[漫画]触れて、感じて、愛して、1人で描く。『夏の前日』3巻
![]() | 夏の前日(3) (アフタヌーンKC) (2012/06/07) 吉田 基已 商品詳細を見る |
また 夏がくる
吉田基已先生の「夏の前日」第3巻が発売されています。
んーいい表紙だ。2人の穏やかな時間がにじみ出るような。これまでで一番好きかも。
芸術大学の学生の哲生と、いつも和服を着ている年上女性・晶のラブストーリー。
淡く情感豊かなストーリーや絵楽しめますし、結構エロいこともやっているのでそういう面でも笑顔になれる作品だと思います。笑顔。
基本的に主人公の2人がイチャイチャするのを眺める漫画、ってことで間違いない。
それじゃ感想をー。
●この2人、かわいすぎる!!
まぁ書きたいことのほとんどはこれですよ。もうほんっとかわいすぎるんだ、この2人のやりとりは。まさしくニヤニヤがたまらん。しっとりと愛しあう2人。眼福である・・・!
まず晶さんが実にイイ。年上お姉さんキャラとしては個人的に猛烈なヒットキャラですよ。

か、かわッ・・・・・・

かわいすぎる・・・!!!
書きながら今の俺は満面の笑みでございますギャーなにッコレ!!
乙女のような恥じらいを見せつつ、いざという時にはお姉さんがリードしちゃうみたいな。
ビジュアル的にも和服をいつも着ていてツボですし、時折見せる凛とした表情とかもうね。いろんな一面をみせてくれるキャラクターなんですよ。
この作品は「いかに晶さんを魅力的に魅せるか」に注力しているようにも感じます。もちろんメインテーマは別にあるのですが、看板娘として素晴らしい魅力を解き放っている!
「キスうまくなったネー」のからかいとか完全に殺しに来てる。俺を。かわいさで。
そして彼女のかわいらしさは、やはり哲生と一緒に時こそがマックス。
いじらしく恋慕し、少女のように甘え、時に逆に甘えさせる。このバランスが素晴らしい。
でもこの2人の逢瀬に感じるのは可愛らしさだけではない。ぼんやりとした切なさもあって。
この2人、お互いに不安を抱えているんだけど、それは2人きりの時には表情に出さない。知らん顔して愛し合う。そうして優しいぬるま湯にひたる。
哲生がなにかを思い悩んでいるとわかっても、哲生が別の女の子を気にしているとわかっても、晶さんはそれを追求したりはしない。1人でいるときはあんなのうじうじ悩んでばかりなのに。そうやって、晶さんは哲生にとっての居心地のいい帰り場所であろうとしている。
そういうのがもどかしくもありますが、大人っぽい寄り添い方だなとも思います。
哲生も、どう晶さんと接すればいいかなどなど模索していることはたくさんある。末永く2人でイチャイチャしていってほしいなぁ・・・なんて思うしかないですよ、これ読んでると。
さてこの作品といえば、情熱的に絡み合う2人のセクシーなシーンなわけですが、3巻では

お前らなにやってんだ。
普段のムッツリ顔とはいったい何なのか・・・美脚黒タイツに顔を挟まれこの恍惚である。
そう、3巻ではスーツ姿の晶さんが拝める超レアシーンがあるのです。普段と違った格好してる女の子ってたしかに眩しいし、いいよねえ。それにガッツポーズかますのは読者だけでなく哲生もで、この醜態w
黒タイツを前に正座してる絵からして面白いし、そのまま黒タイツで下半身弄られて身悶えする哲生にニヤニヤするしかない。黒タイツのHって男のコだよな(何がだ)。
●晶の矛盾
この巻でクローズアップされていたことに、晶が抱える矛盾があったなと思います。
彼女自身自覚しながらも、一見するとおかしな要求をしていく。
例えば3巻で印象的だったのが、絵を書く哲生の元を訪れた時の反応。
やってきた晶をみて哲生はパッと明るい笑顔で歓迎します。まさに犬!尻尾ブンブンやってるのが見えそう!でもそれを見てさ晶さんはフッと残念そうな表情を見せる。自分に気づかずキャンバスを前に必死に絵を描いていた哲生を見た時は、すごく幸せそうだったのに。

