2ntブログ

正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[日記]4周年&20万ヒット

なんか凄い偶然が重なりまして
本日7月27日でブログ開設4周年&20万ヒット突破、同時に迎えました。

まぁこのブログは今でこそほとんど漫画記事の更新となっていますが
始まった当初は中学生のフツーの日記ブログだったわけで・・・。
徐々に漫画ブログにシフトしてきたとはいえ、だらだら続けてきただけなので
達成感的なものはあまりないですね。まぁそりゃそうだろうw
しかしなんだか最近は来てくれる人もグンと増えまして、感慨深いのは確かです。
1日5ヒットだったかつてからは想像もつきません。感謝感謝。

そして明日が春学期試験最終日。
色々切羽詰まった中こんな更新してます。勉強に戻ります。
短い更新になりましたが、これからもよろしくお願いしますはい。
5年目も大体いつもどおりやっていきたいと思います。


[本]回って溶けて1つになって 『BUTTER!!!』1巻

もう試験イヤアアアアア
BUTTER!!!(1) (アフタヌーンKC)BUTTER!!!(1) (アフタヌーンKC)
(2010/07/23)
ヤマシタ トモコ

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   いくよっ せ――――――のっ

アフタヌーンにて連載中、ヤマシタトモコさんの「BUTTER!!!」の1巻が出たのですが
いやこれがちょっと、かなり面白いのですよ。
表紙も分かりやすくていいですよね。
元気ハツラツB系女の子×根暗アニメオタク男の子が一緒にダンス!
そんなちょっと珍しい青春社交ダンス部漫画なのです。

ヒップホップダンスを踊りたくてダンス部という名前だけで入部届けを出した荻野目夏。
しかしそこはダンスはダンスでも期待していたのとは違う、社交ダンス部だった。
そしてそこにはイジメで無理矢理入部届けを提出されたオタク少年・端場敬弘の姿も。
全く知らなかった社交ダンスの世界。偶然出会ってしまった対象的な2人。
時に反発し、時に一体になり、彼らは心通じ合わせていく。

全く合わない2人がペアで踊る・・・・・・なんというかそれだけで燃えるというか!
加えてこの漫画は凄くいい表情と台詞を味わわせてくれる。
キャラクターたちの奥底から歓喜や興奮が溢れだす様子が、最高に気持いいのです。

20100725123634.jpg (クリック拡大) 

何事も、楽しくなくちゃ。
全てが新しい世界を生き生きと漕ぎ出す彼らの姿は、とても眩しく、共感できるものです。
挨拶だけ体育会系でびっくりしたり、先輩の凄さを思い知ったり、自分だけが出来なくて足手まといだと思い込んで委縮してしまったり、「合宿」に沸いたり、自主練習してるのを見てなんだか闘争心沸いたり・・・。
なんだかそういう些細な部分で部活感が出てるなぁとか思ったり。
社交ダンス部というのは斬新な発想だなぁと感じますね。
基本男女ペアで踊るものというわけで、漫画ではどうやってもドラマが生まれそうなのがw


自分がこの漫画を読んで感じるのは、とてもいい清涼感と、作者のドSっぷり。
飛鳥新社の季刊エス30号のインタビューで
「これから色々描いていくつもりです。ちゃんと虐めますよー(笑)ナツに限らず、全員きちんと虐めてあげるつもりです。それで、泥まみれのズルッズルになってもらった挙げ句、ガッ!と立ちあがらせますので。」
実に心強いお言葉を残していますが、まさにその通り。
この1巻の時点でいきなり困難と挫折、として復活を描いています。
いきなりのカタルシス。最高のスタートだったと思いますよ、端場君のダンスは!

