[漫画]前シッポもいきり立つ!パワーの源はドキドキとエロス『健全ロボ ダイミダラー』3巻
健全ロボ ダイミダラー 3巻 (ビームコミックス) (2012/01/14) なかま亜咲 商品詳細を見る |
敵に捕まって喧嘩も弱くて頼りないけど大好き!
「健全ロボ ダイミダラー」3巻が発売です。
掲載誌のFellows!からは猛烈に浮いているのですが、雑誌に1つはこういう漫画って必要ですよね!たぶん・・・。
今回も内容のバカらしさを匂わせつつも、迫力あるカッコいい表紙になっています。
1巻からこのデザインは続いていますがかなりお気に入り。しかし今回表紙をよく見ると
アウトだよ!
表紙からこんなんです。ちなみに3巻にオナホは1度出ただけです。
表紙で一瞬マジメなロボットものを思わせといて、やることは下らない下ネタギャグの連続。
2巻で早くも主人公を交代した本作。新たなダイミダラーパイロット・霧子と、その恋人である将馬の恋と、人類とペンギン帝国とのバトルが描かれていく2巻からの第二章です。
でもつまりやってることは1巻からずっと同じですよ。
さて、霧子はドキドキをエネルギーに変えて力を発揮する能力の持ち主。
恋人の将馬とキスしては敵を撃破してきた彼女ですが、しかし興奮とは慣れてしまうもの!そのうちキスなんかじゃ力を出せるまでにドキドキすることができなくなってしまいました。
つまりこれから先は、戦うためにもっと過激なことをしてドキドキしなきゃならない!
サポート役・将馬もダイミダラーに乗り込み、霧子にいやらしいことをして一緒に戦うのだ!
バカじゃないのかこのマンガ。
こんな過激なセリフも飛び出します。
付き合い始めの初々しい2人が、必要を迫られどんどんとエロいことを・・・!
というのが2巻からの流れで、それがどんどんと加速してきたのがこの3巻。
ストーリーの本筋的なところでは、ペンギン帝国のたくらみがいよいよ本格的に動き出し、その全貌が見えて来つつあるのかなーという感じ。
でも本筋をまじめに追っても仕方のない漫画だからそこらへんはアバウトでいいですね!
リッツちゃんかわいいなぁとは、リッツちゃんなにげにスタイル良すぎだろとか、つわリッツの乳首がついにお披露目されたぞイェアとかそんな感じでOK。
前シッポがとってもキュートなあのペンギンさんたちは今回も大活躍!
前シッポと言い張ってますがそれ単なる勃起チ○コじゃねーかってツッコミはもうしない。このペンコマたちダイミダラー以前からいるし・・・。
彼らの言動がこの作品のバカらしさに大きく働いてると思いますwいちいちテンション高くてアホばかりで笑ってしまうw
そういえば今回は「火星ロボ大決戦!」のキャラもちらほら再登場していますね。
芳文社から出ていた4コマ漫画ですが、今度エンターブレインから復刊するようで。
そちらも楽しみですなー。
さて、この漫画はちゃんとロボット漫画として迫力あるバトルを届けてくれますが、しかし本髄は霧子と将馬のバカッブルぶりにアリ!
ところかまわずイチャつきまくるこのバカップルにはとてもニヤニヤさせられます。
シリアスなイベントなんてこれっぽっちも起きないので、脳天気にベタベタちゅっちゅし続ける2人。その様子もギャグになっていますが、ギャグだからと流すに流せないこの可愛らしさ・・・!
あっまー!
霧子ちゃんは今回は将馬におっぱいを揉まれたり、彼の両親に挨拶に行ったり、ペンコマたちに脱がされたり、チンポ酔いを起こしたり(なんだそれ)色々満喫していましたね。(笑顔
今回はこれまでギリギリで回避してきたような気がする乳首が解禁されており、サービスもよかったですね!これから霧子と将馬はどこまで行ってしまうのか!
そういえば気になったトコロとして、1巻の主人公真玉橋の存在。
霧子が彼のことを語るシーンがあって、真玉橋はちゃんと伏線?としてあるのだなと確認。
彼が今度どんな風にこの第2章に介入してくるのか。燃え展開が来るやもしれません。
という訳で、そんな第3巻でした。これまでどおりのバカバカしさ。
連発されるギャグ(下ネタ多め)と主人公2人のイチャラブぶり。
ロボット漫画としての側面もありますが、基本は読みやすいギャグ漫画でしょう。
「かわいい女の子にセクハラする」ってのがこの作品の要素の大部分ですw
第4巻と、今度復刊される「火星ロボ大決戦」を楽しみにしてます!