けど「もう来んな」と突っぱねられると、この嬉しそうな表情。不思議。
哲生には犬であってほしくないのだ。でも犬なら犬でかわいいんだ!
側にいてほしい恋人像と、憧れる芸術家・・・つまり最初であった頃の哲生のイメージ、それらは微妙に重なりあいつつも、どうしても両立が難しい2つ。
愛してほしい。私ナシじゃいられなくなってほしい。でも孤独であってほしい。矛盾だ。恋人として幸せを育んでいっているように見えますが、「孤独を手放さないで」「私に媚びないで」と訴える彼女の心理は複雑で、だからこそとても面白い!どう愛せばいいのかにも微妙な葛藤があるんですよね。
森が語り弾きした自己満足の歌を、哲生が「いい歌だ」というシーンがありました。芸術家の孤独とは、それとも関連付けられますね。
誰の評価も気にしない。ただ自分を満たすための歌。
哲生ももっと芸術家らしいわがままさをふりまわしてみろよ。1人の世界に閉じこもって、自分のためだけの絵を描いて。
そんな哲生だから、晶さんは好きになったんだから。1人で戦う哲生が好きなのだから。
●はなみをめぐる迷走
ここの所いい調子に歩んできていた哲生ですが、3巻は後半から波乱の展開。
この作品1巻からわりとゆったりとしたストーリー展開をしてきました。しかしはなみ関連は読んでいてドキドキさせられる場面が多くあり、いつどう動くのかを注目していました。
と言うことでいよいよやってきたか・・・というべきファーストコンタクト。
もう道で探す必要はない。どう話しかければいいのか悩む必要もきっとない。
彼女はすぐ近くまでやってきた。予想だにしなかった形で突然に。

ついに触れてしまった。けどだからってこんな形でかよと。
そこから心のバランスを失ってしまう哲生。これまでになく話が動きそうな・・・!
それにしてもこれまで散々ひっぱったからか、あの見開きページの緊張感はすごい。
もうすぐ来たる夏。どんなドラマが待っているのだろうか。
そうそう、主人公が人物の「顔」を描けないのは、その人間の心をまだ知れていないから。。
もっと全てを知らないと描けないのがコイツの頭の硬さであり、芸術家としての誇り高いこだわりなんだろう。そんな彼は、ものを上手く描くには、という質問に対し「触って確かめる」と答る。
さぁて、触ってしまったよ、あの「はなみ」を。けど状況的にどうしようもないな。
いつかもっと人のことを知って、顔を描けるようになるといいんだけど。
ともかくいろんなモノに触れている今は、間違いなく彼の成長の日々。
そんな感じの「夏の前日」3巻でした。
スローテンポでしっとりと楽しませてくれる哲生と晶さんのふれあいも、芸術への情熱も、ついに進展を見せたはなみ関連のストーリーも・・・様々な面で面白かったです。
後半のストーリー面ではかなり動揺しましたねえ、これからどうなるんだか。
しかし相も変わらず微笑ましく、そしてエロい2人ですよ。けしからんなもっとチャつけよ!
晶さんというキャラが、よくばりなくらいにこれでもかと可愛いポイントを詰め込んだように思えてしまうのは俺の好みにジャストミートしているからでしょうかね・・・!
吉田先生の描く風景もまた美しくて、漫画としての雰囲気の良さも素晴らしい。
今回の表紙を見ておっと思った人は、読んでみて損はないんじゃないかなと。
でも清楚な内容を期待していると、想像以上に変態くさいことやってるのにビックリするかも。
まぁそこらへんのギャップもこの作品の持ち味か!ということで4巻も楽しみ。
・・・そういえばこの作品は吉田先生のデビュー作「水と銀」シリーズの前日譚にあたるようです。自分はそちらは完全未読なので、そっちもいずれ読んでみたいですねえ。
『夏の前日』3巻 ・・・・・・・・・・★★★★
とどまる所をしらぬ晶さんのかわいいお姉さんぶりに心射抜かれそのまま倒れこむ。
[漫画]君が好きだと叫びたい。『ねじまきカギュー』4巻
記事タイトルはなんとなく。
本当はお前みたいに生きたかったんだ
「ねじまきカギュー」4巻が出ています。
もう次で「トラウマイスタ」を追いついちゃうじゃないですか。早いものです。
強くまっすぐ、貴方を護るために。 『ねじまきカギュー』1巻
いがみあい認めあう女の子たちの闘い。 『ねじまきカギュー』2巻
愛するからには自分も幸せにならなきゃ!『ねじまきカギュー』3巻
3つもリンク張るとしつこい感じになってしまうな・・・、ともかく。
これまでかかさず感想を書いてきていますし、4巻ともなると作品の方向性も定まってきて改まって書くことも減ってきていますなー。とはいえ作品の面白さは相変わらず!
十分な盛り上がりを見せていますが、安定感があるんですよね。意表をつかれることを織り込み済みな上での安定感なのがちょっと不思議なんですがw
それじゃ4巻の内容に触れていきたいなと思います。
異性交友を「不純」だと切って捨てる風紀委員。愛することに不純も何も無いとするカギュー。
対立する意志、すなわち個性。個性を重んじるこの学園では、勝利した個性はすべてを認められる。いままさにカギューちゃんと、風紀委員長・紫乃の一騎打ちです。
この紫乃とのバトルが今回の目玉でしょう。アツすぎて一気に読んでしまいましたよ!
最初はカギューを圧倒する紫乃ちゃんも、じりじりと追い詰められていく。
2人してボロボロになりながらも、人の温もりが染みる展開でした・・・!
やはりこの作品が叫ぶ絶対的な「愛の尊さ」はものすごいエネルギーだ。
自分の本心を閉ざしてしまった紫乃。恋心を隠さず、逃げもしないカギュー。
かなり違ったタイプの女の子たちですが、今回で改めてカギューという女の子の強さを見せつけられた気分。包容力がすさまじい。紫乃ちゃんをも包み込んでしまう。
変人怪人変態さまざまなキャラクターが出てくる作品ですが、メインヒロインという主人公のカギューちゃんが正のエネルギーを全力でガンガンぶつけてくるものだから、みんなやられてしまうんだ。勝負の勝ち負けではなく、彼女の魅力に取り込まれる。
だってカギューが望むのは、自分の訴えを認めさせることではなく、紫乃にカモ先生のことが好きだという本当の気持ちを言わせるため。
カギューはカモ先生を独り占めしたいわけではない。みんなが「好き」で幸せになって欲しいだけ。こんな器のでかい愛情を持てる子、そうはいない。
話を戻して紫乃戦。
顔の表面にヒビが入って、そこから涙がボタボタと溢れていく様子が印象的。
決して表情を変えず鉄のお面をつけたような紫乃。ヒビから漏れ出る涙。どれだけの感情を殺し、子供らしおいわがままを耐え、好きという気持ちを抑えこんできたんだろう・・・。
そしてついに決壊する。

