[漫画]静寂可憐な新連載「ちろり」が面白い!・・・他『ゲッサン』7月号
ゲッサン 2011年 07月号 [雑誌] (2011/06/10) 不明 商品詳細を見る |
一時期やってたのにめっきりやらなくなってしまった雑誌感想記事ですが・・・まぁたまにはやっていこうかなと。ゲッサン今月号から気になる新連載も入りましたし、読み切りも2作、新展開や佳境を迎えた作品も多数あり結構盛り上がってきていると思うのですよ。
創刊号から追っている雑誌なのですが、少し前から明らかに勢いがついてきたなと感じます。
久しぶりにゲッサンを取り上げるので、できるだけたくさんの作品に触れようかなと。
※わりと内容に関して触れてるので、ネタバレには注意です。
巻頭カラー。すっかりゲッサンの主力作品になってきたなと思います。・ハレルヤオーバードライブ!
今回のカラーもこれまた可愛らしく美しい。季節感もあり、見てて楽しくなりますね。
ハレルヤは結構な数のカラーがこれまで掲載されてきましたが、1度も「これ前に見たぞ」って感じのものが無いののも凄いと思います。構図や色使いなど、アイデアが豊富だなと。
さて本編の話。ティアドライブ本格始動・・・のために、バンドに4人目をいれてみては、という話になったのですが、さて一体誰に頼んだものか。と悩んでいたらさくっと候補登場。
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担当はキーボード。ティアドライブにキーボード…想像してみると楽しそうですね!
しかし気になるのはこの人物の正体(?)。中性的なルックスもそうですが、しぐさ等からも単純なキャラクターではなさそうだなと予想。ちょっと裏がありそうですし、もしかしたら女の子?
ともあれ4人目も決定か・・・と思ったところに再び来訪者!
サンデー本誌出張読みきり(単行本4巻末)で登場した愛葉の妹・若葉ちゃん!
不安げに部室にやってきた彼女ですが・・・・・・いやはや、今月号も熱い展開でした!
というか姉として、部活メンバーとして様々なサポートと気遣いをし続けている愛葉さんの器量に惚れますねぇ。今の髪型すごい可愛らしいです。愛葉さんの魅力がもりもり上昇中。
ハレルヤオーバードライブ! 4 (ゲッサン少年サンデーコミックス) (2011/04/12) 高田 康太郎 商品詳細を見る |
今大きく盛り上がってきている作品の1つだと思います。というか4巻熱過ぎた!
小山愛子先生の新作。読み切りを経ての連載昇格。・ちろり
しかし読んでみて読み切り時と雰囲気の違いのビックリ。
第1話目にしてほとんどサイレント。主人公の少女の生活の様子を淡々と描いています。
少女らしく人前で照れたりする様子もかわいいのですが、本当に魅力的だったのが、彼女が1人でしずかに身だしなみを整えている姿。見えそうで見えない胸元にもドキドキさせられるんですが、無防備な彼女をこっそり覗きみているかのような感覚。
でもそれはエロいとかそういう感覚では無く、もっと純粋な緊張感というか、ときめきというか。
届けられる爽やかな色気に一目惚れ。
着物を着る姿をゆっくり丁寧に描いてるのも好き。彼女にとっては日常的なのであろうその動作はとても慣れた風で無駄がなく、とても美しいのです。惚れ惚れしてしまうほど。
これは楽しみな作品が始まりましたよ!
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サイレントって読んでいて心に残るインパクトのある演出だと思うのですが、少年漫画の1話目にそれを導入するというのにも驚き。説明を詰め込むより、まず作品らしさの提示。ささやかに始まりをイメージさせられる描写(着付けのシーンとか特に)をじっくりを見せつつ、主要人物から時代背景、舞台など作品を把握するに必要な情報もしっかり載せられています。
以前に読み切りを掲載したからこそ、こんな冒険した1話目ができたのかなと思いますが
それにしても、ここまで見せるもの・魅せるべきものをズバッと見せ付けてきたのにはニヤリとせざるを得ません。いやー素敵。拍手。購入してから何度も読み返しています。
発売前にTwitter上で色んな作家さんが絶賛していましたが、なるほどなと納得!