『健全ロボ ダイミダラー』3巻 ・・・・・・・・・★★★☆
将馬が繰り出す必殺技「ガリバーチンポ」の威力をとくとみよ!なおふざけ満点おいろけロボット漫画第3巻。ハイテンションなギャグにハマります。イチャラブも素晴らしい。
[漫画]情熱の行き場と置き場。『げんしけん』11巻(二代目の弐)
げんしけん 二代目の弐(11) (アフタヌーンKC) (2011/12/22) 木尾 士目 商品詳細を見る |
俺・・・・・・・・・受けだったん・・・?
復活のげんしけん、二代目2巻目、通しでは11巻目になる新刊が出ています。
表紙はコミフェス(まんまコミケ)を満喫する新メンバーたちです。
そろそろ冬コミですし、いつも以上に親近感湧きますね(?)
という訳で今回のメインはみんなでコミフェスに行くお話ですが、コミフェス準備段階で一騒動あったり、開催真っ最中に意外な再開があったり、終わった後にも・・・とだいぶ賑やかな内容。
班目さんモテ期きてる!
→二代目げんしけん、はじまりはじまり。 『げんしけん』10巻(二代目の壱)
夏のコミフェス目前、げんしけんが何をやってるかと言えばみんなで原稿。
荻上さんの商業誌読みきりをスー含む1年生メンバーでアシスタント。
みんなで眼の下にクマ作って修羅場やっていたらそのうち着替える必要が出てきて、だんだんと必要性の薄いコスプレをみんなですることになって・・・と。
吉武の海月姫の似合いっぷりに軽い衝撃を受けつつみんなコスプレかわいいなあフヘヘとか思ってたら最後に超弩級のサプライズがやってきたのです。荻上さんのコスプレが・・・
あず……にゃん。
似合い過ぎててビックリしつつ笑ってしまいましたよw つまりちかにゃんか!(ムリある
自分からすすんででは無く、「責任とってコスプレする」という妙なシチュエーションですが、わりと抵抗なくコスプレするようになってるのは彼女の変化でもあるのかな。
波戸くんはどうやっても似合ってるのでここでは言及しません。
しかしさて、やはり目玉はコミフェスですよ。
3日間で4話を使って描かれているので色々見所はあるのですが、とにもかくにも班目さん周りが大変なことになっていますよ!
コミケ時期だけ日本やってくるアンジェラが、班目に猛アピールをおっぱじめる。
当然女性に迫られた経験のないであろう班目はあたふたする・・・というより固くなってしまう。
カチコチに硬直中。
しかしそんなアンジェラを快くは思わないのが波戸くん。班目さんにはちゃんと想い人がいるのだから、関係ない人にはあまり出てきて欲しくない、とか思っているようで。
そこにエロゲメーカーの仕事でコミフェスに来ていた高坂とも遭遇。
いろーんな思いが交錯してるような気がする波乱のコミフェス編なのです!
