[漫画]ついに運命が動き出す!初代メンバー集合の学園祭!『げんしけん』13巻(二代目の四)
げんしけん 二代目の四(13) (アフタヌーンKC) (2012/12/21) 木尾 士目 商品詳細を見る |
どうなるかは私は知らないよ それは班目次第でしょ?
げんしけん13巻発売!!げんしけん13巻発売!!
大事なことなので2回言いました。二代目になって4冊目。はやいもんです。表紙はスー!この娘は二代目になってさらにキャラになってきたなぁと感じます。
13巻はスーがかなりの活躍をした巻でもありますね。一挙一動がメチャクチャかわいい!
しかし本当に色んな動きがある巻なんですよ・・・まず最初に言っておきたい!
ここで終わりなんてひどすぎる!!
とんでもないところで14巻に続きやがるよ!!
俺がアフタヌーンを購読していなかったら発狂しているところだった。危ない危ない。読んでてよかった月刊アフタヌーン!
書きたいことはいっぱいありますがそれは14巻のネタバレも含んでしまいそうなので、グッと我慢で。13巻の中にあった範囲での感想を書きたいと思います。
いやしかし、これ読んだら皆思うと思いますよ。寸止めすぎるって・・・・・・!
前巻→女の子のげんしけんだなぁ。『げんしけん』12巻(二代目の参)
秋!!学園祭だ!!
これまでもいろんな出来事が起きたイベントですが、今年もすごい。
見どころが多すぎるんですよ!次から次へと語りたいポイントが・・・あーっ!たまらん!面白いわげんしけん!面白いよげんしけん!今さらだけど!
しかしある程度絞らねばなるまいよ。
ストーリーを大きく動か人物がぞろぞろ集まって、大変なことになってます。
●波戸くんの過去と今
文化祭にやってきる新キャラたち。たくさんいますが、その中には波戸くんの高校時代の部活仲間たちの姿も・・・。そこから波乱が始まるのです。
「なぜ波戸くんが女装をしたときだけ画力がアップするのか」
そのクエスチョンの答えは、なかなか闇(?)の深いものでした。
学校にホモって噂が広まって・・・って流れは、さらっと描いてありましたけど、これは傷が深いですわ。荻上過去編みたくじっくり居心地悪く描かれたら吐き気がしそう。恐ろしい。
波戸くんはけっこう複雑な背景を抱えたいるのは感じていましたが
本人があまり悲壮感を見せなかったので、ここまでブラックだったとは予想外でしたね。こういう子がいたらこういう傷を負うのは、ありそうだ・・・。
でもこの過去を見た上で改めて、波戸くんすげえな。女装男子としてここまでハッチャけられている。腐男子趣味も深めまくり。存外タフな子ですよねw
「楽しい」ことからは逃れられないもんです!そういう奴らばかりだよ!
そして「今」の話へ。回想は今を見つめ直すきっかけとなります。
波戸くんと班目さんの関係は、2代目になってから何度もフィーチャーされてきた部分ですね。
それが今回で、波戸くんの気持ちが一気に膨らんだ。ように感じます。
もう完全に恋する乙女の顔で班目さんを思うようになっていますよ。男だけど。
「嫌われてしまったらどうしよう」で、涙目。あーかわい!かわい!
でもどうすんの、「げんしけん」でほんとに行っちゃうの、そんな♂×♂展開!?見てみたい気もするけどさ・・・ッ!
ちょっと不思議な形ですけど、この作品なりに「男の娘」をリアルに描き出していますよね。最初は現実味がうすい設定だと実は思っていましたけど、ここまで来るとしっかりキャラとして確立されていて、そういうものだと読める。
もともと濃いキャラですが、波戸くんの深い部分が見えたことで、さらに愛着がわくようになったような気がします。ラブコメ的にも見逃せない流れ・・・!
●ラスボス登場!そしてモテキな班目さん!
春日部さんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
やっときましたよラスボスが!班目さんと春日部さんの再会だー!!
初代からずーっとずーっともどかしかった。ずーっと大切に描かれてきた。秘密の恋。本人は秘密のつもり。でも周りにバレバレ。そんな情けない班目さんが大好きだったのだ!
そしてストーリーは2人の一気に近づけていく流れへ!
