[本]三峯御大も絶賛!?初歩から目指せ、人気エロ漫画作家!『エロ漫の星』
エロ漫の星 上 (ヤングコミックコミックス) (2010/12/24) 金平 守人 商品詳細を見る |
エロ漫の星 下 (ヤングコミックコミックス) (2010/12/24) 金平 守人 商品詳細を見る |
そんなキミに 星が輝かないワケがないだろう?
クリスマスイブに発売されました、金平守人先生の単行本「エロ漫の星」上下巻。
漫画家漫画ではありますが、「エロ漫画」作家の活動に焦点を絞った、ある意味怪作w
作者はあの金平先生…となれば期待も大きければ少々の不安もあり…と言ったところですが
思いのほかこの作品はガチ。本気でエロ漫画家を目指す人のための指南書的役割を果たしていると共に、文句なしに熱い漫画家ストーリーが展開されます。
作者自身を主人公とする点や、「クソ虫ゴロ太」というPNを使用し実際に掲載紙と連載を連動させる試み等、内容はもちろんそれ以外にも見所の多い作品となっています。
というわけで今日はこの作品について。
この作品は上巻下巻で綺麗に区切られています。
上巻はエロ漫画入門編…女体・汁描写やセリフを付け方など、描き方の解説。
下巻からはそれを踏まえ成長したゴロ太の波乱万丈な漫画家人生を描くストーリー展開。
こうした綺麗な構成になっているのもこの作品の良い所だなぁと思いますね。
テンポの良いセリフや散在する数多くのパロディネタと、単純にギャグ漫画としても面白い。
エロ漫画をテーマにしているので下ネタばかりなのはしょうがないですがw
しかし突然現れた謎の女性にレクチャーしてもらいながらゴロ太が漫画を学んでいく上巻、下巻でのアシスタント編でも、豊富なギャグシーンのおかげで軽快に読み進めることができますが、加えてネタに走りきらずにしっかりと講義形式での物語進行がされており、なるほどと頷く事しばしば。
村上ジョン先生(犬)がエロシーンの構成を論じるシーンは特にお気に入り。
その内容にもバックに描かれた事後の女性にも胸が熱くなるというものです!
下巻からは本格的にストーリーモードが始まますが、その物語がまた面白かったのですよ。
謎の女性に家を燃やされ帰る場所を失ったゴロ太は、その後2人の人気作家の元でアシスタントを務めることとなります。その1人が上にも書いた村上ジョン先生。
エロ漫画への造詣も深く、ゴロ太の理解者にもなってくれる熱いエロ漫画作家です。
ジョン先生を信頼し、このまま彼の元でプロアシになってもいいかも知れない…そう考えるまでになっていたゴロ太は、先生に厳しい口調で職場を追い出されます。
それはゴロ太を想っての事。彼が目指すべきはプロアシではなく、プロの漫画家なのだ。
彼の才能を、努力を、未来を信じるからこそ、彼はあえて彼を解雇したのだ。
ジョン先生がカッコよすぎてテンションが上がりまくりですよ!
しかし次に彼がアシスタントに就いたねこみみ7先生が、あまりに酷かった…。
SFエロを主軸に様々な作品を発表し続ける人気作家、というのは表の顔。実は彼は「バレなければオリジナル」をモットーにトレスでのし上った作家だったのだ!
一体今までどれだけの作品をインスパイアしてきたんですか!?と問われれば「オヌシは今まで食ったパンの枚数を覚えているかのか?」と悪びれることも後悔も無い有様。
そんな巨匠に幻滅をするゴロ太でしたが、徹底的に効率化された彼の仕事ぶりに徐々に感化されてしまい・・・そして三か月後、そこには…
「なんせ同人誌には著作権はないっスからね!!」
トレスネタを入手するため元気に即売会へ赴くゴロ太の姿が!まさに外道!狂いだした漫画道…そんな彼に、エロ漫の星は輝くのか!?
改めて読み直してみると、クソ虫ゴロ太の成長っぷりは気持いいですね本当。
画力・構成力など漫画に関する事だけでなく、人間として彼の内面の成長は目覚ましい。
下巻第16話からの彼の覚醒っぷりは震えるほどの興奮です!