!?
急に成長した紫乃ちゃん!今まで見せなかった甘い表情の紫乃ちゃん!かわゆ!
というかこれまでの無表情&コワモテのバトルの後に、待ってましたのこの赤面である。まんまとギャップにやられる!素の紫乃ちゃんのかわいらしさハンパないな!
今はまだ目の前に立って、その眼をみつめて、聞こえるような声で「好き」だっていうことはできない。けれどもう心配はいらないかな。自分をもう殺さなくていい彼女なら。
でもせっかくの告白を「え?今なんて?」で流されちゃってかわいそうだったなぁw そこはカモ先生クオリティかよ!チッ!紫乃ちゃん幸せになってくださいよ!再登場もしてください!
全力でぶつかりあうカギューと紫乃の死闘にも震えるってもんですが
その中でもこのシーンです。織筆のこの独白、この表情にもググッと心掴まれました。

慰めあってはいけなかった。そうして自分のそばにおいておくことは、正しくなかった。
本当に紫乃の幸せを望むなら、ともに理不尽な世界と戦わねばならなかったのに。
あんなに涙を溜め込んだ彼女を助けられたのは、ずっと前からそばにいた自分だったかもしれない。そのチャンスはたくさんあったのに、所詮は自分の都合のいいように流されていただけ。そんな織筆の無念と後悔にはドキッとさせられましたね。
何より、この表情・・・。紫乃を深く思うが故の強烈な後悔が滲んでいる。いい表情だなぁ、切ないけれど。
紫乃編が落ち着いたら、今回の表紙でもある新キャラクター・窈が登場。
こいつだけじゃなくズラズラーっと新キャラが現れ、また一波乱ありそう。
というか、こいつらが次のボスかと思ったら完全に噛ませ犬な展開でしたねwこういう見せ方をしてくるのは中山先生らしいですな。
しかし窈にしろ新キャラのカギューの○にしろ、ディープな部分が不明なキャラがここからストーリーがどう動くのか予測不能です。森先生もあからさまに怪しいし。楽しみ・・・!