おいおいどうなっちまうんだ!どうなっちまうんだ班目さんはよ!!
しかし春日部さんとやっと顔合わせられても、13巻はそれだけじゃない。
流石ここのところモテキな班目さんは一味違うぜ。学園祭で一体どれだけの・・・なんか甘酸っぱい感じの何かを匂わせるイベントを起こすんだ。
スーがほっぺにチュー。そのとき読者に衝撃走る・・・!!
このスーの行動にはどんな意味があったのだろう。単純にイタズラか強硬手段か、それに見せかけた本心かッ・・・。でもこのシーンのあとからのスーのリアクション見てると、うむむ・・・。
2代目になってこそ表情も感情も豊かになったスーですが、その心まではなかなか読み取れない。
彼女がどういう気持ちで班目さんを見上げている(身長的に)のか・・・。班目さんを好き、なんてシンプルな考えで、いいのか・・・?
個人的に班目とスーの組み合わせは、恋愛的な色っぽさを持ち合わせたものではないと考えてはいるんだけど。今回のキスはその考えを揺るがすインパクトでした。
この一件もあって班目さんこの野郎!この野郎!とわめいたりしましたが・・・でもやっぱり、嬉しくなってしまうんだよな。だって、班目さんだから。
13巻描き下ろしのオマケ漫画でもスーネタがありましたが、ニヤニヤが止まらんな・・・。
前にアンジェラに迫られて、今度はスーにキスされて。
そして13巻の節々で気になるのが笹原妹。めちゃくちゃ班目さん気にしてますやん。別にフラグ立ってるぞ!と豪語できるほどのものではありませんが、距離の近い女性の1人であるのは間違いない。
全部、班目さんのほっとけないオーラが悪いと思います!
しかし笹原妹、かわいくなったなぁ。初代で初登場したときの扱いを読み返して笑ってしまった。実は最初は苦手だったんですよね、オタクの敵っぽい女の子だったから(我ながらうわぁ・・・)。それがこんな読者的好感度の高いキャラになるとは。
前の夏コミでこの2人のイチャラブ本も買ってしまったしな・・・。あれは良いものだった。
●初代メンバーの同窓会状態!
やってくるのは新キャラだけじゃない!げんしけんのOB・OGもぞろぞろ登場!げんしけんを初代を読んできた人なら、初代キャラには特別思い入れが強いのではないかと思います。というところで、今回の学園祭は初代メンバーの同窓会状態。
久しぶりに初代メンバーが勢ぞろいしての賑わいにほっこりですよ!
社会人になったからこその会話も節々にあって、すごく眩しく感じたり。
はぁー、みんな大人だわさ。眩しい。
二代目キャラもみんな好きです。でもそれ以上とか以下とかいう感覚ではなく、初代キャラはなんか別格に愛おしかったりする。春日部さんがいると大野さんも楽しそうだなぁ。
・・・そういえば今回オマケ漫画で大野さんが春日部さんに迫っていましたが、大野さんはすごいな。どこに行くつもりなんだw
そんなげんしけん13巻でした。
初代キャラがずらりと揃って、懐かしい騒がしさがあります。
その瞬間だけは「二代目げんしけん」じゃなくなるような感覚。
でもたまにはいいですよね。こういう同窓会みたいな雰囲気を描けるのも、また「二代目げんしけん」だからに違いないのです。げんしけん続いて嬉しいです。
新キャラが大勢登場した巻でもありますね。
個人的に波戸くんに想い寄せる今野ちゃんがかわいいですねー。また登場してくれないかなと期待してしまいます。いいキャラです。いじらしくてしかしいろんな意味で、不憫だ・・・。
だって相手は波戸くんだ・・・。
あと腐女子の業の深さも面白かったですね。神永先輩、すげぇな・・・!
荻上も乗っかっちゃてるし。フツーなんだ・・・そうなのか。
そしてこの13巻だけでは学園祭は終わりません。
それどころか、こっからが最高に盛り上がるところだ!ってところで終わる鬼畜仕様。雑誌で読んでる自分ですら、この構成はヒドいと言うしかない・・・!
ついに!部室で!二人きり!
どうなっちゃうの班目さん!告白できるんですか!?14巻へ続く!
