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マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[本]闘争こそ本能。時代も国も世界も飛び越えた夢の歴史大戦! 『ドリフターズ』1巻

ドリフターズ 1巻 (ヤングキングコミックス)ドリフターズ 1巻 (ヤングキングコミックス)
(2010/07/07)
平野 耕太

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   面白きものよなあ この浮世は   

平野先生最新作「ドリフターズ」の1巻がようやく発売!
今回は単行本発売直前に延期でやや混乱が起きたようですが
その濃密な漫画世界は、流石はヒラコーと言ったところで素晴らしいですね。
歴史上名高い有名人物たちが次々登場する、歴史好きにはたまらない作品なってます。
関ヶ原を戦った島津豊久・説明不要の織田信長・源平合戦期の那須与一。
この3人が共闘するっていうんですよ。時代を超えた関係に胸熱。
相対するは土方歳三・ジャンヌダルク・アナスタシアを率いた謎の黒王軍。
時代どころか国境も超えた組織に胸熱。まさにドリームマッチ!!

獅子奮迅の活躍をしたものの負傷し、さ迷うばかりの首狩り侍、島津豊久。
朦朧とする意識の中、彼は突如おかしな空間に飛ばされる。
20090501182228.jpg
謎の男によって別世界に召喚されてしまった豊久。
そこはエルフ、ドワーフ、ドラゴンたちの住む国。
そして古今東西の様々な人物が次々やってくる、魅惑的な世界だった。

ただでさえ熱い設定なのに、それだけに収まらないのが本作。
今回もヒラコー独特の台詞回しが実に素敵なのです。特に痺れたのがこちら。

20100710225304.jpg

「日本語しゃべれねぇんなら 死ねよ」

自分がこの世界にとって異質なものであると分かっているはずなのにこのセリフ。
基準が自分なんですよね。それに合わせられない奴には首にしか興味ない。
ゆるぎない自分をがっしりと持っている。なんてこった滅茶苦茶格好いい。
けれど受けた恩にはきちんと答えようとする律義な面も。これぞいい男!(ぉ

印象的だったシーンは、エルフの村でのやりとり。
首狩り大好きな豊久クンですが、どうやら根っからのクズ野郎の首には狩る価値も無いらしく
「貴様の首はいらん 命だけ置いてけ!!」と言い放ちます。
自分に酔ったような剣技を繰り出す敵側大将。それを鼻で笑うかのように剣技ではなく体技でねじ伏せ鮮やかに敵をフルボッコする豊久さん。
もはや虫の息…と言ったところで立ち上がり、親族を殺されたエルフの男へ…
20100710225229.jpg
伝わらない言葉。しかし豊久の訴えていることはすぐに理解される。
ヤツを殺すべきなのは部外者である豊久ではなく、エルフのはず。
傷を負い、大切なものを失い続け、それでも黙るしかなかった彼ら。
彼らには、報復の権利がある。
度重なる残虐な差別行為によって殺ぎ落とされた、エルフ族の闘争本能。
鎮めるしかなかった怒り、悲しみ、怨み…。
それを再び呼び覚まそうとする豊久。そしてエルフは再び剣をとる…!

いんやぁ熱い!エグいですが、そうじゃなきゃな!って所を的確に突いてくる展開だなぁ。
ここだけに限らずこの作品は、現段階では非常に王道です。
「ここで来てくれなきゃダメだろ!」というベストなタイミングでアクションが起きる。
凄くスムーズに読み進められたのはそういうのもあるのかな。
あと相変わらずアクションシーンが最高にカッチョいいのですよ!!大きい画像!
20100710231822.jpg (クリック拡大)
骨太なタッチの迫力とこのスピード感……複製原画で飾りたいです。

まだまだ序盤ですが数多くのキャラが登場し、スタートダッシュは上々。
漂流物と廃棄物が時代も国も超えて入り乱れる戦場が楽しみすぎます…!
特に豊久、与一、スキピオ、アナスタシアがお気に入りですかねぇ。
与一はヒラコーらしい色っぽい美男子キャラ。俺のハートまで打ち抜いた。
スキピオはハンニバルを救おうとしたあの口上がカッコよかった。
アナスタシアさんはあの病みきったレイプ目が素晴らしくえっちぃです
あとはいきなりやってきて世界観をブチ壊した菅野デストロイヤー直。
ドラゴンと戦闘機が並んで飛行する絵が凄かったwある意味この漫画らしいw
本人も破天荒な性格で、どう戦場を引っかき回すか楽しみですww

しかしどういう基準に2つに分かれるんでしょうねぇ。
現在に遺体が発見されていない人物=漂流物(ドリフターズ)
強い怨恨を抱いたまま絶命した人物=廃棄物(エンズ) ……かな。
廃棄物サイドが明らかに人の限界を超えた力を持っているのが気になりますねぇ。
さらに軍隊としての規模が凄すぎますし…漂流物サイドに勝ち目はあるのか?
また彼らを世界へと送りだしている謎の男と「EASY」の存在や
この世界の秘密を知っていそうな「十月機関」にも注目ですね。
まだまだ全貌は明かされないまま……想像する楽しみもありますねw

どんな時代でも、どんな世界でも、闘争の本質は変わらない。
人として、生物としての根本的な本能。
心のどこかで戦争を望む、退廃的なまでの好奇心と闘争心。
だからこそ、この漫画は面白い。
読む者を興奮させるこの不思議な感覚はたまりませんね!
ヘルシングはそれを突き詰めた作品でしたが、さて今回はどうなるでしょうか。
先の展開が実に楽しみな、期待の新シリーズです!

『ドリフターズ』1巻 ………★★★★
ギャグ、アクション、キャラ、台詞回し、どれも切れ味抜群な新シリーズ第1巻。
連載状況がヘルシング後半と比べて格段に良くなってるのも嬉しいですね!

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