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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[漫画]おかえりなさい!愛おしい変態学級の日常!『みつどもえ』12巻

みつどもえ 12 (少年チャンピオン・コミックス)みつどもえ 12 (少年チャンピオン・コミックス)
(2012/09/07)
桜井 のりお

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   はぁーっ 佐藤くんちを眺めながらのクリスマスパーティーは格別ね!!

待ってました・・・本当に待ってました!!「みつどもえ」12巻が出ました!
1年7ヶ月ぶりの新刊とのことです。待ちましたね・・・連載が止まっていましたもんね。
妙に続く休載・・・そのままなんのアナウンスもなく・・・みつどもえの存在感もうすれてゆき・・・。まさかフェイドアウトかと不安でしたが、無事に連載が再開され、単行本発売に繋がりました。
またこの騒々しい三つ子らの日常を読めるかと思うと、とてもとても嬉しいです。



1年以上も休載がされて、読者としては絵や雰囲気の変化は気がかりでしたが
いざ始まってみれば、本当にまったく以前までと変わらない。安心しました。
休載前から復帰後へと収録されていますが、特に違和感もなく1冊読み通すことができました。
大好きなみつどもえの世界は変わらずここにある!

そしてみつどもえという作品の持つ密度を、久しぶりに肌で感じました。
暴れん坊で騒々しいキャラクターたちを、ぎっちぎちに箱庭に詰め込んだような。
箱庭が狭いんじゃなく、彼らが元気いおっぱいに走り回るものだから。
1話1話の質も高く、それが単行本となるとずらーっと一気読みができて、あらためてこの作品の持つある種の迫力のようなものが感じられます。またこの感覚を味わえて嬉しい限り・・・!
次から次へと新しい出来事が起きて、その度いろんな子達が動き回って・・・毎回そんな調子なので情報量がすごいんです。キャラクターみんな濃い。だからかわいい。

みつ122

相変わらず宮なんとかさんはウザいし。

みつ121

相変わらずひとはと矢部っちは微笑まししくて心荒ぶるし。
他にもたっぷりどっさり見所といえる箇所はあって。というかこれだけのキャラがいてこれだけそれぞれが動いてたら、人によって見所も変わってくるよねという。

個人的にツボだった話は、まず213話
みつばがヒドい目に合うのはお決まりではありますが、この回のみっちゃんは・・・。
千葉氏にふともも触られて「誰だよハムなんて持ってきたやつ」とか言われてしまうのに笑ってしまいましたよ・・・どんな触り心地だよ・・・!肌触りからしてもう豚なのか・・・しかも食用加工された。

次に217話。上にも画像をはった矢部っちとひとはの2人がとてもかわいらしいエピソード。
なんつーかこの2人はガチレンジャーという健全なもので心を許し合っているからこその距離感で、これがいつ別の感情に転ぶかわからないソワソワ感がいつも俺の胸に居ついていましてハイ、カップリング談義はやめとこう。

219話は「極上女子会」のサブタイトルままの杉崎、吉岡、宮・・・なんとかさんのメイン回。
宮・・・川?さんのウザさが際立っていますが、吉岡さんのかわいさも極上じゃないですか!
その後の書き下ろしもすばらしい。杉崎衣装の吉岡さんは素直にかわいいぞ・・・杉崎が来てたときと見比べるとたしかに胸元が窮屈そうでたまりません。しかし吉岡さんのあの羞恥はなんなんだろう。珍しくおもっきりガーリーなものを着たからか、それとも本当にダサいと思っているからなのかw 次ページの「宮style」はおいやめろって気持ちに。

229話。ひとはとオカルト大好き松岡の絆ってやっぱり面白い形だなぁと再認識。
「これではまるで松岡さんを心配してるみたいじゃん・・・不本意極まりないよ・・・

みつ124

ひとはは本気で松岡さんをうっとおしく思っているように見えますけど、アグレッシブな松岡さんが距離をつめてきてくれることはまんざらでもないように思っているような。
というかこんな風に「松岡さんを心配してるって思われたくない」って照れてる時点で意識してるの丸分かりである。大切な友達になってるじゃない・・・たぶん。
そして俺はひとはが顔を赤らめているのを見るのが好きすぎる・・・はあぁあ。



