[小説]呪われた者たちの“正しさ”とは 『C3-シーキューブ』12巻
たまにやるラノベ更新。
止まれ。いや。止まるな。
アニメも現在放送中の「C3 シーキューブ」の最新第12巻です。
不安だったアニメが予想よりいい感じでうれしいです。フィアかわいい!
これで原作も大ヒットすれば・・ご祝儀適的に前作「ぼくと魔女式アポカリプス」の新刊も出るのでは・・・なんて淡い期待を持っているわけですが、・・・うん、ムリっぽい。
魔女カリ復活への希望も託したりしてますが、シーキューブそれ自体もとても好きで。
今回もこの作品らしい2面性ある内容になっているのではないでしょうか。
あとカラー口絵で乳輪みえてますね。サービスサービスゥ。
さて今回のメインイベントは奈良・京都の修学旅行。
わいわいと友人同士で盛り上がってる様子にはニヤニヤしてしまうというもの。
修学旅行というスペシャルな時間の中で、どう行動すべきかに頭を悩ませるヒロインたちの姿にもまた。
しかし旅行先で以外な出会いを果たすことになります。
それはビブオーリオ家族会。
解散したはずの彼らは、遠いその地に争いをすてた生活を送っていたのでした。
しかし平和を望む家族会と主人公一行に、竜島/竜頭師団のニルシャーキら、闇曲拍明率いる研究室長国とぞくぞく敵対勢力が登場。三つ巴、四つ巴の戦いになっていきます。
個人的に嬉しかったのは家族会のメンバーの再登場。
シリーズのわりと初期のころに活躍した彼らですが、お気に入りのキャラも多かったです。
組織としてでなく家族として愛し合っていた彼らは、戦いから退いた今でも、愛でつながっていました。しかしそれは歪んだものなんかではなく、ありふれた普通の家族としての、正しい愛。
二階堂クルリちゃんがとんでもない萌えキャラになってたのも最高ですな!
家族会メンバーの変化には、おもわず心温まりました。
そして修学旅行なので、当然イベントだって盛りだくさん。
ラブコメ的にも今回見逃せない大きな変化がやってきましたし、必見です。いんちょーさんの恋する乙女っぷりが最高潮すぎて素晴らしい・・・!
んでもって思ったのが、今回もエグいことやってんなということ。
意表を突く展開が連続するのはこの作品の面白さですが、直接的なグロさというより、精神を蝕ませる毒のようなエグみを含ませてあるのもやはり特徴的。
クルリへの陵辱シーンがありましたが、あれは終盤明かされる事実を踏まえて読み直すと、さらにゾッとするシチュエーションでしたねえ。つーか、虎徹、お前・・・!
通常のラブコメ展開とのバトルでの温度差がアンバランスなんですが、アンバランスなまま12巻まで続いてきましたしね。こういうものですよ。そこが美味しくもある!
正しくあることを求める、呪われた道具たち。
正しいとはなんだろう。呪われた自分たちに、それを求める権利はあるのだろうか。道具の本質として「正しく」あろうとするなら、きっと人を傷つけるのに。
そんな葛藤を抱えつつ戦うキャラクターたちの姿も、今回の見所。
強烈に続きが気になるヒキで終わったのも面白かったですね。
しかし12月に出る13巻は、本編といったん離れて短篇集となるらしいです。
この12巻の続きが読める14巻はさらに先なのかー。もどかしい!
とは言え、2度目の短篇集となる次巻も楽しみにしています。
アニメとあわせて、未読の方は原作も読んでみてはどうでしょうか。
C3‐シーキューブ〈12〉 (電撃文庫) (2011/10/08) 水瀬 葉月 商品詳細を見る |
止まれ。いや。止まるな。
アニメも現在放送中の「C3 シーキューブ」の最新第12巻です。
不安だったアニメが予想よりいい感じでうれしいです。フィアかわいい!
