[小説]それでも彼らは当たり前の嘘をつく。『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』7巻
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 (ガガガ文庫) (2013/03/19) 渡 航 商品詳細を見る |
―――けれど、一番の大嘘つきは俺だった。
TVアニメ始まったみたいですね。え、いや、愛知県は放送まだですがハハ…
「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」7巻感想です。
こりゃあ・・・すげえな・・・。
何がってこのビターっぷり!ほろ苦い、どころじゃなく顔がぐんにゃり歪むレベル。
どうしようもなく愚かで脆くて繊細で、愛おしくもあり憎らしくもある。
コミカルかつシニカルな日常描写から滑り出し、たどり着く先は、またしても……。
『青春ラブコメはまちがってるって言ってもあれでしょ、なんだかんだでハーレムとかだったりなんでしょ』とタカをくくっているとまじでカウンターを食らう。キツイのを食らいますよ。間違えすぎたこんな青春は胸が苦しい。心が痛い。脳が揺らぐ。けれど切実な苦味が理性を貫いてほとほと感服する。
アニメも始まってるっていうのに、原作は原作らしく突き抜けてますわ!
文化祭終わって第7巻。今度は京都へ修学旅行。
舞い込む恋の相談が、奉仕部をさらなる面倒と混乱に突き落とす。
しかし深まる人の想いも見逃せない。
シリーズ後半戦の幕開けに相応しい、激動の一冊。
過去の感想。
青春とは嘘であり、悪である。『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』
優しい女の子は嫌いだ。 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』2巻
甘い青春には慣れない。『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』3巻
かつて「彼ら」だったぼくらが出来ること 『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』4巻
憧れだった君を許せない。『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』5巻
独りの英雄は、ステージの輝きを浴びられない。『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』6巻
八幡の腐った目もゆきのんの照れ顔もナイスなコミカライズ!『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。-妄言録-』1巻
青春ラブコメではないな。特に今回はラブコメ要素少なかった……!
ただ、素直に、すばらしい青春作品だと思う。
どうしようもなく胸に迫る、若さゆえの不安定で曖昧な人間関係。それに悩まされる人々。自分すらごまかして、それでも壊したくない時間。
この作品に織り込まれるのは、濃厚で濃密で、淡く苦い青春。
木々も色づく秋の頃、彼らの青春模様もまた彩りを変えていく。
ネタバレありありで書いていくので未読の方は読まない方がいいです。
さて感想。
修学旅行篇、いろんな観光地の描写があり、わたりん取材がんばったのかなーと嬉しい出来。色彩豊かな情景が浮かぶ。ちょっと現地に行ってみたくなりますなー。
でもぶっちゃけストーリーにはあんまり関係ないので今回はトバすよ!書きたいこといっぱいあるから!
●ゆきのんが八幡を意識しすぎてヤバいニヤけるヤバい
大変ですよこれは。
7巻しょっぱなから八幡のための紅茶を用意するという異常事態に俺は素で「どういうことだってばよ…」と衝撃。
やはり6巻の出来事は彼と彼女にとってとても大きなことだったんだな。明らかな変化を見つけて、改めて事の重要さを把握できた感じ。
そして紅茶を淹れているとき、なにかを気にしているようだった雪ノ下。
これがもしかしたら修学旅行の夜におみやげコーナーでなにかを見ては考え込んでいたシーンにつながるのかな。もしかして紅茶のカップとかを見てました雪乃さん?やべえ。
そして夜での出来事は凄まじい破壊力でもって読者を撃ちぬく!
おそらく過去最高のデレが拝めましたよ。俺のニヨニヨっぷりヤバい!
ですってよ―!「その……こんな時間に、……一緒にいるのを見られると、ちょっと…」
おそらくは6巻のアレで他の人に雪ノ下と八幡の不思議な関係を気づかれています。
実行委員の仕事しながら仲良くしてましたからね…カンがいい人には(きっと雪ノ下のクラスの)イジられて困ってるんでしょうねゆきのんw
だってアレだけいつも冷たい態度のゆきのんが楽しそうにおしゃべりするもんだから…。
それでイジられたことで、客観的にどう見られているかを理解し、さらに八幡との関係に悩んだり…かな。
ゆきのんは八幡との恋愛を意識しているわけでは無いでしょうけれど(あくまでも、お互いの理解者のように感じているように思う)どこかのタイミングでその気持ちが変わることもありえるわな。もしかしたら、既に。
デレゆきのんの破壊力まじハンパない!
今回の相談に関しては、雪ノ下は八幡(といちおう由比ヶ浜)にほぼ全てを任せていました。クラスが違って全然手伝いが出来ないこともあるけれど、これには八幡への信頼が見える。6巻で、全てを救った彼への信頼が。
だからあのラストシーンにつながるんだけども…。
●失ったものは戻らない。
高校の3年間なんて短い。けれどその只中にいる若者たちにとっては、それが全てになる。
そしてその3年間は、いろんなものを変化させていきます。それは成長とも言えるかもしれないし、別の歪みかもしれない。個人が変われば、人間関係だって日々少しずつ変わっていく。
日々は不可逆。失ったものは戻らない。変わってしまったら戻れない。いつだってなんだって、取り返しはつかない。
このことが7巻の大きなテーマだったのかなと思います。
●失うことを恐れた八幡
この場面の八幡の心理描写で「ああ……」と思わず心が震えた。変わりたくないという、その気持ち。
それだけは理解できた。
理解してしまった。
想いを伝えることが、すべてを打ち明けることが本当に正しいとは限らない。
(略)
もう今の俺は葉山を卑怯だと詰れなかった、臆病だと馬鹿にできなかった。(P242,243)
何かを失うことを恐るようになった。今まで自分の誇りすら捨ててこられた彼が、「変わりたくない」という葉山に同調してしまった。明確で残酷な変化です。
クライマックスの261P、「今回の、俺の、依頼人、海老名姫菜」とやたら勿体つけて八幡は海老名さんを見るわけですが、ここにも現れていますよね。
八幡が依頼を「受け取った」のは、戸部ではなく海老名さんだった。
そして海老名さんの依頼は葉山とも重なっていた。
というか海老名さんは最初葉山に相談を持ちかけていたように描写されていましたね。その後に奉仕部に来て、「八幡なら伝わるであろう」婉曲さで依頼をした。
ある意味、海老名さんは「葉山じゃダメかもしれない」と彼を見限ったようにして奉仕部に依頼に来たわけですから、やはり海老名さんコワイ。
そして葉山はまたしても、本質的に誰かを救うことはできなかった……
まぁそこらへんの海老名さん・葉山さんに関してはまたあとに個別で。
大切なものができると弱くなってしまうんだな、八幡は。
もちろんそれが悪いとは言わない。きっと当たり前のことなんだ。でもそんな「当たり前」を高潔に許さなかったことが、彼の魅力でもあったのに。そしてそのことを八幡は自覚していて、苦々しい想いを抱えている。
これまでの八幡なら、「努力や細工をしなきゃ保てない人間関係なんて本物じゃない。そんなのは要らない。」みたいなことを思ったんだろうなと思う。
でも彼は「自発的な行動でもって現状維持を選択する」という、これまでの彼とは全然ちがった結論を出す。
きっと、壊したくない人間関係を結んでしまったから。
きっと、それはこの修学旅行での時間でも深まったから。
やっと、居心地のいい場所を見つけられたから。
だからそれを守りたくなった。その想いは葉山の抱える気持ちにシンクロした。彼は苦しみながらいつものように、誰かを助けた。
しかしそのことを快く思わなかった少女2人。
奉仕部としての絆が深まることで、彼女たちを悲しませることになった。結果的なものではあるけれど皮肉すぎるラストシーン。このすれ違いには、またしても心持っていかれた……。
●八幡のやり方を嫌う由比ヶ浜、雪ノ下
八幡の嘘告白での解決を不満に思った由比ヶ浜と雪ノ下。
それぞれ違ったショックの受け方をしているように思ったのでまとめてみよう。
・由比ヶ浜の場合
彼女の場合は簡単ですね。良くも悪くもピュアすぎる恋愛脳ガールなので、「本心じゃない告白」というものにまず嫌悪感があったように見える。「人の気持ち、もっと考えてよ……」
「なんで、いろんなことがわかるのに、それがわかんないの?」
八幡に対しての好感度を隠そうともしないガハマさんなので、「好きな男子が別の女子に告白する」のを目の前で見たことも動揺の原因でしょう。本心かどうか置いておいても、そういう場面ふつう見たくはないだろうから。
というか今回の7巻のこじれは、まず由比ヶ浜が他人の恋愛事に首を突っ込みたがったことも理由として大きいですし。
八幡の告白前に「ここで告白されたいな」とかわかり易すぎるぼやきを入れておいて、ラストで傷つけられちゃうガハマさん……うまく行かないもんですな。
海老名さんの『本当の依頼』を彼女が読み取れていれば状況は違ったんだろうけれど……。おなじグループであり、人間関係に敏感な由比ヶ浜すら欺く海老名さんの対人スキルが凄いのか!