と、そんな感じの第12巻。
久しぶりのみつどもえコミックスも、とてもみつどもえらしさ溢れてて笑顔になれます。
今回も書き下ろし漫画が結構あってサービスいいです。
巻末には三十路先生の過去の栄光メモリー。いやあんまり栄光でもないような気がする。女子高生三十路はとてもかわいいが・・・やっぱり残念すぎた・・・。
あと関係ないですが、みつどもえで制服姿の女子高生がたむろするのを見るのは新鮮。
賛否あるかもしれないですが、個人的には1度夢オチ的なものでもいいから高校生になったみつどもえキャラクターを見てみたいかも、なんて思いました。
・・・休載について邪推をしてしまうことはありますが、まぁ、おとなしく漫画読めて楽しめていればそれでいいかな。どこかで詳細がわかるとモヤモヤが晴れて嬉しいですけども。

みつどもえの連載はこの12巻分を最後に、週チャンから別チャンに引っ越すようです。
連載ペースに変化はあっても、楽しいみつどもえワールドが今後も楽しめそう。
感慨もあってこの12巻は特別面白かった!13巻楽しみにしてます!

『みつどもえ』12巻 ・・・・・・・・・★★★★
久しぶり!!今日も明日もあさっても、愛らしく騒がしい小学生たちの日常。

[漫画]楽しいことはずっと続くんだ。『はじめてのあく』16巻

はじめてのあく 16 (少年サンデーコミックス)はじめてのあく 16 (少年サンデーコミックス)
(2012/07/18)
藤木 俊

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   たぶんずっと、一生 楽しい日々です。

試験期間とかぶってて今まで更新したいけどまだかけていない単行本が山積みですが
今日は「はじめてのあく」16巻で更新。これにて最終巻です。
ああー終わってしまうー終わってしまうーと寂しがりながら読んだ、最後の1冊。感想が遅刻しまくってしまいました。
表紙はみんな集合しての賑やかなイラスト。見ているとほっこりします。

ふと考えてみれば16巻ですよ。これって結構なもんです。なかなかな長期連載。
連載は全部で160話。それだけの数の思い出が積み重なっています。
それがいよいよ終わりだと思うと心にくるものもあり、じっくり時間をかけて読みました。
書き下ろし漫画もたっぷり(ホントに多い)収録した、充実の最終巻です。



季節は冬ではじまります。高校3年の冬は、みんな忙しいです。
でも勉強一色に染まりきらず、なんだかんだでみんな集まっては賑やかにその瞬間を楽しんでいます。見えていないところで勉強頑張っているのは間違いですけれど。
でもこうして顔をあわせば、能天気ともいえるような心地よさが生まれますね。将来がかかってシリアス度が高まっているはずなのにそう感じさせない雰囲気がはじあくらしいw

やはりこの作品は1、2話で完結する単発エピソードが魅力的で。
長くはない尺の中で、むちゃくちゃにいろんなキャラがはしゃぎ回って走り回って悶えちゃってたりするのが大好きでした。
はじあくのシリアス展開は、悪いとは言わないけど個人的にはハマれきれなかったかな。
特にこの最終巻のラストあたりは、この作品ならこういう切迫したスリリングさを押し出すより、もっとしみじみと魅せることもできたんじゃないかなと思ったりも。まぁそれは1読者の押し付けがましい希望だったのでどうでもいいや。それで嫌いになるわけなんて無いし。
で話を戻すと、単発エピソードにこそこの作品の持つ「喧騒の魅力」は現れていました。
最終巻である16巻でも、総括となるシリアス系の話もありますが、前半はいつもどおりのあんなノリ。いつもどおりのこんなノリを読みたいのでばっちり楽しめました。