『げんしけん』13巻(二代目の四) ・・・・・・・・・★★★★☆
げんしけんは面白いなぁ・・・うん。うん。しみじみと思いました。
最高に甘酸っぱくて楽しくて意地悪で。オタク系青春漫画最高峰。
[漫画]同居8年目のあったか優しい日常。『喰う寝るふたり 住むふたり』1巻
喰う寝るふたり 住むふたり 1(ゼノンコミックス) (2012/11/20) 日暮 キノコ 商品詳細を見る |
・・・てゆかまだされてないし・・・プロポーズ
「喰う寝るふたり 住むふたり」1巻の感想です。
ゼノンで連載されている日暮キノコさんの単行本。雑誌がノーチェックなので表紙とあらすじ文で惹かれて購入。
穏やかじっくり心が温まる漫画でした。もう寒くなりましたし、この漫画でポカポカ温まるのもいいのではないでしょうか、とか適当言ってみる。
学生時代から付き合って10年、同棲8年。でも結婚はまだ。
そんな三十路直前カップルを描いた作品。
まったり同棲してる男女の生活をのぞくような内容です。
特徴的なのは1つのイベントを男女両方の視点から描く、ザッピングストーリーであること。前半が男視点、後半が女視点みたいな風に。
前半では見えてこなかった裏側や、あのシーンでこのキャラはどんなことを考えていたのか!など、答え合わせをするような面白さがある。
シンプルというか素朴な同居カップルの日常にも十分に癒されます。
→コミックゼノンのHPで試し読みができるので、ぜひ。
「いっちょお互い実家帰ってみるか」「合コンに誘われたんだけどどうしよう?」とか他愛もないようなお話から
さらっとプロポーズしたのにさらっとしすぎて伝わってなかった、など、結構マジメなお話まで。
大事件は起きません。だからまったり、日々の生活の中の2人の姿が見られる。
で、結構すれ違ったりしてムッとするときがあるんですよ、お互いが。
意思疎通はできてない。まぁそりゃそうだ、他人だもの。100%思ってることが伝わるわけがないんだ。10年連れ添っていたって、それは当然。
その10年の積み重ねを偉大に感じるのは、分かり合えてるかどうかってことより、ちょっとムッとしちゃってからどうやって仲直りするかってところです。
もちろん相手がどういう人間かは分かっているだろうけど、ムリに一方が歩み寄るってこともしていない。2人はすごく自然なカタチの関係なのだ。
それは例えば珍しく作ってみた朝ごはんのおにぎりだったりする。いやそういうスペシャルな事なんてなくても、メールだったり、挨拶だったり。
第1話「恋人以上、夫婦未満」はそういう何気ない日常の暖かさがすごく染みた。
男女別視点のおもしろさもすごく生きていて、一発で心掴まれる出来。
でもちょっとしたすれ違いの原因作ってるのは、結構彼氏さん側な気がするなぁ・・・w
彼氏の余裕を見せようとなぜかノリノリで彼女を合コンに送り出したり、プロポーズ伝わってなかった・・・ってしょんぼりして態度ヘンにしちゃったり。やーね男子って!バカだから!
ああ、でも彼女さんも結構ハナシ聞いてないときあるし、お互い様で。
第2話で印象的だったのが彼氏さん・のんちゃんのモノローグ。
「彼女がいないと俺は本当にすることがないのです」「この8年で俺はリツコなしじゃ俺でいることできなくなっちゃったのか…」と、1人のときに寂しさが吹き出す瞬間。と同時に自分への情けなさも少々感じている様子。
で、帰ってきた彼女の寝顔を見てホッとしてコレ。
「とことんリツコの相方になりつつあるってことなんだな」
「リツコなしじゃ俺でいることできなくなった」ことの捉え方が逆転している!