というか八幡の嘘告白は、見方によっては、由比ヶ浜との距離を取ろうとした八幡の作戦のようにも思えてくる。修学旅行中で関係が近づいたことは八幡は感じていただろうし。彼女が抱いている好意に、もしかしたら気がついているのかもしれない。
でも八幡はいまの関係のまま「変わりたくない」。
だから由比ヶ浜の傷つく光景を見せることで、彼女を遠ざけようとした……とか。
ひとつの可能性としてはありそうだけど、自分に向けられた好意を退けるためにある種の自傷行為に及ぶ、というのは八幡にしてはやりすぎかな感はあるか。
・雪ノ下の場合
雪ノ下はなおも、刃のような眼光を緩めない。
「……あなたのやり方、嫌いだわ」
「うまく説明ができなくて、もどかしいのだけれど……。あなたのやり方、とても嫌い」
せっかく修学旅行中にまた距離も縮まったのに、最後にはコレだよ!(泣)
というかこんなヒドい目で見られるとか辛すぎる。泣くわ!文章でもダメージでかいけどラストの挿絵のインパクトが凄まじく強烈!この作品は効果的なイラストの使い方をしてくれる……。
ヒロインにここまでシリアスにボロクソ言われる八幡さんに涙を禁じえない。頑張ったのによ……。それでも、きっと八幡は、彼女を裏切ったのだろう。
上の表情は落胆、そして悲しみに似た、泣きそうな表情にも見える。
由比ヶ浜は「八幡への恋愛感情」がある分わかりやすいですが、雪ノ下がどうして八幡の嘘告白を嫌ったのか。けっこうこれは議論を呼ぶというか、難解なポイント。
個人的に1番これかなと思うのは
「八幡が問題解決ではなく現状維持を目指して告白を“流した”から」かな。
告白によって劇的に変化する人間関係。それを回避するため、八幡はまたしても自己犠牲で物事を一旦収束させました。変化させたくなかったから。今の宝物のような日々を、少しでも今のままで止めておきたかったから。
でもそれはこれまでの八幡らしくなかった。当然、雪ノ下が好むやり方でもなかった。これは妥協だからだ。恐怖で身がすくんだ結果の逃避だからだ。
これまでも「弱い自分を肯定する」ことに関して、八幡と衝突していたなぁ。
雪ノ下からすればこんな結論を出す八幡なんて見たくなかったんだろう。だから一方的に失望したような感じか。
これは構図としてはちょうど、5巻末と重なる。
一方的に憧れを抱いて、一方的にそれが裏切られてショックを受ける身勝手な自分。5巻末のときは八幡が雪ノ下に対しての失望でしたが、今後はその逆でしょうか。雪ノ下の勝手な失望。彼女の言う「うまく説明ができない」はそういう複雑で言葉にすればどんどん自分の理想を押し付けが暴かれることを無意識の恐れてのものかもしれないな。
それなら、これから先は雪ノ下自身が自分でちゃんと八幡に迎えるようにならなくちゃならない。今度は彼女の成長が見られるかなぁ。
さて、「これまでとは違った八幡のやり方に失望した」ということが大きな理由のものでしょうがほかにもありそうです。
またしてもまたしても、八幡は自己犠牲で解決してしまった。
そのことに対しての落胆のようなものはあるでしょうね。進んでボロボロになりにいく友人を見て、いい気はしない。八幡に対しての尊敬の念が強まったことで、彼の自己犠牲解決への嫌悪感が、耐え切れないほど膨らんだ。そういうのもありそうだ。
そしてもういっこ。「うまく説明ができない」ということは、きっと色んな理由が複数混ざり合っているってことだろうけれど、そこに1%くらいは『嫉妬』があるのかもな。恋愛感情に慣れない雪ノ下は、自分のその気持ちに混乱して、八幡を攻撃してしまったのかもしれない。
個人的には雪ノ下は八幡に恋をしてほしくないなとは思っていますが、7巻の様子をみるに、十分可能性としてありえますわ。嫉妬原因説は。
唯一無二の大親友とか、尊敬しあうライバル関係とか。そういうのが八幡と雪ノ下にはにあっているように思っているのですが。もうコイツらは恋愛のような性別に縛られた関係はもったいないんじゃねーのかみたいな。
正直言って今回の出来事の原因作った由比ヶ浜に対しても、仕事を任せて(仕方ないけど)一面的な結果だけを見て「嫌いだわ」と告げてくる雪ノ下に対しても、今回はちょいと心がチクリとした。
でもそんな2人の暴力に対して、言い訳すらせずただ受け止める八幡。
最後の最後まで、カッコよすぎでしょうが……!
でも、本当にそれでいいのかよ。仲違いする奉仕部メンバーを見るのは、辛すぎる。
自己犠牲で解決するのは八幡のお決まりパターンでもあった。
今回もそれを踏襲している……ように見せかけて、結果は今までの真逆。
はてさて。どうなるか。後半戦目が離せない!
ここから各メインキャラたちを個別で書いていこうかな。
●海老名さん
ここまでクセモノだったとは……マジかよ。でも面白かったな。「私、ヒキタニくんとならうまく付き合えるかもね」
きっと本当にBL好きなんだけど、「わたしBL好きなんですよー!!」っていう面を強く見せることで、別の一面を他者に悟らせない。こういう対人テクニックの持ち主だったか。めちゃくちゃ頭がいい女の子ですよねえ。奉仕部への依頼方法にもそれは見える。八幡を利用する気マンマンで八幡だけに伝わるように依頼してきた策士っぷり!
面白いのが最終章のタイトル「彼と彼女の告白は誰にも届かない」。
彼、彼女。それらが誰を指すのかは明示されません。だからこそ考えるのが面白い。「私、ヒキタニくんとならうまく付き合えるかもね」は、冗談か本心か。言ったあとすぐにごまかしちゃったけど、これこそ「彼女の告白」だったのかもな。
本当の気持ちなんて見えないくらい底がふかい海老名さんの心は、でも別に汚いわけじゃないんだ。深すぎて見えないだけで。
いやしかし、総合的に見てナイス糞女でしたね。でも6巻の相模とは違って、好感度が高いクソ女。というかこの作品の主人公は八幡で、もうひとりの主人公は雪ノ下だとすると、海老名さんは隠しプレイアブルキャラみたいな。八幡と似たポジションとひねくれっぷりは、この作品らしさたっぷりのほの暗さ。
●葉山
八幡に同情する葉山。同情されて飛び出しそうな拳を押さえ込む八幡。「すまない」
「謝るんじゃねえよ」
「君はそういうやり方しか、知らないんだとわかっていたのに。……すまない」
いやぁこの2人は……ラノベらしからぬホモ妄想が捗るな(最低)
一筋縄じゃないかない、嫉妬と憎しみとそれ以外もろもろの想いで抱きあう葉山と八幡。あくまでも目は合わせない。普段は距離を保つけれど、ふとこうして近づいた一瞬には、苦々しい感情をバチバチさせあって、すごくドキドキさせられる。男同士だからこその、クラスの中で真逆の存在だからこそ。エロい。
という冗談(ということにしておくよ!!)はおいといて。
普通の作品だったら主人公にでもなりそうな葉山くんの役立たずっぷりがすごい!お前なんにもできなかったクセに八幡哀れんでんじゃねーよ!クソ!!
ここにきてまで一皮剥けられない葉山くんにガッカリだよ!だからこそ八幡がカッコいいんだけどさ。やはり葉山の成長も見たいところですわ。なにげに大好きなキャラなので。いい意味で八幡とは真逆のポジションにいるので、相対的に八幡の魅力を映す鏡にもなる男(ひどい
●平塚先生
先生の優しさ暖かさ包容力が大爆発!このセリフ最高です!!「ちゃんと見ているから、いくらでもまちがえたまえ」
ババァ!俺だ!はやく誰かと結婚して幸せになってくれ!式には行く!
●三浦さん
女王様。海老名さんをめぐる今回の騒動に関して、しっかり様子を伺って効果的に八幡にプレッシャーを与えてきました。当然ラブコメヒロインとしては見れませんが、あの深夜のコンビニのシーンで三浦の株は急上昇ですよ!女子クラスカーストの頂点にいるからには、ちゃんと人を見れているんだよな。ガラは悪いけど根はいい人っぽいんだ。
●小町
うわあああああん妹成分が足りないよおおおおお!!
でもドラマCDでたっぷり活躍してくれたのでヨシ!
●川崎さん
ちょろいっっ!!意識しまくりですやん!由比ヶ浜もなんだかんだで複雑なヒロインなので、1番何も考えずにかわいいなーかわいいなー言っていられるサブヒロインですねw
今回でするっとグループに入ってぼっち脱却していたり。
●戸部
初めて挿絵でどんなヤツなのかわかったリア充サブキャラ。
告白の邪魔をされても恋のライバル宣言ができるあたり、根はいいやつなのか、単純すぎるバカなのか。いい意味でも悪い意味でもかるい男なのでそういう感じの描写でした。
でもこういうやつが無自覚にナチュラルに次の火種持ち込んできそうで怖い。
●材木座
あれ?いたっけ?(いました
そんな7巻でした。
本編のビターエンドのあとにくる、ボーナストラック(ドラマCDのシナリオ)がいろんな意味で破壊力高かった…!!
まぁとにかく、見どころは八幡の変化。奉仕部の人間関係。海老名さんの本性。葉山の葛藤。などなど、だいぶ盛りだくさんです。
6巻が折り返し地点ということで、前半戦のクライマックスを飾る大盛り上りがありましたが、7巻は後半戦の開幕に相応しい。
6巻で「八幡らしいカッコよさ」を突き詰めたところで、その「八幡らしさ」が揺ぎだす変調。
まさに今後の展開に期待せざるを得ない、つかみバッチリの内容でしたなー!容赦なさすぎて、またして読者をふるいにかけてる感じですが!
