[漫画]クリスマスなのでエロ漫画2014!
もう少しでクリスマスですね。久しぶりにちゃんとした更新したと思ったらエロ漫画感想です。
クリスマスなので、エロ漫画2014!!いぇいいぇい。
前回のクリスマス更新~今回までに発売した単行本を対象として
「2014年このエロ漫画がめっちゃ良かったよ!!」ってのを10冊発表します。順不同。
今年からはクリスマスは仕事だし、もし仕事がなかったとしてもエロ漫画を読んでいたはずなのでやっぱりクリスマスにはエロ漫画読まなきゃだよな!ってことで。
以下、もちろん18歳未満閲覧禁止で、お願いします。
過去のエロ漫画総括記事。
クリスマスだからエロ漫画2010!
クリスマスこそエロ漫画だよ2011!
クリスマスだしエロ漫画2012!
クリスマスなんだしエロ漫画2013!
意味もなく毎年ちょこっとタイトルを変えてきたことを後悔してるよ!
クリスマスなので、エロ漫画2014!!いぇいいぇい。
前回のクリスマス更新~今回までに発売した単行本を対象として
「2014年このエロ漫画がめっちゃ良かったよ!!」ってのを10冊発表します。順不同。
今年からはクリスマスは仕事だし、もし仕事がなかったとしてもエロ漫画を読んでいたはずなのでやっぱりクリスマスにはエロ漫画読まなきゃだよな!ってことで。
以下、もちろん18歳未満閲覧禁止で、お願いします。
過去のエロ漫画総括記事。
クリスマスだからエロ漫画2010!
クリスマスこそエロ漫画だよ2011!
クリスマスだしエロ漫画2012!
クリスマスなんだしエロ漫画2013!
意味もなく毎年ちょこっとタイトルを変えてきたことを後悔してるよ!
[漫画]黒ロンオブザイヤー2014 [新刊部門] 参加記事
水星さんが主催する黒ロンオブザイヤーに今年も参加します。
→【告知】「黒ロンオブザイヤー2014」開催のお知らせ (水星さん家)
ここのところ、すっかり更新が滞ってるうちですが・・・毎年参加してたので、ここは書かねばと。
今日は[新刊部門]として3作品。
[既刊部門]まで仕上げられるかは時間的にまだ分かりません・・・ので、出来上がった新刊部門のみ投下!
「ib-インスタントバレット-」
黒ロン企画でなんの作品を取り上げようかと考えつつ読み返してたら、「そういえばヒロイン黒髪ロングじゃん!」と発見してしまった「ib-インスタントバレット-」です。
スタイリッシュバトル&オサレモノローグの好感度がたかすぎて今まで気がつけなかった。
公式サイトを見るとどんな作品かわかりやすいそうです→公式サイト
いわゆる中二病的世界観が強烈な作品ですが、この面白さを支えているのはストーリーのうねりであり、そしてキャラクターの濃さでもあります。
この作品のヒロインのセラも、そういう強烈な人物であり、黒ロンです。
眩しいほどキラキラした純粋さと、狂気を秘めた闇を併せ持つ、非常に危なっかしいキャラクター。
主人公もそうとうに鬱屈としていますが、負けず劣らずにヤバい。
物語の世界観と合わせて、読者を揺さぶってくるいやらしさがあるのです。
とはいえルックス的には文句なしにかわいいわけで、学校でのクラスメイトに対する不遜な態度にもしびれました。
基本的に「イタい娘」。彼女の生き様や哲学というのはそりゃ人を寄せ付けないわと思わざるを得ないもので、むしろそうでなきゃセラじゃない。
(俺氏、頭を抱える)
どうあがこうと物語の中心に居続ける人物であることは間違いなく、これからストーリーが進むにつれ、見えていなかった彼女の様々な一面、あるいは裏側や内側をたっぷり楽しめるように、楽しみにしています。
「終電にはかえします」
雨隠ギド先生は好みの黒ロンちゃんをけっこう生み出してくれているので、この企画に参加しようと思った段階からラインナップに加えようとは思っていました。
「甘々と稲妻」ももちろん大好きですが、個人的にはこの「終電にはかえします」を、もっとみんなに読んで欲しいなーっと思ったりしてるのでこちらをチョイス。
この本は百合作品を集めた短篇集となっており、全編黒髪ロングづくしというワケでもないのですが、黒ロンちゃんもいるよってのと、・・・純粋に、いい本なので。
女の子が女の子を「かわいい」と思う瞬間、そのシチュエーションやそのとき渦巻く感情は様々で、その現象そのものの可愛らしさとか面倒臭さが好きで百合漫画を読んでる面もあります、俺は。そしてこの作品は見事にそういったツボを、俺の萌えのツボを強烈に刺激してくるわけです。
下級生のかわいらしさのあまり、涙を流して立ち尽くす女の子とかいるんですよ。彼女の乗る電車を見送って、呆然と。こんなのどうにかなるにきまってんだろ!(俺が)
黒ロン的には上の短編作品「永遠に少女」が素晴らしい出来栄え。作家さんなりの黒髪ロング・ロマンが詰め込まれたシンボリックな作品です。
幽霊の黒ロンちゃんが報われる姿に感動したい皆様はぜひご一読。
このお話に関しては以前記事にも書きましたので気になったらこちらで。
この娘の黒髪ロングは、そうであることにポリシーがあるわけではなく、病院生活の結果という悲しみが宿っているのですが、それにすら胸があつい。ついでにストーリーで瞼も熱くなる。少女には永遠がよく似合う。
「大人の階段の下」という短編もキュート黒ロンちゃん大活躍なのでこちらもオススメ。というか収録作ぜんぶオススメだよすごい本だよ。
「ゆりかごの乙女たち」
大正ロマンといえば黒髪ロング・・・かどうかは分からないが、そういう本。
一冊完結の百合漫画。2連続で百合漫画なのは偶然。こちらは主人公が黒ロンちゃんです。
大正時代の女学校を舞台に、「S<エス>」の世界を描いたお話。
みよしふるまち先生には「東京ラストチカ」でもロマンチックで古風な世界観で魅せられましたし、とことんこういった舞台が好きなんだなーと思わされる。
夢を見ている少女たち、というイメージがタイトルから湧く。
それは夢であり、浮世離れした、閉じた世界でのみ成立できる秘密の園であることを強調する、百合の儚げな一面をフィーチャーした物語です。
現実は優しくなんてない。けれど気持ちは現実の厳しさを知ってなお止まれない。
例えば主人公たちよりも先ゆく関係の先輩ペアのうち、絹子さんは「一時だけの関係」と割りきって、一生に一瞬の快楽を楽しむ、風のような生き様を思い描ける。
「どうして夢がずっと続くなんて思い込めるのよ」
絹子さんが叫んだこの台詞が、厳しくもロマンチックなこの作品を核となっている。
黒ロン的に言えばそういうキャラクターは主人公しか登場しませんが
作中登場する重要アイテムである彼女の髪のリボンが、このクライマックスでとてもいい味を出しています。甘い束縛の象徴かのように、主人公の長い黒髪がありのまま街に消えていくのが最高の余韻を残してくれます。
そういうワケでこの黒ロン企画にも登場させようと思った次第。
少女たちの一瞬だけの心の触れ合い、そこから生まれる恋慕とまたは憎悪の、夢のようにはかない日々。切なくて古風な百合漫画の良作ですね。
以上3作品でした。どれも大好きです。
でもなんかこう・・・いい黒ロンちゃんを見逃してしまってる気がするので
他の参加者さんの記事も参考したいですね。
→【告知】「黒ロンオブザイヤー2014」開催のお知らせ (水星さん家)
ここのところ、すっかり更新が滞ってるうちですが・・・毎年参加してたので、ここは書かねばと。
今日は[新刊部門]として3作品。
[既刊部門]まで仕上げられるかは時間的にまだ分かりません・・・ので、出来上がった新刊部門のみ投下!