これで原作も大ヒットすれば・・ご祝儀適的に前作「ぼくと魔女式アポカリプス」の新刊も出るのでは・・・なんて淡い期待を持っているわけですが、・・・うん、ムリっぽい。
魔女カリ復活への希望も託したりしてますが、シーキューブそれ自体もとても好きで。
今回もこの作品らしい2面性ある内容になっているのではないでしょうか。
あとカラー口絵で乳輪みえてますね。サービスサービスゥ。
さて今回のメインイベントは奈良・京都の修学旅行。
わいわいと友人同士で盛り上がってる様子にはニヤニヤしてしまうというもの。
修学旅行というスペシャルな時間の中で、どう行動すべきかに頭を悩ませるヒロインたちの姿にもまた。
しかし旅行先で以外な出会いを果たすことになります。
それはビブオーリオ家族会。
解散したはずの彼らは、遠いその地に争いをすてた生活を送っていたのでした。
しかし平和を望む家族会と主人公一行に、竜島/竜頭師団のニルシャーキら、闇曲拍明率いる研究室長国とぞくぞく敵対勢力が登場。三つ巴、四つ巴の戦いになっていきます。
個人的に嬉しかったのは家族会のメンバーの再登場。
シリーズのわりと初期のころに活躍した彼らですが、お気に入りのキャラも多かったです。
組織としてでなく家族として愛し合っていた彼らは、戦いから退いた今でも、愛でつながっていました。しかしそれは歪んだものなんかではなく、ありふれた普通の家族としての、正しい愛。
二階堂クルリちゃんがとんでもない萌えキャラになってたのも最高ですな!
家族会メンバーの変化には、おもわず心温まりました。
そして修学旅行なので、当然イベントだって盛りだくさん。
ラブコメ的にも今回見逃せない大きな変化がやってきましたし、必見です。いんちょーさんの恋する乙女っぷりが最高潮すぎて素晴らしい・・・!
んでもって思ったのが、今回もエグいことやってんなということ。
意表を突く展開が連続するのはこの作品の面白さですが、直接的なグロさというより、精神を蝕ませる毒のようなエグみを含ませてあるのもやはり特徴的。
クルリへの陵辱シーンがありましたが、あれは終盤明かされる事実を踏まえて読み直すと、さらにゾッとするシチュエーションでしたねえ。つーか、虎徹、お前・・・!
通常のラブコメ展開とのバトルでの温度差がアンバランスなんですが、アンバランスなまま12巻まで続いてきましたしね。こういうものですよ。そこが美味しくもある!
正しくあることを求める、呪われた道具たち。
正しいとはなんだろう。呪われた自分たちに、それを求める権利はあるのだろうか。道具の本質として「正しく」あろうとするなら、きっと人を傷つけるのに。
そんな葛藤を抱えつつ戦うキャラクターたちの姿も、今回の見所。
強烈に続きが気になるヒキで終わったのも面白かったですね。
しかし12月に出る13巻は、本編といったん離れて短篇集となるらしいです。
この12巻の続きが読める14巻はさらに先なのかー。もどかしい!
とは言え、2度目の短篇集となる次巻も楽しみにしています。
アニメとあわせて、未読の方は原作も読んでみてはどうでしょうか。
[漫画]心ざわめき春から夏へ。人間関係も激動! 『となりの怪物くん』8巻
となりの怪物くん(8) (デザートコミックス) (2011/10/13) ろびこ 商品詳細を見る |
じゃーな水谷サン ・・・後悔すんなよ
「となりの怪物くん」8巻が発売されましたがヤバイヤバイヤバイ。
これまでお互いの感情や距離を見直しつつ一進一退のような関係の2人でしたが(確実に進んではいましたが決定的な一歩は踏み込めてなかった)、今回ではいよいよ・・・といった感じで!
新キャラや青春ムード満点なイベントも踏まえ、ますます盛り上がる群像劇。
少女漫画をそう多くは読めてはいない自分ですが、この作品は相変わらず見逃せません!