しかしこうしてシリアスな中で、人間関係の緊張感と甘さと切なさと苦さがぜんぶ存在していて、めちゃくちゃ楽しい青春作品になってきていますよ。
たしかにラブコメはしてない。でも、ナイーブでちょいダウナーで、心に突き刺さる青春の匂いに、心揺さぶられっぱなし。
間違えた僕らはやはり間違える。きっとみんなが誤魔化しあった青春の汚い部分を、彼はあえて見つめてきた。そして今度はその数少ない理解者たちに背を向けられ、情けなくも同情さえ受けるという結果に。
うわぁ辛い、心が痛い。でも、八幡のクズがゆえのカッコよさを堪能しました。
きっと変わり続けてそれに抗い続けて、でも現実に飲み込まれる。
嘘なんてつきたくないのに、それでも当たり前の嘘をつく。
自分の心にさえ嘘をついて、きっといつか嘘だと分からなくなる。
それでも臆病者と、曳かれ者と、笑われようと踏みつけられようと。
戦おうとする者がいる。
一瞬しかない大切なものを守るために、彼らはいつだって嘘をつく。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7 ドラマCD付き限定特装版 (ガガガ文庫) (2013/03/19) 渡 航 商品詳細を見る |
ドラマCD付き限定版の話も。
安定のキャスト陣の好演により、今度もいい仕上がりですよ!
声優繋がりのパロディもしつこいくらい投入されていて、ドラマCDならではな感じアリw
ドラマCDのシナリオ自体は巻末にちゃんと小説として載っているんですが、ところどころでドラマCDでしかないセリフ(主にパロ)があってニヤリとさせられます。
陽乃んが中原さんってのは思ったよりピッタリですわ。人あたりいいけどどこか薄気味悪さがあって絶妙!
会話劇の面白さを追求するテキストは、流石に本当に声がつくと面白い面白い。
上司に言われてイヤだったセリフTO3~、とか、わたりんやりすぎw
とり下ろし楽曲「ROCK YOU!!」はゆきのんガハマさんデュエット。
バンドサウンドでバチッと決まった楽曲で、歌詞は完全に八幡に向けてラブソングっぽい感じw 雪ノ下・由比ヶ浜両者の6巻での印象的なセリフが歌詞中に挿入されており、キャラソンっぽさ強めで○。
と、こんな歌詞が実にイイ。小っ恥ずかしいけど!ひとりぼっちのひねくれ者だって
その不器用な優しさを隠してるんだ
ヒールな役も理不尽なスコールも
逃げない君をずっと見つめてきたんだよ
ROCK→LOOKとも聞こえたりするかも。早見さんも東山さんも歌ウマ声優なので普通に楽曲クオリティ高し。
あえて演奏がちょっと篭って風に録音されていて、生の演奏っぽさが増している。2人の声も重なる箇所でびんみょーにズレていたりして、結構リアルな作り。ちゃんと高音質で聞きたかったけれど、こういう演出は楽しい。
そして歌わないわって豪語したのに演奏始まったら速攻ノリノリで歌いだすゆきのんに草不可避。
相変わらずクオリティ高いドラマCDなので、ファンなら買っとけ物件!
そして今回も店舗特典かき集めました。とらとゲーマーズのブックカバー。
アニメイトはメッセージ入りのペーパーでした。
Comment
>何かを失うことを恐るようになった。今まで自分の誇りすら捨ててこられた彼が、「変わりたくない」という葉山に同調してしまった。明確で残酷な変化です。
この点私は別に八幡の変化だとは思いませんでした。小中学時代失敗して全て失った結果、諦めてぼっちを受け入れたのが今の八幡ですから。海老名や戸部に自分と同じ失敗をさせないために世話を焼いたのだと思います。
>雪ノ下がどうして八幡の嘘告白を嫌ったのか
私は6巻の葉山と同じだと思います。「どうして、そんなやり方しかできないんだ」という憤りでしょう。自分が好意や敬意を抱いている相手が好きでもない相手に告白して振られるという、自らの価値を貶めているような行為が我慢できなかったのでしょう。
>個人的には雪ノ下は八幡に恋をしてほしくないなとは思っていますが、7巻の様子をみるに、十分可能性としてありえますわ。
八幡にとって雪乃はこの先誰と結ばれようと、年取ってボケようともずっと憶えているような、ある意味別格の存在だと思います。しかしだからこそ八幡は雪乃を恋愛対象とは見られないと思います。まだその他のモブキャラの方が可能性があります。
海老名 姫菜
初登場したときはこんなキャラクターになるとは思いもよりませんでした。八幡を鏡で映したような「そっくりだけど正反対」な存在です。ヒロイン二人には悪いですが、彼女達より相性が良さそうです。
八幡を奉仕部に入れたことによる歪みがそろそろ限界に達しています。本来人と関わる必要のないぼっちだった彼を無理矢理人と関わらせる立場に置いたため、八幡は余計な負担を抱えています。ヒロインと絡んでいるより、同類である材木座と一緒にいるほうがよほど自然で安定しています。
八幡の痛々しい自己犠牲を目の前で見せつけられ、雪乃と結衣の二人はこれから彼とどう接するのか。踏み込むだけでは変わらない彼をどうするのか気になります。
あとがきにもありましたが、この巻こそ起点、ギャルゲーならセーブ必須ポイントです。この後の選択肢次第でどのルートに入り何エンドを迎えるか決まります。伏線ぽい物はチラホラありましたし続きが非常に楽しみです。
コメント返信
コメントありがとうございます。
戸塚くんは…移動中とかに八幡とイチャイチャしてましたね…。今回カゲ薄かった…!
>カミサカ様
コメントありがとうございます。6巻のも読んでもらえて嬉しいです。
『八幡の変化』について。
「海老名や戸部に自分と同じ失敗をさせないために世話を焼いた」こと自体が、やはりこれまでの八幡らしくないことだと自分は思うのです。
世話を焼くなんてエネルギー消費激しいことを、どうでもいいどころか嫌っていたリア充グループが依頼してきたところで、八幡は乗り気ではなかっただろうなと推測します。
それでもなぜ今回、またしても自己犠牲の傷を背負ってまで『世話を焼いた』かと言うと、八幡が自身のプライドよりも大切にしたい時間と空間を得てしまったから。それこそが奉仕部なのだと思います。大切にしたものが人間関係(しかも学校の)が出来た。それこそが大きな八幡の変化かなと。
でも結果的に奉仕部の他メンバーを遠ざける手段で解決したところに、「これしかやり方を知らない」不器用さが見えて、胸が締め付けられます。
八幡の半端な揺らぎが、7巻ラストの原因のひとつでもあるかもしれません。
…というのが自分の解釈ですが、正直これが正解とも思えませんので、わたりんはよ8巻プリーズ!ってことですw
『雪の下雪乃』について。
全くその通りだと思います。いろんな可能性と、いろんな感情を融合させたクライマックスでした。続き気になりまくり。
『八幡を奉仕部に入れたことによる歪みがそろそろ限界に達しています。』
まさに、まさに…。ヒロインたち視点から見る「攻略対象としての八幡」が難易度高すぎてヤバいですね。
まぁ攻略しようとしてるのはガハマさんだけですけれど。
このままだと離れ離れになってしまいそうな奉仕部で、カギを握るのは雪ノ下(7巻を5巻の対比だと考えれば)だと思います。本当に次が気になる!
管理人さんの考察は非常に好ましいです。
特に雪乃の感情については自分ももやもやしてたとこがあったのでなるほどなー、と。
あえて自分の意見としていうならば、1巻で雪ノ下自身が言っていたことなんですが「誰も救われないし悩みも解決しなかったから」という雪ノ下の理念に反したからなのかなーと思いました。(良くも悪くも八幡と雪乃はお互いにない部分を感じてて、そこにはもちろん八幡への期待もあったり)
八幡も戸部も海老名さんも。解決方法としては現状の先送りでしかないわけですし。
今回、八幡が葉山の選択を、この結果を選んだわけなんですが、八幡がこの変化を本当に受け入れたときこの物語の終わる時なのかもしれませんね・・・
ところで、5・6巻の感想も見ましたが、「雪乃下のついた嘘」は解決しました?
個人的には1巻序盤で八幡に言った「あなたのことなんて知らなかった」だと思っています。
1巻で雪乃下は加害者側であることを隠してしまった、それは八幡の理想とずれた弱さだったのでは?
6巻で「あなたを知っている」と言ったのは1巻との対比で、1巻の言葉を「存在自体知らない」から「人物像を知らない」に意味をすり替えた言葉遊びであり、八幡もそういうことにしてあげた、って落ちだと自分は解釈しました。
コメント返信
まさに八幡は新しい人間関係の中で自分が変わっていっている最中なんでしょうね。
『「誰も救われないし悩みも解決しなかったから」という雪ノ下の理念に反したから』というのはなるほどと思います。
雪ノ下が期待していたような解決を八幡は出来なかった。
やはり5巻ラストの逆展開なのかなと思いましたね。
何も変わらないようにしたはずが、大切な奉仕部の関係が歪んでしまった。8巻早く出てくれないとツライですよ…!!