今回荻上さん関連でかなりドキッとさせられる出来事がありました。
荻上の同級生、中島さんの再登場。
今回もあのちょっと怖い目つきで荻上のサークルにやってくるのです。
そこに荻上はいなかったので、繰り広げられるのは中島VS薮崎・スー。
中島の挑発に、涼やかに「あの荻上はもう知っとります」と返す藪崎さんには思わず目頭も熱くなるというもの!もう荻上は孤立しないんだなって。こんな心強い友達がいるんだ。
今回は最初はギクシャクしていたスーとの関係も深められた感じ。単行本カバー裏にもニヤニヤしてしまう。薮崎さんっていいキャラクターだなと改めて感じました。
それにしても中島さんだって「これ以上荻上を楽にしてやる必要なんかない」と言っていたり、なにか伝えたいこともあったようで、荻上に心強い味方がたくさんいることを確認してそれを言うことをやめたようですが、どんな内容だったんでしょうかね。あの巻田くんがナントカカントカ。
中島さんも決して性格悪いだけの女の子では無いのは確かなんですけども。
そしてもう一個。個人的にすごくショッキングなことが。
班目さんが、オタクとして冷めてきてる。
現役時代のあのやや演技がかった位の熱い語り口はどこに行ったんだ班目さん・・・。
生活費削りまくって同人誌買いあさったり、骨折して倒れて泡吹くまで痛み我慢して会場を練り歩いていた、あの輝きは・・・。自分は班目さんの姿にオタクとしてのお手本を見せてもらっていた気がします。お手本にするにはちょっとアレですけど、根性とか心意気とかそういう面で。
そんな彼から「そりゃ熱も冷めるわな・・・・・・」ですよ。
こんな言葉聞きたくなかったなぁというのが正直な感想。班目さんもなんだか寂しそうですけど、自分もショックですよ、なんだか。
社会人になって毎日疲れて、趣味に費やせる時間も減れば、そういう変化も有るのかもなぁ。
自分はまだ学生で趣味にばっかりのめり込んでいますが、でもなんだか、将来こうなってしまうかも知れないってのを見せられてちょっと怖じ気づく。
班目さんだってアニメや漫画が嫌いになったわけではないんですけど、そこに注ぐことができる気力と情熱の量が変わっってしまった。なんか悔しい。好きなものはずっと好きなままでいたいものです。
自分の希望を託すようでイタいですが、班目さんには再起して欲しいなぁと。
班目は愛すべき、愛されるべきキャラクターなんですけども、でも初代とこの二代目ではだいぶ違ったキャラクターになってる。作品として班目さんを中心にシナリオが動くことが増えた代わりに、現役のオタク学生たちをどこか見守るようなポジションになってきてるような。
勝手にくじアン会議を始めるようなエネルギッシュな班目さんまたが見たいのよ。いつまでも下の子たちを引っ張っていくアホみたいに力強くて、時々情けない先輩でいて欲しいのよ。あ、情けないのは今もか(
というか班目さんはアンジェラさんから積極的に迫られるわ、波戸くんから心配されるわ、クッチーからケツを狙われるわでモテモテじゃないですか!どうなってんだ!
あい。という訳で「げんしけん」11巻でした。
前回の10巻は新メンバーの紹介的な内容が多かったのですが、今回はコミフェス編を中心としていろいろ動きが出てきたなと感じました。
現げんしけんメンバーの絆が深まってきてるのが見えてきて微笑ましいですね。
波戸くんのインパクトが強いですが、今の1年生の女の子たちそれぞれカラーが違っていて、みんな好きです。かわいいなぁ。元気のいい吉武さんかわいい。さやかちゃんコスする矢島さんかわいい。
そしてげんしけんと言えば豊富なオタクネタの数々。今回もかなり多いです。
ネタの範囲も広く量も膨大で、そこかしこに散りばめられてるのでいちいちツッコミ切れないw
コスプレネタも多く、この服ってなんだっけ?と考えてしまうものもちらほら。でもそういうのを考えたり探したりするのも楽しかったり。
というかスーはJまでよくカバーしてるな。どうなってるんだこの娘w
「げんしけん」は本当に話題に事欠かない作品ですねえ。12巻も楽しみにしてます。
『げんしけん』11巻(二代目の弐) ・・・・・・・・・・★★★★
新シリーズ2冊目。大波乱のコミフェス編はワクワクしたりニヤニヤしたりヘコんだり。
[漫画]大地とともに生きる。『銀の匙 Silver Spoon』2巻
銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス) (2011/12/14) 荒川 弘 商品詳細を見る |
君の人生は教科書に全部書いてあんのかい?
少年サンデーにて連載中「銀の匙 Silver Spoon」2巻です。
都会育ちの主人公が、北海道の農業高校にやってきてからの悪戦苦闘を描く作品。
2巻では季節を春から夏へ移し、さらに作品のメッセージ性を強めたと思います。
今回の表紙は御影アキ。生き物や自然と人がともにあるのが印象的。
1巻ではまるっと「農業高校」という舞台を面白おかしく(でも全部本当のことなので、都会育ちの八軒の持つ常識とのギャップが面白いということ)紹介していく流れでした。
バカみたいに広い学校の敷地面積に代表される、常識外な学校環境。すぐ身近にいる様々な動物たち。自然の壮大さと力強さ、などなど。そこは楽しいだけではない、リアルな迫力のある世界。
まぁリアルっていうか本物の北海道が舞台で、荒川先生が自身の経験をもとにした部分が大きい作品なのでリアルで当然というか、本物そのものなんでしょう。
そんなオープニングとしての「春の巻」のクライマックスが、この2巻の前半。
偶然見つかった窯を再利用し、みんなでピザを焼くのです!
