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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[小説]微・三角関係修羅場ラブコメディ。『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』

転載記事。詳しくはこちらで→[告知]小説の感想記事に関して
少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。

俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる (GA文庫)俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる (GA文庫)
(2011/02/15)
裕時 悠示

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    これがあたしの真の力よぎゅいんぎゅいんぎゅいん

ライトノベル「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」 発売日前に完売相次ぐ
『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』重版決定
…と、GA文庫ではちょっと珍しく?(失礼)1巻目から話題沸騰な新シリーズ
裕時悠示先生の「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」を読んだので感想を。
なんかよく話に上がるに試しに読んでいるか~とネット人気にホイホイ釣られた形になってしまいましたが、これがなかなか楽しめる内容で売れているのも納得です。

20Pほどの短編をいくつか重ねてゆき、物語を進行させていく形式をとっており
おかげでコメディとして非常にテンポよく読めるのはこの作品の強みの1つ。
加えてメインヒロイン2人のキャラバランスも王道ながら実にいい。
突然主人公に告白してきた帰国子女・夏川真鈴。顔◎スタイル◎性格△なJOJO好きお嬢様。
暴れん坊な暴食幼なじみ・春先千和。頭もちょっぴり残念なやきもち焼き。
無理やりお嬢様の彼氏に仕立て上げられた主人公と、その由を知らされず混乱・嫉妬する千和ちゃんという構図。幼なじみにやきもちを焼かれるというのはなかなかロマンが詰まっておりますな!
ナイスバディで、その上突然主人公の彼女になってしまった真鈴に最初は敵意むき出しだった彼女ですが、真鈴にうまく言いくるめられ、メチャモテ☆を目指す謎の部活に入れられてしまいます。
彼女持ちになった主人公への対抗心として、自分もイケメン彼氏を作ると言い出しますが、モテる女の子らしさ皆無な千和にすんなり彼氏ができるわけもなく…。
天真爛漫で天然におばかな千和と、真面目なように見えて茶目っ毛たっぷりな真鈴、そして彼女たちに振り回される主人公を描いた、微・三角関係修羅場ラブコメディとなっています。

主人公が医者を目指している理由や、終盤の展開はなかなか感動的ですが
基本は肩の力を抜いて楽しめる能天気なハイテンションコメディ。
JOJOやドラゴンボールを始めパロディネタや主人公の黒歴史ノートなど、読んでてアイターな気分にさせてくれる笑いもたくさん届けてくれましたw黒歴史ノートは特にひどいw
ただ、これは次回予告で作者自身いじっていましたが、1巻の時点ではそれほど「修羅場」になっていないというところは若干残念。というのも、千和がまだ主人公への恋心を恥ずかしがってあらわにしていないことと、真鈴がまだ恋愛に本気になっていないということで、よくある「主人公の手を引き合う女の子2人」の構図にはなっていないのです。
2人ともが恋心が高まりオープンになってからこそが「修羅場」の醍醐味。
ヒロイン2人ともの心境に変化をもたらした終盤の展開を経て、エピローグではやっとベタな修羅場シーンに突入しました。2巻ではさらに熱のこもった修羅場が見れるようになるでしょうか。期待!

さらりとまとめ。
1巻の時点では「修羅場」とまではなっていませんが、今後それが盛り上がることは必至。
ラブコメとして盛り上がってくるのは2巻以降かな。1巻の時点でもやきもちを焼く幼なじみヒロインや、主人公を挑発するお嬢様となかなかツボは抑えてありますが。
コメディとしては問題なく、非常に楽しめる内容となっているのではないでしょうか。
ヒロイン2人とも違った魅力があり、それぞれとてもかわいらしいです、
イラストも作風にあっていて○。るろおさんの絵は好きですなぁ。
JOJOしいお嬢様の過去も気になるところですし、2巻も継続したいと思います。

期待の新シリーズ「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」でした。

[小説]打ち砕け、無限の教室! 『空ろの箱と零のマリア』1巻

転載記事。詳しくはこちらで→[告知]小説の感想記事に関して
少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。

空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)空ろの箱と零(ゼロ)のマリア (電撃文庫)
(2009/01/07)
御影 瑛路

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<あらすじ>

3月2日、中途半端な時期にやってきた転校生「音無彩矢」からの、突然の宣戦布告。
僕はその行動の意味も、この世界の秘密も、“箱”の存在も知らなかった。
けれど気づくことになる。
この『教室』は、『所有者』の願いによって、同じ日を何千何万と繰り返していることに――

というほんのり香ばしい設定な本作ですが、かなり面白かったです。
二転三転どころか5転くらいする後半の怒涛の展開!
何度も何度も、推理の根本からひっくり返されるのはもはや快感の域。
正直序盤は停滞感MAXで理解不能の状況が展開されて、これは失敗したかなーと思ったら
中盤からの、具合的には『27754回目』からのスピード感はたまらなかったw
これは作者の狙いにハマった感じでしょうねぇ、やられた。

