[漫画]エンドロールは泣いても笑顔で。『君と僕。』12巻
君と僕。(12) (ガンガンコミックス) (2012/11/27) 堀田 きいち 商品詳細を見る |
何やってんだよもおおおおおおおおおおおお
「君と僕。」最新12巻が発売されました。
あまりにも素直で爽やかな青春模様で我々の心をかきむしるこのシリーズですが、今回はすっごいです。あとでそのことについてばかり書きますけど、破壊力ハンパない!
表紙は双子の弟の方、弟の浅羽祐希とバイト先のダンディーな店長。
店長さんとか久しぶりですねえ。この2人のエピソードも収録されています。
しかしこの巻の最注目は、あえてこの2人ではないと言い切ろう。
今回は一にも二にも、要くんと日紗子ちゃんのラブコメですよ!!
ウオオオン、なぜ表紙が要&日紗子じゃなかったのか!いや本編でこれだけ魅せてくれたしそれでいっかもう!
興奮しきりの「君と僕。」12巻感想ー!
ネタバレありなのでお気を付けて。
11巻感想→君も僕もかわっていく。『君と僕。』11巻
●ついに!ラブでコメっちゃう!
11巻の続き、「エンドロールで会いましょう」からスタート。
そしてこれがいきなり素晴らしい出来栄えなのだ。ホンット、つくづく、ニヤニヤしてしかたない。
12巻と結構な長期連載をやっている中で、まだこんな初々しいエピソードが来るっていうのが、この漫画らしいよなぁ。それだけ、じっくりと人と人の関係の変わりようを描いているのでしょう。
かすった―――ような気がした唇。それがなんとなく気になる要くん。
それが11巻のクライマックスで、煮えたぎらないながらも心の底に残された甘い感情の描写が印象的でした。
しかしてそれを上回る超展開が。
(同書10ページ)
うおおオオおおおおいい!!!
ついに!ついにか!!ひぎゃあ!とおかしすぎるテンションになること必死。
待ってましたよ、この2人がラブでコメっちゃうあれこれを!
そこから結局コメディっぽくお流れになってしまうも、1度こんな雰囲気になってしまったら、お互いにそわそわして仕方ないわけで・・・!
相手のことを意識しちゃってしかたない2人のかわいらしさはもう爆発寸前。
(同書28ページ)
ホントに何やってんだよお前ら!かわいすぎる・・・ッ!
どっちがキスを誘ったか、どっちがキスしたがったのか、とかでモメちゃうコレですよコレ、ぶひょひょ(ひどい笑顔)
幼馴染として、色恋を気にせずに付き合えてきた期間が長いほどに、
恋愛対象としての幼馴染にとまどっちゃうんだねえ、うはああもどかしいww
でもずっと片思いしてきた日紗子にとっちゃ、まさに念願かなってのデードだよね!
日紗子ちゃんは素朴で、なんというか普通というか自然な女の子です。
特殊な属性とかないしね。しかし、報われない想いを抱きつづけるってところがミソだった。
彼女が要くんを見つめるその切ない表情に、何度も何度も、胸を締め付けられてきました。
それをいくつも積み重ねての、今回の大接近ですよ。
これはもう、興奮するなというのがムリな話。きたぞ・・・報われない片思いをし続けた幼馴染が、幸せになるエンディングが・・・見えてきたぞ・・・!!!!
焦らしに焦らしてやってきた2人の微笑ましすぎるイチャコラは、凄まじいインパクトとラブコメ的興奮を伴って我々に襲いかかるのだッ・・・!
●1つの終わり。
「エンドロールで会いましょう」と銘打たれたこのエピソード。
明るいばかりではありません。メインはむしろ、今だ癒えない傷をうずかせるような切なさが込められた「エンドロール」にある。
要くんの恋の物語は、ここで1つの完結を迎えます。
大切な時間を締めくくる「エンドロール」。それは、憧れの人の結婚式。
日紗子の姉・静奈さんは、夫になるその人と、今日から一緒に歩いていく。
華やかなその人の姿を、まぶしく見つめる者は多くいるけれど
こんな気持ちで涙を浮かべる人は、彼ら以外にいないのだ。
(同書50ページ)
しんみり・・・。
昔を懐かしむノスタルジーと、お嫁さんになる憧れの人をやさしく見送る、その切なさ。
でも1つの終わりは、1つの始まりでもあるに違いない。
一度泣いてすっきりして、また前を向いたら、なんかずっと昔から近くにいた人のこと、もっと大切に感じられたりしないかな。ねえ。
強烈な切なさがあります。でもそれと一緒に、目映いばかりに微笑ましい、動き出したばかりの恋もある。・・・あるよねこれ。
動き出したばかりっていっても、片方のそれは、いったい何年温めたものだろう。
ささやかながら自分も幼馴染属性もちでありまして、同じ趣味のほかのひとも、この展開は拳握りしめておもっきしガッツポーズをキメるべし。
まだまだニヤニヤさせてください。そう願わなくても勝手にニヤニヤさせてくれるであろう2人に違いないけど!次の要&日紗子回はまだかー!!
ほかの話についても触れたいと思います。
56話は3年生になったメインメインバーたちと、入学したての1年生の交流。
そうかぁ、そういえばこいつら、3年生だったよな。もう高校生活終わりが近いんだよな。でもその伸びやかな青春の生き方を見て、1年生が「こんな風に楽しい3年間が過ごせたらいいな」と口にするのは素敵だなぁ。先輩から後輩へ、ことばでなく在り方で「楽しめ!」って伝わるんだ。
でもここまで3年生としての彼らの姿を強調するということは、彼ら3年生はもうすぐいなくなるんだ、ってのを逆に意識させられて、そこもまた切なくさせられます。
ここまできたら卒業まで見せてくださいよ。よろしくおねがいします。
あと番外編の「夏のにおいをきく」も好き。
東先生が学校に赴任してきたばかりのころのエピソード。その当時、東先生を好きだった女の子の目線から語られる、じつにもどかしいお話です。
「私みたいな印象に残らない生徒、先生はいつか忘れちゃうのかな」
なんてさびしげな言葉を残す女の子だけど、結局その答えは作中にはありません。
ないですが、しかし最後の東先生の表情は、昔の生徒を思い出しているかのような感じで、すごく心が甘酸っぱくなるのです。
夏のにおいは、だれかに想いを馳せるにおいだ。
この作品は、キャラクターが昔を懐かしむ描写が印象的に用いられるなとふと思いましたが
その姿はこの漫画を読んでノスタルジックな気持ちになる読者にも重なるのかな、と。
そんな「君と僕。」12巻。
11巻からけっこうまたされましたが、いやー読めてよかった。
最高にニヤニヤできる「エンドロールで会いましょう」が抜群に大好き。
甘酸っぱさで心がぎゅうぎゅう詰め。幸せいっぱいの満腹感。
もちろん、ほかのエピソードもいちいち心を柔らかくしてくれる優しさと感傷に溢れていて、たまに泣きたくなってしまう・・・。いつも通りの「君と僕。」ワールド。とびきり青々しくて恥ずかしくてキラキラしてる。
恥ずかしげもなく青春を謳歌する連中の愛おしいことよ・・・!
13巻は来年夏ごろ発売予定とのこと。高校3年の夏にきましたが、相変わらずまったりやってるやつらです。でもそろそろ忙しくなってくるんじゃない?どうなんでしょうね、次も期待!
『君と僕。』12巻 ・・・・・・・・・・・★★★★☆
とびきり甘くて、ほろ苦い。大興奮としんみりの波状攻撃で大満足です。
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一言失礼します。
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