「ib-インスタントバレット-」
ib -インスタントバレット- (1) 世界の終わりとボーイ・ミーツ・ガール (電撃コミックスNEXT) (2014/03/27) 赤坂アカ 商品詳細を見る |
黒ロン企画でなんの作品を取り上げようかと考えつつ読み返してたら、「そういえばヒロイン黒髪ロングじゃん!」と発見してしまった「ib-インスタントバレット-」です。
スタイリッシュバトル&オサレモノローグの好感度がたかすぎて今まで気がつけなかった。
公式サイトを見るとどんな作品かわかりやすいそうです→公式サイト
いわゆる中二病的世界観が強烈な作品ですが、この面白さを支えているのはストーリーのうねりであり、そしてキャラクターの濃さでもあります。
この作品のヒロインのセラも、そういう強烈な人物であり、黒ロンです。
眩しいほどキラキラした純粋さと、狂気を秘めた闇を併せ持つ、非常に危なっかしいキャラクター。
主人公もそうとうに鬱屈としていますが、負けず劣らずにヤバい。
物語の世界観と合わせて、読者を揺さぶってくるいやらしさがあるのです。
とはいえルックス的には文句なしにかわいいわけで、学校でのクラスメイトに対する不遜な態度にもしびれました。
基本的に「イタい娘」。彼女の生き様や哲学というのはそりゃ人を寄せ付けないわと思わざるを得ないもので、むしろそうでなきゃセラじゃない。
(俺氏、頭を抱える)
どうあがこうと物語の中心に居続ける人物であることは間違いなく、これからストーリーが進むにつれ、見えていなかった彼女の様々な一面、あるいは裏側や内側をたっぷり楽しめるように、楽しみにしています。
「終電にはかえします」
終電にはかえします (ひらり、コミックス) (2013/11/30) 雨隠 ギド 商品詳細を見る |
雨隠ギド先生は好みの黒ロンちゃんをけっこう生み出してくれているので、この企画に参加しようと思った段階からラインナップに加えようとは思っていました。
「甘々と稲妻」ももちろん大好きですが、個人的にはこの「終電にはかえします」を、もっとみんなに読んで欲しいなーっと思ったりしてるのでこちらをチョイス。
この本は百合作品を集めた短篇集となっており、全編黒髪ロングづくしというワケでもないのですが、黒ロンちゃんもいるよってのと、・・・純粋に、いい本なので。
女の子が女の子を「かわいい」と思う瞬間、そのシチュエーションやそのとき渦巻く感情は様々で、その現象そのものの可愛らしさとか面倒臭さが好きで百合漫画を読んでる面もあります、俺は。そしてこの作品は見事にそういったツボを、俺の萌えのツボを強烈に刺激してくるわけです。
下級生のかわいらしさのあまり、涙を流して立ち尽くす女の子とかいるんですよ。彼女の乗る電車を見送って、呆然と。こんなのどうにかなるにきまってんだろ!(俺が)
黒ロン的には上の短編作品「永遠に少女」が素晴らしい出来栄え。作家さんなりの黒髪ロング・ロマンが詰め込まれたシンボリックな作品です。
幽霊の黒ロンちゃんが報われる姿に感動したい皆様はぜひご一読。
このお話に関しては以前記事にも書きましたので気になったらこちらで。
この娘の黒髪ロングは、そうであることにポリシーがあるわけではなく、病院生活の結果という悲しみが宿っているのですが、それにすら胸があつい。ついでにストーリーで瞼も熱くなる。少女には永遠がよく似合う。
「大人の階段の下」という短編もキュート黒ロンちゃん大活躍なのでこちらもオススメ。というか収録作ぜんぶオススメだよすごい本だよ。
「ゆりかごの乙女たち」
ゆりかごの乙女たち (マッグガーデンコミックス Beat\'sシリーズ) (2014/06/03) みよし ふるまち 商品詳細を見る |
大正ロマンといえば黒髪ロング・・・かどうかは分からないが、そういう本。
一冊完結の百合漫画。2連続で百合漫画なのは偶然。こちらは主人公が黒ロンちゃんです。
大正時代の女学校を舞台に、「S<エス>」の世界を描いたお話。
みよしふるまち先生には「東京ラストチカ」でもロマンチックで古風な世界観で魅せられましたし、とことんこういった舞台が好きなんだなーと思わされる。
夢を見ている少女たち、というイメージがタイトルから湧く。
それは夢であり、浮世離れした、閉じた世界でのみ成立できる秘密の園であることを強調する、百合の儚げな一面をフィーチャーした物語です。
現実は優しくなんてない。けれど気持ちは現実の厳しさを知ってなお止まれない。
例えば主人公たちよりも先ゆく関係の先輩ペアのうち、絹子さんは「一時だけの関係」と割りきって、一生に一瞬の快楽を楽しむ、風のような生き様を思い描ける。
「どうして夢がずっと続くなんて思い込めるのよ」
絹子さんが叫んだこの台詞が、厳しくもロマンチックなこの作品を核となっている。
黒ロン的に言えばそういうキャラクターは主人公しか登場しませんが
作中登場する重要アイテムである彼女の髪のリボンが、このクライマックスでとてもいい味を出しています。甘い束縛の象徴かのように、主人公の長い黒髪がありのまま街に消えていくのが最高の余韻を残してくれます。
そういうワケでこの黒ロン企画にも登場させようと思った次第。
少女たちの一瞬だけの心の触れ合い、そこから生まれる恋慕とまたは憎悪の、夢のようにはかない日々。切なくて古風な百合漫画の良作ですね。
以上3作品でした。どれも大好きです。
でもなんかこう・・・いい黒ロンちゃんを見逃してしまってる気がするので
他の参加者さんの記事も参考したいですね。
[漫画]C86記録とすこし本の感想
お久しぶりです。C86に行ってきました。
更新は出来なくてもコミケには行く俺のスケジュールコントロールはどうかしてる。
涼しくてかなり過ごしやすいコミケでしたねー。
今回は8月15,16,7日の開催で、初日は参加することができなかったのですが
2日目と3日目に参加し本を買ってきました。こんな感じ。
これが2日目に購入した分。
今なお半分の月がのぼる空本を出してくれている「スタジオ半月225号室」さんは素晴らしいです。毎回買ってます。もう4冊目ですが、もうずっと出てくれればいいのにとか思ってしまう。
凪のあすからの要さん本「cracked ice cream」は、今回C86で入手した本の中の、いまんところのお気に入りTOP3に入る。(いまのところと言うのはまだ全部は読めてないから)
ヒリヒリと、とても痛々しい雰囲気があるものの、失恋の傷というよりは自己嫌悪の成分が強めで、「ああ、これだ、これが要さんの恋・・・!!」と最高に興奮できた一冊。アニメを通して見て1番好きなキャラクターがもしかしたら要さんなくらい彼には入れ込んでしまいまして、その要さんの失恋本となれば、そりゃ心射抜かれるに決まってるわけです。
「これは ぼくが すき を 諦めるものがたりだよ」
と言ったシビれるフレーズが随所に散りばめられポエムモノローグ好きの血が沸き立つ。
ともかく、個人的にはこの本を読んでやっとスッキリした気持ちで彼を未来へ送り出せたような、そんな感覚すら味わうことが出来た素敵な一冊でした。あたらしい恋も大事だけど、大事だった恋にちゃんと区切りをつけることも輝くために必要なのだ。彼はちゃんと愛される人間になる。うおおお、さゆーっ!要さんを幸せにしてやれーっ!