悶絶につぐ悶絶、激動の第8巻。
●前回の7巻で4月をむかえ、2年生に進級した雫たち。
新しい学年ではなんと雫とハルのクラスが別に!一旦「となりのクラスの怪物くん」となってしまいましたが、ハルはちゃんと学校生活を送れるのか・・・新しい環境でぎこちないハルがまたかわいいですね。
なんとか周囲になじもうと努力するも、頑張り方がズレてるせいで余計に溝が・・・。
しかしなんと4月2日はハルの誕生日。これを通じて、雫とハルがまた新しいなにかを見つけてはそれに向き合っていく。瑞々しい感動をたたえたぬくもりがあります。
第29話のラストは本当に心温まりますね。
主人公2人が不器用なもんですから、この作品は「再確認」をするシーンが多い気がします。
自分の中の闇を、そして今ある希望を。
それを繰り返すことで、その相手がどれだけ自分にとって特別なのかを反芻しては想いを強めていきます。自分を見つめ直したとき、誰が今の自分の幸福を支えているかを再確認。
関係を前にすすめるというよりは、今の安心感にどっぷり浸っていくような。
だからこれまでの2人の関係性はある種完成した、安定感のあるものだったのですが
そう安心させてはくれないのが、他のライバルキャラたちの存在。
●出ました新キャラ!カワイイヨー伊代ちゃん!7巻でもちらっとだけ出ていた新一年生です。
一見クールビューティな彼女ですが、惚れっぽく勘違いしやすいやや残念女子。
また、すでに登場しているキャラと深い縁のある人物ですが、さてその人物とは。
イタオモシロイ過去も持っていて濃いキャラですが、彼女の参入で変化が・・・?
ということで、この伊代ちゃんがハルに惚れてしまうのでした。
上のシーンですが雫がドキッとしたときに髪が逆立つのがかわいいですねw
たまーに出るリアクションですがこれ大好きです。
それはさておき、これは安心してる場合ではありません。大島さんよりもガツガツとハルに食らいついていっていますし、雫に対しても敵対意識むきだしです。
・・・そういえば8巻の登場人物紹介ページに、大島さんがいなくなってしましたね・・・7巻で彼女の活躍は終わりだというのか・・・まさかそんな・・・!
●この巻最大、というかシリーズトップクラスの盛り上がりを見せたのが第31話かも。
本当にようやくという感じで、2人が恋人同士に。
しかし恋人同士になったと言っても2人の感じはほとんどかわらず、付き合い始めた翌日には「今日は今後の方針などについて話し合いましょう」と会議を始めたりとなんでそんな業務的なんだよと思わず笑ってしまいます。付き合っても2人の様子がほとんど変わりませんw
●しかし安定の関係を気づいていた彼らを突き動かしたのは、大部分がヤマケンの行動が原因。この巻、ヤマケンさんも輝きまくってますねー!
ヤマケンさんの噛ませ犬っぷりには頭がさがる思いです!
言い切るまえに「ごめんなさい」とバッサリ一刀両断されてしまうわ、それがきっかけて好きな女の子に彼氏ができてしまったりでもう踏んだり蹴ったり。それでも、この「好き」はなくなってはくれない。面倒くさいねえ恋というのは。苦しいのにのがれられない。
154ページの「・・・無神経な女だな」という場面の、柔らかな笑顔がとても印象的です。
これまで彼がこんなに優しげな、感情たっぷりのせた表情を雫に向けられたことってあったっけ。フラれたことで逆にプレッシャーがなくなったのでしょう。不思議な話ですが、それを可能にしてしまうのが雫という女の子の面白さであり、ヤマケンさんの成長でもあるのでしょう。
1度は負けたけど勝負が1度きりは限らないぞ、とばかりにまだまだ頑張るヤマケンさん。
あきらめ悪くあがきましょう。ヤマケンさんかわいすぎるだろー!!!
●7巻である程度人間関係を完結させてきましたが、この8巻では新キャラの伊代ちゃんが目立ち、加えて主人公2人が交際をスタートさせたりとまさにニューフェイズ。新展開です。
基本的にかわらない2人ですが、しかしやはり恋人になったという感触はあるようで、雫がかわいらしい表情を見せてくれています。
ハルが調子にのってやることやろうとしたら完全拒否ですよ!そんな!