キャラも増えてきて、バトルのたびに仲間が増えて、どんどん居心地がよくなる。
破天荒なバトルと一緒にたいせつな想い出もそれぞれの記憶に刻み付ける、眩しい青春が繰り広げられている作品でもありますよなーと。
このシーン、明るい夜の表現が個人的にすごく好き。くっきり浮かんだ雲、散らばる星、影になって見えないけど楽しそうなキャラクターたち。大好きな絵。
そんな「ねじまきカギュー」4巻でした。
紫乃編完結と、次のエピソードへの橋渡し的一冊になっています。
特に紫乃とのバトルの決着にも熱くさせてもらいました!
この作品、絵にも言葉にも物語にも、すごく力がこもっている感じがたまりませんね。
全力を振り絞って愛を叫ぶ。こんなの気持よすぎるだろう。
力強さをMAXに表現しきる絵の迫力もすばらしい。デフォルメ絵は可愛く、バトルは激しく、混沌とした狂気と深い愛情が共同しています。
相変わらずあつっくるしい漫画ですが、それが魅力。これからも期待しています。
『ねじまきカギュー』4巻 ・・・・・・・・・★★★★
情熱的すぎるラブ&バトル。オマケ漫画にも笑わせてもらいましたw
![]() | ねじまきカギュー 4 (ヤングジャンプコミックス) (2012/03/19) 中山 敦支 商品詳細を見る |
本当はお前みたいに生きたかったんだ
「ねじまきカギュー」4巻が出ています。
もう次で「トラウマイスタ」を追いついちゃうじゃないですか。早いものです。
強くまっすぐ、貴方を護るために。 『ねじまきカギュー』1巻
いがみあい認めあう女の子たちの闘い。 『ねじまきカギュー』2巻
愛するからには自分も幸せにならなきゃ!『ねじまきカギュー』3巻
3つもリンク張るとしつこい感じになってしまうな・・・、ともかく。
これまでかかさず感想を書いてきていますし、4巻ともなると作品の方向性も定まってきて改まって書くことも減ってきていますなー。とはいえ作品の面白さは相変わらず!
十分な盛り上がりを見せていますが、安定感があるんですよね。意表をつかれることを織り込み済みな上での安定感なのがちょっと不思議なんですがw
それじゃ4巻の内容に触れていきたいなと思います。
異性交友を「不純」だと切って捨てる風紀委員。愛することに不純も何も無いとするカギュー。
対立する意志、すなわち個性。個性を重んじるこの学園では、勝利した個性はすべてを認められる。いままさにカギューちゃんと、風紀委員長・紫乃の一騎打ちです。
この紫乃とのバトルが今回の目玉でしょう。アツすぎて一気に読んでしまいましたよ!
最初はカギューを圧倒する紫乃ちゃんも、じりじりと追い詰められていく。
2人してボロボロになりながらも、人の温もりが染みる展開でした・・・!
やはりこの作品が叫ぶ絶対的な「愛の尊さ」はものすごいエネルギーだ。
自分の本心を閉ざしてしまった紫乃。恋心を隠さず、逃げもしないカギュー。
かなり違ったタイプの女の子たちですが、今回で改めてカギューという女の子の強さを見せつけられた気分。包容力がすさまじい。紫乃ちゃんをも包み込んでしまう。
変人怪人変態さまざまなキャラクターが出てくる作品ですが、メインヒロインという主人公のカギューちゃんが正のエネルギーを全力でガンガンぶつけてくるものだから、みんなやられてしまうんだ。勝負の勝ち負けではなく、彼女の魅力に取り込まれる。
だってカギューが望むのは、自分の訴えを認めさせることではなく、紫乃にカモ先生のことが好きだという本当の気持ちを言わせるため。
カギューはカモ先生を独り占めしたいわけではない。みんなが「好き」で幸せになって欲しいだけ。こんな器のでかい愛情を持てる子、そうはいない。
話を戻して紫乃戦。
顔の表面にヒビが入って、そこから涙がボタボタと溢れていく様子が印象的。
決して表情を変えず鉄のお面をつけたような紫乃。ヒビから漏れ出る涙。どれだけの感情を殺し、子供らしおいわがままを耐え、好きという気持ちを抑えこんできたんだろう・・・。
そしてついに決壊する。

!?
急に成長した紫乃ちゃん!今まで見せなかった甘い表情の紫乃ちゃん!かわゆ!
というかこれまでの無表情&コワモテのバトルの後に、待ってましたのこの赤面である。まんまとギャップにやられる!素の紫乃ちゃんのかわいらしさハンパないな!
今はまだ目の前に立って、その眼をみつめて、聞こえるような声で「好き」だっていうことはできない。けれどもう心配はいらないかな。自分をもう殺さなくていい彼女なら。
でもせっかくの告白を「え?今なんて?」で流されちゃってかわいそうだったなぁw そこはカモ先生クオリティかよ!チッ!紫乃ちゃん幸せになってくださいよ!再登場もしてください!
全力でぶつかりあうカギューと紫乃の死闘にも震えるってもんですが
その中でもこのシーンです。織筆のこの独白、この表情にもググッと心掴まれました。

慰めあってはいけなかった。そうして自分のそばにおいておくことは、正しくなかった。
本当に紫乃の幸せを望むなら、ともに理不尽な世界と戦わねばならなかったのに。
あんなに涙を溜め込んだ彼女を助けられたのは、ずっと前からそばにいた自分だったかもしれない。そのチャンスはたくさんあったのに、所詮は自分の都合のいいように流されていただけ。そんな織筆の無念と後悔にはドキッとさせられましたね。
何より、この表情・・・。紫乃を深く思うが故の強烈な後悔が滲んでいる。いい表情だなぁ、切ないけれど。
紫乃編が落ち着いたら、今回の表紙でもある新キャラクター・窈が登場。
こいつだけじゃなくズラズラーっと新キャラが現れ、また一波乱ありそう。
というか、こいつらが次のボスかと思ったら完全に噛ませ犬な展開でしたねwこういう見せ方をしてくるのは中山先生らしいですな。
しかし窈にしろ新キャラのカギューの○にしろ、ディープな部分が不明なキャラがここからストーリーがどう動くのか予測不能です。森先生もあからさまに怪しいし。楽しみ・・・!