初期の端場くんは、非常にリアルというか、今風なオタク男子という描かれ方をします。
というか、リアルすぎてうんざりしてくるレベル。
数人の男子と固まって小さな声で2ch語のやりとりやアニメの話題。
空気読めないローテンションや、ぼそぼそ言う不満や悪口。
卑屈になって「お前みたいなリア充とは違う」となぜか悲劇のヒロインみたいな口ぶり。
自分は何もしてないのに達観したフリ、一生懸命な人間を嘲笑う。
そうして努力をする者を馬鹿にすれば優位に立てると思ってる。
プライドだけはあって自意識過剰。
そして言い訳するためにチャンスもわざと逃す……耳が痛いのばかり!(涙
ようするに臆病なのにそれを隠そうと虚勢張ってるだけ。
20100725123626.jpg
そして色んなキャラクターが、彼のそんな姿勢を強烈に批判する。
いやぁ刺さる刺さる。現代的なオタク像をリアルに表した端場くんへのこれらの言葉は
なんだか読んでいるこっちまで心苦しくなり、そして清々しい痛みをもたらしてくれます。

まぁそんな彼が大変な苦難を乗り越えて一皮剥けるわけですが
そこからの変化も、またとても気持ちがいいんですよね。
20100725123607.jpg (クリック拡大)

静かに、けれど確実に胸を打つ鼓動。感動。緊張。興奮。
なんだ、俺、青春しちゃったよ。そんな彼の笑顔が気持ちいいww
彼がこぼしたように、何か変わるきっかけなんて、本当にささやかであっけないものなのかも。
けれど彼は、その最初の小さな一歩を踏み出す勇気が出せないままだった。
無理矢理にその手を取って一緒に走りだしたのは、まぎれもない、荻野目夏だ。
いいよいいよ、貸し一つだ。
この先夏が本当の困難にブチ当たった時、彼女を引っ張り上げるのは、端場君に違いない。
だってパートナーなんだから。
そんなベタベタな展開をこれほど見たいと思わせてくれる漫画も久しぶりかもしれません!

以上、そんな社交ダンス部漫画。
これから更に多くの困難が描かれて、そのたび泥まみれになるキャラたちが見れるはず。
けれど足掻けば足掻くほどいい。それがきっと青春時代の特権だから。
そして苦しくても、この作品はきっと最後には笑顔になれる展開が待ってるはず。
本気の、「楽しい」。
それがいっぱいいっぱいに詰まった期待のシリーズ第1巻。
いやぁ、2巻以降も楽しみですね。いい作品出てきましたよ。

『BUTTER!!!』 ・・・・・・・・・★★★★☆
問答無用で心動かされるナイス青春漫画!良いキャラ揃ってますね。

[本]2つの仮面で隠した弱さ。それとさわさわ、ふにふに、ちゅぴちゅぴ 『アマガミ Precious diary』1巻

試験目前。というかもう当日。
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(2010/06/29)
東雲 太郎

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   あなたを あたしのものにします

黒髪ロングストレート娘はもはや存在そのものがご褒美です(キリッ
漫画ブログ界隈では黒髪ロングファンはごろごろいらっしゃるわけですが
自分もそんな黒髪ロングファンです。Twitterの現アイコンも黒髪女神である二見さん
さてそんな女神様を生み出したスタッフによる最新作が「アマガミ」であり
そのパッケージヒロインとして抜擢されているのが今回の絢辻さんなのです。
あ、前フリがウザいですか。

あらゆるクラスの仕事を率先して行う優等生、絢辻詞。
その姿をただ見つめることしかできない橘さん(敬意を込めて)でしたが
ふとしたきっかけから絢辻さんの仕事を手伝うことに。
2人でいる時間も増え、徐々に絆も深まっていきますが
放課後の教室に落ちていた誰かの手帳を拾ったことにより、とんでもない事態に…!