>>名無しさん(2013/05/07)
「雪ノ下のついた嘘」について。
そうですね、私もこれは雪ノ下の「あなたのことなんて知らなかった」の発言にかかったものだと思います。いろんな考えがあるのかもと5巻の時は思いましたが、6巻で結論が見えましたね。
6巻ラストの「今はあなたを知っている。」について。
「存在自体知らない」から「人物像を知らない」に意味をすり替えた言葉遊び。そういうことだと思います。
言葉遊びというと意味が軽くなってしまうのですが、ここではいかに雪ノ下が慎重に関係を深めようとする人物かが現れているんでしょうね。
八幡が『そういうことにしてあげた』というより、ようやく雪ノ下が人とどういう距離感を取ろうとするかをちゃんと理解出来たのかなと。嘘をついてしまう弱さがることも含めて、人間としての雪ノ下をわかってきたんでしょう。
彼女がついてしまった小さなを嘘を許せるようになった。偶像としてではなく1人の人間として、より近くに行けるようになった。
6巻350P以降を読むと、八幡はなんら違和感を覚えることなく雪ノ下の言葉と、そこから透ける彼女のスタンスを受け止めています。きっと雪ノ下が「知らない」と言ってしまったことを許す気持ちも込めて。でもなによりは理想を押し付けてしまった自分を恥じての反省があるので、『そういうことにしてあげた』という気持ちとは違うかなltお思います、個人的にですけど。
雪ノ下が1巻の時に「知らない」と言ったのはなぜか。
作中ではたしか言及されていなかったのですが
「実際に初対面の相手に、いきなりこんな話を持ちかけるのは気まずい」
という思いからとっさに言ってしまった言葉かなぁと想像します。
その後に彼女は自分の言った「知らない」という言葉に意味を肉付けしたんでしょうね。
ただ自分のルールにしたがった言葉であったと、自分を納得させた。
考えてみれば、雪ノ下が直接の加害者では無いはずなので「あの事故は雪ノ下家が起こしてしまったことだわ」と改めて謝罪をするのも難しいだろうなと思いますし、いきなりそんな話を持ちかけるのも空気が重いでしょう。
なにより八幡は当初、奉仕部に連れて来られた依頼者の立場でした。依頼内容は孤独体質の更生です。そのため依頼人である彼との和を致命的に乱すようなことを、あえてしたくはなかったのかなぁとも思います。
返信に長文失礼しました。
私としても内容理解を整理するいい機会になりました。
7巻読んで雪ノ下さんが理解できなかったのでこういう考察が書いてあるところ探してました。ありがとうございます。
しかし疑問となるのが、6巻と7巻で解決法がさほど違うように感じられないのに二人の反応が違うところです。
なぜここまで反応が違うんですかね?
とりあえず八幡は幸せになってほしいです
コメント返信
コメントありがとうございますー。
6巻と7巻の雪ノ下の対応の違いについて個人的な解釈を。
1.自己犠牲を実際に目の当たりにしたショックは大きかったから。
2.八幡の『今回のやり方』に特に不満があったから。
が理由で挙げられると自分は思います。
でまぁ1が2割、2が8割くらいの割合なんじゃないかなーと妄想してます。結構手がかりが少ないので妄想でしかありませんw
2について補足をしてみたいと思います。
6巻と7巻の八幡の解決方法、同じ「自己犠牲」によるものですが、八幡の意図はまるで違ったとおもいます。
6巻は問題の解決。7巻は問題の引き伸ばしを目指していますよね。
7巻では八幡は「今を壊したくない」という自分の思いをリア充グループに重ね、告白という致命的に人間関係を揺るがすイベントを「流し」ました。
失敗か成功かではなく、根本的な解決策をとらなかった八幡の姿勢が、雪ノ下の期待を裏切ってしまったのだと思います。
八幡が八幡なりの美学を貫けるなら、誰かと結ばれるとか、大きなことを成し遂げるとか、そういう目に見えやすいハッピーエンドじゃなくても個人的にはバッチコイなのですが(当然ハッピーエンドだったら嬉しいですが!)、7巻になって八幡が揺らぎだしたのでさてどうなるかーという。
でもこれまでボロボロになる彼を応援してきた読者的には、やはり幸せになってほしいものですわ…!
素晴らしい考察サイト
7巻私も読んでみまして、他の方はどんな風に考えているのか知ろうと思ってこのサイトにたどり着きました。
一言「素晴らしい」に尽きます。
他のサイトも回りましたがここ以上に全うに「考察」を行っているサイトはなかったです。嘆賞、感服の念とともに、こんな時間なのに矢も盾もたまらずといった気持ちが湧き出てまいりましてここにコメントさせて下さい。
管理人さん御本人が難解なポイントだとおっしゃる雪ノ下の思いについてですが、もちろん管理人さんの考察は筋が通っており見方として矛盾はありません。
そんなところに私の考えをあえてぶっこんでみますw
ロジカルシンキングが必ず正解を導き出せるわけではなく、コノ場合は過程が大事なのだと割り切ってみます(ぉぃ
6巻終盤に雪ノ下が八幡の行いに言及する場面があります。
そこで雪ノ下は、
・ゆ「誰でも救ってしまうのね・・・」
・ゆ「相模さんは許されるべきではなかった」→八幡が救った
・は「葉山がいないと成立しない、助けたのは自分じゃない」→雪ノ下不機嫌に
まとめると以上のような流れです。
6巻の件に関しても雪ノ下は結果を認めつつも八幡のやり方に対しては賛同しているとは捉え難い発言をしています。
また、八幡自身は6巻で「人は変われない」と認めており、これは7巻にも共通する「変われない、変わってしまうと戻れない」につながる考えとして一貫しています。ですが、変わる怖さとともに変わりたいという彼自身の内なる感情も見える気がするのです。
これについては後述します。
彼の考えについて具体的には6巻p328-329の部分を参照します。
・今の俺にはこれしかできない
・けれどいつか変わる
・おれ自身の心はどうあれ評価のされ方が変わる
・その結果俺のあり方が変わる
・だから変わらない
特に気になるのが3つ目の部分です。
雪ノ下は相模を救ったのは八幡だと評価しています。
これが上記3つ目に当てはまります。そしてその評価を彼自身が否定しています。
雪ノ下が不機嫌になったのはここが原因だと思います。
そして7巻です。
前回と一番大きな違いはまさにその「場面」を雪ノ下が見ていたことが挙げられると思います。その結果「あなたのそのやり方嫌い」と発言しています。「そのやり方」は今回だけに限ったやり方という意味に読み取りにくいかと・・・。いつもの八幡のやり方に対しての発言に見えます。
したがってシンプルに雪ノ下は実際に八幡の自己犠牲をベースとした救済を見てそのやり方の全容を知り、不満だったと考えられます。その後八幡が自分のやり方を否定されているにもかかわらず黙っていることに対して何か言おうとした結果口をつぐみその場から逃げるように立ち去ります。
6巻と同じで、八幡が、自己犠牲を厭わず、また評価されたいとも人によく思われたいとも考えないその投げやりな感がまったく変わらないことにいらだっていたのではないでしょうか(彼の内心まで判断しているかはわかりませんが)。
そして実際彼は表向きはそれを良しとします。でも本当はそれを良しとしていないことは葉山とのやりとりから明確です。
・羞恥心と怒りで飛び出しそうになる拳を押しとどめる
そして彼自身一番の大嘘つきは俺だったと最後に言っています。
以上から、彼は変わることを恐れつつも評価されたい、認められたて変わりたいという思いに嘘をついていると私には読み取れました。そう考えると、6,7巻はある意味八幡の考えが一貫しているということになります。
そして今回の「保留」の選択肢は、自分が変われるチャンスを保留するという彼の選択を表しており、それは管理人さんの御意見に賛成です。ただ私はそれは八幡が最初から一貫していた考え方だったのではないかという点で少し考えが異なります。
ですので次巻から八幡自身がどう変わるかということが少しずつ描かれていくのではないかと・・・。
長文失礼しました。
こうやって文章書くのも大変ですね・・・本当に管理人さんは素晴らしい。
やっぱりラブコメじゃないでしょうか
アニメから入ったにわかですが面白い。管理人さんの考察もキャラの人となりを理解する上で非常に興味深いものがあります。
多分先に原作読むとアニメを楽しめないと思うので、原作購入を控えているのですが、いつまで我慢できるか…。
現時点で、原作はまだ2巻までしか読んでいないので完全に的をはずしているかもしれませんが、管理人さんの解説とか手がかりに考えていると(そうならいいなー、という私自身の願望込みで)ニヤニヤ展開しか見えないです。
八幡が、海老名さんの問題を解決した際、海老名さんに仮託して、周りに対して発したメッセージには、
「これ以上俺に近づこうとしないでくれ」
っていうのもあるんじゃないかなー。傷つくのがいやなのも含めて。で、解決した問題の性質からみて、当然受け手には恋愛がらみの文脈で受け取られる。
2巻で川崎さんの件を解決した際、八幡から受け取ったのが「業務メールだったからこそ」不機嫌になったガハマさんは、拒絶されたことを明確に感じ取って傷ついた。
周囲から敵意を向けられてきて、孤高の女王なっていたゆいのんは、なんとなく拒絶の意思は感じ取れたけど、ぼっちだったが故に、そういう婉曲なメッセージを解読することができないので「うまく説明できないけれど、とても嫌い」としか言えない。
ゆいのん、職場見学の際、葉山くんのグループの関係性(友達の友達という意味)が
理解できてなかったですしね。
でもね、八幡が発したメッセージって、海老名さん自身のメッセージに重ねて(隠して)発せられたから、
・八幡の人となりをある程度知っていて
・八幡と近づきたがっている
人にしか受信できない仕掛けになっているんですよね。
たとえば戸部くんには海老名さんの言葉は海老名さんのメッセージでしかありえないですよね。
と、するとですよ。
なぜ、自分は八幡の「拒絶の意思」を受け取って(結果として嫌悪感を抱いて)しまったか、受け取ることができたのか、という理由をゆいのんが自覚した時、何が起こるか想像すると、気持ちの悪い笑いが止まらないんですが。
どう考えてもラブコメにしかならない、ような気がします。というかそう思いたい。
根拠の無い妄想垂れ流し、失礼しました。
コメント返信
気合の入ったコメントありがとうございます。
たかが感想垂れ流してるだけの個人ブログのコメント欄においてあるだけの文章にしておくのは勿体無いほどの、こちらこそ「素晴らしい」の一言に尽きる内容ですよ…!