キャラも増えてきて、バトルのたびに仲間が増えて、どんどん居心地がよくなる。
破天荒なバトルと一緒にたいせつな想い出もそれぞれの記憶に刻み付ける、眩しい青春が繰り広げられている作品でもありますよなーと。
このシーン、明るい夜の表現が個人的にすごく好き。くっきり浮かんだ雲、散らばる星、影になって見えないけど楽しそうなキャラクターたち。大好きな絵。
そんな「ねじまきカギュー」4巻でした。
紫乃編完結と、次のエピソードへの橋渡し的一冊になっています。
特に紫乃とのバトルの決着にも熱くさせてもらいました!
この作品、絵にも言葉にも物語にも、すごく力がこもっている感じがたまりませんね。
全力を振り絞って愛を叫ぶ。こんなの気持よすぎるだろう。
力強さをMAXに表現しきる絵の迫力もすばらしい。デフォルメ絵は可愛く、バトルは激しく、混沌とした狂気と深い愛情が共同しています。
相変わらずあつっくるしい漫画ですが、それが魅力。これからも期待しています。
『ねじまきカギュー』4巻 ・・・・・・・・・★★★★
情熱的すぎるラブ&バトル。オマケ漫画にも笑わせてもらいましたw
[漫画]愛するからには自分も幸せにならなきゃ!『ねじまきカギュー』3巻
![]() | ねじまきカギュー 3 (ヤングジャンプコミックス) (2011/12/19) 中山 敦支 商品詳細を見る |
恋する乙女は無敵だ!!!!!!
ヤングジャンプ連載中「ねじまきカギュー」も3巻目。
今回はオビに村田雄介先生がコメントを寄せています。あといろいろ雑誌とかで発表されたランキングに入ったこととか。このマンガがすごい!2012では16位でしたねえ。
確かに今年目立っていた作品の1つだと思います。愛をめぐる少女たちの激烈バトル!
・強くまっすぐ、貴方を護るために。 『ねじまきカギュー』1巻
・いがみあい認めあう女の子たちの闘い。 『ねじまきカギュー』2巻
絶対個性主義(キャライズム)を掲げるこの学園は、ムチャクチャに濃い人物ばかり。
2巻では富江・朱羽がいがみあいつつ活躍をしましたが、風紀四天王の1人にして会長の側近である織筆により重傷をおってしまいます。
しかし落ち込んでいたカギューちゃんが自分らしさを取り戻し、織筆と対峙。
誰かを強く思う「愛」。けれど相反する「愛」を掲げる2人は、自分の正しさを叫びながら死闘を繰り広げるのでした。
織筆曰く、「最強の愛は自己犠牲の上において成り立つ」。
愛しい誰かのために、100%の心血を注ぐこと。全力で支えてあげること。
自分を愛してくれなくてもいい。自分を捧げることがが至高の喜びと言う。
これはカギューちゃんの考えとは大きく違うものです。
ボロボロになりながら自分の愛を声高らかに言い合うシーンは鬼気迫る魅力アリ。
しかし1番印象深いのは、織筆に向かってのカギューちゃんの言葉と笑顔。

多くの人が笑顔になれるであろうカギューちゃんの持論は、きっと織筆が夢みてはそれは不可能だと自分に言い聞かせてきたもの。
きっとムリだって彼女が諦めてた最高の理想を、カギューちゃんは恥ずかしげもなく掲げる。こういうところがカギューちゃんの魅力ですよねえ。純粋であるのは格好いいんだ。
どちらが「正しい」かは判別しようがないですけど、気持ちいいのはカギューちゃん。
織筆の「自己犠牲=愛」は、どれだけ自分を犠牲にするかで己の愛の大きさを信じたいんだろうなーと。ある意味それって強い自己愛の裏返しでもあるのかも。歪んだ自己満足。
でも報われないはずの愛をポジティブに捉えて自分を幸せにしてるというのは面白い構図です。ある意味建設的というか。
そんなわけで3巻のハイライトはこのVS織筆編と思います。しびれました。
キャライズムを掲げる学園が舞台なので、とにかくキャラが個性豊かなのですが
明確に主張と主張のぶつかりあいとしてバトルが描かれるのも面白いところ。
双方の思いがガンガンぶつかり合って、それが読んでる自分にも響いてくるのです。
さてさて、元気を取り戻したカギューちゃんがかわいいったらないですよ!
ボロボロになってもカモ先生に抱きしめられたら全回復してしまいました。かわいいなあ!

