけれど新鮮な驚き。弟を見守るお兄さんはとても嬉しそうです。
しかしこれら祐希関連だけでなく、11巻は悠太が猛烈にかわいいのですよ!
チアガール姿の高橋さんを見て、この表情である。

君と僕

本当に、悠太はこっそりとこんないい表情するんですよね!
人並みに女の子に照れたりねえ、こういう少年がチラッと性欲のぞかせて恥ずかしそうなワンシーン大好きなんですなあ。性欲っていうとゲスいけど男子高校生だよ性欲さ。(そういえば自分は春くんの弟の冬樹がデートする話も大好きだった)
今度はなりゆきでも同情でも慰めでもなく、また近づけていけたらいいな、この2人。

第50話は各キャラクターを総合的に描いた上で、変化(成長)していくことを肯定的に捉えた前向きなメッセージが宿っており、かつこれから先に待つであろう彼らの微笑ましく幸福なドラマも暗示しているかのようでたまらないのです。
でも今はゆったりゆっくり、焦っても焦らなくても、まだ高校生だ。



一方で52話「エンドロールで会いましょう」も極上のエピソード。
メインは要と、彼の幼馴染である日紗子。日紗子がメインに来る話はかなり珍しい気がしますし、個人的にこの2人の行方は気になっていたので歓喜せざるを得ない。
迫るのは6月の静奈さんの結婚式。要が恋していた女性が、決定的に離れていく時。
しずねえに送るプレゼントを選ぼうと、日紗子と一緒に考える要くん。
しかし2人の間に致命的に動かすイベントが!
錯覚かもしれないんだけれど、でも多分、互いの唇がかすかに触れた。
煮え切らない幼馴染として続いてきた2人の関係はどうなっていくのやらっつー!

君と僕。2

ラブコメ展開・・・来てるな!!

いまだ甘い憧れを引きずる要と、それを切なくも暖かく?見守る日紗子。
相手の前じゃあなんでもないように装いながらも、明らかに動揺している2人にニヤニヤが止まらないでやんの、俺が。特に日紗子の浮かれようはすごくかわいいw
でも気になるところで次の巻へ続く。・・・くそ、Gファンでこの続きだけでもすぐ読みたい・・・!
ラストシーン、恋愛映画のキスシーンをぼうっと見つめる要の表情も味わい深い。
なにを考えているんだろうなあ。きっと報われない恋心を向けた相手か。
「エンドロールで会いましょう」と、詩的なタイトルもしみじみ素敵。誰とかな。



そんな「君と僕。」11巻でした。
体育祭という一大イベントを軸にして、今回もいつもどおり、たっぷりとノスタルジーに心を浸せられる上質な青春物語でございました。
情感たっぷりに心をザワザワとしんみりと刺激してくるのがこの作品の良さ。
今回はけっこう恋愛イベントも多く、ラブコメ好きとしてもお気に入り。
なお、巻末には「君と僕。」連載以前に描かれた読み切りが収録。「あきらとこーちゃん」シリーズではありますが、晃一の弟である太一が登場。こちらもだいぶニヤニヤできる仕上がり。兄弟ラブ。
気になる所で終わったのではやく12巻が欲しいわけですが、発売は冬予定。ぐぬぬ・・・いつもの刊行ペースだけど・・・はやく読みたい・・・!

『君と僕。』11巻 ・・・・・・・・★★★★
むずがゆい、清々しい、さらさら流れていく青春。ラブコメモードで次巻へ続く!

[漫画]食べろ、生きろ、学べ。生命の物語。『銀の匙 Silver Spoon』3巻

銀の匙 Silver Spoon 3 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 3 (少年サンデーコミックス)
(2012/04/18)
荒川 弘

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   金の遣い方で男の価値はわかるものさ。

うおーっし「銀の匙 Silver Spoon」3巻でたー。
荒川弘先生が描く青春農業グラフィティ。2巻から引き続き、夏真っ盛りです。
鋼の錬金術師の大ヒットのあとにどんな作品を描くかそわそわしていたのも昔の話。安定感のある、荒川先生自身の体験をいかした青春ストーリー。
今回は表紙にもいる豚の話がクローズアップされた内容となっています。
八軒が「豚丼」と名付け、食用なのに違った愛情を注いでしまった一頭の豚。
思い悩む八軒は、はたしてどんな決断をするのか。

大地とともに生きる。『銀の匙 Silver Spoon』2巻



いやぁ、エゾノーってすごい楽しそうですね!
3巻を読んでまず思ったのはそれ。この作品の舞台、大蝦夷農業高校の生徒たちを見てるとすごく眩しい。みんなすごいエネルギッシュだよなぁ!
生き生きとした動物と一緒にいるからか、こんな高台な自然の中で育つからか、みんな素直に育っているって感じ。まっすぐ力強い。

