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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[漫画]過ぎ去りし青春、今ここにある青春。『君と僕。』10巻

君と僕。(10) (ガンガンコミックス)君と僕。(10) (ガンガンコミックス)
(2011/09/17)
堀田 きいち

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   高校最後の夏が始まる

「君と僕。」の最新10巻、先月出ました。いよいよ2ケタになりましたか。
表紙は祐希&千鶴のなかよしコンビ。今回彼らの関係がメインの回も。
アニメも放送中で、原作どおりのマッタリ感と、学生たちが日常をただ楽しむだけのノスタルジックな光景が際立つ仕上がりとなっています。まだ1話が放送されたばかりなのですが・・・。
ではせっかく久しぶりの新刊なので感想を。さらりとですが。



●10巻は引き続き修学旅行編からスタート。
春くんに春が来たぞ!最初からメリーに好かれていましたけども、彼自身がだれかと恋に落ちたということはこれがはじめてで、なかなかにニヤニヤするエピソードとなっていました。
2人の恋の行方は果たして・・・?
と気になりますが、この結論はこの作品らしいなぁと感じましたね。
この作品は何気ないエピソードでもあとから振り返ればかけがえのない時間だったと思えそうな、甘い青春を送っているのですが、今回のような目立ったシチュでの展開でも同じ。

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このエピソードでは、春くんと祐希というほんのり珍しいような気がする?組み合わせがピックアップされたシーンがありました。個人的にはここの祐希がたまらないのです。
ぼんやりしてるようで人の心に敏感で、遠まわしにですがなんとか春くんに行動を起こさせようとしてる感じがいいですねえ。「俺は悠太ほど優しくはないからね」という言葉もいい。
もしかしたら傷つけるかもしれない、それでも春に後悔させないために、あえて口にする言葉。祐希の友人との距離感は非常に心地よいものだと思います。まぁ、そりゃメインみんなかな。



●それ以降は普段通りの学校生活に戻りました。
次の巻に続くおおきな変化をあったりなかったりといった感じです。
しかし第45話と48話、あきらが登場するエピソードは、大人と少年それぞれが見る・感じる青春の違いが込められているようで印象深いです。
45のエピソード2は、大人たちが飲み会ではしゃぐ(はしゃいでるのはあきらだけか)お話なのですが、青春を終えたものたちがそれを懐かしみ、あるいは青春の延長線の上にあり現在までに続く関係、いわば「青春の残り香」に思いを馳せる内容。
大人になってなくしてしまった感覚はたくさんあって、それを仕方ないものとして受け止めてしまえる強さも身につけた。でもあのころの楽しさは、輝きは、いつまでたっても忘れられない。今や自分はそれにあこがれるだけの存在になってしまったけれど。

そして第48話はあきらが現役高校生と青春しちゃうようなお話。
あきらは大人でありながらそのルックスや幼い内面から、制服さえ着ればまったく違和感なく学校をうろつけるような人物。しかし彼が、リアル高校生との間に感じるささいなギャップ。

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優勝したら、先生がジュースおごってくれるってさ。がんばらなきゃな。
・・・労働の対価としてジュース一本のおごりじゃ、大人の世界じゃわりに合わない。でも少年たちは、そんなどうでもいい目標のためにがんばれる。まぶしいくらいの単純さ。
そしてこれにあきらも苦笑い。
間違いなく、彼もまた大人になってしまっているのです。かつての何かはもう薄れている。
寂しいけれどそれが現実で、この後に続くタイムカプセルもまたノスタルジックでした。
人がみなきっと憧れる「青春」の日々。きっとそれを通り過ぎた人にした、あのころの輝きをちゃんと見ることなんてできないのかな。
感傷的になる大人たちがみせる曖昧な表情が、この巻の大きな見所でしょう。



