[本]いつかの夏には 『“文学少女”と神に臨む作家』
下書き状態のまま放置されてたわこの記事。ちょっと書き直して更新っと。
でも、これが本当に、最後の涙だ。
遅れすぎですが文学少女シリーズ完結編「作家<ロマンシエ>」上下巻合わせた感想を。
一巻発売からじわりじわりと知名度を上げていき
ついには劇場アニメ化を果たしたシリーズです。一巻感想書いたのが3年前・・・懐かしい!
好きな作品が終わっていくのは毎度のコトながら寂しいもんですが
でもそこは文学少女。最後の最後までやりきってくれました。
本編完結編ということで、今回の「作家」では作品の看板娘・遠子先輩メイン。
彼女の家族をめぐる昼ドラ顔負けのドロドロ愛憎劇が繰り広げられつつも
主人公である心葉は、新しい一歩を踏み出していくストーリーとなっています。
そして彼だけでなく、ほぼ全ての登場人物たちが、新しい道を歩み始めます。
物語が綺麗に収束していく様子は、作品として素晴らしいと思いましすし、同時にものすっごい切なくなりますw
ストーリーについて書き出したらもう書きたいことがありすぎて見づらくなってしまいそうなので
今回は2つに分けて書こうかと思います。
・遠子の家族をめぐる問題
これはもうビックリの展開でした。
コレまでの文学少女、確かに面白いことは面白かったのですが、ぶっちゃけミステリーかは微妙だったし、謎自体も微妙なものが多いと感じていましたが・・・
今回はマジでしてやられました。
膨大な伏線がキレイにラストシーンでまとまっていましたね~。
ここまでグッときたのは「愚者」以来かも知れません。
そして彼らをめぐる壮絶な恋愛模様も・・・ラノベである必要ないな、ってぐらいにヘビー。
シリーズ初の上下巻構成、そして完結編として、申し分無いトリックでした。
・・・トリックといえば、アレ、「水妖」のエピローグ!
思い返してみればミスリード狙いすぎでしょうアレはwみんな引っかかるわw
ある意味この作品で最高に極悪だったのは、あそこかもしれませんね。
・キャラクターたちの未来
最終章にふさわしく、これまでに登場したメインキャラ・サブキャラ問わずこれまで登場したほとんどのキャクターが作中で触れられていました。
彼らがそれからどんな生活をしていたのか、或いはしていくのか。
心葉は自分の生きるべき道を見つけました。
琴吹さんは大人として成長したし、麻貴先輩も自分を貫く人生を歩んでいくし、千愛ちゃんも・・・ある意味「見つけ」ましたね。
「道化」で登場した先輩方も、「幽霊」で登場した黒崎も、みんなみんな。
その全ての人物達が等しく幸せになれるなんてことはありえないでしょう。
罪を犯した人も、いまだ悩み苦しむ人も、未だ胸に悲しみを抱いている人もいます。
けれど、どうかみんなが幸せになって欲しい。
最後の1ページを読み終え、思ったのはこれでした。
これは間違いなくフィクションだし、もちろん本を食べちゃう女の子なんているはずはないのだけれど、でも自分はこの作品に出てきた全ての人間達の幸福を、祈らずにはいられないのです。みんな、人間くさいから。
この世界に・・・同じ空の下のどこかに、彼らはいるんじゃないか。・・・なんて思えてしまったり。
ラノベとは思えないくらいに、人間の苦悩を描いた「文学少女」だからこその読後感です。
これ以上無いってぐらいの満足感と、それと同じくらいの郷愁にも似た思いが胸に迫る。
ありがとう、野村先生。素晴らしい物語を、ありがとう。
大好きな物語でした。
でも「文学少女」は、もちっとだけ続くんじゃ。
『“文学少女” と神に臨む作家』上・下 ・・・・・・・・・★★★★
ただただ、この幸福感に浸ることしかできないのです。綺麗な物語でした。
そして琴吹さんに涙する・・・。最後の最後まで・・・orz
あと見習いやら短編集も、結末を知ってるからだとニヤニヤしてしまうw
“文学少女”と神に臨む作家 上 (ファミ通文庫) (2008/04/28) 野村 美月 商品詳細を見る |
“文学少女” と神に臨む作家 下 (ファミ通文庫) (2008/08/30) 野村 美月 商品詳細を見る |
でも、これが本当に、最後の涙だ。
遅れすぎですが文学少女シリーズ完結編「作家<ロマンシエ>」上下巻合わせた感想を。
一巻発売からじわりじわりと知名度を上げていき
ついには劇場アニメ化を果たしたシリーズです。一巻感想書いたのが3年前・・・懐かしい!