不可能を可能にするカギューちゃんの乙女っぷりは最高ですな。
2巻は途中からカギューちゃんがおとなしくなってしまいましたが、3巻はカギューちゃんが目一杯動いて戦って喜んで、とてもイキイキしています。嬉しくなってしまいますね。
しかしそんな彼女にも過去最大のピンチが訪れるのでした。
確かにこの巻のハイライトは織筆戦だったかと思いますが、その後の風紀委員長・紫乃とのバトルも大きな盛り上がりをみせます。3巻だけでは終わりませんが、かなり熱いバトルが展開。

ロリ体型でクリッとした目が特徴の、一見冷徹な女の子。
カギューちゃんとは愛を優先すべきか、ルールを守りぬくべきかで対立。
しかしこの彼女がむちゃくちゃ強い。さてどうなるやらと。
紫乃ちゃんにも本当の気持ちを露にして欲しいなぁ。恋を押しとどめる必要は無い!
他にもいよいよあの学園長ががっつり物語に絡みだしたのも見所。
スターシステム的なものでしょうか、トラウマイスタにもこいついたよなって感じですが学園長のおかげで作品のカオス度がさらに上昇。面白くなって来ましたよ!
あと、うん、あの秘書さんエロすぎると思います。
この漫画の面白さって、堂々とメッセージを発してくることとか、絵がカッコいいとか色々ありますが、次のページに何が飛び出してくるのか分からないってのもそれですね。
最高にドキドキする漫画体験をさせてくれる。ページをめくる面白さが満点!
バトルの迫力や女の子たちのかわいらいさ(+二面性)も当然のように魅力的。
来年も見逃せないタイトルの1つでしょう。4巻楽しみです。
『ねじまきカギュー』3巻 ・・・・・・・・・★★★★
頭の中をあつい何かで満たしてくれる作品。熱い言葉を吐きながらのバトルは素晴らしい。
[漫画]あなたのそばにいられるように。 『25時のバカンス 市川春子作品集2』
![]() | 25時のバカンス 市川春子作品集(2) (アフタヌーンKC) (2011/09/23) 市川 春子 商品詳細を見る |
おまえは私を 粉々にしてもいいんだ
初の単行本「虫と歌」から約2年。ようやっと短編集第2弾「25時のバカンス」が発売です。
アフタヌーンで掲載された「25時のバカンス」「パンドラにて」「月の葬式」の3作を収録。
今回もシュールなのに情熱的、グイグイ意識を引きづり込まれてはメチャクチャにさせられる、魅力的な物語たちが揃っています。市川春子先生の作品には中毒性あり。
装丁は前回と同じく市川春子先生自身が担当。実際に手で持ってさらに楽しめるつくり。
では短編集なので作品ごとに触れていければなと。
今回の表題作。2話構成で、これだけで単行本の半分くらいを占めるボリュームを持った作品となっています。・25時のバカンス
三十路をすぎた研究者の姉が、放浪している弟を捕まえて20歳を祝うお話。ざっくりそう言ってしまえばシンプルなんですが、これは本当に味わい深い漫画なのですよ。身震いするほど。
お姉ちゃんは新種の貝を食べたせいで、貝に寄生されてしまっています。身体の中は空洞。人の形はしていても普通じゃないキャラクターが登場するのがこの作家さんのお決まり。
寄生している貝たちも、初登場はグロかったんですけどそれぞれコミカルな面を見せてくれていて、寄生されてるお姉ちゃんも飄々としているおかげで、シリアスなはずがむしろそれが楽しい感じに。
そしてもう姉ちゃんと弟の空気がかわいくてかわいくて!

しっかり者でポーカーフェイスのクールなお姉ちゃんは、「お姉ちゃんらしく」あるためなのか、はたまた別の感情からか、弟とのやり取りの中にかすかに切なさを透かせています。
「声に届くところにいてよ、見てるからね」と弟が言った後、ポツリと呟いたのが上のシーンです。「見てる だけか」ですって!オオオオお姉ちゃんー!
姉ちゃんも弟も、流石血がつながってるだけあって程良い空気を保った会話をしているのですが、「深入りしちゃいけない」と遠慮してしまってる部分に、互いにちょっとだけ居心地の悪さを感じている感じというか。そんなもどかしさがまたたまらないのです!
そして極めつけは80ページですよ。身体を心配した弟に手をつないでもらうお姉ちゃん。
「見てるだけか」と呟いたお姉さんですが、いざ手をつないだら…

顔赤くなってる…。
実の弟にマジ照れ!クールな女性が思わず赤面してしまう様子はやはり素晴らしい!
俗っぽいこと書きまくってますが、本当はもっと真面目なこと書こうと思ってましたよ。でも文章にするために読み返してたら、ああやっぱりこの姉弟は最高にかわいいなと思いまして。
お姉さんのその特殊な性質からして印象深いシーンはたくさんあるのですが
中でも衝撃的かつエロティックなのが、山場にあたるこの場面。

