[本]ティアドライブ本格始動。期待と不安入り混じる初ライブ! 「ハレルヤオーバードライブ!」4巻
ハレルヤオーバードライブ! 4 (ゲッサン少年サンデーコミックス) (2011/04/12) 高田 康太郎 商品詳細を見る |
隣を見て!!私が一緒にいる!!
ゲッサンにて連載中の「ハレルヤオーバードライブ!」4巻が発売されました。
3巻の記事はこちら→加速する青春模様。解き放て音楽の魔法! 『ハレルヤオーバードライブ!』3巻 3巻から続き、今回も目をひく華やかな表紙イラスト!かわいいですねー。
ゲッサンとしても強く推している作品であるようで、カラーを多く獲得しています。
しかしまぁ当然ですがコミックス収録の際には大半がモノクロになってしまっているので、ファンは本誌もチェックして欲しい作品ですね。それだけの価値はあり。
ちなみに同日発売のゲッサン最新号にはこの4巻の付け替えカバーが付いてきまして、単行本は麗、ゲッサン付録はハルさんと分けられています。どちらを見えるようにするか非常に悩みどころだったりしますね!ちなみに絵柄はこちらの下のほうにサンプルが。
はてさて今回はというと、一冊まるまる待望の、そして怒涛のライブ編となっています。
小雨の新バンド「ティアドライブ」初ライブということで、見逃せない内容の第4巻。
これまではあくまでも部活としての狭い世界を描いてきた本作ですが、ついに外の世界へ彼らの音楽を披露することになり、ストーリーの大きな広がりを予感させますね。
迎えた初ライブの日。もちろん緊張のためガチガチになってしまっている小雨ですが
そんな彼に追い討ちをかけるように、とある女の子と再開してしまいます。
それは中学卒業の日に小雨が告白し、見事に玉砕した女の子・ミキ。彼にとって彼女は「冴えない過去の象徴」であり、小雨はライブ前に強烈なプレッシャーに襲われることに。
はたしてティアドライブ初ライブは成功するのか・・・!
今回ライブ編ということで演奏シーンが多く、絵的にも内容的にも異常にテンションあがる一冊となっているわけですが、主人公小雨のみならず、麗やハル先輩など女性キャラが強く輝いた1冊でもあるなと感じます!
個人的にライブ前のこのやりとりからしてたまらなく胸を熱くしてしまいました。
(クリック拡大)
ミキに「空回りしてる」「見ていられない」と陰口を叩かれてるのを聞いてしまった小雨。
落ち込む彼にあえて聞こえるように、麗はミキに対して反論をします。
同時刻、ハル先輩もティアドライブをバカにした他バンドマンに言い放ちます。
「朝倉小雨はやる男だ!!」
強い信頼、大きな期待。こんなに強く信じられている自分。さぁ大変だ、気合いれろよ。応えられなきゃ、カッコ悪いよな。ステージに上がる前からこんなにも燃える!
この作品には、小雨をめぐるメインヒロインは2人います。
小柄でかわいらしいけどむちゃくちゃにパワフルなドラマー少女・ハルと
主人公の小雨に恋して入部してきた真面目なベース少女・麗。
どちらも甲乙つけがたくかわいらしいので困ったものなのですが、いやぁ4巻の麗の活躍っぷりと言ったらたまりませんね!このかわいさはどういうことか!
彼女は小雨のティアドライブのメンバーでもあり、案の定ライブ開始直後からぜんぜんうまくいかない小雨に不安を募らせます。グダグダな演奏に会場から出て行ってしまうお客さんも出始め、いよいよ最後の一曲となってしまったころ、ついに麗が動きました。大胆に。
かつて好きだったミキが小雨の目の前にいる。自分の歌を聞いている。
過去の象徴である彼女との対峙は、まるで昔の自分との対決。うまく羽ばたけないままもがく小雨の背中を押すべく、彼女は彼を手をとります。
そしてそのまま自分の胸へ。
「あなたは一人じゃない、仲間の自分がいる」ということをアピールするとともに、小雨に自分の「女の子」を意識させるというすばらしき一手でございます。策士め!
ともあれこのおかげでいろんな悩みが頭から吹っ飛んだ小雨。いよいよ、爆発。
過去を振り切って進んだこと、そして確かな結果を得たこと。
この巻は物語として大きな盛り上がりのある巻ですし、小雨というキャラにとっても大きなターニングポイントになったことでしょう。 彼は目覚しい成長を遂げています。
これまでは暴走するだけで空回ってきた小雨ですが、4巻では目の前の問題に対してまっさきに理にかなった解決策を提案していたりします。
もちろんそれは無謀であることは変わりませんが、彼はその行動力をうまい方向へコントロールすることができつつあるのかもしれません。
そしてもちろん音楽の面においても。ミキからは「やる男だ」と認められましたし、ハルさんは彼の歌声を聞いて「優しい声も出せるようになったんだな・・・」と評価しました。
「ハレルヤオーバードライブ!」は見所の多い作品だと思いますが、みるみる成長してくれている小雨の魅力がそのままこの作品の魅力でもあるよなと。
そしてこの巻、ハル先輩が「希望」という曲に苦しめられている理由が明かされ、また「敵」であると明確に描かれた浅緋先輩が始めて本格的に物語に組み込まれてきました。
小雨は浅緋と初対面を果たし、彼と戦うことを選びます。
この作品の大きな流れが見えて、今後の期待がより大きくなった一冊でした。
ではまとめ。
一冊まるまる高いテンションが維持され(後半シリアスですが)、とても楽しめました。
この作品の目玉でもあるド派手な演奏シーンも目いっぱいに堪能できます。
ティアドライブのライブと同時に、先輩たちのバンド「メタりか」の演奏も今回描かれますが、この描写もよかったですね。同じステージに立ったからこそ分かる、先輩たちの偉大さ。その背中は、まだ遠いか。
ラブコメ的にも見逃せない箇所が多く、本当に充実感のある一冊でしたね。
今後のハル先輩の動向には気になりますねぇ。今月のゲッサンを読むと特にw
なんにせよ、様々な面で今後の楽しみがある作品であることは間違いありません。
爽やかポップな青春バンドストーリー、ますます見逃せませんね。
(クリック拡大)
少年少女のまっすぐなイマに、激しく楽しい音楽を。
『ハレルヤオーバードライブ!』4巻 ・・・・・・・・・★★★★
大盛り上がりのライブ編。読んでて心揺さぶられますねー!
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