「本当に美味いもの食べた時って、笑いしか出ないんだな」
みんなで大笑いしながら焼きたてピザを味わうシーンは、こちらも幸せな気持ちにw
そしてこれは、八軒が起こした行動による初めての「大きな成果」。
最初はちょっと馴染めなかった彼が、新たな仲間たちとはしゃいで笑って。
八軒はいわばプロデュースを担当したわけですが、ピザの材料をすべて校内のものにしようと色々調べて回ったり、協力を依頼していく中で絆を深めて行ったり、それらはエゾノーの空気を自分自身に取り込んでいっていくような流れに感じました。
彼の変化や成長を表した、満足度の高い締めくくりだったと思います。
なんといってもピザが美味そう!
そして11話からは「夏の章」へ。そしてこれがまた面白い。
夏休みに入り、寮で過ごすことができなくなってしまった八軒は、実家が農家でないために、労働力(助っ人)としてクラスメイトたちから大人気。
しかしそんなことは知らぬままに、御影アキの実家にお世話になることになるのでした。
それは彼にとって初めてのアルバイト(住み込み)。
好きな女の子と一つ屋根の下でわほほーいとかそんなのじゃなく、ややヘヴィーな展開がされます。働くことの大変さや、自然と生きるという心構えを学んでいく内容となっていました。
まず、特に八軒が野生のシカを解体するシーンがとても印象的でした。
覚悟を決め、ちょっとビクビクしながらも真面目に解体していく。
彼はもともと農業に親しんできた男の子ではないですから、当然いまのいままで生きていた生命を食べるために解体するなんてはじめての作業。
最初は拒絶反応を示しますが、「自分は働くためにここにいるのだ」という意識で自分の中の壁を乗り越えたのでした。
振るいだした勇気は、この直前での駒場一郎とのやりとりもまた影響していたのでしう。
しっかりとした夢を持ちながら将来を見据えている彼に刺激を受け、「自分もなにかしなければ」という思いが芽生えていたことは確かです。
そういうもろもろを踏まえてのあの解体シーン。八軒の努力が微笑ましい。
しかし微笑ましいとは言っても、やっていることはとても生々しいことです。
漫画としてエンターティメントに落とし込んでいますが、全く抵抗がないわけではないです、こういうシーンは。この人たちワイルドすぎるだろうと。でもこういう世界もあるのだ。
動物を食べて人は生きているんだ、ということをすごく強調してくる作品で、ある意味それは犠牲の上にしか成り立っていない、我々のシビアな現実を思い出させてくる。
読者は何も知らない八軒に自分を重ねるかと思いますが、ストーリーの進行に伴って命の重みや、普段意識することも少ないであろう自然界の循環の真実を読者にぶつけてくる作品でもあるよなぁと。
でもそういうのが説教臭くなっていないのも、上手いんですよね。
前作ハガレンはファンタジーでしたが、今作は現実が舞台で、感じる空気もやはり違う。
加えてやたらと主人公の思い悩む姿もリアル。
将来なんて分からない、自分が何をできるのかもわからない、切実な悩み。
それは自分自身と重なる部分が少なからずあったりして、胸がザワつくのです。
でもそういうのも含めて、荒川弘先生の描く人間がリアルということなのかも。
自然の只中で生きる人間たちが織り成す世界観と、思い悩む思春期の少年像。この作品は自分へ真に迫ってくるのは、優しいだけじゃないモノを見せてくれるからでしょうか。
生命の誕生の瞬間、八軒が口にしたリアルな感想「グロい」。
感動したとかじゃないんかいwと笑ってしまいましたけど、こういうところも好きで。
押し付けがましい感動はない。泥臭く生きてこそ自然であり、生き物なのだ。
ありきたりに「美しい」「かわいい」だけが生き物がないんだぜ、ということか。
そんなこんなで「銀の匙 Silver Spoon」2巻でした。
個人的に1巻も面白かったのですが、更にこの作品らしさが強かった気がして好きです。
あっけらかんとしているようで、残酷とも取れる現実の厳しさを突きつけ、そこに立ち向かって生きる人間の力強さを見せてくれる作品だと思います。
とはいえそうヘヴィーなばかりではなく、ちょっと珍しいタイプの学校を舞台にしたコメディとしても充分な面白さがあるのです!