表紙で赤い傘を持っているのがいいなぁ・・・2クール目のOP映像のキーアイテム。
次は3日目。だいたいこんな感じ。
ラブライブ多め、というかそればっかし。
今回追ってるサークルさんが新刊多いわ総集編だわでかなり資金が割かれましたね。
本来だったらもうちょい創作系とか艦これとかあさりたかった所ですが
いい本多すぎて満足感MAXで悔しさとか現状あんまり無いからな・・・。
SCARECROWさんの創作短編漫画は糖分過多なイチャラブ漫画で絶品でした。
セクシーな描写を入れてくれたこともあり、なんというか、関係とか行為とか感情とかが生々しく、悶えて転げて癒やされました。特別なんかじゃなくそこらへんに居そうなんだけど、羨ましいカップル像。
冬も創作で彼らの新作を出してくれる予定らしいので、今からテンションあがるわい。
ラブライブ本、どれもこれも染みる沁みる内容でしたが
けっこうシリアス寄りな本を中心に集めた中、ぶっ飛んだ内容でめちゃくちゃ笑えたのが
スイートピーさんのにこまきウェディング本、「ハッピーウェディングバケーション」。
とてもじゃないが正気じゃいられない恥ずかしい内容と悪ノリ悪ふざけを止め込んだ素晴らしい一冊!
ゲスト作家さんを招いての豪華な内容であるとともに、「上手い!」と唸るしか無い見事なギミックwしかも結婚式ネタだからとちゃんとセットで引き出物のスプーンとかついてきました・・・!この拘りよう!
R-18のシリアス本の方も、心をちりちり炙られるような切なさとか焦燥とかがあって、こちらもとてもいい(恍惚)
書き出したらもっといろんな新刊について書きたくなってしまいましたが
今回は「ネタができたらすぐ更新して更新グセを取り戻すのだ!」が目的で・・・。
そんなこんなでコミケ満喫できて、いい夏休みになった!全然連休取れなかったけどね!
コミケ中お世話になりました方々、ありがとうございました。
更新は出来なくてもコミケには行く俺のスケジュールコントロールはどうかしてる。
涼しくてかなり過ごしやすいコミケでしたねー。
今回は8月15,16,7日の開催で、初日は参加することができなかったのですが
2日目と3日目に参加し本を買ってきました。こんな感じ。
これが2日目に購入した分。
今なお半分の月がのぼる空本を出してくれている「スタジオ半月225号室」さんは素晴らしいです。毎回買ってます。もう4冊目ですが、もうずっと出てくれればいいのにとか思ってしまう。
凪のあすからの要さん本「cracked ice cream」は、今回C86で入手した本の中の、いまんところのお気に入りTOP3に入る。(いまのところと言うのはまだ全部は読めてないから)
ヒリヒリと、とても痛々しい雰囲気があるものの、失恋の傷というよりは自己嫌悪の成分が強めで、「ああ、これだ、これが要さんの恋・・・!!」と最高に興奮できた一冊。アニメを通して見て1番好きなキャラクターがもしかしたら要さんなくらい彼には入れ込んでしまいまして、その要さんの失恋本となれば、そりゃ心射抜かれるに決まってるわけです。
「これは ぼくが すき を 諦めるものがたりだよ」
と言ったシビれるフレーズが随所に散りばめられポエムモノローグ好きの血が沸き立つ。
ともかく、個人的にはこの本を読んでやっとスッキリした気持ちで彼を未来へ送り出せたような、そんな感覚すら味わうことが出来た素敵な一冊でした。あたらしい恋も大事だけど、大事だった恋にちゃんと区切りをつけることも輝くために必要なのだ。彼はちゃんと愛される人間になる。うおおお、さゆーっ!要さんを幸せにしてやれーっ!
表紙で赤い傘を持っているのがいいなぁ・・・2クール目のOP映像のキーアイテム。
次は3日目。だいたいこんな感じ。
ラブライブ多め、というかそればっかし。
今回追ってるサークルさんが新刊多いわ総集編だわでかなり資金が割かれましたね。
本来だったらもうちょい創作系とか艦これとかあさりたかった所ですが
いい本多すぎて満足感MAXで悔しさとか現状あんまり無いからな・・・。
SCARECROWさんの創作短編漫画は糖分過多なイチャラブ漫画で絶品でした。
セクシーな描写を入れてくれたこともあり、なんというか、関係とか行為とか感情とかが生々しく、悶えて転げて癒やされました。特別なんかじゃなくそこらへんに居そうなんだけど、羨ましいカップル像。
冬も創作で彼らの新作を出してくれる予定らしいので、今からテンションあがるわい。
ラブライブ本、どれもこれも染みる沁みる内容でしたが
けっこうシリアス寄りな本を中心に集めた中、ぶっ飛んだ内容でめちゃくちゃ笑えたのが
スイートピーさんのにこまきウェディング本、「ハッピーウェディングバケーション」。
とてもじゃないが正気じゃいられない恥ずかしい内容と悪ノリ悪ふざけを止め込んだ素晴らしい一冊!
ゲスト作家さんを招いての豪華な内容であるとともに、「上手い!」と唸るしか無い見事なギミックwしかも結婚式ネタだからとちゃんとセットで引き出物のスプーンとかついてきました・・・!この拘りよう!
R-18のシリアス本の方も、心をちりちり炙られるような切なさとか焦燥とかがあって、こちらもとてもいい(恍惚)
書き出したらもっといろんな新刊について書きたくなってしまいましたが
今回は「ネタができたらすぐ更新して更新グセを取り戻すのだ!」が目的で・・・。
そんなこんなでコミケ満喫できて、いい夏休みになった!全然連休取れなかったけどね!
コミケ中お世話になりました方々、ありがとうございました。
[漫画]最近読んだ漫画の感想メモ(10/16)
すっかりひどい更新ペースが板についてきた10月中旬!