雪ノ下が「嫌い」と言った八幡のやり方について。また「一番の大嘘つきは俺だった」の八幡の独白について。自分になかった視点を与えてくださり感謝します。こうして示されると、自分の考察はまだまだ甘かったと思わざるを得ません。
八幡の嘘がなにを指したものなのか。また「変化」についての彼の本音はどこにあるのか。自分はまだ悩んでいましたが、視界が開けたような気がします。自分なりの考察を進める手がかりをつかめたような。
このコメントを頂けたことで、この記事を書いてよかったと思えましたw
7巻で八幡のやり方・考え方は揺らいでしまったと自分は読みましたが、確かに6巻からスタイルは一貫されているかもしれません。八幡の一人称小説なのに、その主人公の本心を読み解くのに苦労するというのはなんだか自分の読解力の至らなさを悔しいですね…w
こうなると、友人たちから真っ向批判くらった今回の7巻を受けて、彼が8巻でどう進むか一層楽しみになって来ました。うーん、わたりん頑張ってー。はやく8巻をー。
>>名無しさん( 2013/05/16 Thu 17:34)
コメントありがとうございます。
八幡のメッセージを、誰がどのように受け取るか。
あの告白の舞台にどんな想いが集められていたのかは読み解くほどに面白くなってきますね。なるほど、ゆきのん的の心の動きは確かにこのような感じという可能性も高そうです。
(コメント中、「ゆいのん」と表記してありましたか、これは雪ノ下のことで合ってますかね?由比ヶ浜のことだったらごめんなさい!)
『自分は八幡の「拒絶の意思」を受け取って(結果として嫌悪感を抱いて)しまったか、受け取ることができたのか、という理由をゆいのんが自覚した時』……ブヒヒ
7巻はゆきのんの内なる恋心(まだそれ未満の感情かもしれないけれど)がだんだんと見えてくる内容でもあったと思いますね。
フラグ折れたかに見えて、これほどまでにゆきのんが特別に気にかけている時点で、濃厚にニヤニヤスメル漂っていらっしゃる…。
7巻はすごく青春していましたが、ゆきのんが本格的にラブコメ参入してきたらまたこの作品の雰囲気変わってきそうですね。楽しみです。
自分は八幡はまずだれかと恋人になって上手くやっていけるのだろうか?という所に疑問はあるし、もし恋人になってしまったらひどい結末を迎えてしまうのでは、という不吉なことを想像してしまうのですが
八幡の幸福を疑いようもない相手なら、やはり作中で彼が幸せをなるのを見たいなぁと思うのが本心ですね。信頼できるキャラクターは揃っているし育っているし、八幡も少しずつ変化しているように見えます。
捻くれもどかしい人間関係が楽しすぎますわ「俺ガイル」!
初めまして
すばらしい考察でとても参考になりました。
7巻p244
きっと俺と同じような奴がいるのだ。
嘘吐きで装って守ろうとしている女の子が。
この部分に触れている人がいない気がするのですが、どのようにお考えでしょうか?
私は雪ノ下と由比ヶ浜の友情を守るために、海老名の依頼を利用して自分を遠ざけたと解釈しているのですが・・・
申し訳ありません
一夜明けて自分の書き込みを見直してみると、説明不足だったので言い訳させて頂きます。
初対面なのに長文申し訳ありません。
p245
葉山が守ろうとしているものなんて俺にはわからない。
わからないままでいい。だからできることがある。
そしてその直前、
比企谷八幡は選べない。そもそもの選択肢が無くて、一つの行動しか取れないから。
できること=一つの行動でしょうか?
ここで小さな嘘をつき、海老名を切り捨てています。
比企谷の告白は海老名の為ではなく、守ろうとしている女の子の為、ではないでしょうか。
同じくp245
誰もが恋愛を、友情を~と有ります。
これを要約すると
恋愛に敗亡し、友情を失ってしまった者の嘆きを誰も聞こうとはしない。
ならば俺が聞こう。高らかに歌い上げよう。
ではないでしょうか。
つまり比企谷は自分から恋愛と友情を捨てに行っているのではと思うのですが。
では比企谷が守ろうとしているのは誰なのでしょう?
p254
けれど、雪ノ下は直立不動で立ち尽くし、俺を睨み付けていた。
「雪ノ下が」ではなく、「けれど、雪ノ下は」です。
「が」と「は」の違いは決定的で、比企谷は雪ノ下の為に行動していたことと考えられます。
こんな感じで妄想してみましたがいかがでしょうか?
コメント返信
コメントありがとうございます。
好きが高じてながながと感想書いただけの一読者なので、正解もなにもわかりませんが、自分も考えてみました。
かなりの長文・散文となり、返信という形にすらなっていませんが…。
「海老名の依頼を利用して自分を遠ざけた」という解釈は自分も好ましく、優先したい可能性です。
ただ、八幡が奉仕部メンバーの人間関係におけるなにかも求めて、あの偽告白をしたという裏付けがまだいまいち見つけられないんですよね。
2人に嫌なものを見せてしまう、という認識を持ってあの場で偽告白にのりだしたことは、ショックを受ける2人の様子を見たときのなんとなく察していたようなモノローグから読み取れそうです。
しかし八幡は「変わりたくない」という葉山や海老名の気持ちを汲んで偽告白をしたわけで、なら果たして「自分を遠ざけよう」という奉仕部の変化を促す意図を持っていたのだろうか?という点が自分の中で整理しきれていない所です。
変わりたくないといいつつ変えようとしていたり。一度変化したら戻れないといいつつ関係を後退させようとしたり。正直7巻の八幡は矛盾があるように見えます。
奉仕部が変化しそうだったからそれを抑えこもうとした、が正解なのかも。
7巻p244
きっと俺と同じような奴がいるのだ。
嘘吐きで装って守ろうとしている女の子が。
八幡が「俺と同じような」と言っても、その八幡の考えが見えづらいのが7巻なので、やっぱりむずかしいですね…。
八幡が守りたいのは何なのか?となると、奉仕部なんだと思いますが
彼が奉仕部の人間関係をどうしたのか・どうありたいのかがよくわからないん0で、自分の考察は止まってしまいます…。恐らくは6巻ラストの段階が理想なんでしょうが、6巻ラストと7巻でそこまで人間関係に違いって出てきたっけ?と自問自答が。
「つまり比企谷は自分から恋愛と友情を捨てに行っているのでは」
とのことですが、そこまでの自暴自棄は自分は感じなかったです。俗世との関係を一切断ち切る仙人のような領域までは、まだ八幡は至れていない、その覚悟はない、と思っています。
それは6巻の一番最後の彼の独白にも現れていて、「いつかきっと失ってしまう、そしてそれを悔やむ」とあります。彼はなによりも「失いたくない」という思いであったと自分は信じます。
となるとこの既に糞長いコメントの最初に示した「海老名の依頼を利用して自分を遠ざけた」と相反する。自分を遠ざけようとしたのなら、それはなぜだろう?
「雪ノ下と由比ヶ浜の友情を守るため」というのはひとつの可能性としてあると思います。「守ろう」と意志を持つということは、守る必要があるくらいにはこの先の奉仕部が壊れていくかもしれないということ。八幡はどんな想像したのか…。
一番可能性があるのは、由比ヶ浜が八幡に告白をするということか。
告白が成功か失敗か、そのどちらにせよ奉仕部の人間関係は大きく揺らぐ。
5巻の花火大会や7巻の由比ヶ浜の様子とかを見て、またしても八幡が「こいつ、俺に気があるんじゃ…?いやいや、そんなばかな」と不毛な脳内議論を繰り広げ、疑わしきは不安の芽を取り除こう、ってなもんで偽告白撃沈→由比ヶ浜への間接的な精神ダメージで人間関係の変化を封じておく、というのが7巻の主な流れなのかなとおもいます。
「自分が偽告白をすることで由比ヶ浜は傷つく」と見越しての行動だとしたら八幡らしからぬ自信と傲慢さが見えてしまう、という反論も自分の中にありますが…。
「雪ノ下と由比ヶ浜の友情を守るため」の行動にしては、結果的に奉仕部の人間関係全体が危うくなってしまった感があり、「八幡はこうなることが予想できていなかったのか?」とまた疑問がひとつ。雪ノ下をあそこまで傷つけてしまうことを予知していたのかどうか。今回は八幡がおおきく自爆してしまったという形にしか見えないのがなんとも…。
それに、個人的には八幡が誰かを「守る」という言い回しに少々の違和感があって、彼がそこまでの積極性を見せるほど人間関係は成熟していただろうか?という点で思考が止まります。
雪ノ下がカギとなった展開なのは間違いないですが、「八幡は雪ノ下の為に行動していた」「雪ノ下を守るために偽告白をした」とは自分はまだ確証が持てないのが正直な所です。個人的には「奉仕部のため」がしっくり来そうな。
「けれど、雪ノ下は直立不動で立ち尽くし、俺を睨み付けていた。」
尊敬する雪ノ下が、今回の自分の方法をどう評価するのかを気にしての彼の視線が現れているのでは、と思いました。「今の俺のことどう思った?」と見ている時点で八幡が雪ノ下を気にしまくりなのは間違いないですが、偽告白そのものが雪ノ下のためだった、とはやや思いづらいでしょうか…。
8巻でどのように雪ノ下・由比ヶ浜両名(とくに雪ノ下)にフォローを入れるのか、はたまた入れないのか、そこに注目したいのではやくわたりん8巻!!!!はよ!!!!