んでもって、なかなか知ることのできない農業の現場やその最新技術を垣間見ることができたり、新鮮な発見をすることができる内容でもあり。
ウンチクに関しては、「百姓貴族」でも描かれたものがいくつかありますが。
そういえば今度「百姓貴族」2巻が出るみたいですね。久しぶりなので楽しみです。
個人的には荒川弘先生の現代を舞台にした作品もちょっと読んでみたいなと、ハガレンやってる時からこそこそ思っていたのですが、こうして叶ってみるとやっぱり面白いですなと。
ハガレンから同じことは、オヤジキャラ格好いいなってことか!
自然の中でいきるじいちゃんのこの一言には、思わず背筋が伸びる思い。
第3巻は春頃発売予定とのこと。サンデーでも読みますが、楽しみです。
『銀の匙 Silver Spoon』2巻 ・・・・・・・・・★★★★
ちゃんと青春してるなぁと感じる漫画。優しくも厳しくもある、リアルな世界。
[漫画]繋がっていく物語が快感!人間たちの歪んだ迷宮 『外天楼』
外天楼 (KCデラックス) (2011/10/21) 石黒 正数 商品詳細を見る |
生まれは C404号室だ
石黒正数先生の「外天楼」。1巻完結です。
発売当初からやたらと評判がよかった作品ですが、読んでみて納得。確かにこれはすごい!
代表作であろう「それでも町は廻っている」でも、ほのぼの日常モノに時折SFな話をおりまぜ読者をドキドキさせてくれる石黒先生。
その構成力の高さは他作品を読んでもわかるとおりなのですが、この「外天楼」はまさに度肝を抜かれる。けして明るく楽しいだけの作品ではなく、むしろかなりシリアスなのですが、これはいろんな人にオススメしたいです。確かにこれは映像化されたものも見てみたい・・・!
さて、ストーリーを追っていこうにもどう書けばいいのやら。
あーだこーだと書いて「そんなわけだから面白いよ!」てとすると、それだけで未読の人のこれからの楽しみを奪ってしまう恐れがある。
しっかりと仕掛けが用意されてる作品って、予備知識ありで読んでしまうのが勿体無いですよね。身構えないままでちゃんと不意打ちをくらいたい。それが作品を1番に楽しめるかも。
後半すごいよ!ヤバイよ!というのは当然なんですが、前半だって面白い!
前半はそれぞれがまるで独立した短編のようになっていて、おどけたコメディやとんでもなミステリ風ストーリーが展開。あるいはちょっと切ないSFものとか。それぞれ単体としても楽しめるのです。
特に第1話はちょっぱなからアホらしさが満点。実に微笑ましいエピソードw
『いかにして恥をかかずにエロ本をゲットするか・・・』
それは思春期の男ならきっと誰もが頭を悩ませる、永遠の課題・・・!(なのか?
男の子たちががんばってエロ本を買おうと色々姑息な知恵を働かせていく様子は、微笑ましいニヤニヤを禁じえない。ばかだなぁこいつらw
捨てられたエロ本の内容を見て、持ち主だった人物の趣味嗜好を考察してみたり。
真面目にバカをやってる様子って面白い!
なんて思っても、意外なところで巧妙に後に繋がっていくものだから油断ならない。
というかこの第1話、単行本を1度最後まで読んでから再読すると、なにもかもが懐かしいやら切ないやらで全然違った味わいになっています。こういうところも意図的なものだろうなあ。
前半のおとぼけコメディな装いから一転、後半はシリアスが色濃くなります。
何でもないようなシーン1つ1つが、怒涛の終盤戦に収束していく。
何度も前のページに戻ってはその緻密な構成にニヤリとさせられてしまうのです。
以下、ネタバレを含むので反転。
この作品、ちょっとした謎を残したまま終わるのもいい。
色んなサイトさんでも触れられてることは自分も同じく気になりました。鬼口に最後抵抗の意思がなかったように見えたり、結局ダイイングメッセージは本当にアリオに捜査の目が行かないように仕向けたことなのかとか。
その他だとラストシーン、アリオが倒れるシーンはなかなか気になりました。
銃弾を受けて血を流したことから、彼が人間であることを思わせますが
キリエがボロボロになって死んだ次の瞬間には、突然事切れたように見えます。
負傷や流血により、体力の限界が近づいていたことは間違いないですが、それにしても倒れこむのが急すぎるというか。まるでキリエに合わせたみたいだなと。
アリオがどういうように誕生した男かを考えると、キリエとシンクロした存在なのかなぁと、ぼんやり考えてみたりします。
そんな謎を残しますが、しかし単純にこの作品のラストシーンは美しい!