お姉さんの割れた下半身から腕を突っ込んで中をまさぐる・・・という見たこともない絵面のインパクトは強烈。「これ?」「それは違う!」と怒られた弟くんは一体なにを触ってしまったのか…こいつは興味が尽きないですな。
研究者としての極限のストイックさと好奇心が、どんどんと姉自身を弱らせる。
弟のために、弟のためにと自分をなげうってしまうお姉さんの生き方は非常に危なっかしです。でも後半明らかにされていく事実からも、彼女がどれだけ弟を愛しているかが分かり、頬がゆるんでしまう。
そんなふうに近親相姦を匂わせつつも、けれど物語の深いところで人間の業にも触れている。
たっぷりと盛り込まれた切なさとや温かさが心地いい。哀愁と清涼感を兼ねそろえる力作。
最終的には離別してしまうものが多かった市川先生において、このラストを読むことができる嬉しさと言ったら。弟が溺れそうになったとたん即浮上してきたお姉さんをみたときはもう…。
読み応えある愛のおはなしでした。大好きです。
84ページに出てくる「孤独は、生まれてから塵に帰るまでの苦い贅沢品です」のくだりも何気にすごいなーと思い、何度も口にしてみました。おもしろいなぁ。
続く「パンドラにて」は、後半の超展開がなんとも不思議な余韻をのこす作品。・パンドラにて
というか一体何がどうなったのか、うまく把握しきれない。でもなぜか目頭が熱い。
舞台は地球を遠く離れ、宇宙。土星の衛星パンドラです。
そこはえりすぐりの女の子たちの学校があり、主人公となるのはその学校の問題児である二条さんと、彼女の前に突然現れたしゃべることのできない女の子です。
終始独特のミステリアスな空気があって、ときおりコメディチックになることはあっても、何とも言えない感覚を引きづります。そしてラストへと。
ちょっとだけ百合っぽさを匂わせるも、メイン2人を繋ぐのは恋でも、友情とも少し違うような。終盤の展開は意味わからなくてもなんだかとても心に響いて何度も読み返してしまいました。
大勢の少女たちが踊る見開きページが好きです。
最後になる「月の葬式」は、2人の男が主役。・月の葬式
なんでも分かる、出来る高校生3年生の男の子が、きまぐれで試験をサボって北に逃げる。そこで偶然知り合った男と、なぜだからかりそめの家族になってしまうお話。
しかしその男は実はただの人間ではなく…と、途中から一気に話が動きます。
しかし今回の異人の特性は、視覚的にむちゃくちゃインパクトありましたね。というかグロい。肌が穴だらけになっている描写をしっかりと入れてくるので、苦手な人は鳥肌レベルでしょう。
でも本当にこの男どものやりとりはおかしくてかわいい。
ジョークや嫌みを言い合う様子がほほえましいです。友だちか、まるで本当の兄弟みたい。

ストーリーはゆるやかに盛り上がっていきます。ショッキングなシーンで一旦突き落とされてからも、だんだんと熱を帯びていく。無気力だった主人公に目標が出来てくる。
何でも分かるはずだった。自分は天才だった。でも、何もできやしない。
主人公は無力感に襲われますが、男が求めているのは治療ではなく、最後の瞬間をともにすること。そして死んだあと、自分を月の光にしてくれること。
後半に起こる2人の真摯な意志がゆえの微妙すれ違いがまたセンチメンタル…。
そして続く230ページの見開きは、圧巻。
エピローグでの締め方も素晴らしかった。最後の最後に見せてくれたほほ笑みが、極上のまぶしさ。絵的にはすごいことになっていますが、美しいラストですよこれは。
いびつな舌触り、でもなんかクセになる味。いい作品です。
そして「似合いますよ」と髪型褒められて豪快にガッツポーズ決めるるり子さんかわいい。
というかこの作品に登場するマダムたち、みんな愛嬌あっていいですねw