えーとまずは絢辻さんがかわいくてしょうがありません。
まず冒頭から髪フェチ垂涎の髪さわさわイベント。
ゲーム本編から自分も大好きなイベントですが、これがまた素晴らしい。
髪を触られて、徐々に変化していく絢辻さんの表情が…!
困惑から確実に心が動き、最後には顔を真っ赤にして橘さんをストップ!
流石の優等生も、橘さんの変態おねだりにはお困りのご様子ですな!!(笑顔
そしてさらにこれ。
20100721225055.jpg
これですよ。
はしゃぐ絢辻さんというのは非常にレアなのですが、これは実は違うんじゃないかと。
おぶられている恥ずかしさを紛らわすための行動なのですよ!(たぶん
他人の目があるためか、または助けてもらっているという精神的な問題もあるのか
彼女本来の方法を使って、気持ちを紛らわすことができないのですね。
というわけでこんな不器用ハイテンションな絢辻さんなのです。可愛くてもう胸が熱い!!



んでちょっと真面目な話。軽くネタバレ入ります。
絢辻さんは仮面優等生であり、「優等生を演じている」というキャラクターです。
次から次へと仕事を引き受けるのも、先生や生徒たちからの支持を得るため。
まぁそんな絢辻さんですが、世渡りうまそうに見えて…いや実際うまいんですけど
最初から、心からそうなりたいとは望んでいなかったのでは、と。
本質的な部分では、彼女はまったく器用じゃないように思うのです。
それは橘さんと出会ってからの彼女の変化でも読みとれるかと。
橘さんに対しての彼女の行動は、かなり子供じみています。
いや、子供じみてるというよりも、過度なコミュニケーションを求めているというか。
恐らく初めて出会う感情が、彼女を惑わせているんでしょうね。

絢辻詞という人物は、単純な仮面優等生ではない気がする。
「優等生な自分」「そう見せている計算高い自分」という
二枚の仮面で、弱くて本当は泣きそうな自分を、必死に隠してる。
もしかしたら彼女自身、本当の自分を見失ってしまっていたのかもしれない。
弱い自分を隠すためのウソが、いつしか自分すらも騙してしまっていた、と。
それがふいに溢れてしまったのが第7話の涙だったのかなぁ。

いつも一人でいた。一人で立ち向かうしかなかった。
そんな生き方しか、知らなかった。
けれど今、一緒にいてくれる人がいる。損得勘定無しでただそう望む、お人よしの馬鹿が。
初めての存在。初めての感情。
そしてきっかけはほんのわずかな嫉妬。
そしてふと一人になってしまった時、隠していた、抑え込んでいた気持ちが爆発。

20100721225025.jpg

「もう一人は嫌……」

孤独から抜け出したからこそ、孤独の辛さを理解してしまう。
この瞬間の彼女は、あまりにも弱い存在になってしまっています。
不安で不安でしょうがないんでしょうね…こういうのはやはり子供っぽい。
普段の彼女が凄く大人びている分、こういう振る舞いが凄く胸に刺さります。
本当の優しさに触れて、そのぬくもり無しではいられなくなってしまった。
変えられてしまったんですねぇ、無自覚なあの主人公にw
そして必要以上を求めてしまうようになる。
もっと近く、もっとそばに―――――もういっそ、自分のものにしたい。

20100721225045.jpg (クリック拡大)

そしてそれに応えてみせた我らが橘さんやっぱりカッコいい。
(明らかに絢辻さんのいいなりでこうなっちゃった感もあるけど気にしない)




キミキスは1巻完結で巻ごとにヒロイン交代という方式でしたが
今回は1巻では終わりませんでした。なかなか驚き。
ですがその分丁寧にじっくりとキャラクターを描いてくれているので非常に好感触。
東雲先生は漫画版キミキスからの続投ということで、
キミキスが好きだった人にも問題なくオススメできる作品になっているかと。
今回はあいらんどで掲載されたキミキス番外編も特別収録。
これを機にキミキスファンも増えて欲しいですねぇー。
原作の高山先生のイラストは素朴で清涼感ある作風なのですが
東雲先生の描くキャラは非常に情熱的かつ肉感的。
一見方向性が違うようにも思いますが、これが素晴らしい組み合わせだったりするのです!
そして今回もキスシーンは素晴らしいクオリティでしたよ!(やっぱりそこ

『アマガミ Precious diary』1巻 ・・・・・・・・・★★★★
まだまだ健全な橘さんですが、丁寧な仕上がりでお気に入り。
絢辻編後半にも他ヒロインにも期待大です!