読みやすいのですが、時間をかけて読み込み、動作の美しさや作品の空気を堪能する楽しみがある作品だと思います。
個人的に少年漫画サイズより大きめなサイズで単行本化してほしい作品。
毎話このような風になるとは思えませんが、それでもかなり期待できそうな1話目でした!
この雰囲気、いいなぁ。
「とある飛空士への追憶」のコミカライズを完結させた小川先生の復帰読み切り。・八月の面影
話の本筋は、小川先生もゲッサンHPで書いていましたが、結構前に発表された読み切り作品『車輪の緑は夕暮れの青』を再構築したような感じ。
もちろん全部が全部同じではありませんが、確かに似た雰囲気を感じます。
昔好きだったいとこのお姉さん・・・その結婚式に出席するため地元に帰ってきた主人公。
失恋をするために帰郷・・・・・・と、切なさが染みる設定で、過去を思い出しながらの進行にはノスタルジックな気持ちにさせられます。
恋したお姉さんの現在の顔が最後まで見えないままだったのは、作品において彼女はあくまでも過去の恋の象徴だからなのかな、とか良く知りもせず演出について考えてみたり。
そして1つの区切りを自ら付けた後には、意外な方向から新しい「始まりの合図」が。
「あなたが初恋です。」
しっとり染み渡る切なさと興奮に、思わずガッツポーズ・・・!
彼女の心情はかなり複雑だと思いますが、だからこそこの行動にはニヤニヤしてしまうw
今回も切なく心地良い、素敵な短編作品でした。夏の風景も美しい。
小川先生は「インタールード」という自分が今でも最高に好きな読み切り作品を描いてくれてもいて、オリジナル作品もなかなかに素晴らしいのです。短編集とかいつか出てくれるかな。
とある飛空士への追憶 3 (ゲッサン少年サンデーコミックス) (2010/12/10) 犬村 小六、小川 麻衣子 他 商品詳細を見る |
飛空士コミカライズもいい感じです。最終第4巻の発売はもう少し先なようですが。4巻の『あのシーン』のカラーは単行本でもそのまま収録されてることを願います・・・!
伊坂幸太郎×大須賀めぐみコンビでおくるバイオレンスアクション。・Waltz
予想できない大胆かつハイスピードな展開に毎回驚かされますが、いよいよこのシリーズも佳境に差し掛かってきているのか、盛り上がりがハンパじゃありません。
それぞれの思惑が絡み合う三つ巴の抗争勢力図がくっきり見えてきました。
そして今月号はこの展開を待っていたと言いたくなる熱い展開・・・!チクタクにしても帽子卿(狂)にしても手ごわくてヒヤヒヤさせられっぱなしだったのですが・・・その分気持ち良いー!
そしてロリなスズメバチちゃんまさかの登場!おいおいおいおいおいー!
つきあがるテンションがとどまることを知らない!殺し屋たちはワルツを踊れ!
モリタイシ先生の招き猫ラブコメディー「まねこい」。・まねこい
正直言うと序盤は微妙かなと思っていたんですが、どんどん面白くなってきたなと思います。
で、今回話題にしたいのは間違いなく小波ちゃんの変貌っぷりですよ!
や・・・痩せたー!!
先月号のラストでも衝撃を受けて夢かと思ってしまいましたが、どうやら現実だったようで。小波ちゃんといえばまねこい屈指のぽっちゃり美少女だったんですが・・・まさかの・見事なスリム化に成功・・・!