1人の生きることに戻れない。それをネガティブにうけとるかポジティブに受け取るか。
彼女といっしょにいることが普通になった。2人セットが当たり前になった。
ひたすら1人で生きていくようなたくましさは無いけど、それは別になくってもいい強さでもある。相手がいるならそれでいい。自分の変化をいいものに捉えられたなら、それは成長とも言えるんじゃないかな。
日常のささやかなイベントを通じて、いかに自分は相手のことを大切に思っているのか、どれだけ大好きなのか、ってのを再確認していく流れがほんっとにニヤニヤする。
テンションあがるニヤニヤではなく、ゆったり穏やかに「いいねぇ・・・」と和むタイプ。
一緒に暮らしているから、寂しい「ばいばい」もいらない。
今や当たり前になったそのありがたさとぬくもりを見つめ直す。
交際10年、同居8年。お互い三十路直前。
初々しさはいまさら無い。めちゃくちゃに燃え上がるような恋でもない。
でも体に染み付いてしまうくらいに年季はいった「好き」は、高い破壊力を持ってます。
疲れないように熱すぎず、でも心も体も温まる。お風呂みたいな恋愛。(その例えでいいのか
同棲8年・・・いや、さっさと結婚しろよ!!
ってのは主人公の周囲はみんな思うことの様子。そりゃそうだ。二人の両親も結婚マダー?(チンチン)状態。
しかし彼女のリツコさんの親父さんがいいキャラで。親父さんとリツコのエピソードは思わず目頭が熱くなる・・・!そして思わず笑ってしまうw
不器用だけど、娘を心配に思う親心がにじみ出ていて、グッとくる!
「それなら安心した」のさわやかな、しかし味わい深い表情もいい。
三十路近く、そろそろ結婚してもいいんじゃない?な時期の男女の微妙な心理も描かれていて、こちらの心を刺激します。
しかし・・・高校生だったころのリツコを見ると、大人になって丸くなったねぇと微笑ましくなること必死w
社会に出るとこうなるか。それとも彼氏ののんちゃんのおかげなのかな!
そんな感じの「喰う寝るふたり 住むふたり」1巻でした。
とても居心地がいい、リラックスして読める漫画。
熱くなりすぎないけど、年季が入って頑丈な安心感を備えた愛情がにじみます。
たまにすれ違うけれど、今さら「あいつキライ!」なんてカッカしちゃうような中学生男女マインドはもう卒業してる。仲直りの仕方も自然でしかしやさしさに溢れていてほんわかー。
でもこの2人は色々と上手に付き合えているよなぁ。10年愛を貫く難しさについて描くエピソードもあるけど、のんちゃんとリツコは不思議なバランスのよさがある。
そういえば下世話な話だけど、1巻のうちでは彼らの性事情は描かれなかったですね。まぁシモの話題やると一気に生々しさが増すし、加減がむずかしいかな。
シモの話題がないぶん、さわやかで読みやすいことは確か。
今後ちらっとだけでも描かれれば、俺がこっそり喜ぶだけです。うむ!
同居カップルものですが、結婚を意識させる小話も結構あります。
今後のお話の流れとしては、やはり結婚に向かうのかなぁ。
いや、しばらくはカップルのままだら~っと暮らしていく彼らがみたいな!
最終話に結婚式当日の男女別視点やってくれれば完璧、感涙。
作者もオマケ漫画で自虐ってましたが、たしかにこのザッピング形式、どこまで続けられるかが難しそうなシステムではある・・・!ネタは続くのか・・・!
でもここがこの作品の特徴だし、なによりとても面白いポイント。頑張って欲しいなぁ。2巻以降も楽しみです。これはいい同棲漫画ですわー。
『喰う寝るふたり 住むむたり』1巻 ・・・・・・・・・★★★★
自然体で安定感のある同棲カップルの日常。じんわり暖まれる内容。
[漫画]エンドロールは泣いても笑顔で。『君と僕。』12巻
君と僕。(12) (ガンガンコミックス) (2012/11/27) 堀田 きいち 商品詳細を見る |
何やってんだよもおおおおおおおおおおおお
「君と僕。」最新12巻が発売されました。
あまりにも素直で爽やかな青春模様で我々の心をかきむしるこのシリーズですが、今回はすっごいです。あとでそのことについてばかり書きますけど、破壊力ハンパない!
表紙は双子の弟の方、弟の浅羽祐希とバイト先のダンディーな店長。
店長さんとか久しぶりですねえ。この2人のエピソードも収録されています。
しかしこの巻の最注目は、あえてこの2人ではないと言い切ろう。
今回は一にも二にも、要くんと日紗子ちゃんのラブコメですよ!!
ウオオオン、なぜ表紙が要&日紗子じゃなかったのか!いや本編でこれだけ魅せてくれたしそれでいっかもう!
興奮しきりの「君と僕。」12巻感想ー!