[本]死でこそ輝く人の生 『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』6巻

絶賛試験期間中。漫画は読めても更新の時間はちょっと…とりづらい…。
いつもよりちょっと短めですが一応がんばって更新です。
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 6学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD 6
(2010/07/09)
不明

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   わかってるよ あさみさん

かなりお久しぶりなHOTD。
平野コータに惚れろ!!なシリーズ第6巻です。
アニメ効果で既刊も売れているようですね。よきかなよきかな。
さて、ゾンビモノといえばのショッピングモ-ル編もいよいよ大詰め。
こういう作品は、やっと手に入れたはずの平穏は身勝手なバカのせいで壊されるのが常。
まぁ正気いられるはずのない世界なので、それもまた当然とも言えるかもですが…
今回もまぁそんな感じで、いっきに危機に巻き込まれていく主人公たちなのです。

この作品と言えばエグい崩れ方をしてるゾンビたちと、人々の醜悪な本性…
そしてなにより女性陣の爆乳っぷりというわけですが、今回はエロスは控えめ。
積極的に物語を進行させていくような展開で、これまでただの生存者Aだった人物たちが
次々と輝きを放つナイスな展開。かわりにちょっと主人公ズの影は薄いかも。
レイプ魔兄ちゃんがまさかあんなカッコいいとは思わなかった!
あさみさんもいい活躍でしたね。まぁ個人的にはコータは沙耶とのコンビが好きなのですがw

妙にグッと来たのが、Act.23での老夫婦。
人間に汚い部分を明々に描写していくこの物語の中でも、不思議なくらい染みる死でした。
20100719135845.jpg
凄惨な死を曝すより、2人で心穏やかに死にゆこう。物語の続きを望もう。
「化け物になってたまるか」という、最期の意地。
剥き出しの欲望を露わにするもの。勇気を持って踏み出すもの。
それだけじゃない、未来を望みつつも、それが叶わない人も当然いる。
「来世の楽しみにしよう」
こんな壊れた世界では、もしかすると一番の正解が、これなのかも知れない。
もちろんみんながそれでは物語がつまらないのですが
こういう死を見せられると、一層主人公たちが引き立てられるなぁと。

20100719135820.jpg (クリック拡大)

人間が一番輝くのは死に時なんじゃないかと思うのです。
この漫画はそんな素敵な瞬間がたくさん詰まっています。
悪趣味と笑うなかれ。
最強にフィクションじみたフィクションであるこの作品には、この楽しみ方が一番。
命を懸けた退廃的サバイバル馬鹿騒ぎ。
行くも地獄、引くも地獄。なぜならこの世界が地獄。
まだまだこの物語から目を離すわけには行きません。

『学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD』6巻 ………★★★☆
エロス・カオスは少なかったかな。アニメと合わせて続刊が楽しみ。ちゃんと働け。(ぉ

[本]あなたとわたしの恋愛衝動 『楽園 Le Paradis 』Vol.3

携帯だと綺麗に画像が撮れないのが最近辛くなってきました…。
まぁ画像を使わずに極力文章で面白さを伝えるってのが自分の目標なんですが。
楽園Le Paradis 第3号楽園Le Paradis 第3号
(2010/06/30)
シギサワ カヤ中村 明日美子