はじあく161

はじあくといえば、こっ恥ずかしくて悶え転がるラブコメイベントの数々。
お気に入りのキャラも多くいるんですが、シリーズ後半か盛り上がってきた緑谷とユキのペアに注目はいってしまうな・・・!
これまでキューコやアキを中心に、恋する子たちをおちょくる役だったユキ。じゃあ彼女自身が恋したらどうなんのよ?・・・で、始まってみたらかわいすぎるじゃないですかー!
告白してもらいたくてソワソワしてるユキとかたまんないです・・・!
「告白してもらえますように」とかお願いしてる場合かよ!散々みんなをいじっておいて、いざ自分のことになったら待ってばっかりだよ!かわいいなクソ!
いやしかし、惚れられているって分かってるからこそのちょっとワガママな振る舞いでもあるよな。その上で緑谷のそばにいるあたりも最高に可愛らしい。いつか付き合い出すというのはきっとわかっていて、その直前のお互いの「好き」を探り合ってる時のフワフワ感をめいっぱい意識的に楽しんでるかのような。
そうとも知らず緑谷は一生懸命である。全部バレてるとも知らずに・・・!がんばれ男の子。

それと、やはり最終巻だからこそか破壊力の高いエピソードもありました。
アキ関連なんかは間違いなくそれです。このページとか頭に焼き付くって。

はじあく162

あーあーあーあーいい笑顔だなー!
あの恥ずかしがり屋のアキがこのド直球ってのがまたいいですね・・・。
こいつらは付き合う云々よりさっさと結婚しちまえって感じなのです、まる。
アキにたいしての赤城のリアクションというか、雰囲気もいいですよね。夢中になっているというより、自分を「アキのファン」と言い切るあたりに、すでに彼の中では距離感をはっきり定めている。
いきなり結婚だなと言ったりする決断力と、でも飄々とした自由の効いた愛し方。
こういう男がやっぱ頼りになるんじゃないの、なんて思ったりした。
燃えるように夢中になって舞い上がるのがアキだし、いいバランスなんじゃないかな。
しかし時折見える赤城のうろたえ方は微笑ましくて好きだったな。



で、もちろんメインのキョーコとジローにも1つの決着がつくわけです。
くわしくは書きませんが、すごく「らしい」終わり方でしたね・・・最終話は超ニヤニヤしたなぁ。最後の決め台詞は恥ずかしすぎるだろw 
前のページで来るぞ来るぞと思ってページめくったら予想を上回る恥ずかしさでしたね。
そして「そうそう、これだよ」と納得できる、あの心地いい賑やかさとともに幕が降りる。

と思ったらオマケページが充実しすぎですごいんです。
20ページもあって、ぎっしりと本編のその後を見せてくれる・・・!
じっくりとエピローグをやってくれる作品っていいよなあ。しかも明確な未来を提示してくれる。
最後までこの居心地の良さはブレなかったな。いい作品だった。
正真正銘のラスト、オマケ漫画の終わり方は、楽しい日常はいつまで続いていくんだと、優しくも力強く言っているみたいでした。日常を満喫し、ときに日常を守るために戦った。自分も、この日常が好きだからこの漫画を楽しみにしていた。この作品らしいな。
「たぶんずっと、一生 楽しい日々です。」なんて、この作品にピッタリの言葉です。
だから「さようなら」は似合わないかな。
「またね」と言いたい。そういう気持ちでこの漫画を記憶しよう。

『はじめてのあく』16巻 ・・・・・・・・・・★★★★
気持ちのいい最終巻。オマケ漫画も素晴らしかった。お疲れ様でした。



・・・で単行本の感想は書き終わったんで、次はこっちを。

はじあく164

同人誌「夏休みの友2」!
藤木俊先生本人が書いたはじあく番外編の一冊。夏コミ行ったかいがありましたね。
「はじあくコミケ地獄編」と付けられている通り、コミケが舞台になっています。
はじあくのメインキャラの面々がコミケをどう楽しむのか・・・どう考えても同人ならではの要素が詰め込まれています。お前らコミケ慣れしすぎィ!
いつも通りのはじあく的面白さは当然ありますし、コミケあるあるネタも笑うw
緑谷とユキのラブコメも熱く見逃せない。読めてよかったと思います。
それと黒澤先生ぱねーッス!意外すぎるわ!
あとがきも面白かったなー、キョーコについてぶっちゃけられてます。
表紙がきわどいですが内容は健全。ファンとして嬉しい一冊でした。