コメント返信なのに完全に自分の感想&語りになってしまってすいません。
完全な結論はまだ出せていない情けない自分です。自分の考えが作中で否定されていくようなもどかしさ…読解力が…足りない…。
ありがとうございます
確かに私の考えだと、比企谷のイメージとは違いますね。そこまで考えていませんでした。
8巻が楽しみですね。短編集ではなければいいのですが…
今後はどんな話になるのでしょうか。漣さんの書き込みを見るまでは
雪乃の、あなたのやりかた嫌いだわ…は陽乃のまた選ばれなかったんだね…にかかるものかもしれないと考えていました。
今では違うと思っていますが、まあせっかく考えたのですから適当に書いてみます。
完全に妄想なので漣さんが考察する意味はありません。
誰に選ばれなかったのか、は葉山。
葉山と雪乃は同い年ですから恐らく同じ学校の友人であったでしょう。(でないと話が進みません)
葉山は昔から女子達の人気者だったと思われます。
つまり・・・雪乃がいじめられていたのは葉山の取り合いが原因だったと言う事ではないでしょうか。
雪ノ下母はもう雪乃に近づくなと言い、葉山は雪ノ下母の言を選び、雪乃は留学する(これが選ばれなかったということ、雪乃のトラウマ)
陽乃は比企谷なら母の言いなりにならないと評価して利用しようとしている。
雪乃ちゃんにはもったいないかもは、私ならもっと上手く比企谷を使いこなせるって事か。
今までは比企谷の話でしたが、次からは雪乃の成長話になるのかなぁ…と
まあ取るに足らない妄想です。
そんな事よりも。
戸塚は何故王子と呼ばれてるんでしょう?王子とはどちらかと言えば葉山のような人のあだ名ではないですか?
女の子らしければ姫みたいな感じになると思うんですが。
普通テニス部って結構人気じゃないですか?何故部員が少ないんですか?
この2つを考え合わせると・・・戸塚さんガチホモじゃないですか?ダイジョウブデスカ?
八幡が守ろうとしたもの
誰かと話したかったところなので空気読まずに私も感想を書き連ね(笑)
八幡が守ろうとしたものとは突き詰めると「今の自分」だったと感じています。
最後の海老名との密談?でお互いの心情がよく似ていることを示す描写がありますが、
その海老名の発言
「私ね、今の自分とか自分の周りとかも好きなんだよ。こういうの久しぶりだったから、なくすのは惜しいかなって。今いる場所が、一緒にいてくれる人たちが好き。」
この告白はそのまま八幡の「今」と重なっているように感じます。
だから嘘をついても守りたい。
そこに共感してしまったからこそあの嘘告白という行動に出てしまった。
これまで人の悪意を知り尽くしているゆえに、人間関係を壊してでも問題を解消してきた彼が、今度は人間関係を守るために、戸部の純粋な好意を無下にし、「今」を残し問題を先送りする行動を取った。
しかし八幡は自己の中に起こったこの矛盾と欺瞞にも気づいていて、この方法で「守る」ことはできないことも分かっている。
そうまでして今の関係性を保ったとしても、
「大事だから、失いたくないから。
隠して、装って。
だからこそ、きっと失くしてしまう。」
と独白しています。
今回の件は実際には八幡自身ではなく海老名と戸部、葉山グループのためですが、構図としては八幡と結衣の関係にも当てはめられる行動で、この行動を見せる結果、結衣を傷つけることも分かっていたはずです。
ただ雪乃の方については間違いを指摘されることはあっても、あれほど激怒するとは予想していなかったようでもありますが。
結衣が自分に好意を向けていることを認識し、自分も近づきたいと感じてはいるものの、今の自分では失敗して(あるいは失敗しなくても)全てを失う。
だから逃げを選択して余計傷つける結果になるという状況が、そのままシミュレーションのように顕在化したと解釈しています。
6巻の待たない宣言のシーンでは
「これまでいろいろ間違えてきて、でも、今度は間違えたくないのだ、たぶん、俺は。
だから今はまだ、それに応えるべき言葉を持たない」
と自分の気持ちを認識していますし、、
また、7巻末の海老名は八幡の気持ちを代弁しているように見て取れます。
「私、腐ってるから」
凍った笑顔で口にする言葉は、まるで誰かの言い訳にそっくりだった。
「そう、しょうがない。誰も理解できないし、理解されたくもない。だからうまく付き合っていけないの。」
結衣の訴えに対しては
「・・・なんでいろんなことがわかるのに、それがわかんないの?」
わかってる。変わったら、戻れないってことだけは。
それがどういう形に変化したのだとしても、それだけは断言できた。
と答えています。(言ってはいないけど)
原作者のあとがきにある「つきつめると彼と彼女の話でありました」というのは今後の二人の関係にを指すと私は解釈しました。
雪乃参戦フラグ立ちましたし今後新しいステージに入った彼らの葛藤が楽しみです。
8巻まだかな~
突然の乱文失礼いたしました。
コメント返信(漣)
コメント返信です。
>>さえさん
補足するならば4巻177Pにて、雪ノ下と葉山が小学校が一緒だったと名言されていますね。そして家族間の付き合いもあったと説明されています。
「選ばれなかった」ということは間違いなく葉山から選ばれなかった、ということでしょうね。いい人すぎる葉山は、それ故に自分を殻を破れず、雪ノ下を救うことはできなかった。
その小学生時代のプレイバック的シチュエーションが展開されるのが4巻で、八幡は葉山では出来なかった方法で、少女を救います。少女とはルミルミであり、幼き雪ノ下でもあったのでしょう。
4巻P269「あなた、本当は誰のために解決したかったの?」
雪ノ下が言ったこのセリフは、ルミルミを(一応)救ってみせた八幡に何か期待をしていることが現れたものだと思います。「彼なら、あの頃の私を救ってくれただろうか?」そんな想いなのでは。ルミルミとは苦いお別れとなってしまいましたが、しかし最も救われたのは、もしかしたら雪ノ下だったのかもな、と。
葉山と雪ノ下のドラマに関しては4巻が注目どころですし、恐らくこれから語られていく部分もあるのではと思います。
小学校のころの葉山と雪ノ下になにがあったのか。
これまでの雪ノ下の情報を集めるに、女子からは嫌われていたようですし、目に見えてわかる疎外があったのでしょう。葉山はこれを解決しようと試みたが失敗。結局雪ノ下は留学で日本脱出。
葉山はクラスを和を優先し、雪ノ下を選ぶことが出来なかった。「また選ばれなかった」とはそういうことなんじゃないかな。というのが予想しやすいストーリー。
7巻ラストの「雪ノ下の失望」は5巻ラストの「八幡の失望」との対比に近い構図になっていると感じるので、そのとおり行くのであれば雪ノ下の成長と、傷つく八幡に彼女から歩み寄る姿が見れるのかなぁ、とは想像してます。ニヤニヤします。
>>陽乃さんについて
同意です。雪ノ下のドラマを深めるであろうこれから先の展開に、陽乃さんは大きく関わってくるでしょうし、彼女の本心も見えてくる…かな。
八幡をいたく気に入っている様子なので、まぁどう考えても何かに利用する気マンマンですよねw
>>戸塚さん
「戸塚さんガチホモじゃないですか?」それ以上いけない…。
完全に八幡と相思相愛が出来上がってるのでこの作品の真ヒロインは戸塚。
今度VITAでゲームが発売されますが、ラノベのゲーム化あるあるとしてヒロインで誰か妊娠するのであれば、それは戸塚の役目でしょう。人体の神秘を目撃せよ!!(ねーよ
―――――――――――――――――
>>ななしさん
コメントありがとうございます。
今回、「彼と彼女」というフレーズが所々で登場しますが、それが誰を指すのかが議論を呼ぶ箇所かもしれませんね。いろいろな可能性が「彼と彼女」に内包されている。
8巻はスカッとしたラストで締めくくっていただきたいものですねぇ…。
作中でもこれから冬。クリスマスとかバレンタインとか、美味しいイベントがいっぱいの冬。期待せざるを得ない!
・・・わたりん、8巻いつ出してくれるのかな… _(:3」∠)_
ありがとうございます
ああ、そういえばゲームが出るんでしたね。PSPを持ってないので全く気にしていませんでした…
前評判はどうなんでしょう?