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   春に結婚します

ちょっと遅れましたが年3回発行の恋愛アンソロ「楽園」Vol3のことでも。
豪華作家陣で送る、珠玉の恋愛オンリー本です。
大好きシリーズなのですが流石に全作品についてつらつら書いていくのもしんどいので
今回も特に気に行った作品について、書きたいと思います。

表紙

いきなり表紙かよ!って感じですがこれ素晴らしいですよ。
Vol1,2では明らかな男性の腕が写り込んでいるイラストでしたが、今回はナシ。
ギュッと唇を結んで、お風呂でリラックス中なんてとても思えない固い表情。
そして目には涙を浮かべています。
なぜなのか…念のために本編を読んでもちょっと理由はわかりませんorz
まぁなんにせよ、凄く印象に残る表紙であることに間違いありません。
というかこんな大きいサイズのカラーで、女性の足の裏を見るのって初めてかも。
思わず舐めてみたくなるわけですが、そこは自重しておきました。

ついでに本編の方もこっちに書いちゃおう。
「全ては一つの空の下」…相変わらずインモラルを匂わせるちょっぴりのスパイスが良い。
どんなに強くあろうとしたって、人間なんて所詮どこかに弱点、というか穴がある。
そこをストーンと突かれたら、もうどうしようもないんでしょう。
恋する女の子は強くズ太く、そして無敵にかわいいんだ。

すきなひと

セクロスなう。を妹に見られてさぁ大変!な第3話。
自分たちの関係性に明確なカタチを見いだせないままの2人でしたが
こういう外部的な理由を作りだして、答えを出さざるを得ないシチュを作りだしてきました。
ただの友達だなんて、そんなわけがない。
心も身体も、もう深く結びついてしまっているのだから。
かと言って恋人であるとも言いきれないこのもどかしさ!たまりませんw
そうそう長く続くシリーズではない、と思いますが、そろそろ大きな動きアリ?
でも単行本には「1巻」ってつくし、結構続く予定なんでしょうか。

14歳の恋

子供が大人になる思春期。
周りよりちょっとだけ大人びている彼方と和樹だったが、それはただの仮面。
休日に2人きりになればかつてのような無邪気さでふざけ合う。
ずっと2人で、子供のように笑いあえる。そう信じ続けるばかりで。
しかし偶然同じ日の日直になった2人は、お互いに違和感を覚える……。
大人の仮面をつけてるだけのはずだった。
なのにいつの間にか、自分たちは本当に大人になりつつあった。
しぐさ、表情、髪、喉仏―――そこかしこに薫る、オトナ。
20100716075806.jpg

逆だった。
被っていたのは、子供の仮面
必死に必死に、無邪気なフリをしていただけなのだ。

前Vol2や楽園webでは散々あの歳の差ラブコメに悶え苦しめられたわけですが
今回ではまた違った方向の作品で攻めてきましたね、水谷フーカさん。
思春期という、世界のさまざまなことに敏感になるお年頃。
確実に大人に変わっていく自分と、女の子………。
今回は続きモノということで、次号が非常に楽しみな展開。

普段と違う立場からなにかを見た時、知らなかった一面が見える時があります。
今回の話はまさにそれ。
じゃあ、もう子供じゃなかった2人は、2人きりの時はどうする?
の答えがアレでは、先の展開に心底期待せざるを得ません。
この年頃の男の子女の子って、そりゃもうみんな輝いてるもんですよ!
自覚なんか無くても!ああ眩しい!もうずっとやってろよ!嵐の中で輝いて!(意味はない

テオブロミン

しっとりじっくりと読ませる恋愛漫画が多い「楽園」でも異色の存在である黒咲さん。
今回は感情的で強いフェティシズムと人間性をダイレクトに描いたような作品「テオブロミン」。
毎度毎度いい作品を届けてくれる作家さんですが、これはまた一味違う物語でしたね。
今回はガチエロ。読むと、シたくなる。(最低