ネタバレありなのでお気を付けて。
11巻感想→君も僕もかわっていく。『君と僕。』11巻
●ついに!ラブでコメっちゃう!
11巻の続き、「エンドロールで会いましょう」からスタート。
そしてこれがいきなり素晴らしい出来栄えなのだ。ホンット、つくづく、ニヤニヤしてしかたない。
12巻と結構な長期連載をやっている中で、まだこんな初々しいエピソードが来るっていうのが、この漫画らしいよなぁ。それだけ、じっくりと人と人の関係の変わりようを描いているのでしょう。
かすった―――ような気がした唇。それがなんとなく気になる要くん。
それが11巻のクライマックスで、煮えたぎらないながらも心の底に残された甘い感情の描写が印象的でした。
しかしてそれを上回る超展開が。
(同書10ページ)
うおおオオおおおおいい!!!
ついに!ついにか!!ひぎゃあ!とおかしすぎるテンションになること必死。
待ってましたよ、この2人がラブでコメっちゃうあれこれを!
そこから結局コメディっぽくお流れになってしまうも、1度こんな雰囲気になってしまったら、お互いにそわそわして仕方ないわけで・・・!
相手のことを意識しちゃってしかたない2人のかわいらしさはもう爆発寸前。
(同書28ページ)
ホントに何やってんだよお前ら!かわいすぎる・・・ッ!
どっちがキスを誘ったか、どっちがキスしたがったのか、とかでモメちゃうコレですよコレ、ぶひょひょ(ひどい笑顔)
幼馴染として、色恋を気にせずに付き合えてきた期間が長いほどに、
恋愛対象としての幼馴染にとまどっちゃうんだねえ、うはああもどかしいww
でもずっと片思いしてきた日紗子にとっちゃ、まさに念願かなってのデードだよね!
日紗子ちゃんは素朴で、なんというか普通というか自然な女の子です。
特殊な属性とかないしね。しかし、報われない想いを抱きつづけるってところがミソだった。
彼女が要くんを見つめるその切ない表情に、何度も何度も、胸を締め付けられてきました。
それをいくつも積み重ねての、今回の大接近ですよ。
これはもう、興奮するなというのがムリな話。きたぞ・・・報われない片思いをし続けた幼馴染が、幸せになるエンディングが・・・見えてきたぞ・・・!!!!
焦らしに焦らしてやってきた2人の微笑ましすぎるイチャコラは、凄まじいインパクトとラブコメ的興奮を伴って我々に襲いかかるのだッ・・・!
●1つの終わり。
「エンドロールで会いましょう」と銘打たれたこのエピソード。
明るいばかりではありません。メインはむしろ、今だ癒えない傷をうずかせるような切なさが込められた「エンドロール」にある。
要くんの恋の物語は、ここで1つの完結を迎えます。
大切な時間を締めくくる「エンドロール」。それは、憧れの人の結婚式。
日紗子の姉・静奈さんは、夫になるその人と、今日から一緒に歩いていく。
華やかなその人の姿を、まぶしく見つめる者は多くいるけれど
こんな気持ちで涙を浮かべる人は、彼ら以外にいないのだ。
(同書50ページ)
しんみり・・・。
昔を懐かしむノスタルジーと、お嫁さんになる憧れの人をやさしく見送る、その切なさ。
でも1つの終わりは、1つの始まりでもあるに違いない。
一度泣いてすっきりして、また前を向いたら、なんかずっと昔から近くにいた人のこと、もっと大切に感じられたりしないかな。ねえ。
強烈な切なさがあります。でもそれと一緒に、目映いばかりに微笑ましい、動き出したばかりの恋もある。・・・あるよねこれ。
動き出したばかりっていっても、片方のそれは、いったい何年温めたものだろう。
ささやかながら自分も幼馴染属性もちでありまして、同じ趣味のほかのひとも、この展開は拳握りしめておもっきしガッツポーズをキメるべし。
まだまだニヤニヤさせてください。そう願わなくても勝手にニヤニヤさせてくれるであろう2人に違いないけど!次の要&日紗子回はまだかー!!