奉仕部は誰がなんの為に作ったのか。
雪乃入学以前からあったのか、それとも平塚先生経由で陽乃の意思が存在しているのか
その辺が気になります。
雪乃の成長の手がかりは、また選ばれなかったんだね、と既に提示されています。
選ばれるのではなく、自らが選ぶ方向への変化をどのように描いていくのか気になりますね。
もしも雪乃のいじめの原因が葉山にあり、その結果としてぼっち系毒舌性格になったのだとすると
雪乃のトラウマが解消されることで性格に何らかの変化が起こるのかどうか?
そして雪乃を選ばなかったのが葉山だとしたら、葉山もまたトラウマを抱えてるのでは無いか?
その辺の解消を経て葉山コースに…┌(┌ ^o^)┐ホモォ
名無しさんへ
こんにちは~
雪ノ下参戦でどうなるか楽しみですね。
個人的な期待は、ぼっちエンド。一番心に残る形になると思います。
2番目は葉山親友エンド
3番目はぼっち経由平塚先生エンド
それ以外だと普通のラブコメじゃね?って思ってしまうのですが・・・
もしもゲームでエンディングを迎えたキャラが居るとしたら、本編ではその可能性は潰えたと見て良いのでしょうか?
管理人のみ閲覧できます
ファンに愛される作品ですね
なんかこれだと有象無象でわけわかんないので仮に手元にあったCDのコルトレーンと名乗ります。
まずは私のつたない文章に丁寧な御返信を頂きありがとうございます。
さて、一通り上から議論されている内容を読ませていただきました。
さえさんという方の2013/05/28 Tue 23:21のコメントが今のところ一番私の考えに近い感じはしますね。
私の場合はその裏に変わりたいという本心があるという結論を出していましたが。
他人が作ったものをその作者の思い通りに読み解くのは不可能ですから答えはないとは思います。
でもミステリー系の小説と同じで自分の推測が当たると文字通り筆舌に尽くしがたい自己満足感を得られますよね。
例えばこの小説の作者さんの作品を何作も読んでいればある程度作者の思考系統に寄って読解できるので
随分と変わってくるんですが私はこの作品しか知らないのでなんとも・・・。
私の場合綾辻行人や有栖川有栖、麻耶雄嵩などは特にその作者の著書をほぼすべて網羅しておりましたらば、
やはり新作が出てきても展開が読めるという技能が自然と備わるんですよね。
それがない分今回は単純に何回も読み直した読者さんが正解に限りなく近づけるのかもしれません。
前置きがやたらと長くなってしまいましたが、これまでの考察ではなく今後の考察だけ最後に付け加えておこうかと
思います。
前の私のコメントでも少しありましたが、次巻からは八幡の成長の物語になるのではないかと。
管理人さんもおっしゃっていたようにちょうど5巻の雪乃との対比なんだと思います。
雪乃は自身の成長とともに八幡に対する信頼を深め、明らかに7巻ではこれまでの雪乃とは態度が違いました。
それも八幡の物語をうまく回すための布石だと考えるのは比較的自然な考えかと。
おそらく八幡だけではなく雪のもこれからともに変わろうとするのでしょう。
タイトルの「間違っている」。このキーワードあちこちにちりばめられてますよね。
八幡自身の「まちがえたくない」や平塚先生の「いくらでもまちがえたまえ」、そしてタイトルの俺ガイル→まちガイル(すみません悪ふざけですハイスコアガールとかぶりましたw)。
そしてその結果八幡は「まちがえる」わけです。「まちがえたくない」けど「まちがえる」のでしょう。だからこそ
このタイトルなんだと思います。八幡が「まちがっている」そう自分を認識できるまでになったときがこの作品の完結なのかもしれません。
雪乃の恋愛感情はいまのところはっきりしません。ひょっとしたら「友達になんてならないわ」・・・この言葉の意味するところをこの後のやりとりから考えて深読みしてしまうわけですが・・・。それもひとつの楽しみとして次巻を待ちたいと思います。
私からは以上です。ありがとうございました。
訂正
間違えました。
私 2013/05/16 Thu 02:50の名無しでしたw
私の考えに近いかなと思ったのは 2013/05/29 Wed 00:36の名無しさんみたいですw
どうもすみません。
読み解くのが難しい。。。
元来読書が苦手で本をめったに読まず読解力が低いことと、流し読みだったのが相まって、おもしろいと思うのにいまいち登場人物の心情や発言が理解できないところが多々ありました。
ここでみなさんの考察を読んでなるほどと得心したことが多かったです。
雪乃と結衣の気持ちを何度か考えてみると、次第にちょっと切ない気持ちになりました。
結衣はもともと最初から八幡のことを好きだったわけですが、雪乃も文化祭前後で気まずくなり、助けられ、最後には少し親密度が増した中で、恋心ではないにせよ八幡に対してそれなりの好意もしくは好感を抱いていたように思います。
そんな二人にとって、今回の八幡はどんなふうに見えていたのでしょうか。
今回八幡は途中まで戸部に感謝されていました。もし戸部が海老名に告白していたら、成功したにしろ、失敗したにしろ、戸部は八幡に感謝したでしょう。八幡が望む望まないに関係なく、それがお祝い、慰めであるかに関係なく、その輪の中に八幡の居場所は間違いなくあったはずです。
自分の好きな人が誰かに感謝される。
一緒に青春めいた時間を過ごしている。
それってなんだか自分のことのように嬉しいと思うんですよね。
だから告白後、またどこにも居場所をなくして、葉山や戸部達に置いていかれる八幡の姿を見るのは、すごく悲しかったような気がしてならないです。
結衣も雪乃も、葉山や海老名や三浦の心情を知りませんでした。海老名と八幡の告白前のやりとりのことも知りませんでした。
そんな二人から見て、八幡の取った解決策は、海老名や葉山にさえ感謝されない行動だったでしょう。
またみんなに誤解されて、一人取り残された八幡の姿を見守るのは、きっと胸が痛んだと思います。
コメント返信(漣)
たくさんの人がコメントをくれて、いろんな意見が飛び交って、もうひとつひとつに返信していくことが難しくなってきました・・・w
この作品のエンディング予想についての話題がありましたので、それについて自分も少し書いてみます。
ライトノベルのセオリーとしては、ヒロインと結ばれる、ないしはヒロインといい感じになって幸せな未来を予感させる、というエンディングが一般的。
この王道を大きく裏切ることは恐らく無いんじゃないか、というのが自分の予想です。いやまぁ散々予想を裏切る斜め解決を見せているこの作品なので、とんでもない方向に飛んでいっても「あー・・ですよねー」くらいに受け止められそうですが。
個人的には、頑張って好意を伝えてくれる女の子の努力はきちんと報われてほしいですね。
由比ヶ浜が八幡と結ばれるか結ばれないかは・・・最後に選ばれて結ばれる可能性超低いだろと思いますが、しかし恋愛的なモノ以外で彼女が幸せになれそうな未来を見せてほしいです。これはもう祈りのようなものに近く。
物語はだんだんと雪ノ下ルートに向かいつつあると感じます。これから本編で触れられるであろう問題に、雪ノ下の過去、そして過程問題があります。関係を深めるためのイベントの伏線は仕込まれています。
3巻のちょいデレから「お?」となり、個人的には4巻の夜から八幡はフラグたてたなーと感じましたねw
でもこの2人はどこで致命的な破滅を迎えるかもわかりません。7巻末でハイおーしまい、は無いでしょうが、そんな危なっかしい2人を「まちがった青春ラブコメ」として見てみたいなーというのが個人的な希望w
しかし作品のテーマとして、他の作品じゃなかなか許容されない「ぼっち」エンドの可能性もあるのが面白いですね。それもバッドエンドではないぼっちエンドの道が開けているのが凄い。
ただこれを長編小説の結論として持ってくるのはあまりにも挑戦的というか。非常に調理がむずかしいものだと思います。
というわけで、ぼっちエンドは今度出るVitaのゲーム版でぜひ搭載していただきたい。
そして八幡には「孤独を愛する心」を失うことなく、ちゃんと誰かから愛される、八幡もそれに微力ながら応えられる関係を築いてくれーと思います。
どう考えても作中一番の高難易度の難攻不落キャラクターは比企谷八幡ですからね!
さかえと申します。さえさんと紛らわしいですが、長年使ってる名前(♂です)なのでご容赦を。
最近、7巻を読み終えまして、その上で皆さん同様、こちらの考察に感銘を受け書き込みいたしました。
いやあ、腐に堕ちた(あれっ)
私が心に残ったのは、やはりラストの雪乃のセリフ「うまく説明できなくて、もどかしいのだけれど」でした。
雪乃さん、説明できないこと認めちゃったよ!
これまで、言葉のナイフを武器に、論破により歯向かう者をねじ伏せてきた雪乃さんが、理屈で応えることを放棄し、感情で反発した。それもおそらく女子的な感情で。
これまでもそういうことはあったでしょうが、雪乃さんはかたくなにそれを認めなかったのではないでしょうか。うまく説明できなければ、いっそしない。それが雪乃さんぽい。
そんな雪乃さんが、あえて「理屈では無く感情」をアピールしてきた。
なんだったら、「このわたしがこう言うことの意味を、比企谷くんならわかるでしょう?」くらいの毒は盛ってる気がします。
八幡に対しては、出会った時から、傷口にハバネロな悪口雑言を重ねてきた雪乃さんですが、それは八幡以外に対してもそうでした。最近では、八幡に対する言葉攻めは「八幡いじり」であり、むしろコミュニケーションですらあったような。
が、今回は「八幡にしか言わないであろう、八幡にしか効かない毒針を刺した」言い回しを選んだ、というと言い過ぎでしょうか。
すごく丁寧で筋が通っており、押し付けがない考察にはただただ感服するばかりです!