ラブライブの6thシングルのMVがいいですね、プリンセスですね。
感想かきたい漫画は溜まりっぱなしなんですけど、とりあえず今回は6作。
新刊が発売されるたびに、読む前に緊張してしまう作品はそうはないな。作品のすべてから力強い覚悟のパワーが放たれてて。すごい作品だ、3月のライオン。
前回、8巻は「男の勝負!」といえる熱いあつい内容でした。
→炎に焼かれ、嵐の中で戦い続ける者たち。『3月のライオン』8巻
一転、新刊は華やかなヒナちゃんの表紙。今までで今までガーリーなイラストな気がするw
今回は登場人物たちの日常がクローズアップされていたような印象。
例えばヒナちゃんは高校生になりました。高校受験を目前にいろいろ考え事をするのですが、そのモノローグが包み込んだ人生の痛みとか幸福とか侘しさだとか、沁み入るものがありました。
「忘れては いけないんだ」の力強さよ…!この作品がくれる言葉はいつも染みおる。新しい髪型もかわいいじゃない!!
着実に零くんへの気持ちが大きくなっているように見えて、恋愛面でも胸ほっこりですよ。
またヒナちゃんと対立した女学生、高城の空虚さが描かれたのもよかった。
彼女への批判というより、その問題に向き合った教師がふかく悩みこんだのがいい。いい先生だよ。そしてヒナちゃんをよくぞあそこまで傷つけやがったなクソがという怒りが、こんな形でスッとと溶けたのでびっくり。
教室でとりのこされたように、1人で目を丸くしている高城の絵は忘れられない。
無邪気な大人たち。土橋九段と宗谷名人のエピソードは、そんなことを思わせてくれます。
勝負の世界にのめりこんで、見ておるこちらが心配になるようでも、当人たちは童心のまま、ただただ将棋漬け。
それを支える家族の苦労を描いたエピソードですが、浮かび上がるのはやはり将棋の世界に生きる人たちの不思議な生き様か。残酷なくらい自分を削って、なにも残らないくらいの覚悟で切り詰めて、それでも将棋は楽しくって。
宗谷名人にこんな友人(ライバルか)がいたのは、とても嬉しいかも。
今回も読み応えバッチリでよかった。流れていく時の寂しさと楽しさ。
表紙からアピールしていますが、、王道(?)の男女入れ替わりものです。
しかしこの作品が目を引くのは、主人公たちが心と身体が入れ替わったまま、成長していくということ。1巻の収録分時点で、小学生から中学生に進学。3年以上の月日が流れました。
本来の性とはちがう身体となった男の子と女の子。ましてや大きな変化をとげる思春期のまっただなか。男のはずなのに女の子として、女のはずなのに男の子として成長していく。アンバランスな関係、心と身体。
揺れに揺れる2人の不思議な日々は甘酸っぱく、そして結構ほろ苦い…っ!
異性についての発見をとまどいながら繰り返していく性転換ものの醍醐味もあり、そして相手の深いところを理解していくドラマも面白い。
知らなかったこと、知ろうとしなかったこと、または自分が隠していたこと。心の交流の様子が面白いのですね。
個人的にはやはり生理が訪れたエピソードはグッときました。やさしい絵柄で結構突き刺さることを書いてくれますね。
WEB版もまだ読めます。http://banbi.omiki.com/ (「ちぇんじ」というタイトル)
微妙にイベントの時系列が違っていたり、あのシーンがあったりなかったり。微妙な違いを楽しめるのでは。ちなみにまだ単行本では未到着の「高校生編」は色恋沙汰のこじれっぷりに激しく悶えるオッシャオッシャな出来栄えなので今から商業版で読めるのが楽しみっですよ!!
あと買ったら特典ペーパーがついてきまして…入れ替わり後にはじめてののおふろに臨むお話でした。なぜ!!これを!!!本編でやらないんだ!!!!ほんとに行間が気になるよ!!「ヤベぇ ヤバかった…女のからだってやばい……」ってナニがあったんだよ!
ひとくちサイズの青春劇。女子校につとめる男性教師がいちおうの主人公です。
女の子たちのきっと「あるある」な日常を、こまかくこまかく切り取っていくオムニバス作品。
なんとほとんど4ページ以内で1話が終了します。サクサク次のエピソードへ移る。すごいのが、そんな短いのに一作一作ちゃんとオチがあってまとまりがあること。
まるで美味しいところだけを味わっているような、なんとも贅沢な感慨がわくのですw じっさい新人さんでこのアイデアの豊富さは頼もしい。
ノスタルジックで、甘くて酸っぱくて苦々しくて、傷ついたり傷つけられたりバカなことしたりして。
暖かな賑やかさと冷え冷えとした後悔が入り混じって、これだ!これだよ青春ってのは!と大興奮しながら読みました。
青春の中にただよう喜怒哀楽さまざまな感情を、いろんな角度から拾い上げている。
物語の面白さと、ショートショートの異常なテンポの良さが余計に好感度をあげています。トゲがったり、すごく包容力があったりと、作品そのものの懐がとても深い感じ。
絵柄も老若男女したしみやすいフラットなものだと思いますし、いろんな人に読んでもらいたいなと思うのです。
しかしまぁ、ショートショートという構造上、それほど爆発力はない。「これ長めの頁数でじっくりと読みたかったなー!」というエピソードはたくさんあります。
いろんな物語をひとくちサイズに楽しめる贅沢さも嬉しいですが、どことない勿体なさも感じることは確かでした。それにポンポンと美味しいシチュ・美味しいセリフを展開させていくので、ネタ切れは大丈夫かしらといらん心配をしてしまったり。
コンセプト的に難しいかもしれませんが、たまには中編的に15P~20Pくらいでじっくり取り組んだ一話があってもいいのかもしれない。というかそれを俺が読んでみたい!!これだけ短いペーシ数で余韻たっぷりなお話を紡げるのだし、いろんな構成を見てみたくなる。
四季賞ポータブルに収録されていた投稿作バージョンが単行本には載っていなかったのが残念ですが、とても気に入ってる作品であり作者さんです。2巻以降でも胸しめつけられたい。
モアイで試し読みできるんですね。気になったらこちらで。
裏表紙の作品紹介を読んで惹かれたので購入。試し読みはこっち。
見た目は人相のわるいただのトド。憎たらしいのに憎めない。そんなトド山さんとお付き合いしているのは普通の地味OL、優子さん。
どこにでも動物がいて、歩くし話すし働いている、そんな世界。この現代ではとくに珍しくともなんともない2人の日常は、いや読者から見たらおかしな光景の連発ですよって。
普通の恋人のやりとりがなんとも言えぬ面白さを生みだす、同棲カップル日常4コマ漫画。
癒されます。
やってることは、きっと普通に人間同士のカップルと一緒なんですよ。
でもところどころに「俺、ヒトじゃなくてトドだしさー」と言いたげにトド山さんが予想外なところにオチを持って行ってくれて、それが楽しい。トドなのに人間みたいなこと言ったりやったりする、それだけでも見てて面白いからズルい!