この作品のキモは、間違いなく『閉塞感』。
繰り返される、望むはずの日常。ただそれを享受さえしていればいい。
けれどそれでも抗おうとした時、この作られた日常が不快感しかもたらさない。
努力も情報も感情も、全て無かったことになる、圧倒的虚無感。
先の見えない迷路をさまようような、どうしようもない不安を味わえます。
「敵」がいないというのも面白いなぁと。
実際いることはいるんですが、本当に打ち倒すべきは「状況」そのものという。
解決方法が自分では思いつかなかったので
主人公たちが答えを見つけてくれた瞬間は、とても気持ち良かったw

非常に重たいシナリオと設定でしたが
テキスト自体は非常に読みやすく軽めなテンポ。
キャラクターたちのやり取りもコミカルなものが多くて楽しめました。
そしてラストも、主題から離れ過ぎない・かつライトノベルらしい絶妙のラインで決着。
これはいいシリーズだなぁ。
現在4巻まで出ているので、ちょっとずつ読み進めていこうと思います。

[小説]軽やかに読ませるテンポの良さが○ 『インシテミル』

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少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。

インシテミル (文春文庫)インシテミル (文春文庫)
(2010/06/10)
米澤 穂信

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(あらすじ by Wikipedia)

「ある人文科学的実験の被験者」になり、7日24時間監視付きで隔離生活するだけで時給11万2000円がもらえるという募集に釣られ、何も知らずに〈暗鬼館〉に集った、年齢も性別も様々な12人の男女。彼らに知らされた実験の内容とは、より多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う殺人ゲームだった。
各々の個室には殺人に利用出来る種類の異なる凶器が一つずつ用意され、夜間は部屋から出ることが禁じられるなど多くのルールがある。人を殺せばより多くの報酬が得られるが、犯人であることを指摘されれば報酬は減額する。何もしなくても報酬が貰えるならと、行動を起こさないことが参加者の間で暗黙の了解となり落ち着いたように見えた。だが3日目の朝、参加者の1人が死体で発見されたことをきっかけに、第2第3の事件が発生する。


それぞれの思惑を胸に、怪しすぎる求人に申し込み集まった12人。
そこは超密室の限られた空間に入れられ、極限に追い込まれた人間を観察する施設!
次々起こる殺人事件。疑心暗鬼とストレスで衰弱する参加者。実験はどうなる!
っていうクローズド・サークルもの。
12人も登場人物がいてどーしたものかと思いましたが
うまいことキャラの使い分けができてて頭に入りやすくできてます。
テキストのテンポも非常にスムーズで、ところどころある気の抜けた会話や描写が読者をリラックスさせ、同時にすぐ巻き起こる惨劇とのギャップでジェットコースター(何
まぁとにかく、非常に読みやすい作品だったということです!

ミステリー作品なのであんまり内容についての言及はしたくはありませんが
この作品、他の有名作品を独特の形でオマージュしており(凶器の引用とか)
恐らくはミステリ好きの方はそういう方面でも楽しめるのではないでしょうか。

それと主人公の結城がいいキャラしてますよw
最初は全然目立たない、戸惑いつつも持ち前の陽気さでのほほーんと生きてる彼。
間違いなく中盤までは、結城は「読者が感情移入する人物」として、なにも知らない・出来ない読者をこの物語にリードするために配置されたキャラクターでした。
しかし後半、彼は一変。
いつのまにやら集団の中で頭角を現していき、とんとん拍子に活躍してく様は爽快!
まぁミステリの主人公ってことで、こうなるだろうとは思ってましたけれど
やーラストの流れには痺れましたね!気持ちのいい、高感度も高い主人公。

なんだかまとまらなくなってきたなぁ…
えー言いたいことを付け加えてまとめると。
・テンポいいテキストで非常に読みやすい
・複雑・専門的なトリックは使用していないので、ミステリ初心者(俺)にも優しい。
・岩井さんかわいい

[小説]本気で挑む恐怖との対峙。 『さくら荘のペットな彼女』2巻

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少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。
もう5巻まで出てるのにいまさら2巻ですかって感じですが、むぐぐ。

さくら荘のペットな彼女〈2〉 (電撃文庫)さくら荘のペットな彼女〈2〉 (電撃文庫)
(2010/04/10)
鴨志田 一

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ペットな彼女
…なんて危ないワードで思春期の少年たちの純情ハーツを甘く掻き混ぜる本作。
美少女と共同生活。しかもその娘は自分じゃパンツを履けないほど自堕落な女の子。
必然的に美少女から必要とされる実にオイシイ設定、さらにお色気もありという
独占欲もばっちり満たされて男性読者大満足なシリーズ第2巻です。

と、そんな酷いまえがきをしたところで本題へ。
もちろんそういう要素もモリモリ含まれているのが本作でありますが
一筋縄でいかない、青春の苦さも味わえるのがこの作品の強み。
今回のキーワードは、凡人敗北…といったところでしょうか。


この作品は、小さな世界しか描かなかった。
それはさくら荘でのバカみたいな日々。
知ってる人間ばかりの、やさしい世界。
けれどこの2巻で初めて、外部が描かれる。これは非常に大きいと思います。
終盤に主人公・空太がビジネスの世界に踏み出すのです。
これまでのにぎやかで暖かな世界とは違ったそこで、彼は負けてしまう。
それまで自分を突き動かしていた自信。
それはただのうぬぼれだった。
現実と出会って、うぬぼれだったと分かってしまった。

