正直どうでもいい（移転しました）

　楽園Le Paradis 第2号

新たに沙村広明・鶴田謙二とベテラン作家2名を加え、読み応え抜群の恋愛アンソロ「楽園」。
まず表紙がこれまたすごい。
息に白さ・服装から場所は冬の海。こちらを見つめる女性の口には男の指。
キャッチフレーズは「女の子なんて、天使だ。」　たまりませぬ。

さて内容。オール読みきりと思いきや、実はvol1から継続の作品も1/4ほど。
数多いので、絞って感想・紹介を。

遠い日のBOY

売野さん新作。ちなみに今回は「未明のGIRL」も掲載。
未来から来たとかいう男が現れて、「運命の人（主人公のこと）に会いに来た」とか言って始まる本作。
時代背景はよく分かりませんが、明治～昭和初期くらいなのかな。もっと最近？
劣等感や将来への不安に悩む女性が、少しずつ変わっていく様子を繊細に描いています。
結ばれるはずのない2人が、僅かな会話を繰り返して絆を深めていく。
未来人の男性にあまりにも表情の変化がないのが不気味でありまた意味深でもありますが
これは素直に、女性の成長物語ととっておきます。
未来人云々のラストはやや不可解でしたが、あれは深読みしなくていいんです･･･よね？

にしてもこの作家さん上手い。人物・風景・小物それぞれに『心』があるように感じます。
それをさらっと流すように仕掛けるから面白い。今回のも切なくて大好きです。
単行本も出ていますので、そちらもオススメ。

ノミノ

あ、続くんだこれ、という宇仁田さん作ノミノ2話。
今回は主人公が受験で夢破れお引越しをすることになるところまで。
この雑誌にしては珍しいストレートすぎるくらいのラブコメですねｗ
主人公の気持ちもよく分かるし、ノコも純粋で可愛らしい。すごいほのぼの。
次回から大学生活スタートの新展開ですか。楽しみにしたいですねー。

っていうかこんなやり方でキスしたら絶対ゴツッてなるよゴツッて！！

かまくりあん

沙村さん作。題して「どうにもこうにもな読みきりシリーズ」。
雪が少なくなった近未来、かまくらを作るために誕生したロボット「人造人間カマクリアン」。
結構美人な女性がふぐのように膨らんで苦しむ様子はおかしすぎて笑いがｗｗ
次回からも引き続き登場してくれるみたいで、楽しみですｗ

GAME OVER

恥ずかしながら今回初めて読む作家さん。水谷フーカさん。
ですが･･･なんというニヤリング漫画･･･。
美人OLさんが中学生に振り回される･･･ああ、もうかわいいいいいっ！！

楽園公式HP春のWeb増刊の18日に、この続編が掲載されているんですが、こちらもヤバい。ほっぺた落ちる。俺この作家さんの漫画買ってくるよ･･･すごい人見つけちまった。
･･･えー、なんかすごいだとか素晴らしいだとかしか言ってませんのでまとめ。
爽やかな絵柄で読みやすく、素直な恋愛漫画でとても面白かったです。次回も楽しみｗ

誰にも言えない

真骨頂・背徳エロス！
表紙も担当しているシギサワカサさんの新作は、従兄弟とのアレコレを巡るお話。
子供のころ、みんなに隠れて2人でした、恥ずかしいアソビ。
今やもう二人とも大人で、互いに恋人なんかいて、結婚だって控えてる。
でも止まらない。止められない。再び走り出して、もう手遅れ。
肌を重ねて、涙をこぼす。いけないって分かっているけど、好きなんだ。もうだめなんだ。
うぬぅ･･･面白い･･･。楽園のテーマをがっつり沿っている傑作！
男も弱いけど、女も弱いのかもしれない。でも選び進む強さはある。

すきなひと

俺もおっぱいちゅーちゅーしたいです。

オンリーワン

　
こんな調子で始まる青春物語。
さくっと野外プレイしちゃう登場人物たちにツッコミたい気持ちもありますが
不思議といやらしい感じはせず、爽やかな学園モノとして楽しめる一作。
ラストも含みがある感じで面白かったｗ
二宮さんはアワーズでも、性に惑わされる少女達を描いていましたが
今回は男性視点からその少女を描いていて、なかなか興味深いです。
しかし、女性にとって男ってなんなんだろうな。よく分からん。

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前号の時にも思ったのですが、それは今回でもかわりませんでした。
捨て作品がひとつもありません。
雑誌にはたいてい一つや二つ、あまり読まない連載もあるもんですが
この雑誌は本当に一つもない。すごい。
一つだけ不満があるとすれば、値段かなぁ･･･。
まぁ表紙のツルツル加工は高級感あるし、内容も文句ないのでいいんですがｗ
せめて500P上は欲しいかなと思ってしまう自分は、欲張りかもしれませんね･･･。

『楽園　Le paradis 』第2号　･････････★★★★
一号と変わらぬいい出来栄え。あとはボリュームアップだ･･･！