[小説]とてもとても、きみを産めて幸せなの。『ノニアレ』
久しぶりにラノベの感想でも。
きみを産んだんだよ。わたしお母さんになったの。
ヒロインは母親!
キーアイテムは母乳!
搾乳プレイもあるよ!
とまぁ変態的ポイントがズラリ並ぶファミ通文庫の新刊「ノニアレ」。
投稿作を修正し文庫化したデビュー作ですが、投稿時のタイトルは「マザープレイ」とのことでなんというかお察しください。
ヒロインが母親といっても、表紙にいる髪の長い娘です。外見は学生。
何はおいといても、主人公に母乳を与えるヒロインという時点でパワフル。なんかいろいろパワフルなのです。でもオバカさ爆発ってわけでもなく、結構シリアスだったりもする。
さくっとどんな作品かを紹介したいなと。
幸福を感じると死ぬ奇病にかかる主人公、ヒビキ。
幸せにならないように制限だらけの生活を送り、感情の起伏にも乏しいヒビキくんは、ある日学校で有名な美少女、月嶋ルナに、ぱっくり食べられてしまう。
ルナはヒビキを孕み、そして出産。ヒビキくんは晴れてルナの息子として生まれ変わったのであった!な、なんだってー!?
・・・序盤の展開からして置いてきぼりです。そういう作品なのです。
「だって子供が欲しかったんだもの」という理由でヒビキを自分の息子にしてしまったルナ。食べてからヒビキを分解してルナ自身の遺伝子を組み込み再構成。完璧に自分の子供にしています。
最初は困惑するも、遺伝子レベルに結ばれたルナに愛情を持つヒビキくん。
しかし問題が浮上!
定期的にルナの母乳を飲まないと体の調子が悪くなる!!
そりゃあ大変だ(棒)
ということでルナ母さんのおっぱいを飲まなくりゃいけません。
しかし直接吸い付くのはあまりに恥ずかしいとゴネるヒビキくん。
ルナはしかたなーく自前の搾乳器で母乳をしぼる。なぜ自前の搾乳器がすっと出てくるかは謎。
しかし母乳が勝手に出ちゃってブラジャーが濡れてしまうヒロインというのは・・・たまげたなぁ。一応外見は未発育な女子学生なわけで。
ルナは搾乳器を使うことに不満たらたらで、直接口ですってよ~って迫ってくるしな。なんというか一言でいえば、頭ワルぅ!!
そういう母子のコミュニケーションをおかしく暴走させたシチュエーションがまず目立つ作品。
しかしストーリーはいわゆる王道のバトルラノベの範疇にある。
バトル以外の部分でも思いのほかグロい部分はありますし、バトルそのものも結構ドロくさい。
バトルに目新しさはなかったけれど、残念な出来ではなかったです。
地の文がやや硬めなのはいいとしても、いまいちテンポがよくないシーンがちらほらあったのは残念かな。バトル中とかはスピード感がうまく出ない箇所も。
とは言え雰囲気の盛り上がりはいいんだ。中二病らしく、恥ずかしい口上をしなきゃバトルできないぜ!な舌戦はステキに心熱くさせてくれる。
母乳ラノベとかイロモノだろ・・・と思いつつ読んだわけですが、意外と土台はしっかりできている印象。しかし土台が堅実すぎてそこが魅力とはまだなっていないかな。やはり奇抜な設定がストーリーのテンションを引っ張っていく。
しかしスケールがデカすぎていまいち把握ができていない部分もあるw
個人的にはルナちゃんとコロンちゃんが好きかな。コロンの終盤の活躍とかなかなか。
ルナに関しては、母親として息子に向ける慈愛がいいよね。
それは恋愛のそれとは違うものだと思うけれど、
今後彼女の想いもかわって、ヒビキへの愛情も微妙に質が変わったりするならそれはそれで楽しそう。でも個人的にはこのイビツな親子愛を貫いていってほしいかな。
ルナは普通のヒロインとはだいぶかけ離れたポジションのキャラクターだけれど、親子関係だなんてこんな強い相関関係もないじゃないかと。
しかし普通のヒロインではないので、うまく入り込めない人も当然いそう。
そのため、ほかのサブヒロインのバランスもうまくできている。
しかしなんだろうな。ちゃんと深さがあるキャラクターって少なかった。
十分に頭おかしい内容なんだけど、それを押し出そうとせず無駄に真面目にに中二病ラノベやろうとする姿勢がいい。
でももっともっと、ルナと主人公の親子関係の奇妙さを押し出した場面も見たくなった。
日常シーンのなにげないタイミングにふと『母乳、飲みたくなってきたな』とかモノローグが差し込まれるシュールさといったら。普段のクール主人公っぷりがさらなる面白さを生み出す・・・。
ちょっとおかしな設定のライトノベルが読みたいって人におすすめかな。
設定に度肝を抜かれますが、思いのほか真面目なのです。だからバカなのか!
ノニアレ
人ノ子ニ幸アレ。
生まれ変わり、絶望から救われ、幸せを望む人の子。
続刊があるなら、読んでみたいかも。もっとだ!もっとルナの母乳を!