ほかの話についても触れたいと思います。
56話は3年生になったメインメインバーたちと、入学したての1年生の交流。
そうかぁ、そういえばこいつら、3年生だったよな。もう高校生活終わりが近いんだよな。でもその伸びやかな青春の生き方を見て、1年生が「こんな風に楽しい3年間が過ごせたらいいな」と口にするのは素敵だなぁ。先輩から後輩へ、ことばでなく在り方で「楽しめ!」って伝わるんだ。
でもここまで3年生としての彼らの姿を強調するということは、彼ら3年生はもうすぐいなくなるんだ、ってのを逆に意識させられて、そこもまた切なくさせられます。
ここまできたら卒業まで見せてくださいよ。よろしくおねがいします。
あと番外編の「夏のにおいをきく」も好き。
東先生が学校に赴任してきたばかりのころのエピソード。その当時、東先生を好きだった女の子の目線から語られる、じつにもどかしいお話です。
「私みたいな印象に残らない生徒、先生はいつか忘れちゃうのかな」
なんてさびしげな言葉を残す女の子だけど、結局その答えは作中にはありません。
ないですが、しかし最後の東先生の表情は、昔の生徒を思い出しているかのような感じで、すごく心が甘酸っぱくなるのです。
夏のにおいは、だれかに想いを馳せるにおいだ。
この作品は、キャラクターが昔を懐かしむ描写が印象的に用いられるなとふと思いましたが
その姿はこの漫画を読んでノスタルジックな気持ちになる読者にも重なるのかな、と。
そんな「君と僕。」12巻。
11巻からけっこうまたされましたが、いやー読めてよかった。
最高にニヤニヤできる「エンドロールで会いましょう」が抜群に大好き。
甘酸っぱさで心がぎゅうぎゅう詰め。幸せいっぱいの満腹感。
もちろん、ほかのエピソードもいちいち心を柔らかくしてくれる優しさと感傷に溢れていて、たまに泣きたくなってしまう・・・。いつも通りの「君と僕。」ワールド。とびきり青々しくて恥ずかしくてキラキラしてる。
恥ずかしげもなく青春を謳歌する連中の愛おしいことよ・・・!
13巻は来年夏ごろ発売予定とのこと。高校3年の夏にきましたが、相変わらずまったりやってるやつらです。でもそろそろ忙しくなってくるんじゃない?どうなんでしょうね、次も期待!
『君と僕。』12巻 ・・・・・・・・・・・★★★★☆
とびきり甘くて、ほろ苦い。大興奮としんみりの波状攻撃で大満足です。
[漫画]秋深まり絆も深まる。『銀の匙 Silver Spoon』5巻
銀の匙 Silver Spoon 5 (少年サンデーコミックス) (2012/10/18) 荒川 弘 商品詳細を見る |
真剣にやればかざる必要無いんじゃないかな
「銀の匙 Silver Spoon」5巻の感想。
今回の表紙はエゾノーの女の子たち。いままでになく華やかですな。
でもこの中でメインキャラと言えるのって真ん中の段の3人くらいのような気が。
ほかの娘は単行本のオマケラフでプロフィールが公開されてるますけれど、こうして表紙にまでやってくるとは。でもこういうのすごくいいな表紙だなと思います。
ストーリーにあまり絡まない人たちもこうして集合すれば、それぞれのキャラクターが見えてきます。なにより主人公の八軒視点で進む話なので、女の子たちだけのシーンってあまり無いし。
彼女たちの普段の雰囲気が垣間見えて好きなイラストです。
メインキャラじゃなくても表紙に居てもいいよな。彼らもこの世界の住人だ。
前巻→あまじょっぺー夏を噛み締めろ。『銀の匙 Silver Spoon』4巻
この巻はいつになく御影アキが素直だったような印象。
近いようで遠い距離感をキープしてきた彼女。むしろ遠ざけているような感じすらあった。
八軒も踏み込んでいこうとはしていかないんだけど、御影もふかく踏み込まれないように身構えていた気がします。アキの様子を見るに、八軒のことはすごく気にかけているようですけれど。
けれど今回、御影と八軒はケンカみたいな状況になってしまいます。
いつも柔軟な御影がこんなにマジになるのは馬のことであり、さすが馬バカという具合ですが、そう茶化すのもいけないな。みんな真剣。
