[漫画]悩んで悔やんで喜んで、心震わせて。『14歳の恋』3巻
14歳の恋 3 (2013/04/30) 水谷 フーカ 商品詳細を見る |
ほら あんまり可愛いと ちょっと本気出しちゃうじゃない
相変わらずもどかしすぎる思春期漫画「14歳の恋」3巻がでました。
だいたい年1冊ペースでここまで来ているシリーズですが、読むたび心がみずみずしくなりますな…。何度もジタバタ悶えさせられる。
今回の表紙、逆光がいい感じに綺麗ですねぇ。教室内はほんのり薄暗くて、窓のむこうはスカッと晴れ渡っていて。逆光をあびる教室と生徒、という絵が好きなのかもしれない。
この作品、カラーでこういう逆光の絵を書いてくれることが多い気がしますねえ。たまらんです。
前巻→甘く淡くちょっと切なく過ぎる14歳の日々。『14歳の恋』2巻
さて内容の感想。
3巻は和樹と彼方がケンカをしてしまうエピソードから幕開け。
男女別け隔てなくみんな仲良し!!なんてクラスはほとんどないハズで、ご多分にもれず2人のクラスもささいな事を積もり積もらせ、どんどん不仲が深まる。
そんな中、クラスの男女代表のような和樹と彼方がやんわりとクラスの混乱を落ち着かせようとするも…。
やっぱり2人も、まだまだ自分の気持ちをコントロールしきれない子供なんだよねえ。
理想通りにできなかった、その上大切な人との距離が出来てしまった。
人間関係を壊さないように器用に立ち回ってきた2人が、まさかお互いが一番大切な人とケンカをしてしまう。そしてクヨクヨして悶々として、ため息ばかり。いやー思春期ってイイですね!!ハァハァ!当人たちはまったく笑えたもんじゃないですが、こういう失敗もまたひとつのスパイスとしてこの思春期空間を彩ってくれます。
みんな悩んでる。上手くいかないねぇ。みんな目の前のことしか見えない一生懸命さとその愚かさがあって、ただただ眩しい。見てる側としては、こんなにみんなを愛おしく思えるのに、そんなこと言ったら彼らは怒ってしまうんだきっと。だからこっそり見守っていたい。うん。
くよくよ悩んですれ違って不安に押しつぶされそうな和樹と彼方もいい。
でもやっぱり2人が仲良くしているのを見て幸せになりたいのです!
カーテン越しに手をつないで、気持ちを確かめていく。指をむすんで、不安はほどけて。くわーっニヤニヤするしかない!!
仲直りするシーンも、お化粧してデートする話も、どれも絶品でしたね。
お化粧デートはねぇ…うむ…大人っぽいことにチャレンジしてみた背伸び感からくる子供っぽさと、少しでも恋人から美しく好ましく思われたいという女っぽさが交じり合っててすごく好き。
まだまだ「女の子」っぽさのほうが配分としては強いけれど、きっと少しずつ「女」の部分が香り立つようになってきたりするんだろう。その過程を!俺は見つめていたい!(クワッ
和樹・彼方だけじゃなく、本作は魅力的かつニヤニヤせざるを得ないサブキャラ布陣も協力であり見逃せないのです。
ここに来てまたしても深まる、志木葵ちゃんの切なさと苦悩。
彼方に思い寄せる百合っ娘です。彼方にとって彼女はどんどん素晴らしい友達になっているのが分かる。どんどん距離は縮まっています。
でも志木さんが本当に望む関係には、きっと進まないんだ。
ツライなぁ片思い。報われてほしい思いは当然強いんだけど…むむむ。
作中のもう一方のカップル(と言えるはず)の長居くんと日野原先生の生徒×先生ペアに関しては、なによりカバーをとった本体表紙のカラーイラストが絶品であることを最初に書いておきたい。長居くんのヘッピリ腰萌えぇ!!ワルい子っぽいけどここらへんありふれた男子中学生らしいヘタレぶりですよ!!
第16話は長居くんと日野原先生についてクローズアップしたエピソード。
やはり日野原先生は怖いなぁ。それでいて、惑わされていたい感じの女性だ。
日野原先生のために一生懸命になっちゃう長居くんヤバいな(トロ顔)
ていうかインターミッション14の長居くんの夢、日野原先生のおっぱいをやや増量してませんかね?この野郎!!長居ィ!!中学生男子!!!
しかしこれが妄想ではないとしたらどうだろう。
思えば日野原先生、これまで胸元が見えるような服を着ていない。見た感じ当別大きくも小さくもないように見えるが、実は脱いだらすごい可能性は十分捨てきれず残されているわけだ。
そこでこの長居くんの夢である。そこに現れる、普段着で想像されるよりもやや大きめに見える日野原先生のおっぱい…。つまり長居くんはすでに日野原先生のおっぱいを実際見たことがある、かも知れない!!
ああ、うん、それは無いな。だって長居くんだもんな。そこまで到達してるわけないな。日野原先生がイタズラでおっぱいチラ見せしたことあるとかの方がワンチャンあるだろう。
長居くんのことナメすぎですけど、だってそういう子だものね‥・!
その次のインターミッションで15を見ても、日野原先生は自分のドレス姿を夢に見ているけれど、けっこう谷間ありますね。自分の身体のことだし、このサイズで間違いないと思う。彼女特に巨乳願望ありというわけでは無さそうだし。
長居くんの妄想した理想おっぱいと、日野原先生の実は脱いだらすごいおっぱいが偶然の一致。これが私の導きだした答えです。
いやまてよ…日野原先生とずっと近くにいたことにより、長居くんは彼女の隠れ巨乳を察知していたという事もありえるな。好きな女性のおっぱいを観察した結果、彼は日野原先生の正確なバストサイズを観測することに成功した、ということか。なるほど思春期の少年の執念が成した奇跡と言えよう。
……俺はなぜ日野原先生のおっぱいでこんな考察をしているんだ…?(正気に戻る
描きおろしの「24歳の憂鬱」は日野原先生が長居くんと出会うきっかけを描いたエピソードでした。
ラストの「本気?なんのことよ やめて 14歳なんかに」にゾクッと来た。
1ページまるまる真っ黒で、「14歳なんかに」の吹き出しだけ浮かんでるという…。
まぁ、こんなセリフ、フラグ以外の何者でもないですけれど!!
ああきっと彼女は、そんな予防線を自分ではっておきながら、暗いところへ予期せず落っこちていったんだ。見事に今まさに落っこちてるんだ。でもそれを楽しんでいる現在の日野原先生のたくましくしなやかな生き方を見るに、やはり俺はニヤニヤしてしまう。
今回も大人の余裕たっぷりに長居くんをいじめてくれましたw
そんな「14歳の恋」!14歳たちの悶々とした恋心!それを見守りつつ介入してくる女教師の恋心!それぞれの気持ちが心地よく揺れ動いてる様子が素晴らしい。
とにかくもどかしくて爽やかで可愛らしい。思春期に頭を悩ませる子どもたちを愛おしげに見つめる作品です。苦しんだり傷ついたりする。でも最後は、良い事が待ってるんだから。
メインの和樹・彼方ペアは言わずもがな。長居・日野原ペアも危険な匂いを漂わせつつ(だって生徒と先生ですもの)本当に可愛い。可愛い!かわいい!!
4巻はまた1年ほど先になるんだろうな。楽園購読してますけども、楽しみです。
『14歳の恋』3巻 ・・・・・・・・・★★★★
うおー14歳!14歳だなぁ!かわいいなぁ!!はぁーッ!!(最初これが記事タイトルだった)