[漫画]友達でも恋人でも足りない気持ち。色めく19歳の夜。『ヒメゴト~十九歳の制服~』4巻

ヒメゴト~十九歳の制服~ 4 (ビッグ コミックス)ヒメゴト~十九歳の制服~ 4 (ビッグ コミックス)
(2012/08/30)
小学館

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   好きなの。ただ好きなの。それを、受け止めてほしい・・・

「ヒメゴト~十九歳の制服~」の最新4巻が出ました。今ドハマりしている作品。
通常通りの更新ですが、この記事は水星さん主催の「黒髪ロング祭2012」に参加してます。普段通りの更新にかこつけてやりたいことは、単なる「こんないい黒ロンちゃんがいるんですよ!」というアピール・・・!
9月6日は黒ロンの日。黒髪ロング好きがきっと見てくれると願って・・・ぶっちゃけ作品の知名度もそんなに高くないと思う作品なので応援の意味も込めて・・・せっかくだから今1番好きな黒髪ロング漫画で更新しようかなと!
黒髪ロング漫画といいつつ1人しか黒ロンいないけど!でもその1人が最高だから問題ない!
もっといろんな人が読んで身悶えして欲しいのです。道連れで。

ヒミツを抱えあう19歳の三角関係。『ヒメゴト~十九歳の制服~』1,2巻
歪み絡まる19歳たちの性。『ヒメゴト~十九歳の制服~』3巻

過去の更新のときでも書いていますが、未華子ちゃんが本当にいいキャラなんですよ!この4巻表紙にもいる、この黒ロン娘です。しかもこの4巻で彼女の境遇も大きく変わり、見逃せない。
3巻のメインは佳人だったかと思いますが、4巻は未果子が主役という気もします!



更新のたびに1・2巻で、3巻でと大興奮で未果子についてたくさん書いていますが
4巻を読んだらまたふつふつと湧き上がってきました。こまったものだ。
なので最初はまずこの未果子について集中的に。

「ヒメゴト~十九歳の制服~」の主人公は19歳の3人。
ボーイッシュな風貌ながら、自分の中の「女」を素直に見つめることができない由樹。
イケメンだけど女性への変身願望をかかえ、由樹の女友達である佳人。
清楚なお嬢様大学生をよそおうも、夜は学生服に身を包み売春を行っている未果子。
それぞれが性別や年齢などに関係したコンプレックスや心の傷を持っています。
ふとしたきっかけでつながった3人は、周囲の人間を巻き込み更に複雑な三角関係(と一応言えるか)にもつれこむ。それがまた、見ていてハラハラしっぱなしで。
恋愛漫画としての側面も強いですが、19歳という年齢にまつわる感情の揺れ動きの繊細さが特徴的であり、まとめるながら青春漫画・・・なのか。でも、ドロドロに汚れた青春だなぁこれは。

そんなメイン3人。それぞれにクセが強くかわいらしさもあるのですが、個人的には特に、未果子に目がいってしまう。
抱えた闇からして1番ダメな主人公ですが、だからこそ惹かれるのか。あと黒ロン。

ヒメゴト42

こういう表情を見せてくれるたびに心トキめくんですよ!

4巻で浮き彫りになるのは、未果子が抱える矛盾。
心の底から男をバカにしていて、年齢をいつわりウリやってお金を稼ぐ。騙される男たちを見下してほくそえむ
自分の身体を使って邪魔者を排除する。
けれど未果子は少年に恋をします。由樹の中にある「少年」に。
女になりきれず照れ隠しのために保存されていた、19歳の少女の少年性に恋をする。
だから未果子は由樹のそばにいて、彼女が女として花開かないように見つめている。
いろいろ歪んだ未華子ちゃんですが、紐解くほどに面白いものを抱えている。
心では少年と少女による、性欲が関与しない清らかな恋愛を求めている。
けれどそれでは未果子の身体は満足しない。興奮するのは圧倒的に、男と寝ている時。
心が求める憧れと身体が求める興奮が一致しない。そこが彼女の悩み。