地味系OLの優子さんは一途で思慮深く、本当に地味なんだけどなんだか読んでて愛おしくなってくる存在。地味だけどオシャレするとかわいい。地味だけど。
それで困ったことに、ヘラヘラと気楽に読んでいた所、不覚にもほろり泣いてしまいましたよ…。家族愛のようなものを、きっと感じたのだと思う。それはトド山さんのおとっつぁんに関してもそうだし、トド山さんと優子さんの関係にしてもそう。
出オチのような設定なんだけど、ちゃんと奥深い人間臭さが出ている。予想外にハマらせてもらいました。同棲カップル漫画だけど片方トドなもんで、変なナマナマしさを感じずサラッと楽しめるのもツボです。
とは言えふだんから性生活があることが伺えるネタもありますが………様子を想像するにシュールすぎると思う。
あとはモリタイシ作品をふたつ。
終わったーーー。全4巻。「いでじゅう!」からモリタイシ作品を追っていますが、新境地に至った作品だったと思います。面白かった。
美少女観察漫画のような、中学生のあすかちゃんと出会った周囲の人たちのお話。
やっぱりあすかちゃんは可愛くてそれだけで癒される。今回もいろんな表情を見せてくれました。
人情話もあればマニアックなエロスの世界に旅立つドキドキなものもあります。
知らず知らずのうちのその純粋さ、可憐さから、まわりを少し幸せにしたり笑顔にしたり、はたまた混乱させたり。かわいい女の子がそこにいるだけで救われることもある…!
1巻のころはたまに目がこわくなっちゃってる時もありましたが、4巻ともなると絵の安定感も完璧ですね。それでもあの特徴的な瞳は変わらず。好奇心旺盛なネコのような、光のつよくするどい目。これがいいのだ。今回の裏表紙とか、ベストショットですね。
物語は終わったけれど、きっといつまでも、こんな女の子がいたらって、ふと思い出してはフワフワな気分になれるんだろうな。フォーエバーあすかちゃん。
そういえば連載期間で言うならモリタイシ最長作品になったんですねぇ。
やっぱり最後はパンツで〆。おつかれさまでした。
同時発売された「くちびるに歌を」の単行本1巻。
こちらは中田永一さんの同名小説を原作とした、モリタイシさん初めてのコミカライズですね。中田永一といえば「百瀬、こっちを向いて」は大好きなのですが、この作品は未読。
で、「原作のファンですが、このコミック化はアリです!」とか乙一がオビで書いているのがなんともかんとも。扱いにこまるよw
アンジェラ・アキの「手紙~拝啓 十五の君へ」がストーリーの柱となっています。これは2008年のNHK合唱コンクール中学校の部の課題曲になっていたもので、この作品でも合唱を通じて深まっていく青春模様が描かれています。
1巻の段階では話は大きな動きを見せていませんが、じわりじわりと広がってくる青春らしい空気がとても好きな感じ。迷い、怒り、照れ。男子と女子が相手を意識しすぎてギクシャクしちゃってるあの思春期の感触。
やたら女体を強調するモリタイシエッセンスも隠れずバッチリ存在していますが、原作の淡い水色の世界が生き生きとしてますね。
雑誌では見られなかった、登場キャラクターそれぞれが書いた「15年後の自分への手紙」が単行本で収録されていたのがグッときました。
クセモノっぽい長谷川コトミさんがいまのところ一番気になる。主人公の今後の成長にも期待が持てる。
ラブライブの6thシングルのMVがいいですね、プリンセスですね。
感想かきたい漫画は溜まりっぱなしなんですけど、とりあえず今回は6作。
3月のライオン 9 (ジェッツコミックス) (2013/09/27) 羽海野チカ 商品詳細を見る |
新刊が発売されるたびに、読む前に緊張してしまう作品はそうはないな。作品のすべてから力強い覚悟のパワーが放たれてて。すごい作品だ、3月のライオン。
前回、8巻は「男の勝負!」といえる熱いあつい内容でした。
→炎に焼かれ、嵐の中で戦い続ける者たち。『3月のライオン』8巻
一転、新刊は華やかなヒナちゃんの表紙。今までで今までガーリーなイラストな気がするw
今回は登場人物たちの日常がクローズアップされていたような印象。
例えばヒナちゃんは高校生になりました。高校受験を目前にいろいろ考え事をするのですが、そのモノローグが包み込んだ人生の痛みとか幸福とか侘しさだとか、沁み入るものがありました。
「忘れては いけないんだ」の力強さよ…!この作品がくれる言葉はいつも染みおる。新しい髪型もかわいいじゃない!!
着実に零くんへの気持ちが大きくなっているように見えて、恋愛面でも胸ほっこりですよ。
またヒナちゃんと対立した女学生、高城の空虚さが描かれたのもよかった。
彼女への批判というより、その問題に向き合った教師がふかく悩みこんだのがいい。いい先生だよ。そしてヒナちゃんをよくぞあそこまで傷つけやがったなクソがという怒りが、こんな形でスッとと溶けたのでびっくり。
教室でとりのこされたように、1人で目を丸くしている高城の絵は忘れられない。
無邪気な大人たち。土橋九段と宗谷名人のエピソードは、そんなことを思わせてくれます。
勝負の世界にのめりこんで、見ておるこちらが心配になるようでも、当人たちは童心のまま、ただただ将棋漬け。
それを支える家族の苦労を描いたエピソードですが、浮かび上がるのはやはり将棋の世界に生きる人たちの不思議な生き様か。残酷なくらい自分を削って、なにも残らないくらいの覚悟で切り詰めて、それでも将棋は楽しくって。
宗谷名人にこんな友人(ライバルか)がいたのは、とても嬉しいかも。
今回も読み応えバッチリでよかった。流れていく時の寂しさと楽しさ。
思春期ビターチェンジ(1) (ポラリスCOMICS) (2013/10/15) 将良 商品詳細を見る |
表紙からアピールしていますが、、王道(?)の男女入れ替わりものです。
しかしこの作品が目を引くのは、主人公たちが心と身体が入れ替わったまま、成長していくということ。1巻の収録分時点で、小学生から中学生に進学。3年以上の月日が流れました。
本来の性とはちがう身体となった男の子と女の子。ましてや大きな変化をとげる思春期のまっただなか。男のはずなのに女の子として、女のはずなのに男の子として成長していく。アンバランスな関係、心と身体。
揺れに揺れる2人の不思議な日々は甘酸っぱく、そして結構ほろ苦い…っ!
異性についての発見をとまどいながら繰り返していく性転換ものの醍醐味もあり、そして相手の深いところを理解していくドラマも面白い。
知らなかったこと、知ろうとしなかったこと、または自分が隠していたこと。心の交流の様子が面白いのですね。
個人的にはやはり生理が訪れたエピソードはグッときました。やさしい絵柄で結構突き刺さることを書いてくれますね。
WEB版もまだ読めます。http://banbi.omiki.com/ (「ちぇんじ」というタイトル)
微妙にイベントの時系列が違っていたり、あのシーンがあったりなかったり。微妙な違いを楽しめるのでは。ちなみにまだ単行本では未到着の「高校生編」は色恋沙汰のこじれっぷりに激しく悶えるオッシャオッシャな出来栄えなので今から商業版で読めるのが楽しみっですよ!!
あと買ったら特典ペーパーがついてきまして…入れ替わり後にはじめてののおふろに臨むお話でした。なぜ!!これを!!!本編でやらないんだ!!!!ほんとに行間が気になるよ!!「ヤベぇ ヤバかった…女のからだってやばい……」ってナニがあったんだよ!