●もういっこ、悠太の内面をさらりと描いた第47話「独白」もクール。
12ページの短編エピソードなのですが、これも心にのこるものでした。

20111013000410.jpg

集団の中で、いつも「自分」を強くは出さない悠太。彼自身、自分に主体性がないことをちょっとだけ気に病んでるような様子が伺えます。
それでも終盤のモノローグで綴られる彼の心情がまた鮮やか。
「何になっても来週が楽しみだ」で閉じられるのですが、そう確信を持てるのは、今がとても楽しいからにほかなりません。彼のまわりには黙ってても面白い奴らが揃ってますからね。
ある意味では、悠太は自分の娯楽性を大幅に周囲に依存している、ということで。彼がどれだけ今の日常を気に入っているかが伺えるのです。
「あいつらと一緒にいれば、いつだって楽しいに違いない」なんて絶対口にはしないであろう確信に満ちたメッセージが透けて見えます。きゃーん。悠太は大人っぽい形で青春を楽しんでるのかもしれませんね。ニヤニヤ。



ってことでざらっと気になった点にふれていきました、「君と僕。」10巻。
「超面白い!たまらーん!」というふうではなく、「おっ、いいねえ、この空気」という感覚のまま、10巻にまでやってきました。今後ともこんな感じでいってもらいたいところ。
さて、コミックス11巻は3月27日発売。限定版もあるようです。
なぜか応援団なんて似合わない熱血集団に仲間入りしてしまった祐希!
いよいよ次の巻では彼が本気をみせ・・・・・・てくれるのでしょうか本当に。
3年生だし、そろそろ進路の話にも本格的にはいってくるかも?
いつもよりちょっと早めに出る11巻、楽しみにしたいと思います。

『君と僕。』10巻 ・・・・・・・・・★★★☆
ゆるゆるセンチメンタル。思わずキュンとくるシーンが盛りだくさん。

[漫画]苦しくても逃げたくても、立ち向かわなきゃ。『BUTTER!!!』3巻

BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)
(2011/08/23)
ヤマシタ トモコ

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   音楽が鳴ってるのに ―――踊らないなんてばかだ

結構経ってしまいましたが、アフタヌーンにて連載中の「BUTTER!!!」の3巻が出てます。
社交ダンスをやる珍しい部活に入部した高校生たちの青春を描くこの作品。
今回も人間関係の空気の妙なリアルさがあり、チクリと胸が痛くなったりゾクリと胸が熱くなったり。ああ、3巻もものすごーく青春してますなあ!という感じでキラキラした1冊。
苦しくても逃げたくても、立ち向かわなきゃ。踊らなきゃ!



2巻は端場くんの変化にぶっちぎりにテンション上がりましたが(2巻の端場くんは破壊力抜群でニヤニヤ転げまわりましたとも)、3巻は柘さん&掛井くんペアにスポットライトが。
もちろん他のキャラも置き去りにはしていませんが、今回おっと思わせられる変化を遂げたのは間違いなくこの2人でした。

●個人的にはまず、げっつこと柘さんがメインの第12話がすばらしかった。
柘さんは自分の容姿や性格につよいコンプレックスを持っている女の子です。
理想であるお姫様のような女の子像からかけはなれた、周囲と比べてもかなり大きめな身長や体格をひどく気にしている。また昔にそれを理由にからかわれたこともあり、彼女は自分に自信が持てないままでした。イヤでイヤでしかたない、自分。
しかし彼女は、端場くんのふとした行動から勇気を得ます。
状況は違えど、端場くんもある種の周囲との「戦い」の只中にいる。普段見えないだけで、たぶんきっとみんながなにかと戦っているのだろうけれど、でも端場くんは自分(柘さん)よりも一足早く、決意を持って一歩を踏み出していた。
誰かが誰かに、知らないうちに影響を与えている。いいですねえ、普段特別仲良くはなさそうな柘さんと端場くんですが、この時柘さんは「端場くんは戦ってるんだ」と自分を鼓舞したのです。
これはつまりライバル意識。前向きで情熱的な、とてもいい前進だなと。

20111010000811.jpg

第1話、登場したばかりのころの柘さんがこんな感じ。
今までの柘さんはこういう大きな眼鏡。光の反射やらで目が見えることも少なかったです。
そしてみんながいる場面であまり自分を強く出すこともしない。キライな自分から変われない己の弱さにストレスをため込んでいたようにも見えます。
ところが今回、彼女は変わりました。

