[漫画]いつから好きになったかなんて知らないけれど。『恋愛ディストーション』7巻
恋愛ディストーション 7 (サンデーGXコミックス) (2013/02/19) 犬上 すくね 商品詳細を見る |
このひとの手を放したくないと思う
「恋愛ディストーション」7巻の感想です。
新装版(GX版)から入った新参者の自分ですが、多くの人が再開を待っていただけあり素敵な作品だわなーとホクホク読んでおります。
で7巻。簡単にまとめていえば「山野辺ぶっ飛べ」編である。大躍進。
6巻のあの引きを読んだからには、まだかまだかと新刊の発売を待たざるを得なかった悲しい単行本派。果たして届けられた最新刊は、これまた期待どおりのアレやコレやでたっぷり自分をニヤニヤさせてくれる一冊となっていました。拳を握りしめて山野辺への荒ぶる思い。
表紙もめっちゃかわいいですね。秋子のてのひらの上の山野辺。
それぞれ違った表情を浮かべる2人のポジションも含め、はーたまらん!
前巻→愛しい人のためにできること。『恋愛ディストーション』6巻
YA!MA!NO!BE!
前回いきなりキスされちゃってびっくりの山野辺くん。自分の意識よりずっとはやく自分のそばに近づいていた秋子の存在は、とにもかくにも彼を揺さぶりまくる。
生まれてこのかたより悶々と童貞力(ぢから)を熟成させてきた非モテ大学生の想像なんかすっかり飛び越えちゃう、秋子ちゃんのなんと軽やかで魅惑的なことよ。
カラッと明るい秋子にも、男を誘うために思惑を秘めていたりな。下心丸出しだけどめちゃくちゃ緊張しながらも秋子の部屋にやってきちゃう山野辺もな。互い「健全なやましさ」とも言えるような、肌を重ねることへの期待と思惑があるってのがムズがゆい!いや山野辺は作戦もゴムもなにもなく丸腰でやってきましたけど。なーにやってんだ山野辺!
まぁともかく、こういう下心ありきの様子ってのは、付き合い始める直前と直後の恋愛のかわいさだよな。
「恋愛ディストーション」は恋人同士の当然の営みとしてセックスは描かれていす。そこに向かうのは自然なことなのですが、この作品では久々のこの初々しさたっぷりの初夜に感動すらする勢い。ほかのカップルは癒しとしての性が描かれているように思いますが、秋子と山野辺のはまだ癒しなんて言えない、精一杯の初期衝動で突き進んでいく。
いつから好きになったかなんて知らないけれど、いろんな過程をすっ飛ばしてこの日になったけれど、気持ちが本物だったらなんだっていいや。
山野辺ぇぇ!!!
中学生のときは中学生カップルの漫画読んで死にたくなったし、高校のときも(中略)死にたくなったので、必然的にいま大学生カップルの漫画読むと果てる。でも普段はここまでならないはずなんだけど、なんでだろう。秋子ちゃんって存在が妙にリアルなんだけど超絶羨ましいラインを来ているからか。
自己投影しまくりで作品を楽しみたいわけではありません。ありませんが、やはり現実の自分とシチュエーションが近いほど、読んでいて気持ちのシンクロ率は高まるもので。普段は恋愛漫画を読んでも「いいねえいいねえ。幸せにおなりよ・・・」と常時賢者モード発動しているような俺でも、こういう漫画を読むと頭がバチバチくるぜ・・・つまり山野辺爆発しろ。
山野辺てめぇぇぇぇぇ!!!!!
いやしかし、秋子が山野辺を誘うシーンすげえいいな~~~とホコホコと思いましたわ。さっぱり系女子にも、やっぱりこう言うナマっぽい湿っぽい感情はある。
秋子に関しては過去に兄への秘めた想いも描かれていて、女性として憂いある一面を見せていました。今回はそれとはまた違う風に、彼女の「女」がさらけ出されているように感じてテンション上がる上がる!
やっぱりねえ、女の子はみんな魔性を秘めているわ。特に秋子はあまり計算をしない本能的な人物。だからこそ「女」を見せる時にしてもわりとストレートなんだよな。わりと性欲に忠実だし。あー健康的にエロい。そしていい娘だわ・・・。
秋子の山野辺のエピソードにもうひと波乱含んで7巻は終わります。これまた面倒くさい悩みを抱え込みやがりましたからね、山野辺が。しかしあとがきにもあるとおり、こういうエピソードをやるカップルにはこの2人がお似合いだw
あー秋子と山野辺のことばっかり書いてますね。
仕方ないとは言え、ほかのエピソードも素敵なものがいっぱいなので触れる。
第49話「夏の日のオーガズム」はだいぶ色っぽいイチャつき回でした。大前田と棗の2人は些細なズレから、仲直りの流れがいつも通りすぎて和んでしまうくらい。
このエピソードは棗の性癖(と言ってしまうと下品だけど似たようなもんだ)に体臭があるってんで色々ニヤニヤできる。いい匂いだと感じるなら、それはいい恋ってこった(決め台詞風でいま適当に考えた)。
そして浴衣エロとは浪曼の塊である!個人的に浴衣で野外より浴衣で部屋で致すほうがグッとくるのでな。うわぁどうでもよすぎる。
あと第51話「GIRI GIRI NIGHT」。漫画家の小向井と美容師の知子のエピソード。この2人は進んでるんだか進んでないだか、じれったくてたまりませんな。しかしこの2人のカップルの成立には、知子がまほ先生への想いに決着をつける必要があり、そのシンプルなワンステップには大きな切なさが伴います。期待しつつ、ちょっと怖かったりもするんだよな。
しかし7巻表紙を見ていると「ちゃぶ台の向こうに誰がいるのか?」ってあたりで色々妄想が膨らむ!51話を読んだらなんとなく想像ができますが!
小向井は表情に出さないところで本能を押さえつけ頑張ってました。そろそろ救われてもいいと思いますが、彼自身なんだかんだで今のふわっとしたアンバランスな駆け引きを楽しんでいる節もあり、まぁしばらくこのままでもいいかもな感。
そんな「恋愛ディストーション」7巻でした。山野辺がんばった!
秋子ちゃんとのういういdaysを味わうもすぐにモメごとが起きてしまいましたが・・・どうなるかが今から楽しみです。8巻はまた半年くらい後かな。
しかしまー、久しぶりに漫画を読んでいてキャラクターへの可愛さが転じて嫉妬にまで行きましたわ。秋子ちゃんかわいすぎな・・・・・・。
山野辺爆発しろとのたまっていたら知り合いから諭されて、よく考えたらそうだよなぁ、とゆっくり怒りを収めた次第。
いろんなキャラクターを描いていく恋愛オムニバス形式ですが、7巻も続くとキャラへの愛着も積み重なって、一層味わい深い。その中でまだこれだけ瑞々しい恋愛のときめきで楽しませてくれるから好きですなー。
絵も清涼感あって好きですね。それで結構生々しく男女を描いているからおもしろい。
またゆったり読み返しつつ、8巻待ちます。
『恋愛ディストーション』7巻 ・・・・・・・・・★★★★
前巻がわりとヘビーでしたが、今回は素直なラブストーリー中心でニヤニヤほっこり。
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