売春をやってて実はドSなんてキャラクターですが、立ち位置的には強者ではない。
計算高いキャラなのに勘違いをしていたり、状況に振り回されてしまったり・・・・主人公3人の微妙な関係性がおりなす複雑なこのドラマの中では、彼女もまた翻弄されていきます。
4巻の終盤なんかは、これまでで初めて未果子がピンチに陥ったりもしました。
主導権を握れそうで握れていない、この不安定なポジションがいいんですよね・・・!
それを自覚していて、アグレッシブに行動を起こしていく。
強引だろうとなんだろうと、全ては恋のため。これだけ自分を汚しておきながら、目的はなんて単純で乙女チック!いや乙女チックというにはちょいとズレがある気がするが、まぁ間違いではないはず。恋に全力かけてますよ。この娘が全力かけてる時点で、もう恐怖しか湧きませんが。

ヒメゴト43

由樹とふれあう時だけは、清純な少女のようになります。
この2面性にクラクラします。どちらも本当に未果子。なのにここまで差がある。
携帯のネーム登録ももちろんユキではなくヨシキ。由樹(ユキ)の中にいる少年ヨシキ。

4巻を読み終えて表紙を見ると、なるほど、2人の腕は制服のリボンでつながっています。
もうね、未果子のこの表情だけで俺は心が震えてしまいますよ!このクールな視線! 情欲に燃える色っぽい目も、由樹との恋にきらめいた目も素敵。どの未果子も好きになってしまう。
でもどこまで行っても俺じゃ理解しきれないような深淵が彼女の中にあるような気もしています。闇がある。謎を秘めた黒がある。
未果子が身にまとう黒い制服も、その長く黒い髪も。黒は彼女の象徴する色です。
黒は深く深く心を引きずりこむ。と、黒ロン記事っぽくまとめてみる。



ここからは3人を総合的に見ての話。
未果子はなぜ由樹の中の少年を好きになったのか、という点について。
前にみえた、少女時代に未果子の描写が気になります。全然女の子らしい風貌ではなかったことや、おそらく大人の男に押し倒されているシーンなど・・・。
成人男性にたいしての負の感情は、幼いころのトラウマによるものだろうなと。
現実の男をうまく愛せなくなってしまった。だから女の子を好きになる。男の子のかわりに好きになる。未果子は由樹を通じて、幼く汚れない少年を見つめている。

未果子が由樹に胸キュンするシーンって、たいてい由樹が不器用なコミュニケーションを持ちかけてくる時。由樹はなにをするにもぎこちないです。
高校を卒業して、制服を手放して、女である証を失ったように感じている。
女としてどう生きればいいのかわからない。だから由樹は自分を隠す。

由樹自身は今まで通りでいいのか。女らしく変わりたいのか。
ここが今後大切になります。特に4巻で未果子との関係が変わったので。
佳人は女らしくあるのを望むし、未果子は今までどおり男っぽくあるのを望む。
由樹に男/女を選択する意思が生まれればいいんだけど、まだ由樹はその選択を外部に委ねてしまっている。誰かが求めてくれるわたしになろうとしている。
自分で選び取る準備はまだできていないから仕方ないよな。だからこれからどう由樹がどう変わっていくかがとても楽しみなのだ。でも、3人ともが幸せになれる未来ってちゃんとあるんだろうか?
未果子と佳人で求める由樹が正反対。由樹はまだ不安定。どうなるんだよ。

次に佳人の話。
4巻の主役は未果子だけど、佳人もそこに関係してきました。
というかすごい展開きましたね!こっからどう三角関係が揺らいでいくのか・・・!!
まぁそれはともかく、4巻でおっと思ったのは、佳人がどう未果子を見ていたか、という事。

今ままでここの部分を詳しく語られたことってあったっけな。
佳人にとって理想の女の子像が未果子、というのは理解していました。しかしそこのさらに奥、ただただ「かわいい」という以外のどんな想いがあったのかが見えました。