切なく哀しく、どこか美しくもある静寂のエンディング。この余韻、たまりません。
ともかくこの作品の終盤の流れは素晴らしく、結末もとても印象に残りました。
こんなにどう書こうか悩んだ作品も久しぶりですが、面白い作品だというのは確実。
1度読み終えた後にも、読み返すことで新たな発見ができそうです。
というかまだ自分の中では謎が残ってるので、まだまだ探っていきたい所存。
石黒先生らしい素朴なタッチは今回も健在ですが、「外天楼」においてはその素朴さが、時折出てくるスリリングだったりホラーチックな雰囲気とのギャップを生み出します。時にはギョッとさせられるほどインパクトのあるシーンが登場したり。
装丁も高級感があっていい感じ。アリオ・キリエだけが特別になっているのも、なるほどなとニヤリとしてしまうのです。実際にカバーを手にとってみないとわかりづらいですけども。
なんか、結局どんな作品かを明確に書かずに最後に来てしまいましたが・・・
とりあえず読みましょう。きっと裏切られません。
年末年始、いつもよりまったりできる時間が多い時のおとも等にも。
1巻完結ということで読みやすいですし、内容の面白さは折り紙つき。
上質な漫画というのはこういうことか、なんて自分は思わされました。
身構えて読むよりも無防備なまま、この作品に「してやられ」ましょう。
『外天楼』 ・・・・・・・・・★★★★
1巻完結漫画のニュースタンダードというのは納得の表現。構成力に舌を巻く。
同じ1巻漫画だと「ネムルバカ」も大好きでしたが、今回はベクトルの違った傑作ですね。
[漫画]もっとあたしに甘えなさいよ・・・!『こみっく☆すたじお』3巻
こみっく☆すたじお(3) (ヤンマガKCスペシャル) (2011/12/06) 此ノ木 よしる 商品詳細を見る |
これってクリスマスのデート・・・・だよね?
うおー「こみっく☆すたじお」3巻がやってきましたよ!
今回の表紙はこれまでで1番のお気に入りかも。かわいいなぁ・・・。
格闘漫画を描く売れっ子作家・高倉健二のもとにアシスタントにやってきた主人公の相原。しかしその高倉健二先生は、実は見た目はまるっきりロリな女の子だったのだー。
本作はいちおう漫画家漫画ですが、メインは高倉健二こといちこ先生とひたすらイチャつくことです。こってり盛り込まれた怒涛のラブコメ展開になすすべなく悶えるのみ・・・!
クリスマスだったりみんなで冬コミに参加したり、3巻も賑やかです。
特にクリスマス関連は4話も使ってじっくりと描かれており、まさに必見と言えるエピソード。
これまでだって積極的だったいちこ先生ですが、クリスマスという素晴らしいイベントを味わいつくようにアグレッシブ。クリスマス前からワクワクしてる先生がすでにかわいい。
くわっ
クリスマスにデートに誘われて動揺しすぎですいちこ先生!大興奮です!
24日のイブを開けるために仕事をがんばりまくる姿といい、恋のためにあたふたしつつ頑張る女の子というのは本当に魅力的でございますよ。
でまぁクリスマスのテンションで主人公もついついノリ気で積極的。自分からいちこ先生を抱き寄せたりとか。おいおいやるじゃねーの。
で、ふたりともクリスマス・イブの夜を2人でどう過ごすかを想像してるからぎこちなさもあって、ドキドキ・もじもじです。
2人からして興奮しつつ緊張しつつ・・・な雰囲気がすんごく甘くて素晴らしい。
2人がどんなクリスマスを過ごしたのかは実際に読んでほしいなというところですが
・・・・・・看病イベントもワタシ大好きなのですよ。(結局言ってる)
一般的にロマンチックと呼べるものではないかもしれない。けれどこれも大事な思い出になること間違い無し。しかしクリスマスだからって主人公は勃起しすぎじゃかろうか。
クリスマスデートのワンシーン。クッソクッソ!かわいいなあーああーあー。
しかしこんなやりとりを牛丼屋でやってるのだから、2人の惚気っぷりも相当。
いちこ先生は一見ツンデレですが、実際はストレートなあまえんぼうだとも思います。
本当に相原のことが好きなんだなってのを感じるシーンがたくさんあってホクホクしてしまうのです。
相原といちこ先生のイチャつきっぷりは毎度バツグンの破壊力ですが
3巻では同時にもう一組見逃せないのがいます。桜塚先生と秋乃ちゃんです。
特に秋野ちゃんの細かな変化に自分はまたしてもニヤニヤと気持ち悪い笑顔。
桜塚先生が秋乃ちゃんへの好意を明らかにしてから、普段彼に対してツンツンで接してる秋乃ちゃんがいきなりギクシャクしてしまう。恋愛ベタな様子がたまらないのです!
