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[漫画]きみに失望されるのだけは、いやだから『BUTTER!!!』5巻

BUTTER!!!(5) (アフタヌーンKC)BUTTER!!!(5) (アフタヌーンKC)
(2012/10/23)
ヤマシタ トモコ

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   1回の失敗でなんにもダメになったりしない

あまりに眩しい青春模様を紡いでくれる「BUTTER!!!」。
毎巻ヘトヘトになるまで心揺さぶってくるのですが、5巻もやっぱり素晴らしかった・・・!
1巻から感想書くたびに好きな理由を書いてるので、そっちを見てもらえれば。
まとめると、「苦しみや痛みや恥ずかしさやらが等身大の高校生たちの中で爆発してて最高!」ってことです。イマイチ本気になれないときも、本物の気持ちをぶつけ合うときも、常に青春の香りが強く強く漂ってくる。ムハァたまらん。
今回の表紙はダンス部の男子メンバー集合の図。かわいい。

全力でケンカして、全力で踊ろう。青春してるんだろ!『BUTTER!!!』4巻
苦しくても逃げたくても、立ち向かわなきゃ。『BUTTER!!!』3巻
ざわめく心。ダンスで味わう青春の苦味と感動! 『BUTTER!!!』2巻
回って溶けて1つになって 『BUTTER!!!』1巻

では内容の話を。
5巻はまるっと二宮&高岡のペアのエピソードが並びます。部長、副部長コンビ。
これまでは各ペアや各個人をフィーチャーする内容が続いていました。
4巻ではストーリーの一旦の区切りかと思った文化祭が、そのまま次の展開への起爆剤になりました。むしろ作品としては熱血への道を進んでいく・・・!
進んでいくのですが・・・まぁそう簡単に「よっしゃ!やるぞ!」となれたら幸せで。
「むちゃくちゃがんばってみたい」とダンスの大会へ出ると決めた二宮高岡ペア。しかし始まってみればすぐに壁にぶつかってしまいました。
足並みが揃わない。目標に向かっていけない。そんなもどかしさをまず味わいます。
無気力人間、二宮さんと、いまいちリード能力が足りない高岡くん。どうなるやら。



●子供たちを見守る大人たち
歩みだしたのにうまく前に進めない子供らを見守る大人たち。
なんでもないように彼らから発せられる大切な言葉は、その1つ1つに深い愛情が感じられます。
今回は特に年上キャラがカッコいいセリフ言ってたなーと、印象に残りました。
なのでちょっと自分でいいなと思ったのをまとめてみる。

「1回くらい死に物狂いでやんなきゃだめだ、人間」
「納得してないのに反抗もしないなんて、何やったって本当に楽しいわけない」

ここら辺はやる気をださない、出せない子達を優しく厳しく鼓舞するような感じ。
ダンススクールの先生をやっている宇塚さんの言葉ですが、彼は常からダンサーとしての矜持を持つとともに、「いい人生経験をさせてやりたい」っていう情熱がほとばしってて好感度高いですよ彼は。
ダンスの道をゆく子供たちに対して、結構キビしいけど、いい先生だよな。本気でぶつかってくるなら本気でぶつかり返してやろうっていう気概がある。

「・・・ってゆーのは・・・ま、大人がきみらに期待しちゃう・・・いわば理想のお話、ですけどね」
「・・・希望を託させてくださいよ若者に・・・ってコト」

こちら鬼田健吾先生の言葉。いつもゆる~っとした先生。
彼らしい、力の抜けたいいセリフだと思います。あえて情けないところを見せるところがいいなぁ。ちょっと弱音っぽい響きを持たせつつ、でもやっぱり応援しているわけで。
そうそう、もう命燃やす勢いで青春かけられなくなったら、期待を託したくなるものかもしれない。まだまだあがいて苦しんでばかりの彼らを見守るのも、それはそれでオツなもの。
大人は子供に期待してしまうよ。きっとそれは理想を押し付けてしまうことにもなってしまうときもあるけれど

そしてそう、その「期待」というキーワードが5巻では重要だと思う。
5巻の主人公とも言える二宮さんは、その「期待」に苦しめられていた女の子。
周囲が無責任に押し付けてくる期待のまなざしに、彼女は嫌気がさしていた。
そんな彼女にとって強烈なインパクトを与えたのが理佐さんだったな、5巻26話だ。

「―――期待ってね、『思い通りになってほしい』ってコトじゃないんだよ」

これにはもうビビビッと。自分も一緒になって衝撃を感じました。
そのとおりなんだけれど、窮屈さをこらえるばかりで思考の行き詰まりになってしまっていた二宮さんは、この答えにたどり着けなかった。二宮さんを突き動かした、パワフルで情熱たっぷりなセリフです。5巻の中でもかなり好きだなこれは。

Butter51.jpg

これを聴いてハッとしたかのように、食いかかるように練習をする二宮先輩。
直情的な理佐さんと二宮さんは相性悪いけど、だからこそかな、二宮さんはムキになる。なんかもーここら辺の流れは何度読んでも胸が熱くなりますな。人が燃え上がる瞬間を見ているんだ。