ヒメゴト41

佳人は、計算された未果子の美しさに気づいていたんだな。流石というか。
誇示することのない、自然な美しさ・・・いや、自然をよそおった美しさか。
自然と綺麗なことも大切だけど、それよりはむしろ「自然に美しい自分」を周囲に見せるための努力をしていることが、佳人の琴線に触れたのかな。本当の美しさを理解しているから。
未果子がつくる美しさと佳人がめざす美しさ。それぞれ「年齢」と「性別」という違った課題を持ってはいるけど、乗り越えようとする壁を持っているという意味でベクトルは似ているんだろう。似ているから、やはり佳人は未果子に憧れたんだ。

というか佳人、あの最悪の流れの中でとはいえ、告白したのになんとも思われてなくてションボリ感はんぱないな・・・!
彼にとっては告白→撃沈より、もっと衝撃的なことがあったんだけれども・・・どうなるんだ。



ぐだぐだくどくど、長く書いてしまいました。まぁともかく
おもしれー!!!
ってことです。既刊を読み返して緊張しながら挑みましたが、読みだしたら夢中になってあっという間に読み終わっています。きちんと深い部分まで描いているのにテンポのよさが損なわれていないんだな。
4巻はしょっぱなから、最近顔を見せなかったアイツが登場して笑う→悲惨な現状に笑う→やっぱり3人のあいだを引っ掻き回して尻尾巻いて逃げるので爆笑しつつイラつく、というルートw

そうそう、4巻は結構過激だったと思います。今まで1番エロかったかも。
そして毎度毎度、ヒキが強い。ストーリー展開のうねりも強烈!
きちんとエロく、しかしいつのまにやら物語の甘酸っぱい混沌のドップリ浸かっている状況。
おかげで続きが気になって仕方ない。今続きが気になる漫画TOP5に入りそう。
ちょっと毒の強い内容なのも心に刺さり、余計にもやもや悶々とさせられる。

3人の秘密はどうなっていくんでしょうか。
由樹は男っぽく生きていながらも男に無理やりされる想像で自慰にふける秘密がありましたが
そこにさらに、だれに恋をしているのかという秘密が増えて大変です。
未果子は逆に秘密が1つ、1人に知られてしまいましたが、余計に状況は混乱。
佳人の秘密は・・・この巻でだいぶかわいそうなことになりました。でももう1つ、生々しく男性的な性欲を芽生えさせていることもあり、これも秘密ですね。結局「男」なんだなぁ。
罪悪感をいだいているようだけれど、身体は反応してしまっている。
矛盾を抱えているのは未果子だけじゃなく、3人全員だ。
抗えない気持ちは欲望になる。わがままになる。

男と女、心と身体、嘘と本当。すれ違いつづける感情にかき乱される3人。
みんな「ヒメゴト」がある。隠しているものがある。見せたくないものがある。
3人の秘密がどのように絡まっていくのか・・・もう面白くなるしかない!本当に楽しみ。

『ヒメゴト ~十九歳の制服~』4巻 ・・・・・・・・・★★★★☆
みんな必死。だから面白い複雑な恋愛青春漫画。本当に欲しいものはなんだろう?
未果子ちゃんはナイス黒髪ロングですよ。黒にこだわりを持っているようにも見えます。

[漫画]あまじょっぺー夏を噛み締めろ。『銀の匙 Silver Spoon』4巻

銀の匙 Silver Spoon 4 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 4 (少年サンデーコミックス)
(2012/07/18)
荒川 弘

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   ぐあ―――っ!! 甘塩っぺ―――っ!!