肉体でしか繋ぎとめられない、容赦なく凶暴な愛。
力で押さえつけるしかない男と、愛されることを拒む女。
そんな不器用な2人が織りなす恋物語は最高にエロティックで、ちょっと切ない。
中出しだの種付けだの刺激的なセリフが飛び交う短編ですが
最後に女が、自分から男の背中に触れるのが素晴らしい。
今だって怖い。愛されること、大事にされること。
けれど手を伸ばせばそれに応えてくれる存在がいる。
身体だけでなく心の繋がりを求めてくれる、そのヒトが。

20100716075828.jpg
それが恋で、これが人間。

楽園で発表されたこの作家さんの作品中では、今のところ一番好き。
獣みたいに求めあうって、なんだかありがちな表現だけど、素敵だと思うのですよ。
まぁ女がエロかわいかった時点で俺的勝利は確定的でしたが!

ちなみに「テオブロミン」とは、チョコレートなどのカカオに含まれる苦味成分とのこと。

白昼夜夢

予知夢を見てしまうOL、里子。
恋人である櫓が浮気した上に自分から離れていく夢を見て不安になる彼女ですが
夢でみた櫓の浮気相手そっくりな女性が櫓に接近してきて情緒不安定に。
耐えきれなくなって突発的に別れを切り出してしまいますが……

今回は背徳的な要素はなく、ピュアな恋愛ものとして楽しめました。
ネガティブな予知夢ばかり見ていたらしい彼女ですが
終盤では凄く心穏やかな未来を見れるようになっているのがいいなぁw
そして〆のモノローグも完璧。これぞ短編漫画。笑顔になれました。

ディアティア

初々しい直球ラブコメを俺のハートにブチ込んでくるディアティアですよ!

20100716075825.jpg

イヤアアアァァアアアア心の叫び

今回はいつもの2人ではなく新キャラを交えてのラブコメ合戦。
勘違い・偶然・走りすぎの青春3原則を忠実に守り抜いて
読む者の顔面崩壊も致し方ない、素晴らしいラブコメっぷり!!
絵のタッチにも物語にも清涼感が充ち満ちていて、とても気分がいい作品です。
とりあえず桐ちゃんのかわいさは国家が保護すべき。

20100716075816.jpg

ウォオオオオオオォオォオオォ(心の叫び

なんかこの作品だけネタっぽい書き方になっちゃったけど以上!マーベラス!

夜を重ねる

きた―――――ぁ…来た、だめだこういうダメ。泣いちゃうんですよ。
物語的にネタバレはしない方が絶対いいはず。どう書こう。

偶然終電も出た後の駅で出会った2人の女。
2人とも恋愛のトラブルによってここに集まったので、自然と意気投合しますが……

この物語の素晴らしさを語るに、どれほどの分量と力量が必要だろう。
なんか語れば語るほど大事なものが薄れてしまいそう。
とにかくまだ読んでない人は読んでくれ、と。

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残した人間、残された人間。いまだ強いままの想い。
2人の女性は不思議な形で出会い、僅かな時間の中で様々な気持ちを溢れさせて、別れる。
笑顔だけ、残して。
もう、読むたびなんか視界が水っぽく揺らぐんですが、どうにかして下さい。

中村明日美子先生の体調が良くなって、早くに執筆活動が再開されることを祈ります。
こんな名作読んだら、そう思ってしまうに決まってます。




以上楽園Vol3の感想などなどでした。
続きモノ多くなってきたけれど、できれば一話完結の短編を多くして欲しかったり。
まぁずっとこのクオリティが維持されるなら、なんの文句もありませんがw


※沙村先生の短編も最高でしたが何書いても蛇足になりそうなので書きませんでしたw

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引っ越し先

ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

楽園に花束を

プロフィール

漣

Author:漣
「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

連絡先。
omuraisu0317あっとyahoo.co.jp(あっと→@に)

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基本毎日います。記事にしない漫画感想とかもたまにつぶやいてますので、宜しければどうぞ。

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