20111009234217.jpg

うむ、かわいいじゃないですかー!
前髪もアップにして、メガネも縁が太めでくっきり顔を見せるものにしています。
これには端場くんもビックリ!(それってハードル低そうなのが問題だけど)
端場くんを睨みつけてちょっとヤケっぽいのもかわいいなぁw 彼女自身まだきっとビクビクしてると思うけど、これは大きな一歩です。
まずは外見から、そこから自分の世界を変えていこう。
こんな風に、心の中の壁を乗り越え、皆それぞれが成長していく様子がこの作品の醍醐味!

でも端場くんが柘さんのかわいさがわからなかったのって、仕方ないような気も。漫画だから読者は俯瞰的に状況や人物を見れて、ああこの娘は実はかわいいんだなってわかります。でも実際端場くんの立場にいたら、彼女にうまく踏み込んでいけないんじゃないかなと。
「男子ってなんでそんなバカなの!?」と女子たちは文句を言うけど、仕方ないと思うんですよね。柘さんは自分を周囲に見せるための・わかってもらうためのわかりやすいスキが少なすぎたんですよ。外に開いていなかった。それを汲み取れるのは同性か、女の子に慣れてる男の子。うん、端場くんは・・・。
だから新しい柘さんは、前よりずっとずっとかわいい。それは外見的な変化にも、扉を開けてくれた精神的な変化にも言えることです。
端場くんに感情移入しがちな自分がなんとなく言ってみた。ちょっと無駄話。



●そして掛井くんも、今回一皮むけましたね。一皮どころじゃないかも。
彼は世渡り上手すぎて、無意識にトラブルを回避しようとする性格。それはそれで大切なことなんだけれど、彼自身がどうしたいのかが見えてこないため、それが逆に人間関係に違和感を生じてしまいました。
不良だった実の兄に迷惑をかけられた過去を持ち、「自分はあんなふうにはなりたくない」と意識に深く刻まれてしまったことで、彼は全力で他人とぶつかりあえないようになってしまったのでしょう。
ということで今まで部活メンバー内ではかなり良心的でイイヒトなキャラクターだったのですが、この3巻はついに、今まで彼が「いい人」だったからこそのイザコザが起きたと。
なので、彼が声を荒げたり殴りあいのケンカまでしてしまう場面にはなんかそれだけでニヤニヤしてしまいましたねー!無意識のリミッターを外し、彼はもっと自由になれました。
というか柘さんの時も合わせると、端場くんってこの部活において結構重要な立ち位置にいる気がします。夏も彼に動かされましたね。ダメな男の子なんだけど、そこが愛らしい、面白くて大好きなキャラクターですね彼は。

●さてそんな端場くんのダメっぷりが炸裂するのが第13話!
自分もたまについついやってしまうのでチクリとしましたが・・・「分かったフリ」の話。
だってまわりのみんなが理解できてるのに自分だけわかってないってバレたらハズかしいし、そんな自分のために説明の手間をかけさせるのも申し訳ないし、もしかしたら実践でつかめるかもしれないし・・・なんて言い訳ばかりして、恥をかかないようにのらりくらり。でも結局見透かされている。
そんでもって胸をはって頑張ることができないのも、なんだかシンパシー。
『頑張る』のって、なんか必死みたいで恥ずかしい・・・かも?
だって本当に恥ずかしいしなあ。ダンスを頑張るなんて、これまでの自分だったらありえないし。何かに情熱を燃やすってことにも多分これまで経験がなかった。それを他人に知られるのって。

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でもいい。見栄をはっても仕方ないし、自分をまっすぐ受け止めよう。知ったかぶりはもうしない。カッコ悪いって笑われたっていい。自分は『出来る人間』なんかじゃない。
みっともないプライドは捨ててしまえよ。