秋乃は作中でも見える通りかなりのオタク趣味。いちこ先生第一ですし、現実の恋愛には免疫がないのかもですね。自分を好きだと言ってくれる相手が現れた途端に・・・!
ボロクソに桜塚先生を罵っておきながら、彼と会える日にはちょっと女の子らしい服装を選んでくる秋乃ちゃんに悶絶。
まだちゃんと気持ちは育ちきってはいなさそうですが、本人もこの状況をなんだかんだで楽しんでいそうでなによりですよ。いちこ先生と秋野ちゃん2大ヒロインですな!
桜塚先生も2巻のころと比べて好感度上がりましたね。「『ニャンマガ』に萌え漫画描いたら 秋野ちゃんにいやらしいことしていい?」と言ってましたし、これからどんな風に2人が絡んでいくのか楽しみですね。
そういえば、秋乃のエロ同人のボツ案読んで鼻血だしていたのも、本人がムダにピュアであることは当然としても、自分の好きな女の子のエロ妄想を現物として目の当たりにしたことも影響してるのか・・・?
そんなこんなの3巻でした。
いちこ先生の恋する女の子っぷりに相変わらずニヤニヤ。もちもちしたほっぺたもステキ。
相原といちこ先生のイチャイチャは本当に幸せな気分になってしまいます。
ひとつ言葉を言ったら、言われた方はもちろん言った方も「はぅわ!」みたいに一瞬時が止まるし、顔真っ赤だし、すぐひっつくし、プルプル震えるしなんだよこいつらはよー!もー!あー!かわいすぎるだろ!!
多い時には1ページに3度悶えます。こんな漫画を読み続けたら頭がヤバい。
(これまでのリアクションで分かりきってましたが)いちこ先生のうっかり処女宣言も面白かったですねえ。「あなたは童貞なの!?」と相原に詰め寄ったりとかw
しかし急速にラブコメ要員として成長してきた秋乃ちゃんも見逃せませんよ!
月刊ヤンマガ連載作で、エロいイベントはかなり豊富。今回主人公勃起しまくりでしたね!
そういう風に下ネタがインパクトある登場をしますけれども、でもそれで興奮するというよりかは微笑ましさが先に立つ、優しいラブコメの雰囲気を持った作品だなと思います。
基本ラブコメな作品ですが、今回の終盤ではきちんと漫画家漫画らしいやりとりもあって、ストーリーの停滞感もありません。萌え漫画好きの編集・安永ですが、彼なりにちゃんと漫画への言葉と理論を持っており、今回の編集と漫画家たちの意見のぶつかり合いは楽しかった。
3巻のオビに「『萌え漫画はつまらない』、・・そう思うあなたにこそ、読んでいただきたい『萌え漫画』です。」とありましたが、それはこのやりとりのことでしょうね。
4巻は春に発売予定とのこと。約束を立てた主人公の行く先ももちろん気になりますが、いちこ先生と秋野ちゃんの次なる赤面を心待ちにするのです。
『こみっく☆すたじお』3巻 ・・・・・・・★★★☆
ラブコメ三昧。つくづくニヤけるなぁ。絵もどんどん、もちっと可愛いくなってきています。
そういえばチーフの男性経験の豊富さを物語るエピソードがありましたが
3巻の虎特典、チーフが相原の股間を「なるほど、こういうタイプか」と冷静に見てるのに笑ってしまったwどういうタイプだよw ビッチーフさん流石です!