ノニアレ (ファミ通文庫) (2012/11/30) 初心音コマ 商品詳細を見る |
きみを産んだんだよ。わたしお母さんになったの。
ヒロインは母親!
キーアイテムは母乳!
搾乳プレイもあるよ!
とまぁ変態的ポイントがズラリ並ぶファミ通文庫の新刊「ノニアレ」。
投稿作を修正し文庫化したデビュー作ですが、投稿時のタイトルは「マザープレイ」とのことでなんというかお察しください。
ヒロインが母親といっても、表紙にいる髪の長い娘です。外見は学生。
何はおいといても、主人公に母乳を与えるヒロインという時点でパワフル。なんかいろいろパワフルなのです。でもオバカさ爆発ってわけでもなく、結構シリアスだったりもする。
さくっとどんな作品かを紹介したいなと。
幸福を感じると死ぬ奇病にかかる主人公、ヒビキ。
幸せにならないように制限だらけの生活を送り、感情の起伏にも乏しいヒビキくんは、ある日学校で有名な美少女、月嶋ルナに、ぱっくり食べられてしまう。
ルナはヒビキを孕み、そして出産。ヒビキくんは晴れてルナの息子として生まれ変わったのであった!な、なんだってー!?
・・・序盤の展開からして置いてきぼりです。そういう作品なのです。
「だって子供が欲しかったんだもの」という理由でヒビキを自分の息子にしてしまったルナ。食べてからヒビキを分解してルナ自身の遺伝子を組み込み再構成。完璧に自分の子供にしています。
最初は困惑するも、遺伝子レベルに結ばれたルナに愛情を持つヒビキくん。
しかし問題が浮上!
定期的にルナの母乳を飲まないと体の調子が悪くなる!!
そりゃあ大変だ(棒)
ということでルナ母さんのおっぱいを飲まなくりゃいけません。
しかし直接吸い付くのはあまりに恥ずかしいとゴネるヒビキくん。
ルナはしかたなーく自前の搾乳器で母乳をしぼる。なぜ自前の搾乳器がすっと出てくるかは謎。
しかし母乳が勝手に出ちゃってブラジャーが濡れてしまうヒロインというのは・・・たまげたなぁ。一応外見は未発育な女子学生なわけで。
ルナは搾乳器を使うことに不満たらたらで、直接口ですってよ~って迫ってくるしな。なんというか一言でいえば、頭ワルぅ!!
そういう母子のコミュニケーションをおかしく暴走させたシチュエーションがまず目立つ作品。
しかしストーリーはいわゆる王道のバトルラノベの範疇にある。
バトル以外の部分でも思いのほかグロい部分はありますし、バトルそのものも結構ドロくさい。
バトルに目新しさはなかったけれど、残念な出来ではなかったです。
地の文がやや硬めなのはいいとしても、いまいちテンポがよくないシーンがちらほらあったのは残念かな。バトル中とかはスピード感がうまく出ない箇所も。
とは言え雰囲気の盛り上がりはいいんだ。中二病らしく、恥ずかしい口上をしなきゃバトルできないぜ!な舌戦はステキに心熱くさせてくれる。
母乳ラノベとかイロモノだろ・・・と思いつつ読んだわけですが、意外と土台はしっかりできている印象。しかし土台が堅実すぎてそこが魅力とはまだなっていないかな。やはり奇抜な設定がストーリーのテンションを引っ張っていく。
しかしスケールがデカすぎていまいち把握ができていない部分もあるw
個人的にはルナちゃんとコロンちゃんが好きかな。コロンの終盤の活躍とかなかなか。
ルナに関しては、母親として息子に向ける慈愛がいいよね。
それは恋愛のそれとは違うものだと思うけれど、
今後彼女の想いもかわって、ヒビキへの愛情も微妙に質が変わったりするならそれはそれで楽しそう。でも個人的にはこのイビツな親子愛を貫いていってほしいかな。
ルナは普通のヒロインとはだいぶかけ離れたポジションのキャラクターだけれど、親子関係だなんてこんな強い相関関係もないじゃないかと。
しかし普通のヒロインではないので、うまく入り込めない人も当然いそう。
そのため、ほかのサブヒロインのバランスもうまくできている。
しかしなんだろうな。ちゃんと深さがあるキャラクターって少なかった。
十分に頭おかしい内容なんだけど、それを押し出そうとせず無駄に真面目にに中二病ラノベやろうとする姿勢がいい。
でももっともっと、ルナと主人公の親子関係の奇妙さを押し出した場面も見たくなった。
日常シーンのなにげないタイミングにふと『母乳、飲みたくなってきたな』とかモノローグが差し込まれるシュールさといったら。普段のクール主人公っぷりがさらなる面白さを生み出す・・・。
ちょっとおかしな設定のライトノベルが読みたいって人におすすめかな。
設定に度肝を抜かれますが、思いのほか真面目なのです。だからバカなのか!
ノニアレ
人ノ子ニ幸アレ。
生まれ変わり、絶望から救われ、幸せを望む人の子。
続刊があるなら、読んでみたいかも。もっとだ!もっとルナの母乳を!