ということで「BUTTER!!!」3巻でした。
華々しいダンスシーンは少ないですが、人間の成長を丁寧に描かれていました。
それがこの作品に求める大きな要素なので、今回も大満足です。
ヤマシタトモコ先生の作品の人間同士の距離感・空気はもともとかなり好きなのですが、「BUTTER!!!」のそれは青春漫画として可愛らしくもあり、自分にとってひどく生々しいものでもあり、なんにせよとにかくグサグサ胸に届いて刺さってくる。この感じがたまらない。
この作品で描かれるものの多くは主人公たちのトラウマや心のネガティブな部分だったり、若さが故の失敗だったりと、決して明るいばかりの青春ではありません。
だからこそ、一歩進んだ瞬間のきらめきがすごいなあって思ったり。
思春期のもやもやした感覚と、決意と情熱でもって1つ1つ問題を解決していく様子もまた!
まさに、とびっきりの青春が繰り広げられるシリーズ。応援したいです!
いたい!でも気持ちいい!

そうそう、巻末にある中学時代の高岡&二宮先輩の話もニヤニヤしますね!
この2人の雰囲気もとても好き。そろそろこの2人に関する話も本編で来るかも?

『BUTTER!!!』3巻 ・・・・・・・・・★★★★☆
静かに熱く湧き上がる興奮!傷ついて倒れても負けるな踊れ。青春だ!

[漫画]ゾンビなあのコと色々あぶない同棲生活『りびんぐでっど!』1巻

りびんぐでっど! 1 (少年チャンピオン・コミックス)りびんぐでっど! 1 (少年チャンピオン・コミックス)
(2011/10/07)
さと

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   断面まじまじ見るのはご勘弁を・・・

待ってましたの「りびんぐでっど!」1巻です。
少年チャンピオンはショートギャグ連載陣もなかなかな充実度で、ここ最近のお気に入りはこの「りびんぐでっど!」でした。単行本化してくれるかなーとちょいと不安でしたが、無事に。
最初は短期連載として始まり、そこから本格連載として再スタートした作品です。
ゾンビっ娘ってニッチだと思ってたんですけど、「さんかれあ」もアニメ化するらしいですし、流れが来てる気がしますなー。この「りびんぐでっど!」もステキなゾンビですよ!



ゾンビ少女と彼女に恋をする少年が同居をすることになるお話です。
ワケわかんないけどいつも賑やかな女の子・灰田もなこ。
階段から落ちてる死ぬというノーベルおドジ賞モノなことをやらかしてこの世を去った彼女・・・とおもいきやあっさりゾンビとして生き返りました。家もなくしたもなこは、棺に自分へのラブレターをくれた少年の家にやってきたのでした。
なんで主人公はお別れのラブレターきちんと住所まで書いたのか!はともかく、そんなこんなですぐに体がバラバラになる元気いっぱいな女の子との同棲が始まってしまいました。

目玉となる要素がゾンビであるだけあって、ゾンビらしさを存分にいかしたネタが次々飛び出してきます。まず表紙がいきなりおかしい構図w でもこれすごいかわいいですよね。
そういえば、前と比べるとちょっと顔色がよくなった、ような・・・?(どっちにしろ青白い)
これが連載のわりと初期のころのカラー。

20111007231231.jpg 

でも顔色がどうとかより、このもなこがやたら可愛くてどうしようー!

ゾンビでこんな顔色わるそうなのに、実にいきいきしてるもなこ。
狂気を感じてもおかしくない絵面なのに、彼女を中心としたキャラクターたちの、慌ただしいのにどこかあっけらかんとした雰囲気のおかげで(せいで?)逆なごめてしまうようなシーンがたくさんあります。
ズレてるのはもなこだけじゃない。主人公もその両親もほかのみんなも、もなこのあれやこれやをあんまり不思議には思わない。それどころかそれに順応しだしていたりもw

20111007231221.jpg

「ゾンビがゾンビゲームしてるんじゃねーよ!」ってツッコむのそこなのか
もなこは手持ちぶさたに自分の体を分解してしまったり、ずいぶんと自由にゾンビライフを楽しんでいますね。というか明らかに自分の体で遊んでます。自由だなー。

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自分の腸もロープがわりにするよ!
人助けとは言えなんという発想・・・しかも子供たちもなんのためらいもなくもなこの腸を掴んで引っ張り上げようとしてるし、なんだろうこれ・・・。

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そしてこの生命力!
さすがゾンビ!どこまでバラされたって平気だ!・・・あれ、ゾンビってここまで丈夫なの?
人体バラバラとかひどすぎるのに、なんでこう明るいんだろうなぁw
誰1人、まるでなにも気にしてない。それがある意味この作品の狂気・・・!