ケンカをするってなかなかに体力を使うもので、こうなってしまっては2人の間柄も変わらざるを得ない。
ラブコメ的なときめきは薄いです。
もっとどっしりとした、力強いメッセージが込められている。泥臭くもある。
主人公とヒロインのいざこざという、まぁ結構おいしいイベントだと思うのですが、安直にそういう色恋沙汰に持っていかないのもこの作品らしいです。
でもさりげなく、縮まる2人の距離を見せてきたりもする。(方言でいじる所とか)
そういえばそうだ。この作品は「さりげなさ」が粋だなとも思う。
しっかり伝えるべきことは伝えに来る。迫力たっぷりに頭に入り込んでくる。
でも何でも無いような日常会話の1つ1つや、ふと見えるキャラクターの表情がいい。みんなで日々の生活に夢中になってるのもいいなぁ。普通の生活がなんでも楽しそうだ。
さらりと大事なことを訴えかけてくるんですよね。
で、話を戻して八軒と御影の話。
今回八軒に立ちはだかった壁は、どうすれば馬と心を通わせられるのか。
通わせるというか、どう共存すればいいのか、という話。
自分だけができなくて、周囲から取り残されていく恐怖感は、かつて八軒が味わい傷ついてきたもの。トラウマになってしまっているだけに余計に焦って、失敗してしまう・・・。
ここらへんの息苦しさは、読んでいるこちらもハラハラしてしまいました。
それで御影と衝突してしまうんだけど、一連の流れのどこか居心地のわるいムードを吹き飛ばす、爽快な空が広がったこのシーンが印象的です。
知らないうちに誰かに助けて助けてもらって、それがめぐって自分と他者が繋がっている。
それって馬と人と同じだ。主と従者じゃなくて、「従え」と手綱を引っ張るのではなくて。
このシーンで八軒の視界が広がっただろう。馬も表情もいいなぁ。
不思議ともの言いたげたな空模様や、動物たちの表情も、味わい深い作品です。
さっき、この作品は「さりげなく物言う」ところがいいよねえ、と書きましたけど
大人たちのカッコよさってのも、さりげなく描かれている印象。
特別カッコつけているわけじゃないんだけど、いい言葉をくれるんだよなあ・・・!
4巻の校長先生もステキでしたが、5巻も大人たちの活躍にしびれる。
このシーンは別にコマが大きいわけでもなく、本当にさらっとあるんですが、だからこそ突然にテンション上がってしまう大人カッコよさがみなぎっている!
生徒たちが不安がっても、その不安を吹き飛ばしてやる大人たち。あっさりと許可しちゃったり、子供たちだけじゃ大変な作業を率先してやっていたり。
そうそう。子供が思うほど、大人は物分りわるい生き物じゃないんさ。
大人たちは子供たちの背中をおす。その中で自分らもついでに楽しんじゃう。いいなぁこのスタンス。イキイキしてるのは子供たちだけじゃない。エゾノーでは大人たちだってキラキラしてる!
彼ら自身はキラキラしてるなんて意識これっぽっちもなさそうだけど、俺はそう見えてしまう。
挑戦を促し、それを最大限に応援し、子供達を見守る大人たち。カッコいい。
相変わらず賑やかなエゾノーを満喫。「銀の匙」5巻でした。
ケンカして怒鳴ったり、コンプレックスを指摘され恥ずかしがったり・・・
御影のいろんな姿が見れて、彼女の人間性を深く知れた気がします。
彼女は心を明かしてくれないので、なんとなく掴みどころがないのですが
どうしても譲れない部分と大切にしていきたい想いが、見えたかな。
やっぱりいい娘ですしね。もっといろんな表情が見えていったら嬉しい。
楽しく青春を走ってる。それぞれが悩みながら苦しみながら前に進んでる。
その2つの感触がいいバランスで混ざっていて好き。農業高校が舞台の作品らしい、自分が知らなかった世界をたくさん見せてくれるのもこの作品の面白さです。
次の6巻ではいよいよ八軒のデビュー戦。どう考えてもひと波乱くらいありそうで、楽しみ。
『銀の匙 Silver Spoon』5巻 ・・・・・・・・・★★★★
秋深まる。人との絆も深まる。いろんなことを吸収して成長していく八軒が眩しい。
[漫画]ちょっとは振り向いてよ!こんなに好きなのに!『恋するみちるお嬢様』