思春期シンドローム(1) (アフタヌーンKC) (2013/09/20) 赤星 トモ 商品詳細を見る |
ひとくちサイズの青春劇。女子校につとめる男性教師がいちおうの主人公です。
女の子たちのきっと「あるある」な日常を、こまかくこまかく切り取っていくオムニバス作品。
なんとほとんど4ページ以内で1話が終了します。サクサク次のエピソードへ移る。すごいのが、そんな短いのに一作一作ちゃんとオチがあってまとまりがあること。
まるで美味しいところだけを味わっているような、なんとも贅沢な感慨がわくのですw じっさい新人さんでこのアイデアの豊富さは頼もしい。
ノスタルジックで、甘くて酸っぱくて苦々しくて、傷ついたり傷つけられたりバカなことしたりして。
暖かな賑やかさと冷え冷えとした後悔が入り混じって、これだ!これだよ青春ってのは!と大興奮しながら読みました。
青春の中にただよう喜怒哀楽さまざまな感情を、いろんな角度から拾い上げている。
物語の面白さと、ショートショートの異常なテンポの良さが余計に好感度をあげています。トゲがったり、すごく包容力があったりと、作品そのものの懐がとても深い感じ。
絵柄も老若男女したしみやすいフラットなものだと思いますし、いろんな人に読んでもらいたいなと思うのです。
しかしまぁ、ショートショートという構造上、それほど爆発力はない。「これ長めの頁数でじっくりと読みたかったなー!」というエピソードはたくさんあります。
いろんな物語をひとくちサイズに楽しめる贅沢さも嬉しいですが、どことない勿体なさも感じることは確かでした。それにポンポンと美味しいシチュ・美味しいセリフを展開させていくので、ネタ切れは大丈夫かしらといらん心配をしてしまったり。
コンセプト的に難しいかもしれませんが、たまには中編的に15P~20Pくらいでじっくり取り組んだ一話があってもいいのかもしれない。というかそれを俺が読んでみたい!!これだけ短いペーシ数で余韻たっぷりなお話を紡げるのだし、いろんな構成を見てみたくなる。
四季賞ポータブルに収録されていた投稿作バージョンが単行本には載っていなかったのが残念ですが、とても気に入ってる作品であり作者さんです。2巻以降でも胸しめつけられたい。
モアイで試し読みできるんですね。気になったらこちらで。
トド彼 1 (ビッグコミックス) (2013/09/30) 高嶋 あがさ 商品詳細を見る |
裏表紙の作品紹介を読んで惹かれたので購入。試し読みはこっち。
見た目は人相のわるいただのトド。憎たらしいのに憎めない。そんなトド山さんとお付き合いしているのは普通の地味OL、優子さん。
どこにでも動物がいて、歩くし話すし働いている、そんな世界。この現代ではとくに珍しくともなんともない2人の日常は、いや読者から見たらおかしな光景の連発ですよって。
普通の恋人のやりとりがなんとも言えぬ面白さを生みだす、同棲カップル日常4コマ漫画。
癒されます。
やってることは、きっと普通に人間同士のカップルと一緒なんですよ。
でもところどころに「俺、ヒトじゃなくてトドだしさー」と言いたげにトド山さんが予想外なところにオチを持って行ってくれて、それが楽しい。トドなのに人間みたいなこと言ったりやったりする、それだけでも見てて面白いからズルい!
地味系OLの優子さんは一途で思慮深く、本当に地味なんだけどなんだか読んでて愛おしくなってくる存在。地味だけどオシャレするとかわいい。地味だけど。
それで困ったことに、ヘラヘラと気楽に読んでいた所、不覚にもほろり泣いてしまいましたよ…。家族愛のようなものを、きっと感じたのだと思う。それはトド山さんのおとっつぁんに関してもそうだし、トド山さんと優子さんの関係にしてもそう。
出オチのような設定なんだけど、ちゃんと奥深い人間臭さが出ている。予想外にハマらせてもらいました。同棲カップル漫画だけど片方トドなもんで、変なナマナマしさを感じずサラッと楽しめるのもツボです。
とは言えふだんから性生活があることが伺えるネタもありますが………様子を想像するにシュールすぎると思う。
あとはモリタイシ作品をふたつ。
今日のあすかショー 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) (2013/09/30) モリ タイシ 商品詳細を見る |
終わったーーー。全4巻。「いでじゅう!」からモリタイシ作品を追っていますが、新境地に至った作品だったと思います。面白かった。
美少女観察漫画のような、中学生のあすかちゃんと出会った周囲の人たちのお話。
やっぱりあすかちゃんは可愛くてそれだけで癒される。今回もいろんな表情を見せてくれました。
人情話もあればマニアックなエロスの世界に旅立つドキドキなものもあります。
知らず知らずのうちのその純粋さ、可憐さから、まわりを少し幸せにしたり笑顔にしたり、はたまた混乱させたり。かわいい女の子がそこにいるだけで救われることもある…!
1巻のころはたまに目がこわくなっちゃってる時もありましたが、4巻ともなると絵の安定感も完璧ですね。それでもあの特徴的な瞳は変わらず。好奇心旺盛なネコのような、光のつよくするどい目。これがいいのだ。今回の裏表紙とか、ベストショットですね。
物語は終わったけれど、きっといつまでも、こんな女の子がいたらって、ふと思い出してはフワフワな気分になれるんだろうな。フォーエバーあすかちゃん。
そういえば連載期間で言うならモリタイシ最長作品になったんですねぇ。
やっぱり最後はパンツで〆。おつかれさまでした。
くちびるに歌を 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル) (2013/09/30) 中田 永一、モリ タイシ 他 商品詳細を見る |
同時発売された「くちびるに歌を」の単行本1巻。
こちらは中田永一さんの同名小説を原作とした、モリタイシさん初めてのコミカライズですね。中田永一といえば「百瀬、こっちを向いて」は大好きなのですが、この作品は未読。
で、「原作のファンですが、このコミック化はアリです!」とか乙一がオビで書いているのがなんともかんとも。扱いにこまるよw
アンジェラ・アキの「手紙~拝啓 十五の君へ」がストーリーの柱となっています。これは2008年のNHK合唱コンクール中学校の部の課題曲になっていたもので、この作品でも合唱を通じて深まっていく青春模様が描かれています。
1巻の段階では話は大きな動きを見せていませんが、じわりじわりと広がってくる青春らしい空気がとても好きな感じ。迷い、怒り、照れ。男子と女子が相手を意識しすぎてギクシャクしちゃってるあの思春期の感触。
やたら女体を強調するモリタイシエッセンスも隠れずバッチリ存在していますが、原作の淡い水色の世界が生き生きとしてますね。
雑誌では見られなかった、登場キャラクターそれぞれが書いた「15年後の自分への手紙」が単行本で収録されていたのがグッときました。
クセモノっぽい長谷川コトミさんがいまのところ一番気になる。主人公の今後の成長にも期待が持てる。
[漫画]最近読んだ漫画の感想メモ(9/27)
更新ペースこんなんになってしまってすいません。
なんもかんも社会がわるい。艦これはわるくない。
うちには「そのうち感想書こう」とおもった本を積んでいく箱があるんですけど、溢れてます。どうしようもねぇ。でも短くても感想かいていかないと気分よくないので、だーっとやっていきます。
とりあえず5冊。時間みつけてこれからこういう更新を適度にやっていくかも。
ほんとうは1冊1冊、じっくりと感想かいていきたいのですが、中々時間がなくてすいません。
アフタヌーンの集中連載が単行本化。
小学生の男女がヒミツを通じて一夏の静かな恋と冒険をする。ゆるやかな空気のなかで、子供ならではの息苦しさがだんだんと重くのしかかり、そこから開放される甘酸っぱい終盤の展開がとても気持ちがいいです。
話と核となる部分は、小学生が抱えるものとしてはあまりにヘビーなもので、途方にくれてしまうのもムリはない。
だからこそもがいて苦しんで、好きな子の手をつないで、戦ったり逃げたりして。誰にも見られず、こっそりと触れた相手の感触は、きっとお互い忘れられないものとなるのだろう。小学生の限界ですよねっ…!