いやしかし、意識しまくってる感じが伝わってきてむちゃくちゃかわいいですな・・・。
まぁそんな2人ですけど、恋人です。
クラスはとなりになったけれど、2人はいつだって隣同士でいられる、ハッキリとした関係を手に入れたのですね。物語の始まりはなぜかいつも隣にいるアイツ、のような感じだったのですが、今や隣にいて欲しいがために恋人になってしまいました。タイトルの「となり」が指す関係に変化があるのですね。
もうとなりの席にはいないけど、彼はいつだって自分のとなりにいてくれる。
恋人であることはそれを保証する大きな要素の1つになっているはずです。
という感じで8巻。終始ドキドキしながら読むことが出来ました。
大きな盛り上がりもありましたし、非常に重要な内容の巻となっていますね。
ちゃんと恋人同士になった雫とハル。彼らだけでなくほかのキャラクターたちの青春模様も気になります。まだまだ落ち着かない、ちょっとおかしくかなり不器用な人間たち。
引き続き、9巻以降も楽しみにしたいです。またドラマCD作って欲しいなー。
『となりの怪物くん』8巻 ・・・・・・・・・★★★★
どんだけ悶絶させられるんだ!な第8巻。うおーヤマケンさーん!!!
[漫画]星奈ルート爆進のオリジナルストーリー 『僕は友達が少ない+』1巻
もうタイトル間違えない。
また一緒に頑張ってみようぜ 『友達作り』
凛々しいヒロイン!の額に「肉」!目立ちますねぇ。残念感もこの作品らしい。
さて、ジャンプSQ19で連載されてる「はがない+」1巻です。
MFのアライブでも漫画版が連載していますが、こちらの「+」はオリジナル要素が強め。
今日はこの漫画の感想をー。
ところでアニメも放送されてますが、まだ1話も見れてません。関東羨ましい。
オリジナル要素が強いと書きましたが、どのように違うのか。
大きいものとしては、恋愛色が濃いということがあると思います。設定なども微妙な違いがあって、原作者あとがきでもありますが、パラレルの世界観として展開します。
小鷹と星奈と夜空の3人の関係性をメインにしたもので、オープニングから星奈ルートを直進してるなというのが分かります。まず隣人部誕生のきっかけであるイベント・小鷹が放課後の教室で遭遇するのも、夜空ではなく星奈です。
コメディをやるにしても、原作より明らかに意識して恋愛要素が加えられていますね。
特に星奈ファンにとっては、彼女のいろんな表情が楽しめるいい漫画版になっているのでは!
一方、メインがメインキャラが揃い切らないままに物語が盛り上がっていきます。理科・幸村がこれっぽっちも出番がないので、彼らのファンは寂しいかもしれません・・・。
さて、そんな「+」ですが、やはり星奈をメインに据えたストーリーということで、とにもかくにも彼女の魅力があふれる内容となっています。
強気だったり弱気だったり、慌ただしい星奈の恋にニヤニヤしてしまいますね・・・!
しょっぱなから好感度高めでスタートしてるのか、マジで速攻ラブコメ展開!
友達になったもののまだぎこちなく、でも一緒に過ごすにつれ友情とはまた違う感情が芽生えて行く。とくにデートをする回の破壊力はなかなか素晴らしいものがありましたね。
ふへへへへ。
今後さらに盛り上がっていってくれることが期待できます。
しかし1巻のラストはやや修羅場っぽい空気が・・・。大部分オリジナルなのでストーリーがどう転ぶのかも大きな楽しみですね。
星奈がメインではありますが、夜空も負けてはいません。
夜空の心理描写も優れていて、微妙な表情の変化が見逃せません。
かつて親友をを想いながら、今自分はどうすべきか・・・曖昧なような寂しげな笑を見せます。
そして彼女といえばの名シーンもばっちり存在!タイミングとしては本来のイベントが星奈にすり変わってしまいましたが、出会いの仕方そのものは変更なし。
ドヤァ
「エア友達と!」と自慢気。ここまでドヤ顔きめて言い放てるのってやっぱすごいな!