銀1

3巻のお祭りのお話なんかでも、コメディタッチに彼らの元気さが表現されてて好きだなー。大人たちも生徒たちのアホみたいに元気な様子に手を焼きながらも、微笑ましく眺めている。
眺めてるというか「こっちも負けてらんねえ!」と張り合ってくるオッサンたちもいいw
この作品から感じられる生命力の強さって、人間たちのバイタリティもかなり影響していそうですね。雰囲気がすごく気持ちがいい。

つなげると、この作品から切っても切り離せないテーマも「生命」。
農業を描く本作において、「命を食べて生きている」ということは何度も何度も繰り返し描かれている。生きるために他の生命を食べている。植物だって、牛や豚などの動物だって。
そうすることでしか僕らは生きられない。けれどそれを意識するととたんに申し訳なくなったり、残酷ともとれるな自然のシステムに戸惑ってしまったり。
とは言っても美味しいのは美味しくて、笑ってはしゃいで大騒ぎもする。
命を重みを知って上で、それでも生きることを楽しもう。
農業への理解を深められる作品で、実際に「命」を奪うことを描くヘビーさが間違いなくあります。でもこの作品は読者を萎縮させるものでもない。食べることっていいことだよ、と前向きな考えに引っ張っていってくれるのが、この作品のいいところですねえ。
小難しいことを考えても、肉は美味いんだ、悔しいくらい。育ち盛りだしな。

さて3巻本編はなし。
真剣に食用動物について頭を悩ませる八軒。
小さな頃から食用動物の現実に触れていて、なんの疑問も持たない他の生徒たち。
命について真剣なディスカッションを交わす彼らの姿が印象深かったですね。
そして八軒は、現実を受け止める決断をした。

銀2

悩んで苦しんで絞り出した答え。ゾクゾクしましたね。夏休み前の八軒ならこんな決断できなかっただろうなあ。彼にとって夏休みが、すさまじい濃度の体験だったということが伺えます。
身体全部に染み渡らせた自然のにおい。泥臭く生臭い、夏休みの体験の結実。楽しいことばかりじゃなかった。自然の恐ろしさも美味しさも仕事の責任も人の温かみも、得たものはとても多かったはず。
八軒の確かな成長が見て取れて嬉しくなりますよ。強くなったなぁ・・・!
この決断がどんな結果になるのか。気になる所で4巻へ続きます。

あとアキのひい婆ちゃんの「金の遣い方で男の価値はわかるものさ。」がすごく好きな台詞。
ふとした所で名言が飛び出してくるのもいいな。根本的な部分で現実的な重みがある作品。ずっしり心に響くセリフもきっと見つかります。



そんな「銀の匙」3巻でした。
ヘタするとかなり重くなってしまう作品なのですが、メインテーマから逃げずシビアな現実も描き、けれどちゃんと噛み砕いて提供もしている。このさじ加減が本当に絶妙ですよねえ。
場人物たちのイキイキとした様子に、雰囲気が重苦しいものにならないのがいい。
エピソードとしてはもうひとつの連載「百姓貴族」で見かけたものもあります。両方とも読んでいる人はニヤッとできるかも知れないですね。
将来に思い悩んだり、ちょっとラブコメっぽいエピソードもあったり(静かに確かに動揺していたアキちゃんかわいい!)、農業だけではない青春ストーリーとしての魅力も備えています。
特に今回は八軒のお兄さんが登場したり、そこから実家の状況も見えてきました。父親は結構こわい人みたいですねえ。八軒はこの父さんに立ち向かえるのかな。
いっぱい悩め。いっぱい頑張れ。今に見えてくるものもいっぱいあるさ。
生命を学ぶ、青春を生きる農業ストーリー。満足の3巻!

・・・そういえば衝撃なのはあの人ですよあの人。多摩子ですよ!

銀4



銀3

!?

『銀の匙 Silver Spoon』3巻 ・・・・・・・・・・★★★★
がっしりと安定感があります。テーマの奥深さ、人間たちのたくましさも魅力。



そうそう、今回は「銀のスプーン」付の特装版も発売されているのですよ。
自分が買ったのもこちら。値段的にも860円とそう高くなく、せっかくだったので。

20120418190615835.jpg

こんなハコが単行本と一緒になっています。

20120418190617144.jpg

で、これがスプーン。普通のしっかりしたスプーンなので食事に使えます。というか今夜これで晩飯食べました。飾っておくよりかは実用してた方が楽しめそうですね。
柄の部分に牛がいたり、ちゃんと作品にちなんだデザインになっていました。
価格的にもなかなか良心的だと思いますし、こちらもチェックしてみは。
 

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ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

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漣

Author:漣
「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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