片足が動かない猫。片親の不在。無神経なことば。チクチクと重たい要素が胸を差してきますが、エンディングもひとくちに丸く収まるわけでもない。とても現実的な距離を突きつけてきます。
だからこそ祈りたいのだ、と。必死に先へ進もうとする少年と少女の物語として、個人的に気に行ったラストです。願わくばもうちょっと未来も見てみたかったですがw
ヒロインの父親がなんの救いもないダメ親父だったんですけど、カバー裏をみて少しだけ、心が安らぎました。いい描き下ろしです。
中学生カップルの清らかさといやらしさをノスタルジーたっぷりに描く日常漫画。もうね…ほんと…もー!!もー!!!もーーーー!!!!!
と思わず雄叫び上げたくなるような、かわいらしい一瞬がギュッとギュッと詰まっており、まさしくキラキラした青春を感じさせてくれる最近のお気に入り漫画。
その効力はおのれの中学生時代を懐古させ、むずがゆくほろ苦い味わいを思い出させます。とくになんのイベントもなかったけど。なんというかこう…中学生の空気が、びっくりするくらい生々しい気がする。でもそれが不快ではなく、とても嬉しい感覚をくれる。
ヒロインが中学生なのに身長180オーバー!主人公の男の子はチビ!という並ぶと見るからになんじゃおまえらという身長バランスが微笑ましすぎる!
初めてのお付き合いらしい、試行錯誤と臆病とリビドーの暴走と反省の連続。
2巻だとおっぱい見ちゃったり、同じ布団に入ってモゾモゾしてたら勢いあまりおっぱいに触れちゃうシーンがあるんですけど、それを咎めるヒロインのとっておきの一言が「アダルト!」ですよ。えっアダルトって。ここでスケベでも変態でもエロでもなく「アダルト」をチョイスするセンスに脱帽ですよ!ロマンですよ!はぁ~~富士山さん!!天使かよ!
女性作家らしい繊細な視点が土台にあるのもいいですね。あるあるとマニアックをふわふわさ迷いつつ、少年がどこを見てるか分かってるのが素敵です。共感と羨望がごちゃまぜに襲い掛かってくるこわい漫画。
「八潮と三雲」がつぎで最終巻なんて!そんなー!と嘆いていたら八潮と三雲新刊と同時に発売されたこの短篇集「僕の棺で晩餐を」がどストライクでしたーッ!
草川先生はこういうひんやりとした甘美な恋物語もイイですね…。
多くの作品が吸血鬼との出会いから連鎖したロマンスを描いたもの。切ない、ほろにがい読後感をのこしていく作品が揃っています。「八潮と三雲」とだいぶ方向性が違うのですが、個人的にはこういう路線も大好物。予期せぬ破壊力におもいっきり心揺さぶられてしまいました。
やはり吸血鬼というモチーフそのものが魅惑的で美しくて恐ろしくて、ロマンに溢れてる!
好きなのは表題作「僕の棺で晩餐を」。鋭い氷のナイフを思わせるクライマックスの切なさは絶品ですな。モノローグの言葉選びも慎重で、ぴったり合っています。
「星は暁のかげ」なんかは主人公のキャラクターが印象的。切迫した、情熱的な感情の発露に感動。「しのびごと」はラストシーンがなんとも美しいです。幽霊ネタは結構好きなんだなぁ。
喪失のむこうにある感情こそ尊いのかもしれない。冷たくて悲しい、けれど強い愛情を感じさせてくれる物語達でした。いいね…!またこういう単行本が読みたい。
ムック「まんが秘宝 男のための青春まんがクロニクル」のなかで、押見修造さんがこの本の話をしていたので買ってみました。柏木ハルコ作品は初体験です。
傷つけ合いボロボロになりながらも愛しあう男女の物語。短篇集ですが通しで読んでみると情熱的な漫画を描く作家さんだなぁと感じました。
冒頭に収録された「別れる」は薬によって恋心を無くせる社会を描いたもので、SFチックな背景が面白い。ですが本質は、自らその恋心を手放してしまおうとしながらもどうしようもなく傷つき涙を流す、泥臭さと生臭さまである女性の心理描写の凄まじさ。切ないけど力強い生命力も宿したお話だなぁ。
つづく「DIARY」はセンチメンタルが急加速する喪失の物語。女性のなまなましい感情をせんぶぜんぶブチまけ、その中に輝く愛おしさに気づく。なかなか得がたい感動がありました。もっと先を見てみたかったエンディングではあるけど、とても好き。
そして特にしびれたのが「裸のえろ」。かわいくてエロティックで、おいてけぼりにされたような哀しみがありますね…。押見先生もこれが好きらしい。
本題ではありませんがなにげに設定背景も興味深い。まだ徴兵制度がある日本が舞台なのかな。
「えろ」ちゃんのキャラが面白くて、おバカな子供のような、人懐っこい小動物のような、生身の欲求を持った女のような、絶妙なバランス。女に翻弄され安らぐ男の末路はぜひご確認を。
ユーモアがあり、切り裂かせるような切なさがあり、前向きさがあり、男と女のすれ違いがあり、おそろしい情念と、身を焦がす愛情があり…。味わい豊かな短篇集で、これは男女ともに読みやすく、かつなにかを残していく漫画なのではと思います。
宮崎夏次系さん二冊目の単行本。
いかにも小難しい雰囲気漫画なような感触ではありますが、コイツがなかなかに染み入る。感傷的な青さが広がっているのです。
一冊目と同様になんとなく不条理系なムードを出しつつ、一冊目よりも人と人の距離感をじっくり見つめている、ような…?
世界の構想能力というか発想の面白さは相変わらず。加えてその中に人間の心を映し込んでおり、個人的には一冊目よりぐっと親しめる感じでした。
誰かが誰かに心動かされる瞬間を切り取った、独特の緊張感を放つシーンがいくつかあって、それがお気に入り。
「地図から」「線路と家」が好きです。幻想的な風景がいくつも散らばっていて、ページをめくる楽しさもきらめく一冊でした。シュールとセンチメンタルの融合。これからも追い続けてみたい作家のひとりです。
なんもかんも社会がわるい。艦これはわるくない。
うちには「そのうち感想書こう」とおもった本を積んでいく箱があるんですけど、溢れてます。どうしようもねぇ。でも短くても感想かいていかないと気分よくないので、だーっとやっていきます。
とりあえず5冊。時間みつけてこれからこういう更新を適度にやっていくかも。
ほんとうは1冊1冊、じっくりと感想かいていきたいのですが、中々時間がなくてすいません。
神様がうそをつく。 (アフタヌーンKC) (2013/09/20) 尾崎 かおり 商品詳細を見る |
アフタヌーンの集中連載が単行本化。
小学生の男女がヒミツを通じて一夏の静かな恋と冒険をする。ゆるやかな空気のなかで、子供ならではの息苦しさがだんだんと重くのしかかり、そこから開放される甘酸っぱい終盤の展開がとても気持ちがいいです。
話と核となる部分は、小学生が抱えるものとしてはあまりにヘビーなもので、途方にくれてしまうのもムリはない。
だからこそもがいて苦しんで、好きな子の手をつないで、戦ったり逃げたりして。誰にも見られず、こっそりと触れた相手の感触は、きっとお互い忘れられないものとなるのだろう。小学生の限界ですよねっ…!