銀の匙4巻の感想ー。もう発売して結構経ってますが関係ないない。
荒川弘先生の最新シリーズである農業漫画。一見すると地味ですが込められたメッセージは自分に寄り添ったもので、けっして縁遠いものではない。
高校生たちの賑やかな日常、切実な悩みを切り取った内容でもあり、実に青春です。
4巻は3巻からひきつづき夏の章。
そこから季節はうつり、次なる秋の章もスタートします。

前巻→食べろ、生きろ、学べ。生命の物語。『銀の匙 Silver Spoon』3巻



「生命」について考えるこの作品。
八軒が育てた豚丼(という名前のブタです)は、食用肉になって八軒のもとに帰ってきた。そんなシーンからはじまる4巻です。
大きな決断をできた八軒ですが、その結末は。夏の章の総括となるエピソードです。

銀44

どんなに悩みこんでいても、うまい飯を食べたら笑顔がこぼれてしまう。
友人たちと楽しそうに食事をする八軒を見ると、良かったと思ったものですが
でもやはり、八軒は晴れやかな表情は見せてくれてなかったように思います。

前に進んだけれど、考え続けようとする。悩み続けようとする。
それはとても苦しい道だろうけれど、八軒はそれを望んでいるんですよね。
知らん顔してのうのうと生きていくより、ちゃんと現実を見ていきたいんだろうな。
彼の真面目さは誠実さのあらわれです。クラスメートたちもちょっと疲れているようなそぶりも見せているんだけど、でも八軒はあえて自分から苦悩に向かって行く。

銀41

目をそらしても怒られはしないことなんだろうけれど。
もっと簡単に考えれば、もっと楽に生きていられるんだろうけれど・・・。
家畜動物について、ほかのクラスメートたちは「もっと楽に考えればいいのに」とオススメする基本スタイル。直接的に言わなくても、「八軒、がんばってんなー」と、みんなで見守っている様子です。

きっとほかの生徒たちも、子供のころに現実に直面している。その現実とともに育ってきている。だから冷静に現実を捉えられているんだけど、冷静になりすぎている感もある。
どうしようもないことがあることを知っている。どんなに悩んでも答えが出ないことを知っている。そんな歴史をみんな一様に歩んできたのかもなぁ、なんて思う。
農家の子らがどんな割り切り方をしているのかは自分は分からないけど。
彼らにとっては、八軒の初々しさって、結構こそばゆいものなんじゃないかなー。
クラスメートたちはかつての悩みをもう1度掘り返して、再び考える機会になっているようなシーンも見受けられる。
答えが見えない議論だけど、大激論を交わすまではいかないけど、生徒たちの中で「生命とどう向き合っていくか」が響き合っているのがまた素晴らしい。
響き合った上で、「メシはうまい!うまいは正義!」と落ち着くのが良いよなw

ちゃんと考えて生きていこうとする姿勢は、読んでいる自分にも伝染する。
自分も、この大地に生きている人間なんだよな、なんてちょっと大層なことを考えてみる。
一言で言えば面白いんだけど、そう簡単に言い切るのもすこしだけ戸惑う。簡単なことのようで、簡単なことなのかな。うっかり思考の渦にはまっている。
でもこうして自分まで頭悩ませてる時点で、やはりこの作品を楽しめてるかな、と。
この作品が訴えてることって、「ちゃんと現実を知ってほしいけど、知った上で明るく健康に生きようぜ!」ってことだと思うので、今日も肉がうまい! ホントは今日食べてないので明日食べるか 



銀42

話が変わりますが校長先生がカッコいいじゃないの・・・(唐突)
悩む八軒に、周囲の人間はいろんな言葉を投げかけます。
でもこの校長先生の一連のセリフは、中でもイチオシに心に響きます。

「生きるための逃げは有りです。有り有りです。」
「逃げた事を卑下しないで、それをプラスに変えてこそ、逃げた甲斐があるというものです。」

何倍もの人生を歩んできた歴史を感じさせる余裕たっぷりなアドバイス。
ふんわりとした中に力強い肯定が込められている。あーいいなー先生。
こうしろ、ああしろみたいな強要より、よっぽど心に染みますよねこれは。
「逃げた甲斐がある」なんて言葉、聞いたことなかったですよ。でもビビッときました。考えのもっていき方1つでちゃんと前向きになれるんだな。

銀43

それとまた話は変わりますが、そろそろ御影について描かれるかなという予感みたいなのが。
思えば御影って、本作のヒロインポジションにいながら、彼女の内面描写ってびっくりするほど少ないんですよね。八軒にしかモノローグがない作品ではありますが、御影はほとんど何を考えているのか見えてこないキャラクターかもしれない。
八軒との距離も、近いようで遠い。むしろ遠ざけているような感じすら。
でも八軒を気にかけているのは間違いないのです。
4巻終盤の展開なんかは、これから御影について深く描かれていく布石かなとも思いましたが、どうか。
あえて深いところを見せないように描かれてきているキャラだと感じています。
彼女の一挙一動にドキドキさせられてる八軒もかわいいですがw
ブラジャー騒動はオチがあるのは見え見えでしたが、なんというガッカリ感・・・!