恋するみちるお嬢様(1) (ガンガンコミックス) (2012/09/22) 若林 稔弥 商品詳細を見る |
お嬢様は私が見ていないと心配ですから
「恋するみちるお嬢様」1巻の感想です。
少年ガンガンで連載中のラブコメディー。最初から最後までみちるお嬢様が転げまわる。
スタートから固定のカップリングが出来上がっており、安心して読むことができます。
性格も体型もこどもみたいな恋する乙女みちるお嬢様。
好きな相手は、家庭教師の榊。クールで無愛想で頭が良くて性格が悪い。
2人のやりとりは微笑ましく、まったりとニヤニヤ楽しめる作品だと思います。ストーリーとしての高揚感は薄いですが、別にこの作品に複雑なストーリーはいらないなw
基本的に4コマ形式で進行していき、テンポよくさらっと読むことができます。
で、やってることはひたすらにみちるお嬢様と榊の会話劇。
みちるお嬢様はツンデレというか・・・いやかなり好き好きアピールはしているんだけど・・・なかなか素直になれない女の子。
一方で榊は彼女からのアプローチを、圧倒的なスルースキルでいなしていく。
みちるの誕生日のエピソードはニヤニヤもほっこりもできるいい話だったなw
というかお嬢様はアピールがわかり易すぎるだろ!かわいいなオイ!
これはみちるお嬢様の小難しいことを考えられないバカっぷりか、まっすぐに榊にぶつかっていってやろうという意思か、どちらが強く現れているんだろうな・・・!
一言で言えばみちるお嬢様はめんどくさい娘です。でもそれがかわいいじゃないですか。
しかし榊くんのあしらい方は見事。見事すぎてお嬢様が不憫に思えてくるな・・・!
お嬢様はもっと報われてもいいなぁ・・・でもまぁ、そういう甘い展開は、もっと後でもいいか。今はこの2人の漫才みたいなやり取りを、そこにくっきりにじみ出ている片思いを見守っていきたい。
みちるお嬢様は結構メソメソしちゃうんですよね。
そこもかわいいんだけど!でも能天気にとろけたみちるお嬢様がもっとみたいじゃない!いつも能天気で頭トロけちゃってるから榊くんに冷たく怒られるんだけどさ!
榊くんはちゃんとお嬢様をかわいがってあげてください。
お気に入りのエピソードは上の誕生日回のほかにもいくつか。
基本的にどの話でも、みちるお嬢様のドタバタっぷりと榊のクールな対応が対象的に笑ってしまうのですが。そこからコメディっぽく加速していく様子もいいのが第3話。
見どころは間違いなく、榊のにおいをクンカクンカするお嬢様の興奮っぷり。
なんというか・・・この娘は見ていて飽きないなw
みちるお嬢様のテンパリ具合が最高にかわいい第5話も好き。トイレ回。
シチュエーションが結構特殊なこともあって、どう展開していくのかワクワクしました。
パンツを足にかけたまま四つん這いしてるみちるお嬢様にときめくぞ!フンス!
みちるたちだけではなく、途中から新キャラも投入されていきますが
こちらのペアもめんどくさそうだなぁ・・・とw ド天然女子と素直になれない一匹狼男子。こちらもなんだか微笑ましいです。これから先が楽しみだなぁ。
まぁなにはともあれ、安心して読めるラブコメ漫画です。
看板娘のみちるお嬢様はしっかり魅力的に仕上がっているので、十分な破壊力アリ。
榊もただ冷たいだけではなく、なんだかんだで情が湧いている様子も垣間見えるので、これからが楽しみじゃないですか!是非みちるお嬢様をわたわたさせてあげて欲しいです。それ見て俺はニッコリしよう。
本当にテンポよく、さらっと読めます。でもちゃんとフックがある作品なので、印象にのこるシーンは不思議と多かった。土台がしっかり出来上がっている感じ。
意外な事実を明かして1巻は終わりました。2巻からどうなっていくのか、まったり待っていたいです。というかビックリしました・・・榊くんそうだったのか・・・。
恋するオトメ全開なみちるお嬢様をニヤニヤ見守り隊。
『恋するみちるお嬢様』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
エネルギッシュで恋に全力投球お嬢様を見守るラブコメ。ヒロインの一挙一動が微笑ましい!