あとこのシーンの髪の質感が好きな感じ。なんとなく。
やはりこの漫画版は2人のヒロインに焦点を絞ってあるようです。
主人公を巡る2ヒロインのやりとりがこの作品最大の見所。
ラブ重視のストーリー展開はキャラのファンからしても魅力的なのでは。
第1話のころはまだ若干線がカタいかなと思いましたが、回を重ねるにつれてやわらかーくなってきて、読みやすくかわいらしくなってきたなと。
第2巻は来年の春ごろ発売ということで、「はがない」シリーズの1つとして続きが楽しみです。
生意気だけど弱気な女の子、星奈の恋の不器用さに悶絶するコミック版です。
『僕は友達が少ない+』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
ラブコメ度高め、星奈メインのオリジナルストーリー。肉かわいいのう。
僕は友達が少ない+ 1 (ジャンプコミックス) (2011/10/04) 田口 囁一 商品詳細を見る |
また一緒に頑張ってみようぜ 『友達作り』
凛々しいヒロイン!の額に「肉」!目立ちますねぇ。残念感もこの作品らしい。
さて、ジャンプSQ19で連載されてる「はがない+」1巻です。
MFのアライブでも漫画版が連載していますが、こちらの「+」はオリジナル要素が強め。
今日はこの漫画の感想をー。
ところでアニメも放送されてますが、まだ1話も見れてません。関東羨ましい。
オリジナル要素が強いと書きましたが、どのように違うのか。
大きいものとしては、恋愛色が濃いということがあると思います。設定なども微妙な違いがあって、原作者あとがきでもありますが、パラレルの世界観として展開します。
小鷹と星奈と夜空の3人の関係性をメインにしたもので、オープニングから星奈ルートを直進してるなというのが分かります。まず隣人部誕生のきっかけであるイベント・小鷹が放課後の教室で遭遇するのも、夜空ではなく星奈です。
コメディをやるにしても、原作より明らかに意識して恋愛要素が加えられていますね。
特に星奈ファンにとっては、彼女のいろんな表情が楽しめるいい漫画版になっているのでは!
一方、メインがメインキャラが揃い切らないままに物語が盛り上がっていきます。理科・幸村がこれっぽっちも出番がないので、彼らのファンは寂しいかもしれません・・・。
さて、そんな「+」ですが、やはり星奈をメインに据えたストーリーということで、とにもかくにも彼女の魅力があふれる内容となっています。
強気だったり弱気だったり、慌ただしい星奈の恋にニヤニヤしてしまいますね・・・!
しょっぱなから好感度高めでスタートしてるのか、マジで速攻ラブコメ展開!
友達になったもののまだぎこちなく、でも一緒に過ごすにつれ友情とはまた違う感情が芽生えて行く。とくにデートをする回の破壊力はなかなか素晴らしいものがありましたね。
ふへへへへ。
今後さらに盛り上がっていってくれることが期待できます。
しかし1巻のラストはやや修羅場っぽい空気が・・・。大部分オリジナルなのでストーリーがどう転ぶのかも大きな楽しみですね。
星奈がメインではありますが、夜空も負けてはいません。
夜空の心理描写も優れていて、微妙な表情の変化が見逃せません。
かつて親友をを想いながら、今自分はどうすべきか・・・曖昧なような寂しげな笑を見せます。
そして彼女といえばの名シーンもばっちり存在!タイミングとしては本来のイベントが星奈にすり変わってしまいましたが、出会いの仕方そのものは変更なし。
ドヤァ
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あとこのシーンの髪の質感が好きな感じ。なんとなく。
やはりこの漫画版は2人のヒロインに焦点を絞ってあるようです。
主人公を巡る2ヒロインのやりとりがこの作品最大の見所。
ラブ重視のストーリー展開はキャラのファンからしても魅力的なのでは。
第1話のころはまだ若干線がカタいかなと思いましたが、回を重ねるにつれてやわらかーくなってきて、読みやすくかわいらしくなってきたなと。
第2巻は来年の春ごろ発売ということで、「はがない」シリーズの1つとして続きが楽しみです。
生意気だけど弱気な女の子、星奈の恋の不器用さに悶絶するコミック版です。
『僕は友達が少ない+』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
ラブコメ度高め、星奈メインのオリジナルストーリー。肉かわいいのう。
[漫画]戦え、奪え、命をかけて誇りを取り戻せ! 『ドリフターズ』2巻
ドリフターズ 2巻 (ヤングキングコミックス) (2011/10/13) 平野 耕太 商品詳細を見る |
今宵あやつらを 皆殺しにする ことごとく首を取る
待たせやがってー!平野耕太先生の「ドリフターズ」に待望と呼べる2巻が発売!