ギャグ要素が濃すぎて、設定から想像するほどラブコメっぽくはないのですが、なぜかイイハナシダナー的にラブコメっぽいことしてたりもします。それも結局はギャグになっていったりしますが。全体的にハイテンションなこの感じも好きです。



もうひとつ。この作品は天然ボケが多すぎる!
主人公がかろうじてツッコミ役をこなすも、彼自身も世間的にはおそらくボケ側の人間。そんな人間にツッコみをまかせてもトンチンカンなことにしかならないのです。
ということでもうボケボケですこの漫画。ツッコミ不足ですよ。だれかー!この漫画キャラのだれかー!こいつらにツッコんでやってくれよー!ボケがナチュラルに放置されすぎですー!

そしていちいち言い回しが面白いんですよね、この作品。
「青山くんのけちんぼザムライ!」「勤労ゾンビ目指すよ!」「肉とふれあえない!」
「ひっひどい!!人を肉奴隷みたいに言うなんて」(それ意味違う)だとかなんとか。
こういう言葉の選び方も好きですね。これらがやたらとテンポいいギャグの中に散りばめられていて、いちいちおかしくて笑ってしまいます。

とまぁそんな風に、結構な密度のあるギャグ漫画になっていて、単行本で一冊通してガーッといっき読みするとちょっと疲れたかもしれませんね。
すこーじずつ、好きなだけつまんでいく楽しみ方が合いそうです。
そして1度読んでパワーを失うようなタイプの漫画ではなく、何度も読み返して楽しめる。
しばらくは近くに置いておく一冊になりそうです。
そしてなんといっても、この作品はもなこはグロかわいい。
こんな臓物をボロンボロンこぼしてていいのかw 作者曰く「腸とか出てるのにアチャ~くらいに思ってる女のコってかわいい」ということで、今後もどんどんともなこの内蔵がさらされることでしょう。もなこちゃんのなにもかもが丸見えだ!楽しみ・・・です、ね・・・?
ギャグ漫画の感想ってうまくまとまりませんね。とりあえず、良質なゾンビ漫画でした。
たまに肉を求めて暴走モードに入ったもなこもまたかわいいいんだ。

『りびんぐでっど!』1巻 ・・・・・・・・・★★★★
みんなそろっておトボケなゾンビコメディー。みんながかわいい漫画でした。

[漫画]すりガラスごしのスケスケラブコメにニヤニヤする 『せなかぐらし』1巻

せなかぐらし (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)せなかぐらし (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)
(2011/09/12)
カザマ アヤミ

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   おやすみなさい

初々しさ爆発ラブコメをよく発表してくれているカザマアヤミ先生の新シリーズ。
いやはや、今回もさんざんニヤけてしまいました・・・。
表紙のむちむち感もいいですねえ。やや成熟した肉感があり素晴らしい。
・・・とおもいきやのカバー裏ですが!でもふとももも眩しいですね!というかパットいれてる女の子ってそれだけで十分かわいいですねふふふ。
ということで今日はこの作品の感想をば。



この作品のキモとなるのはすりガラス
「せなかぐらし」というのはこの作品の特徴的なシチュエーションからのタイトルです。
念願の一人暮らしを始めた主人公。しかしやってきたその部屋のリビングの壁はなぜかすりガラスになっており、隣の部屋の様子がまるわかりになってしまうという不思議構造!
そしてその隣に住んでいたのは、なんだかとってもかわいい女の子。
すりガラスごしの異性にドキドキする、不思議な距離感がクセになるラブコメディ。
ガラスで隣部屋がまるみえってそんな無茶苦茶なー!でもニヤニヤできればまいっか!