以上大人たちのいいセリフまとめでした。
というかつくづく思うけど、青春における大人キャラって重要だなぁ。
もちろん主人公は10代の子供たちなんだけれど、でもなんというか、名脇役というか、むしろ影の主役でもあるというか。
迷う子たちをひっそり導いてあげる彼らのカッコいいことカッコいいこと。むしろ導かなくてもいい。ただ見守っているだけでもいい。視線を向ける大人たちの想いにしびれるのだ。
まぁ青春漫画の大人キャラに注目が行くようになったということは、つまり俺が年とってきたということだとも思うが!いいよそこは。漫画の新しい見方を知れたということだよ。



●二宮さんと高岡くんの心が1つに
言ってしまえば5巻は彼ら2人の独壇場であり、ほかのメンバーはもうサブ。
ギスギスした練習から燃え上がってからの特訓、そして大会本番―――
どんどんと心近づけていき、そして2人はひとつ、決着を迎える。

Butter53.jpg

高岡ァ!!(辛抱ならず叫ぶ

ってことで言っちゃうとこの2人、くっついちゃいました。
まだ明言はされてませんだって「好き」とか「付き合おう」とかいう言葉は交わしてない。でもただ、そこにある姿が全てで、物語っているんだろう。
これまた読んでるこっちが恥ずかしさで吹き飛んでしまいそうな、破壊力、でッ・・・!
二宮・高岡ペアを見て女の子たちが「もだもだ」してましたけど、俺ももだもだするよ!

Butter52.jpg


ツイッターで作者・ヤマシタトモコさんのこんな発言を見つけました。見た瞬間、感動した。すごく大切に描かれた2人なんだな。
高岡くんのヘタレ片思いっぷりはこれまでもイジられてきました(愛おしいものを見る生暖かな視線で)が、その上でのこの展開。いよいよやってくれたよ、と自分も俄然テンション上がりました。
この単行本終盤はこれまで見たこともないような晴れやかな笑顔に彩られていましたね。
ここまで恥ずかしくて晴れやかなムードって、これまであったっけ?



●1年生たちの成長
さっきは「二宮&高岡以外はサブ」とまで書いてしまいましたが撤回しません。
撤回しませんが、でも群像劇たるこの作品なので、見落としたくないシーンはいくつも。
掛井くんと端場くんのやりとりはときどき刺々しくて、でも心許しあった友人の温度が感じ取れて、どれもこれもお気に入り。
掛井くんはとっさに口に悪さが出て空気を悪くする(24話とか)ところがあって、そこらへんは治らないんだけど、そこもまた可愛いよな。

げっつこと柘さんに関しては、なんか端場くんと息があってきたなーと思うところもあり。
そして大会中ではまっさきに「ごばーん!(5番)」って大声で応援始めたな。
我慢できなくって溢れ出たって風だったけど、ああこの娘がここまで出来るほど、のめりこんでるんだな応援してるんだな、ってのが感じられてすごくいいシーンでした。恥ずかしがり屋なのにね。

大きいのは「先輩がいなくなった来年から、部活どうしよう」ってところに目が行ったこと。
新設部だし、これは大きな問題でしょう。そして、先輩に頼ってばかりじゃダメなんだ、という意識が芽生えだしたということも熱い。確実な成長が見えますね。

そして夏は、先輩2人の大会でのダンスを見て、たぎっている。
「あたしもがんばりたい。泣けちゃうくらいに。」
悔しそうにそうこぼす彼女は、きっと本気の顔になっていた。次のアクションは、彼女から生まれそうだな。5巻で一息ついたところだけど、まだ休みそうにない。

文化祭がひきがねになって外部の大会への出場を決めた。
先輩たちが大会で踊るのを見て、後輩が胸を熱くした。
情熱が伝染していく。連鎖していく。その様子も、最高だな。



以上、「BUTTER」第5巻の感想。また結構長めに書いたな。
これだけ書きたいことがあるくらい、心を突き動かしてくる作品です。
不和の緊張感。緊張がとけだしあふれる興奮。その緩急も絶妙!

本気になるって難しいな、とても。でも、本気になればそれだけ楽しそうだ。
一緒に戦う仲間もいる。競技ダンスは少なくとも、パートナーと2人でやるものだ。
部活の仲間たちもいる。やりたいこともある。大変だけど、笑いあえる。
そんな・・・やっぱり言葉にすると照れが入ってしまうような青春の風景が、これでもかこれでもか描き込まれています。6巻も「もだもだ」したい!苦しいことでも楽しいことでも!
おもったより情熱家だよな、人間ってさ。この作品を好きになる自分も含めて。

Butter54.jpg

いい表情するよな、2人とも。この2人のための1冊でした。ごちそうさま。

『BUTTER!!!』5巻 ・・・・・・・・・★★★★☆
極上の青春漫画。あれこれ含めて最高にこっぱずかしいぞ!ラブ的にも照れるぞ!

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