1巻は去年の7月に発売。ようやく出ると思った2巻は、発売直前に延期され・・・
やっとこさ手元にやってきてくれました。やっぱり面白いですなあ。
アワーズ本誌でも追ってますが、ヒラコーの漫画は単行本で一気読みが気持ちいい!
なぜだかオビにはあのルークとヤンも復活してたり。
ということで今日はこの作品の感想をー。
前に書いた1巻の感想もよろしければ。
→闘争こそ本能。時代も国も世界も飛び越えた夢の歴史大戦! 『ドリフターズ』1巻
1巻にてエルフの村を奪取した島津豊久・織田信長・那須資隆与一らドリフターズ。
奪ったとはいえ、それは抑圧されたエルフを開放し、反逆への火種を与えました。
農奴におとされたエルフたち。かつてに失われた誇りを、ふたたび取り戻すのだ!
豊久が言った「恥ずかしくないのか、祖先に。恥ずかしくないのか、子孫に。」はヒラコーらしい力強い言葉でしびれましたねぇ!こういうの言わせるのが本当にうまい!
さて、エルフの村を手にしたドリフターズが次に狙うのは・・・?
国奪り!
どこまでいっても闘争本能まるだしの戦バカたちが活動をスケールアップ!
エルフたちを焚き付け、まずは帝国「オルテ」制圧を目指す・・・!
さて、今回も一冊通してみれば様々な動きが見えました。
それは戦況においても、キャラクターの内面が見えてきたという意味でも。
メインとなる3人それぞれの新しい1面を垣間見ることができた、かもしれません
●まず豊久。
彼の場合は新しい1面が見えたというよりも、より人情深いところと、より人間から外れた激しい死生観の二面性を、さらに強調した内容になっていると言えるのでは。
彼はまだ、まだ人間という生き物がどれほど汚いのかを理解できてないのかもしれない。
2巻では予想外の人間の浅ましさを目の当たりにし、豊久がブチ切れました。
タガが外れて皆殺し宣言。戦いが好きでも彼なりの戦争のルールを持っていて、見境なく殺す人間ではなかったはず。暴走をしてしまいます。
でもこれは読者としても納得で、豊久はこいつらまとめてジェノサイドしてやれってくらいの感じで自分も読んでました。皆殺しなんて本当はいけない、けど人間として情を汲み取るなら、致しかたない選択だったと判断できそうな。彼の素直な性格がみえるようなシーン。
かと思えば2巻の終盤に、オッパイメガネさんが言っていたように「同じ笑みに感謝と死を同居」させていたり。
進んで戦う人々は、きっとみんな人間性が豊かなんですね、極端に1つの方向性に関してのみ。それはつまり闘争する本能。血の気がおおい。命のやりとりを笑顔で楽しめてしまう。
この作品に登場するキャラはみんな底知れないなにかを感じさせますが
豊久に関しては、いつだって笑って死にそうな危うさがあります。そこが魅力でもあり。
●次に信長。
第六天魔王なんて忌み名を自称する、自他ともに認めるカリスマ。
年長者としての安心感も作品にもたらしてくれる彼ですが、面白い描写がありました。
豊久に息子の姿を重ねてる?
豊久に言われはじめて気づいたような素振りもあり、無意識的なものなのでしょうが
すでに死んだ息子と歳が近い豊久に、仲間以上の感情を抱いていそうです。
それは上の豊久がブチ切れたシーンにも現れており、「皆殺しは俺の役目だ」とばかりに、豊久の手を汚さないように行動しました。
豊久と信長の関係は、今度深く掘り下げられていきそうな要素の1つだと思います。
しかし・・・なんだ、信長にイヤなフラグが立ちそうで今からこわいのは気のせいか・・・。
●お次は3人目、与一。
あいっかわらずエロいですねこいつ。女のオッパイーヌより色気あるぞ!
2巻でいうと思わず弓の腕前でエルフたちと張り合っちゃう大人気ないところや、腰のくびれを強調するかのような立ち姿が異様に悩ましくて最高じゃないですか!