以上、「25時のバカンス 市川春子作品集2」の感想でした。
心と記憶に強烈に刻み込まれる絵、言葉、物語。
1冊目の作品集でまざまざと見せつけられたそれらを、今回もみせつけてくれます。
そして変わらないのは、作品の難解さも。
特に今回で言えば「パンドラにて」は未だに全貌がつかめない。でも面白い。その空気に触れていることがそもそも楽しかったりします。
他の作品で言っても、正しく読めてるか自信はありません。でもそれでいいのかも。
このなめらかで切ない、刺と毒を秘めた味わいに、そのままゆったりと浸っていたくなる。
よみといてやろうと躍起になっては、逆になにかを見落としてしまうような気すら。本当に感覚的な楽しみ方をしてしまう作品です。だから感想書きづらいです。でも大好きです。
そして1冊目と比べると、キャラクターから感じられる生命力が強くなった、かな。なんとなく。表情を描くのが上手くなったのかもしれません。
どの作品も人間と人間ではないなにかとの交流を描いたもので、まず見た目にインパクトある漫画になっていますし、それぞれの特徴を活かした切ない物語が展開しています。
ただ切なさはあっても、悲しい結末にはならない作品があるおかげで、前回と短編集と比べるとちょっとだけ明るめな内容と言えるかもしれません。
海、宇宙、雪国と、収録されてる3作の舞台も狙ったようにバラけていて、そういう意味でとてもバランスがいい。中でも「25時のバカンス」は珠玉と言わざるをえない、美味な一作でした。
繰り返し繰り返し味わいたくなる一冊だと思います。自分は寝る前にたまに読みます。
切なく温かい、命と命が紡ぐ愛があります。
『25時のバカンス 市川春子作品集2』・・・・・・・・・★★★★☆
2冊目の作品集。言葉にしづらい感情が積もり積もる、味わい深い1冊。
[漫画]いがみあい認めあう女の子たちの闘い。 『ねじまきカギュー』2巻
![]() | ねじまきカギュー 2 (ヤングジャンプコミックス) (2011/09/16) 中山 敦支 商品詳細を見る |
愛は風紀より尊い
みんな大好き「ねじまきカギュー」2巻が発売されましたよ!
今回もクレイジーに愛の溢れるバトルとストーリーが展開されていきます。
勢い重視の作品なのでもう細かいことはいいのです。GoGo。
ちなみに今回のオビには鈴木央先生の推薦コメントが。
1巻はメインのカギューちゃんの魅力を前面に押し出した、キャラクター紹介をじっくりと迫力たっぷりに描いていくような内容でした。
それと比べると2巻は、まず舞台となる学園の設定や、これから主人公たちが立ち向かっていくのであろう敵対組織の詳細、そしてサブキャラクターたちの活躍等が描かれており、今後に向けて世界観を広げに来た巻だという印象です。
最初から目立ったものとしては、舞台の学園の設定。
生徒数1万人、敷地面積は東京ドーム100個ぶんというこの作品らしいぶっ飛んだスケールと、掲げる校訓「絶対個性主義(キャライズム)」がユニークで面白いです。
1巻出だしから変人ばかりであることに後から理由をつけた感じがいいですね!
そういうところもこの作品の好きなところですよ、自由なのに説得力あるというか。
そしてひとまずカギューちゃんたちと敵対する学園の番人・風紀四天王が登場。
不純異性交遊、しかも生徒と教師という禁断の関係を絶たんと、カギューちゃんや鴨先生に対抗する組織としていっきに台頭してきました。鴨先生に争うつもりは全くないんですけどね・・・。
また、まだ物語に強く関与はしてきてはいないものの、明らかに異質なオーラを放つキャラクターも新登場です。
この個性的すぎる学園の理事長を務める人物。

あれっ、トラウマイスタの社長さんじゃないですか!
スターシステム的なものでしょうか。性格とか言動の意味不明感も相変わらずです。
底の見えない恐ろしさを持った理事長。この先きっと活躍するでしょうし、彼がどんなサプライズを見せてくれるか、楽しみになってきましたね!
しかし2巻で目覚ましいものと言えば、この2巻表紙となっている2人の女の子。
1巻ではカギューちゃんのライバルキャラだった揚羽ちゃん(表紙左)と富江ちゃん(右)です。
敗北してからはかぎゅーちゃんの友人ポジションに収まった2人ですが
1巻のころからどうもウマが合わないようで、2巻ではついに怒りが爆発します。

そんなことしてる場合じゃないってのにー!
カギューちゃんの前でこそ大人しい2人ですが、本来は登場時に見せた危なっかしさを持っています。ガチで相手を殺しにかかります。容赦ねぇ。
でも本当の目的とイラだちの原因を2人が見つけた時、2人は手を組むのです。
揚羽と富江のこの関係がとても好き。友情ではなくもっと露骨で、キレイなものではない。でも2人ともが、自分よりなによりカギューちゃんが好きなのだ。
もともとは鴨先生を好きだったのに、ライバルであるカギューちゃんに蹴散らされ、彼女の生き様にまた心奪われた女の子たち。

そしてこの息の合い様である。お前ら本当は普段からもっと仲良くできるだろ!
でもきっとそうできないのが彼女たちの不器用さで、かわいらしさかな。
彼女たちは慣れ合いを好まない。それでも共闘するのは、憎み合ってはいてもお互いの力を信じているからなんだろうなぁ。ライバルとしていがみあい、認めあえる関係。いがみ愛・認め愛かー!
という感じの第2巻。
カギューちゃんの活躍が1巻と比べると減りましたが、それでも物語のテンションが下がりません。サブキャラクターたちの強烈さに目が離せなくなるのです。
いろんな面で『濃い』面白さが発揮されているシリーズだと思います。
それとこの作品、1話1話のテンポがとてもよく、1冊通してもスピーディに読み上がりますが、単行本で読み終えたときの満足感や、胸に残るインパクトの大きさがいいですね。余韻というか、なんかすごい漫画読んだぞっていう感覚がじわじわと来るというか。
ただインパクトは視覚的なものによるものがまだ大きくて、それでも最高に楽しめているんですが、さらに一歩進めてキャラの奥深い魅力を活かしたものに成長していくと、より嬉しいかも。
理屈抜きの力強さとカオスをたたえた作品ですが、物語もこれからさらに盛り上がっていってくれそうで期待。流れ的に3巻はきっとカギューちゃんが熱くなりそうですし・・・!
和み系な巻末オマケ漫画も必見の2巻でした。3巻マーダー
『ねじまきカギュー』2巻 ・・・・・・・・・★★★☆
主役陣以外の魅力も際立ってきた2巻目!今回もぶっ飛んだ1冊。