片足が動かない猫。片親の不在。無神経なことば。チクチクと重たい要素が胸を差してきますが、エンディングもひとくちに丸く収まるわけでもない。とても現実的な距離を突きつけてきます。
だからこそ祈りたいのだ、と。必死に先へ進もうとする少年と少女の物語として、個人的に気に行ったラストです。願わくばもうちょっと未来も見てみたかったですがw
ヒロインの父親がなんの救いもないダメ親父だったんですけど、カバー裏をみて少しだけ、心が安らぎました。いい描き下ろしです。
富士山さんは思春期(2) (アクションコミックス) (2013/08/28) オジロ マコト 商品詳細を見る |
中学生カップルの清らかさといやらしさをノスタルジーたっぷりに描く日常漫画。もうね…ほんと…もー!!もー!!!もーーーー!!!!!
と思わず雄叫び上げたくなるような、かわいらしい一瞬がギュッとギュッと詰まっており、まさしくキラキラした青春を感じさせてくれる最近のお気に入り漫画。
その効力はおのれの中学生時代を懐古させ、むずがゆくほろ苦い味わいを思い出させます。とくになんのイベントもなかったけど。なんというかこう…中学生の空気が、びっくりするくらい生々しい気がする。でもそれが不快ではなく、とても嬉しい感覚をくれる。
ヒロインが中学生なのに身長180オーバー!主人公の男の子はチビ!という並ぶと見るからになんじゃおまえらという身長バランスが微笑ましすぎる!
初めてのお付き合いらしい、試行錯誤と臆病とリビドーの暴走と反省の連続。
2巻だとおっぱい見ちゃったり、同じ布団に入ってモゾモゾしてたら勢いあまりおっぱいに触れちゃうシーンがあるんですけど、それを咎めるヒロインのとっておきの一言が「アダルト!」ですよ。えっアダルトって。ここでスケベでも変態でもエロでもなく「アダルト」をチョイスするセンスに脱帽ですよ!ロマンですよ!はぁ~~富士山さん!!天使かよ!
女性作家らしい繊細な視点が土台にあるのもいいですね。あるあるとマニアックをふわふわさ迷いつつ、少年がどこを見てるか分かってるのが素敵です。共感と羨望がごちゃまぜに襲い掛かってくるこわい漫画。
僕の棺で晩餐を (花とゆめCOMICS) (2013/09/05) 草川為 商品詳細を見る |
「八潮と三雲」がつぎで最終巻なんて!そんなー!と嘆いていたら八潮と三雲新刊と同時に発売されたこの短篇集「僕の棺で晩餐を」がどストライクでしたーッ!
草川先生はこういうひんやりとした甘美な恋物語もイイですね…。
多くの作品が吸血鬼との出会いから連鎖したロマンスを描いたもの。切ない、ほろにがい読後感をのこしていく作品が揃っています。「八潮と三雲」とだいぶ方向性が違うのですが、個人的にはこういう路線も大好物。予期せぬ破壊力におもいっきり心揺さぶられてしまいました。
やはり吸血鬼というモチーフそのものが魅惑的で美しくて恐ろしくて、ロマンに溢れてる!
好きなのは表題作「僕の棺で晩餐を」。鋭い氷のナイフを思わせるクライマックスの切なさは絶品ですな。モノローグの言葉選びも慎重で、ぴったり合っています。
「星は暁のかげ」なんかは主人公のキャラクターが印象的。切迫した、情熱的な感情の発露に感動。「しのびごと」はラストシーンがなんとも美しいです。幽霊ネタは結構好きなんだなぁ。
喪失のむこうにある感情こそ尊いのかもしれない。冷たくて悲しい、けれど強い愛情を感じさせてくれる物語達でした。いいね…!またこういう単行本が読みたい。
失恋日記 (Feelコミックス) (2013/05/08) 柏木 ハルコ 商品詳細を見る |
ムック「まんが秘宝 男のための青春まんがクロニクル」のなかで、押見修造さんがこの本の話をしていたので買ってみました。柏木ハルコ作品は初体験です。
傷つけ合いボロボロになりながらも愛しあう男女の物語。短篇集ですが通しで読んでみると情熱的な漫画を描く作家さんだなぁと感じました。
冒頭に収録された「別れる」は薬によって恋心を無くせる社会を描いたもので、SFチックな背景が面白い。ですが本質は、自らその恋心を手放してしまおうとしながらもどうしようもなく傷つき涙を流す、泥臭さと生臭さまである女性の心理描写の凄まじさ。切ないけど力強い生命力も宿したお話だなぁ。
つづく「DIARY」はセンチメンタルが急加速する喪失の物語。女性のなまなましい感情をせんぶぜんぶブチまけ、その中に輝く愛おしさに気づく。なかなか得がたい感動がありました。もっと先を見てみたかったエンディングではあるけど、とても好き。
そして特にしびれたのが「裸のえろ」。かわいくてエロティックで、おいてけぼりにされたような哀しみがありますね…。押見先生もこれが好きらしい。
本題ではありませんがなにげに設定背景も興味深い。まだ徴兵制度がある日本が舞台なのかな。
「えろ」ちゃんのキャラが面白くて、おバカな子供のような、人懐っこい小動物のような、生身の欲求を持った女のような、絶妙なバランス。女に翻弄され安らぐ男の末路はぜひご確認を。
ユーモアがあり、切り裂かせるような切なさがあり、前向きさがあり、男と女のすれ違いがあり、おそろしい情念と、身を焦がす愛情があり…。味わい豊かな短篇集で、これは男女ともに読みやすく、かつなにかを残していく漫画なのではと思います。
僕は問題ありません (モーニングKC) (2013/08/23) 宮崎 夏次系 商品詳細を見る |
宮崎夏次系さん二冊目の単行本。
いかにも小難しい雰囲気漫画なような感触ではありますが、コイツがなかなかに染み入る。感傷的な青さが広がっているのです。
一冊目と同様になんとなく不条理系なムードを出しつつ、一冊目よりも人と人の距離感をじっくり見つめている、ような…?
世界の構想能力というか発想の面白さは相変わらず。加えてその中に人間の心を映し込んでおり、個人的には一冊目よりぐっと親しめる感じでした。
誰かが誰かに心動かされる瞬間を切り取った、独特の緊張感を放つシーンがいくつかあって、それがお気に入り。
「地図から」「線路と家」が好きです。幻想的な風景がいくつも散らばっていて、ページをめくる楽しさもきらめく一冊でした。シュールとセンチメンタルの融合。これからも追い続けてみたい作家のひとりです。