しかしこれまで深い心理が見えて来なかったキャラでもあり、2巻ではようやくそれが見えてきた感じもありました。回想での義経とのやりとりが印象深いです。
義経もエロい。与一と二人揃ってエロい。どういうことだ。
ということはおいといても、2人の間にはちょいと複雑な感情がありそうですね。
ほか、この2巻から新登場のキャラも。
貴族であるサン・ジェルミ伯はひょうきんな性格ですが、一筋縄では行かなさそう。
山口多聞は雑誌掲載時にはいなかった、単行本書きおろし初出キャラ。
また賑わってきた偉人列伝。こんなにいろいろ登場させて収集つくんかいなと思いますが、でもやっぱりこのワクワク感はたまりませんね。1巻で戦闘機きて、次に戦艦きたぞ戦艦!
登場した偉人全員が大活躍するとは思いませんが、今後も増えて行ったりすることを考えると、この「ドリフターズ」という作品がどれほどの規模になるか、楽しみなような恐ろしいような!(完結までの年数という意味で)
しかしやっぱり、はやく次の戦いを見たいと思わされますねー!
今回も魅力的なセリフ回し、骨太な作画、個性豊かなキャラクター、文句なしにカッコいい迫力あるアクションと、これでもかこれでもかと旨みを凝縮したような内容。
読者をグイグイ物語にひきづりこみ、テンションを高まらせる力は流石の一言。
つま先から一気に脳天まで熱いたぎりがつき上がっていく感覚!
そしてこの作品ならこの先もっと面白くなっていくだろうって期待できてしまう。
待った価値は十分な一冊。あとは本当に、早く出てくれれば・・・!
はじまってしばらくはちゃんと毎月載ってたんですけど、最近またゲフゲフ
相変わらず見逃せない、最高級の異世界ファンタジー漫画だと思います。
彼らはなにより、戦いの狂乱の中にあり続けるために生きるものなのだ。
心惹かれてしまうのも仕方ない。闘争は魅惑的であるのだから。
『ドリフターズ』2巻 ・・・・・・・・・★★★★☆
おもしろいなーもう!キャラや世界がより見えてきて、作品への理解と愛が深まった第2巻!
[漫画]痛みを超えて、もう1度立ち上がれ。 『鉄楽レトラ』1巻
鉄楽レトラ 1 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕) (2011/10/12) 佐原 ミズ 商品詳細を見る |
人の人生を変えてしまうほどの人間て、どんな奴だ?
ゲッサンにて連載中の佐原ミズ先生最新作、「鉄楽レトラ」の1巻が発売。
「マイガール」「ほしのこえ」などが有名な作家さんですが、小学館の少年誌であるゲッサンに来るとは正直予想外でした。が、この作品でもらしさは存分に発揮されています。
痛みを伴い、それでも前進していく青春の物語。キーワードは、『靴』?
ふがいない自分を向き合い、どう変わっていくか。
この作品、どういう作品かを一口に説明するのがちょっと難しいです。
後悔と自己嫌悪をかかえながら鬱々と高校生活をスタートされた主人公・鉄宇(きみたか)。
少しずつ自分を変えようとなんとかかんとかアクションを起こしていくお話なのですが
そう1口に説明にしきれない、力強さを感じられる作品になっていると思います。
ダウナーなムードが色濃く、辛辣な言葉がザクザク主人公も読者も斬りつけてくる感覚。ヒリヒリする感情が渦巻いている。でもきちんと最後には気持ちよいカタルシスがあります。
各エピソードの完成度も素晴らしく、キャラクターもそれぞれとてもいい味を出しています。
基本的に1話完結的に進行する話になっています。
第1話は藤本宝、第2話がお母さん、第3話はなまりちゃんと、主人公になにかを与えてくれるゲストキャラクター的位置づけの人物が活躍をしたり、大切な言葉をくれたり。
日常を探り探りしながら、彼らからエネルギーをもらって鉄宇くんが決心、そして行動。
その流れが毎回のように素晴らしく、涙が出てきてしまうのです・・・。
ネガティブだったり悲劇的な涙ではなく、再生へと向かう前向きな姿に。
●特に好きなシーンを挙げていくと、第2話のクライマックスがあります。
いつだってお母さんは、とても綺麗な目玉焼きを焼いて弁当にいれてくれる。
「友達に自慢してくれてもいいよ」と、息子にまた友達が作れるにほんのり促してはみるけど、鉄宇はいつも1人で、母の期待には応えることができない。友達作りをきっかけを母なりにくれたのに、それを活かすことができないふがいなさ、惨めさ。ああ辛い。
そんな第2話の終盤に登場するシーン。
「お前が自分に自身を持てない分、私が持っててやるから、怖がらずに生きな。」
おいちょっとカーチャン・・・!泣いちまうよ!