機会があれば、考察のやり取りとかしてみたいですw
ブログ更新応援してます!頑張ってください!
7巻面白すぎる そして波乱を予感させるラスト
私が7巻を読んで真っ先に思い浮かんだのは平塚先生の言葉でした。
「君が傷つくのを見て、痛ましく思う人間もいることにそろそろ気づくべきだ、君は」
まさしくいつかこういうことが起きるのではないかということを平塚先生は心配していたんでしょうねぇ 本当によく見ていらっしゃる
こんな素敵な先生が結婚できないとかやはり世の中は間違ってますよね。
さて7巻を読んで私をモヤモヤさせた物とは何かといいますとそれは八幡の結衣に対する煮え切らない態度でした。八幡は他のラノベの主人公のように鈍感な訳ではありません自分でも言っていたようにむしろ敏感なほうです。結衣の気持ちは判っているはずなのです。
では結衣は八幡にとって(どうでも)いい人でしかないのでしょうか?そんなことはないはずなのですでなければ葉山の気持ちに八幡が共感を覚えることはなかったでしょう。
しかし、では結衣の気持ちを受け入れたからといって今の奉仕部の関係が壊れてしまうのかというとそうも思えない。
八幡にとって雪乃は現状あくまで憧れ、手の届かない存在であって恋愛の対象とは映ってないでしょう。(ソースは私)
おい八幡!なんで結衣の気持ちを受け入れてやらんのじゃコラッ!!なめてんのかぁーーーとけっこうマジでもやもやしていたのであります。
が・・・みなさんの考察を読んで判ってしまいました。
戸部と海老名さんの物語はそのままそっくり八幡と結衣の物語なんですね・・・(性別は逆ですが)
海老名さんが戸部の告白を受け入れないのは嫌いだからではないのですね変わってしまうからでもない。むしろ受け入れれば万事丸く収まるようにさえ見えるなのに受け入れられない・・・それは
「こんな自分がだれかと付き合ってもうまくいくはずがない。」
というなんとも悲しい理由だったんですね。だから告白を止めてくれと依頼したんですね。
八幡も同じことを考えてるのだとすればすべてのつじつまがあってしまう、なんというヘタレ、なんというネガティブ、でもそれが八幡の弱さなんでしょう。そしてあまりにも結衣が不憫すぎる。
おそらく結衣は戸部の行動に自分を重ねて見ていたはずです、もしうまくいったら自分も・・・そんなことを考えていてもおかしくなかったでしょう。それがあんなことになるなんてトラウマになるんじゃなかろうか、私事だったらちょっと耐えられないな。
だからといって皆さんの考察にもありましたが嘘告白で結衣をまたもや意識的に遠ざけようとしたのかと私も考えてみましたがしっくり来ませんでした。八幡は外道のくせに案外やさしいですから自分を慕ってくれる人を意図的に傷つけたいとは思わないでしょう。
しかし結果的には深く傷つけてしまった。しかも
「あなたにまかせる」とまで言ってくれた雪乃にさえ理解してもらえなかった八幡は不憫すぎますね。
そしてラストの「けれど、一番の大嘘つきは俺だった。」という言葉が今回のことでいかに八幡自身が傷ついてしまったかを如実に表していてこの先奉仕部はどうなってしまうのか考えずにはいられません。
今後の展開としてはやっぱりクリスマスネタなのかなあぁとか結衣は報われないんだろうなぁ雪乃はフラグたってたのかなぁなどと想像すると8巻が楽しみすぎますね・・・なんという外道
最後に皆さんがあまり触れてない八幡の立ち居地についてですが
流石に今回のことで葉山のグループからの八幡を見る目は大分変わってくるのではないかと密かに期待しています。葉山達のグループでは今回の事件はかなりの大事件であったはずですから葉山はあまり変わらないにしても三浦、海老名、戸部あたりの八幡に対する考え方は大分変わって来るんではないでしょうかね
管理人さんはどうおもっているんでしょうか?
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熱いコメント寄せていただきありがとうございます。
ガハマさんは不憫で…なんとか幸せが訪れますように…。
葉山グループ→八幡の見方はだいぶ変わると思います。
今回で良くも悪くも葉山グループの人間関係にふかく食い込みすぎてしまった。
八幡をイジって笑いをとっていた戸部も、八幡を恋のライバル視しはじめました。勘違いですが。
というか海老名さんに対する八幡の告白をウソ告白だと戸部は見破っているのかどうか、まだちょっと分からなかったりします。ライバル視をしたということは分かっていなさそうですが。
海老名さんはもとから八幡の素質を見ぬいて(恐らく4巻の合宿編で何かを感じたんでしょう)、8巻以降彼女がまた活躍することはあっても、7巻ほどの内面暴露はないんじゃないかなーと予想してます。
あとは三浦ですね。戸部騒動に対する八幡流のさばきかたをどう評価するか。彼女の希望に沿う結果にはなっただろうし、察しのいい彼女のこと、八幡への評価はやや上向くとおもいます。まぁ積極的に関わってはコないでしょうけれど。
8巻めちゃくちゃ楽しみですけど来月には7.5巻ですね。
賑やかな短篇集とのことで、本編が進むことはないかもしれませんが、現状の人間関係の整理ができるようなこれまでにない一面を見せてくれる内容を期待します。
あと最近本編での小町成分が足らないのでおもっきり摂取したいですねハイ。
返信ありがとうございます
ブルーレイかなんかの特典で6.25巻とか6.50巻とかもあるみたいで是非機会があれば見たいところです。ゲームには新作アニメも付くとか渡航先生仕事しすぎw
やはり今後の変化に期待するなら戸部と三浦なんでしょうね
戸部は嘘告白は感づいているでしょう。感づいた上で今後もライバルネタで八幡になにかと絡んでくるキャラになってくれると個人的にはポイント高いんですけどね「ヒキタニ君には負けられないでしょ、」的な感じで うわぁウザそうw
流石にアレを嘘と見抜けないようなMOBキャラではないと思いたいです。
問題は三浦ですが私は間違いなくなんかやってくれると期待してます葉山には内緒でみたいな感じが希望かな、そろそろ舞台は整いつつありますし女王様のいいとこ見てみたいです。
ネタ解明お願いできませんか
新幹線口到着の時点で、「あんまり人波に流されるものだから~遠くで叱られちゃうのかと思うレベル」
「人波に流されて」はよく見かけますが、やはりこのどころも何かのネタでしょうか。
失礼します。ありがとうございます。
コメント返信
コメントありがとうございます。
7巻102ページの箇所ですね。
これは松任谷由実のヒット曲「卒業写真」のサビのフレーズのパロディです。そちらの歌詞では「人なみ」ではなく「人ごみ」ですけどね。
人ごみに流されて 変わってゆく私を
あなたはときどき 遠くでしかって
あなたは私の 青春そのもの
という歌詞です。卒業シーズンに有名な曲です。
8巻のレビュー楽しみです。
アニメ俺ガイル·続 1&2話で七巻圧縮
たった二週60分で第七巻を一気見。
コミック妄言録第六巻でもその鬱展開は描写されていたが、
やはり彼ら彼女らが動き、喋ると、その「間違い」ぶりは受け手に容赦なく突き刺さる。
惜しむらくは、嵐山、竹林道での八幡の自爆。
原作のぽんかん(8)氏の描いた雪乃の「刃の如き冷たい眼」が見られなかった事か。
人生を変えられた作品
自分はアニメ二期からハマった大馬鹿者です。
それまでなんとなくアニメを見て楽しんでいた人間でした。
なので、この作品もなんとなく見始めたのですが、一話と二話で完全に心惹かれました。
今まで見てきたアニメにはなかったどこにでも存在しそうな人間関係のすれ違い、実は多くの人が経験してきたことのあるような物語の作品。
そんな内容にちょっと癖のある比企谷八幡という人間が立ち向かって行く。
とても強いカルチャーショックのようなモノを受けました。
30分と限られた時間のアニメですら強い衝撃を受ける俺ガイル。
当然、アニメだから芯に強く感じられるモノ、声の温度やちょっとしたトーンの違いもあります。
だからこそ原作の小説で読む楽しさ、字で読む楽しさはどんなものか。
そして、一巻から読み始め、感想はやはりおもしろかった!
アニメでは描かれなかった細かい場面や設定が読めて、とても興味深く楽しかった。
そして七巻。僕が一番好きな京都編。ずっと読みたくて、うずうずしてた巻。
七巻の魅力はブログ主さんがほぼ全て語ってくれてるので割愛。
前置きがかなり長くなってしまいましたが本題はなぜこのブログ記事に辿り着いたか。
アニメにも原作にもあった、最後の八幡の思い。
「一番の大噓つきは俺だった。」
この言葉の意味をもやもやとしか理解できていませんでした。
なので、その答えを求めて辿り着きました。
その答えが分かり、さらにこの作品が好きになりました。
やはりこの苦く甘い感じたまりません…。
この作品に出会えて、感動してる今。もしかしたらこれが自分の青春なのかもしれません。(なんて言ってみたりして…苦笑)
なんか勝手な自分語り&長文コメントになってしまいお恥ずかしいばかりです。
ともかく、これからも「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」を楽しみたいと思います!
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