好きな作品が終わっていくのは毎度のコトながら寂しいもんですが
でもそこは文学少女。最後の最後までやりきってくれました。
本編完結編ということで、今回の「作家」では作品の看板娘・遠子先輩メイン。
彼女の家族をめぐる昼ドラ顔負けのドロドロ愛憎劇が繰り広げられつつも
主人公である心葉は、新しい一歩を踏み出していくストーリーとなっています。
そして彼だけでなく、ほぼ全ての登場人物たちが、新しい道を歩み始めます。
物語が綺麗に収束していく様子は、作品として素晴らしいと思いましすし、同時にものすっごい切なくなりますw
ストーリーについて書き出したらもう書きたいことがありすぎて見づらくなってしまいそうなので
今回は2つに分けて書こうかと思います。
・遠子の家族をめぐる問題
これはもうビックリの展開でした。
コレまでの文学少女、確かに面白いことは面白かったのですが、ぶっちゃけミステリーかは微妙だったし、謎自体も微妙なものが多いと感じていましたが・・・
今回はマジでしてやられました。
膨大な伏線がキレイにラストシーンでまとまっていましたね~。
ここまでグッときたのは「愚者」以来かも知れません。
そして彼らをめぐる壮絶な恋愛模様も・・・ラノベである必要ないな、ってぐらいにヘビー。
シリーズ初の上下巻構成、そして完結編として、申し分無いトリックでした。
・・・トリックといえば、アレ、「水妖」のエピローグ!
思い返してみればミスリード狙いすぎでしょうアレはwみんな引っかかるわw
ある意味この作品で最高に極悪だったのは、あそこかもしれませんね。
・キャラクターたちの未来
最終章にふさわしく、これまでに登場したメインキャラ・サブキャラ問わずこれまで登場したほとんどのキャクターが作中で触れられていました。
彼らがそれからどんな生活をしていたのか、或いはしていくのか。
心葉は自分の生きるべき道を見つけました。
琴吹さんは大人として成長したし、麻貴先輩も自分を貫く人生を歩んでいくし、千愛ちゃんも・・・ある意味「見つけ」ましたね。
「道化」で登場した先輩方も、「幽霊」で登場した黒崎も、みんなみんな。
その全ての人物達が等しく幸せになれるなんてことはありえないでしょう。
罪を犯した人も、いまだ悩み苦しむ人も、未だ胸に悲しみを抱いている人もいます。
けれど、どうかみんなが幸せになって欲しい。
最後の1ページを読み終え、思ったのはこれでした。
これは間違いなくフィクションだし、もちろん本を食べちゃう女の子なんているはずはないのだけれど、でも自分はこの作品に出てきた全ての人間達の幸福を、祈らずにはいられないのです。みんな、人間くさいから。
この世界に・・・同じ空の下のどこかに、彼らはいるんじゃないか。・・・なんて思えてしまったり。
ラノベとは思えないくらいに、人間の苦悩を描いた「文学少女」だからこその読後感です。
これ以上無いってぐらいの満足感と、それと同じくらいの郷愁にも似た思いが胸に迫る。
ありがとう、野村先生。素晴らしい物語を、ありがとう。
大好きな物語でした。
でも「文学少女」は、もちっとだけ続くんじゃ。
『“文学少女” と神に臨む作家』上・下 ・・・・・・・・・★★★★
ただただ、この幸福感に浸ることしかできないのです。綺麗な物語でした。
そして琴吹さんに涙する・・・。最後の最後まで・・・orz
あと見習いやら短編集も、結末を知ってるからだとニヤニヤしてしまうw