このエピソードで主人公の世界が広がりました。最初の大きな一歩を踏んだのです。
バスケからのお弁当の流れには胸を熱くさせられました・・・!
●「所詮 僕だ」と同じモノローグが繰り返される場面があります。
第2話の前半である85ページと、最後のページ116ページ。「所詮 僕だ」なんてネガティブなことは間違い言葉なんですけど、この2つのシーンで響きが若干異なっていたのもよかったです。
どちらにしても諦めの意味合いがありますが、85ページはまさにその意味が100パーセント。どんなにあがいたってもがいたって、自分なんて変われっこないんだという思い。
しかし対照的に、116ページの時には、彼は自分をちょっとだけ変えられたあとにこれを思っている。自分をダメなものと認識してるのは間違いないにしても、このラストでは「所詮 僕だ」「でもまぁいいか・・・」と、苦笑いすることができているんですよね。
自分を貶める言葉で沈んでしまわない。「所詮 僕だ」が諦めの言葉ではなく、「カッコ悪くてもまぁいいか」というような、気負わないリラックスした感情をを伴ったものに変化している。
●さて、次の第3話がいい話すぎて大変ですよっと。
はじめて読んだ時は号泣でした・・・冗談じゃなく。咽び泣く勢いで。
妹の銘椀(なまり)ちゃんがカッコよすぎて、健気すぎて、可愛すぎて。
この作品は主人公の成長を描いていますが、彼はまちがいなくダメな人間です。
この話のキモは、彼の自分自身の薄っぺらさ・浅はかさを、改めて認識したというところ。
「まぁ、ざまあみろくらいに思ってて・・・」
出来のいい妹。うまくいかない僕。見難い感情が湧き出ては、何かを壊していく。
この第3話は彼の、兄としての自意識の空回りっぷりが壮絶にイタい。
なまりちゃんの本当の気持ちが明かされて以降は、主人公のダメっぷりとなまりのひたむきな想いが対照的なものとして描かれ、さらにやりきれなさMAX。もう胸がはりさけそうに・・・。
この時点で涙が滲んでくるというのに、仲違いをしたままのこの兄妹が言葉数すくなに交わすやりとりに涙腺決壊。99点オバケ、書くよ、たくさん書くよ、お兄ちゃん書くよ・・・。
ああ、なんて強い女の子だろう。
顔に残る大きな傷あと。それでもこんなに、兄を見て微笑んでみせる。
破壊力満点のエピソード。こんなの泣いてしまうに決まってるんですよ!
3話までが収録された第1巻。青春モノとして本当に素晴らしい出来栄えだと感じます。
佐原ミズ先生の漫画がもともと好きな方はもちろんのこと、新たに先生を知る人にもバッチリおすすめしたい作品です。みずみずしい感動。
各エピソードを彩るキャラクターもそれぞれに魅力的ですが、主人公が好きです。
なんでしょう、うじうじしながらも頑張れるギリギリのところをほんのちょっと超えるまで頑張ってしまう、でもそれが怖くて仕方ない感じ。なんてかわいい。なんてカッコいい。
主人公は舞踊を始めるので、最初はダンス漫画になるのかなとも思ったのですが、この1巻は主人公の再生をじっくりと描いた内容でした。2巻以降どのような話になっていくのかも、非常に気になりますね。そして宝さんとの再会は・・・?
ナイーヴな心を斬りつけるような痛みもありますが、そこから立ちがあっていく姿の輝きがすばらしい、期待の新シリーズです。青春漫画大好きなんだ。
『鉄楽レトラ』1巻 ・・・・・・・・・★★★★
タイトルからどんな作品かはわかりづらいかもですが、とにかく心に刺さる青春作品。