一度ならず何度も地獄を見、呑まれ足掻き続けたゴロ太。
そうやく掴みかけたエロ漫の星。しかし肉体はすでに限界を超えつつある…そんな極限状態のゴロ太を支えるべく続々と仲間たちが集結する展開はベタながらやはり熱い!
金平先生、ちゃんとしたストーリー漫画もいけるのか!的な嬉しい発見だったりも?w
そして作中の漫画によって主人公の成長が分かるのもよかったですね。
主人公ゴロ太が描き上げた最初の原稿、「アヤコのアソコ」。全153ページ。
(クリック拡大)
画力も構成力も無く、こんな風に始まったクソ虫ゴロ太のエロ漫画道…!
それが最終的には、大進歩を遂げてこのレベルにまで。
(クリック拡大)
すげぇ。
この単行本では実際にクソ虫ゴロ太が描いた完成原稿「アヤコのアソコ」をまるっと読むことができ、改めて彼の成長に感動をするとともに、どうか金平先生エロ漫画で単行本を出してくださいと!もともと絵が上手く女の子も可愛く描ける作家さんでしたが…なんという破壊力!
この「アヤコのアソコ」だけでも十分すぎるほど魅力的な単行本だったり…!
それとエロ漫画を描く上で非常に重要な要素、その人の童貞力(DTP)を読者も実際に図ることができる、誰得な公式も紹介されていました。こちら。
DTP=M/1+SEX経験回数 M=年間G行為回数×(現年齢-G行為開始年齢)
算出した数値でどのようなランク付けがされているかは、単行本買ってのお楽しみ。
上巻裏表紙カバーでも紹介されてもいますよー。
※ちなみに漣のDTPは約2300で青銅童貞<ブロンズドウテイ>でした。
泣けばいいのか喜べばいいのか、ちょっとよく分かりません。
また、作中ではしつこいくらい三峰徹氏をネタにしており、大丈夫かよとも思いましたが
なんと氏自ら「エロ漫の星」販促イラストを描き下ろしたり、上巻特大オビではかなり大きく「三峰徹絶賛!!」と表記されていたり、単行本特別企画として「三峰徹への100の質問」といったインタビュー記事が掲載されている等・・・神とあがめられる三峰徹氏の完全バックアップがされている、気合いの入った単行本になっていますw
エロ漫画を題材にしているということで幅広くオススメすることは難しいかもしれませんが、一読の価値は十分にあると思います。とにかく濃く、面白い。むしろエロ漫画をあまり読まない人にこそ読んでみて欲しいです。
繰り出される数多くのパロディネタももちろん楽しむことができますし、可愛い女の子からエロ漫画の技法、胸打つ名台詞の嵐、そして熱い物語と、本当に多彩な楽しみがある作品に仕上がっているなと思います。全て漫画好きに送る、怒涛のエロ漫画サクセスストーリー。
『エロ漫の星』上下巻 ・・・・・・・・・★★★★
ばっちり面白い上勉強にもなる、お得感の高い上下巻。金平先生の女の子はかわいいなぁ。
一部書店で貰える上下巻同時購入特典小冊子も豪華で、ほんのりオススメしておきます。
たしかとらのあなとComicZIN等。まだ残っているかはちょっと確認できないのですが…!
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どうでもいいというブログタイトルと絡まり少し笑いました
語り口調が熱く、本作を読みたくなる促進力^^
どうでもいい感じ無しですからね。
三峰氏は二次元エロ界では有名で弄りに興味津々です。
管理人さんの仰る通り、絵柄がPOPで可愛いですから
要素、物語の作り方というプロット段階の話抜きに
絵での説得力はあるように感じました。(自分がド素人だからでしょうか?)
作者の似顔絵がまた可愛いのも「使える」なのでしょうか^^
こういった教本というのはやはりよほど自分の画力に自信がないと説得力ないですよね
初めてお伺いして管理人さんの話が面白く書き込みました。
失礼します