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普通じゃありえないシチュエーションにとつぜん直面してしまい、主人公・巡とヒロイン・菓奈はあわてふためきます。当然にリアクションですが、この様子がまたかわいいのです。
そしてそこからイベントを重ねて、だんだんと距離を縮めていく。
良き隣人として、友人として、そして・・・・・・?
最初はおたがいに遠慮しあいの反発しあいので気まずい空気がありましたが、しだいにこの奇妙なすりガラス生活に慣れ、楽しむようにすらなっていくのです。



この作品で連続して描かれていることに、人との距離感の変化がありそうです。
仲良くしなきゃとがんばってもぎこちなくなってしまったり、不器用さが災いとなっていっきに心の距離が相手しまったり、ふとしたきっかけでぐっと縮まったり、仲良くなったからこそちがったドキドキが生じてギクシャクしてしまったり。
この作品は特に「すりガラスで互いが見えてしまう部屋」というイレギュラーを通して「距離感の変化」を新鮮な形で見せてくれているなぁと感じます。
どちらかが安易にこの状況を受け入れたりなんてのはなく、最初は衝突したりしますしね。
そりゃあ他人がに自分の世界に踏み込んでくるなんて、そんなもんですよ。
でも物語が進めば、こんな言葉を投げかける仲に。

20111003223613.jpg

「おやすみなさい」
日常にあふれるささいな言葉。でもそれが、こんなにキラキラする瞬間。
バイバイは、行き先が隣部屋同士だし近すぎる。けどさよならは、なにかが遠い。
そこで自然な流れで「おやすみなさい」なんて投げかけあえるようになっているのにニヤニヤしてしまうなぁ。主人公も言ってましたが、これはまるで家族の距離感です。

そんな風に仲良くなっていくのは、繰り広げられるラブコメイベントあればこそ。
やっぱりカザマアヤミ先生なのでそこらへんの展開は抜群にうまく、まんまと悶えさせられてしまうのです!もう菓奈ちゃんかわいいなあ!なあ!

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近すぎる距離感で予期せず知り合った2人ですが、もっと強烈に接近し相手の体にふれてしまい、思わずドキドキしてしまうのです。
そう、隣にいるのは良き隣人なだけはない、男の子。ちょっと頼り甲斐のある男の子。
ここらから意識のさらなるステップアップですよ!うひょう!
序盤はドタバタコメディ色が強かったのですが、ストーリー後半から恋愛的にもドンドン進展していきます。2巻からは恋愛色がさらに高まっていくようでワクワクしちゃうじゃないですかー。



そんな感じの「せなかぐらし」1巻でした。
むちゃくちゃな設定ではありますが、ラブコメとして上手いなと思わせられますw
部屋と部屋がまるわかりなのは、心まで見えてしまうのかもしれません。
素の部分を出すプライベート空間を、ある意味共有しているからこそ、2人はお互いの深い部分を知ることができ、それをきっかけにして仲を深めていきます。
主人公も無個性ではなく、かなり面白い思考回路をしていて見ていて楽しいです。そんな彼が女の子とのあれやこれやで慌てたりする様子もまたかわいくて。
主人公の妹たちも、ストーリーに大きく関与はしていませんが、大好きな2人です。
そしてヒロインも赤面顔がまたしてもバッチリかわいくてどうしよう。
目立つお色気描写がないのも、いろんな人に薦めやすいかも。ヒロインの肉感だったり表情だったり、表立ってはいなくてもささやかなワンポイントのようなエロスもステキ。
まったく、カザマアヤミ先生の描くラブコメは最高だぜ!ということで。

『せなかぐらし』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
人間関係がいい形にとけていく様子がなんとも微笑ましいラブコメシリーズ。スケスケ。

[漫画]みんな揃ってさらにカオスな隣人部『僕は友達が少ない』漫画版3巻

記事タイトルに誤字があったので修正しました。ご迷惑おかけしました…土下座モノ。
僕は友達が少ない3 (MFコミックス アライブシリーズ)僕は友達が少ない3 (MFコミックス アライブシリーズ)
(2011/09/22)
いたち