そんな感じの第4巻。
シリアスな一面をピックアップして感想に書いた感触はありますが
今回の「夏の思い出」前後編なんて過去最高にバカらしいエピソードですし、ちょっと特殊な環境にある学園漫画として十分に楽しめる。懐の深い作品だなと思います。
生命とどう向き合うか、という主題とは巻を増すごとに向き合ってきましたが、ひとまずはこの4巻の夏の章でひと段落かな。八軒を成長させた夏だっただろう。
5巻は来月10月。わぁい来月には読める!更新が遅れただけです!

『銀の匙 Silver Spoon』4巻 ・・・・・・・・・★★★★
あまじょっぺー夏。ちょっと特殊なこの学校だからこそできる青春送ってます。

[漫画]2012年9月単行本の購入予定

9月・・・まだ8月に買った漫画を読みきれていないのに9月・・・夏が終わる・・・。
海には行かなかったけど山には行きました。
ゲームはサモンナイトとクロスチャンネルやってましたね。
アニメのSAOと人類は衰退しましたがとても面白いので原作どうしよっかなーと考えてます。

9月の購入予定。
参考 http://www.taiyosha.co.jp/comic/comic1209_date1.html

09/01 角川書店発行 ナナマル サンバツ 4 杉基 イクラ/セブンワンダーズ
09/04 集英社 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 1  超平和バスターズ・泉光
09/05 白泉社 八潮と三雲 5  草川 為
09/06 講談社 ココロの飼い方 7  コタニ ヨーコ
09/06 講談社 雪にツバサ 4  高橋 しん
09/07 秋田書店 みつどもえ 12  桜井 のりお
09/07 秋田書店 りびんぐでっど! 4 (完) さと
09/12 双葉社 つぐもも 9  浜田 よしかづ
09/12 芳文社 二輪乃花   宇河 弘樹
09/12 芳文社 魚の見る夢 1  小川 麻衣子
09/12 芳文社 魔法少女かずみ☆マギカ 4 
09/13 講談社 ちはやふる 18  末次 由紀
09/14 講談社 四月は君の嘘 4  新川 直司
09/14 講談社 AKB49~恋愛禁止条例~ 10  宮島 礼吏/元麻布ファクトリー
09/15 エンターブレイン 狼の口 ヴォルフスムント 4  久慈 光久
09/19 集英社 ねじまきカギュー 6  中山 敦支
09/19 小学館 神様ドォルズ 11  やまむら はじめ
09/19 少年画報社 おくさん 4  大井 昌和
09/21 講談社 今日のユイコさん 1  秀河 憲伸
09/21 講談社 まじめな時間 2 (完) 清家 雪子
09/22 スクウェア・エニックス ひとりみ葉月さんと。 2 (完) カザマ アヤミ
09/22 スクウェア・エニックス クラスメート、上村ユウカはこう言った。 3  川上 真樹/桜井 慎
09/27 アスキー・メディアワークス発行 空想科学X 4  saxyun
09/27 アスキー・メディアワークス発行/角川グループパブリッシング発売 やさしいセカイのつくりかた 3  竹葉 久美子
09/28 小学館 ノ・ゾ・キ・ア・ナ 12  本名 ワコウ
09/28 小学館 ノゾ×キミ 1  本名 ワコウ
09/28 小学館 今日のあすかショー 3  モリ タイシ

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Author:漣
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漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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基本毎日います。記事にしない漫画感想とかもたまにつぶやいてますので、宜しければどうぞ。

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