こんなみっともない涙は流したくない。

そうこぼす空太の姿は、多くの人にも当てはまるのかもしれません。

そして声優志望である七海も、この巻で敗北を経験します。。
本気を出すというのは、本当に怖い。
一生懸命が、本気の努力が、まとめて一蹴されてしまうのです。
それでダメだったら、周りにも自分にも、言い訳できなくなってしまう。
だから適当に流して受け止めて、ゆるく生きていくのもいいかも知れない。
痛みを知らない、平和な人生です。
けれどきっとこの世界は、それでもがむしゃらに挑戦する人間を
救ってくれるチャンスをきっと作ってくれているとも思うし、願います。
それなきゃ男じゃないさ。
必死こいて頑張るのがカッコいいんだ。

ちょっとずつましろんも成長して、まともに生活できるようになりつつもあるのも注目。
個人的にはいつまでもなんにもできないままでいて欲しい(酷い)わけですが
彼女もまた、一人の主人公として成長を続けているということでしょう。
漫画の連載も決まりました。彼女にとっての本当の試験は、これから。
そしてましろんは圧倒的天才として描かれているわけですが
こういう存在がいるからこそ、空太も燃えるのでしょう。
才能があり努力も惜しまない…そんな相手に凡人が立ち向かうには
それ以上の努力が必要不可欠なのですから。


と、なかなか青臭いことを書いてみたわけですが
こういう現実的に甘酸っぱい青春物語って、なかなか貴重だなぁと。
もちろんラブコメ成分も多分に含まれていますので、お勧めw
甘く切ない…ではなく苦々しい青春喜劇でございます。
イケメンもいるから女性読者も嬉しいですね!!(笑顔

[小説]あなたをもっと知りたいから。 『藍坂素敵な症候群』2巻

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少々の修正を加えただけです。昔に書いたものなので現在とはノリが違うのも多いかも。
発売当初に書いたものなので、いまさら2巻ですかという感じですがご容赦。

藍坂素敵な症候群〈2〉 (電撃文庫)藍坂素敵な症候群〈2〉 (電撃文庫)
(2010/05/10)
水瀬 葉月

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C3と同時進行の「藍坂素敵な症候群」のシリーズ第2巻。
「ぼくと魔女式アポカリプス」に惚れ込んだ自分としては1巻の時点で大興奮でしたが
2巻ではグロさだけでなく、やり口のエグさや精神的なやりきれなさも加わり
まぁ相変わらず表紙から想像できないハードっぷりエレクト状態ですとも。
(1巻の記事はこちら→

今回の新キャラは、ギリギリの緊張感が大好きで生傷絶えない涅槃皇終。
そしてその友人である、風紀委員の仁央。
仁央の仕事の手伝う中で嬉し恥ずかしイベントを連発していく医術部の面々でしたが
とある部活を訪問したことで、物語は意外な方向へ向かっていく。
まぁ前半のラブコメパートについて書くと
俺が本気で気持ち悪いノリになるので避けるとしまして(終たんチュッチュ^^)
今回は終盤で明らかになる今回のテーマ「異常と友情」について。

終は微笑みを残し、犠牲となるために走り去る。
どんな侮辱を、暴力、陵辱を受けるかわからない。
けれど、笑ったのだ。
自分が友を救えるのだから。
そこには確かに、友情があった。
しかし彼女は仁央は拒絶する。終の変態(異常)性を理解できないがために拒絶してしまう。
仁央は終とは決して相容れぬ「安全依存症」になっていたのだ。
友人から拒絶される悲しみ、恐怖される苦痛は、どれほどのものでしょうか。
誰しもが持っている「他人とは少しだけ違う趣味」を大きく助長してしまう本作のキーワード「症候群」は、どうやっても悲しい現実しか生み出さないのかもしれない。
理解し、理解されること。
友情をはぐくむ上で重要なそれが、彼らには悲しいほどに難しすぎるのです。
理解されるはずのない異常性。
それを抱え続けなければならない彼らの苦悩の新たな一面を
この2巻では友情の終焉という形で、苦々しく描き出しています。
そしてここで医術部の、もうひとつの温かな存在意義を再確認させられる仕組み。

恋愛でも友情でも、人と繋がるということは、時に痛みを伴う。
傷つき傷つけられる、必ず瞬間がある。
けれどその傷を癒せるのも、また人との繋がりだと思います。
当り前のようだけれど、そういう人たちを大切にしたくなる、いい本でした。

…でここで一つ苦言。
この作者さん、C3でもそういう傾向になってきているんですけど
新刊出すたびにキャラが増えていく…。ゲストキャラですけど。
説教大好き上条さんが主人公の作品じゃないんですから
キャラ増やすより既存のキャラの深部にスポットライトを当てていってほしいですね。
あーでもそれはシリーズの〆にとっておいてあるのかも。好きなんで買いますけどw



[追記]
次の3巻でこのシリーズは完結しました。なかなか上手く終わったと思います。

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ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

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「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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