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   ―――可愛いけど残念な俺の妹

通称「はがない」の漫画版の3巻が発売されました。
原作小説の魅力を引き出し、さらにまた違った面白さも発揮しているコミカライズだと思います。原作小説のドタバタ感が、絵になるとより際立って楽しい。前回も感想をかきましたねえ。
部室エロゲープレイは悲劇を呼ぶ。『僕は友達が少ない』漫画版2巻
アニメももうすぐ始まりますね。楽しみです。東海地方は20日からスタートですけど・・・ガク
・・・まぁそういう感じで「はがない」漫画版3巻の感想ー。



はてさて、今回の3巻でいよいよ隣人部のメンバーが集いました。
10歳のシスターマリアを顧問にむかえ(むかえというか無理やし引きずり込んで)、変態/転載科学者の志熊理科ちゃん、主人公の妹である邪気眼リアル中2少女、小鳩ちゃんも入部。
夜空が作ったこの隣人部も、実に賑やかなメンバーになってきましたね。
この3巻はこれらの新規参入メンバーのエピソードと中心に構成されています。

いきなり個性をみせつけてくる理科のお話はやっぱり強烈でしたね。
率先して下ネタの話題へと突撃していく様はさすがの変態!
そして彼女が愛する謎の同人誌も、しっかり描かれてしまっています。
彼女曰く「ZZと弐号機が同時に絶頂を迎えるときの表情がもう最高ですよね。こんないいアヘ顔を描ける作家はそうそういませんよ」とのことですが・・・!

20111005183010.jpg ←アヘ顔?

うん、、これはひどい。

まぁ理科ちゃんはおいといて(どうしようもないので)他のキャラへ!
3巻といえばですよ!今回の表紙にもなっている小鳩ちゃんがいよいよ本格参戦!
はがないヒロインはなかなか特別好きな1人を選ぶというのができない自分ですが、小鳩ちゃんはトップクラスに好きだったりします。
夜空もかわいいけど、星奈もかわいいけど、んやー漫画でも小鳩ちゃんはかわいいなー!

20111005183008.jpg

お兄ちゃんをマリア先生と取り合う形になり、幼女2人でケンカをするシーンが結構あるのですが、これ見るたびにほっこり。最近改めて思いましたけど、ケンカする小さい子たちはなんてかわいいんだろう。しかもお兄ちゃんを取り合ってって!ふもも
マリアちゃんも騙されやすい・甘えんぼ・ドヤ顔かわいいとなかなかお気に入りなのですが
小鳩がたまに小鷹をうっかり「あんちゃん」と呼んでしまうところとか身悶え。
ふだん背伸びして邪気眼モードやってる分、彼女の地の部分が垣間見えるシーンはよりかわいく感じます
中2病、しかも中途半端の、という残念っぷりなのですが、でもそこがポイントですよね。

20111005183004.jpg

3巻は小鳩が輝きまくる1冊であり大満足。
原作のブリキ先生イラストも大好きですが、漫画版は「このシーンでこのキャラはどんな顔をしていたか」が見えていいですねえ。今回のムキになる小鳩の表情はすばらしい!



今回も楽しませてもらいました、「僕は友達が少ない」の漫画版でした。
これで基本メンバーも集まりましたので、どんどん賑やかになることでしょう。
4巻は12月に発売予定とかなり早め。楽しみですね。また、アニメにあわせてはがない関連の動きが10月からかなり活発になっていくようです。これらも気になるところ。
いたち先生のイラストは原作とは若干毛色は違えど、間違いなく「はがない」の物語やキャラクターたちを魅力的を描いています。いいコミカライズだなと思います。
そういえば「せっくすはお布団の中でするものだろう?」と無邪気に意味もしらずに言うマリア先生に「別に布団の中に限らないけど・・・」と顔赤らめて言っちゃう星奈はやはり淫乱肉。

『僕は友達が少ない』漫画版3巻 ・・・・・・・・・★★★☆
ついに隣人部勢ぞろい。小鳩VSマリア先生にニマニマする絶好調の漫画版です。

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ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

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漣

Author:漣
「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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