いや、痩せた今も凄い可愛らしくてたまりませんが、彼女は1つ大きなアイデンティティを失ってしまったのではないか、という本人が聞いたら泣いてしまいそうな酷いことを思ってしまうw
思えば前号掲載の第50話の扉絵は、いくらなんでも肉付き良すぎるぞと思わず笑ってしまい、モリタイシ先生のぽっちゃり趣味は加速しすぎやでーとか言ってたんですが、なるほど、あれは小波ちゃんスリム化を目前にしたモリタイシ先生の、愛を込めた魂の名残尻だったんでしょうか。そう思うと、更にいとしく思えてきますね・・・。
まぁこの作品はぽっちゃり女性がやたら目立っていたので、小波ちゃんの変化でもろもろバランスは良くなったのかも知れません。もちろんこの彼女の内面的な変化も見逃せず、ラブコメ漫画として一層の盛り上がりが期待できそうです。
特に大きく取り上げたい作品は語りましたので、どうせならと他掲載漫画全部・・・は難しいですが、ほとんど行こうと思います。
・FULL SWING
第14話にしてこれまでとは方向性が大きく違ったエピソード、思わず興奮してしまいました。
ここまでで少しずつ連鎖し続いてきたオムニバス形式の作品ですが、今回はこれまで登場してきたキャラクターを再登場させつつ、1つの『輪』を形成させてきました。
これで1つ綺麗にまとまってくれましたので、第一部完、といった感じですね。
単行本3巻は来月12日発売。詳しくはやるであろう単行本感想で語れればいいですねー。
・QあんどA
メタ的描写が多すぎてそこはどうだろうかと思うこの作品ですが、作品そのものはかなり好き。
今月はこれと言ったイベントはありませんでしたが、雰囲気の良さは流石。ちなみに忍派です。今のところですけどね。
・ぼくらのカプトン
毎号どうでもいいようなネタをやってる作品ですが、雑誌で読んでると安心感ありますねぇw
スポーツ漫画というより、日常部活漫画。ゆるーく楽しめるのが好きです。
しかし今回はかなりスポーツ漫画っぽさがあったかも。そういえば3年組は最後の大会になってしまうんですか・・・さびしいですね。しかしあっさりと全国大会に駒を進めてしまったw
ぼくらのカプトン 1 (ゲッサン少年サンデーコミックススペシャル) (2010/09/10) あずま よしお 商品詳細を見る |
素朴な雰囲気が個人的にもかなり好きな作品。単行本もオススメです。
・よしとおさま!
最近ややシリアスなバトル展開?に入ってた本作ですが、今回はさくっとコメディ。
綿貫くんはとてもかわいいけど、色々板ばさみになって悶えてるところをもっと見てみたいというかいじめたい感じなのでもっと悩ましいシチュに突き進んでほしいかなと。
・アオイホノオ
ついにガイナックスチームが集まりました。そして今月も原秀則先生いじり。「あだち充がかわいそうだ!!全部原秀則に持っていかれてしまう・・・!!」とか言ってる場合かよホノオw
・リンドバーグ
覚醒シーンの迫力凄い・・・!骨太なタッチがとても魅力的です。ニットの父親の現在により不信感を持ってしましまう展開で、やってることとか気分良くないですが、ニット&プラモのに期待。
・神さまと。
「忍びの国」コミカライズを担当した坂ノ先生のオリジナル読み切り。
現在が舞台で面白かったのですが、改めて「忍びの国」の世界観とこの作画タッチのマッチングは素晴らしかったなとも思いました。新連載準備中とのことで楽しみ。それと、オチがとてもかわいかったw
・ここが噂のエル・パラシオ
桜花の戸惑いとか変化にニヤニヤしっぱなし。過去回想が印象的でした。
・BULLET ARMORS
森茶先生は人物絵はともかく、ハッタリの演出や魅せる絵を次々生み出してくるあたり、新人ながらバトル漫画がかなり上手いと思います。作品の描くになるメカの書き込みも十分。
今回はラストで衝撃の事実が明かされるなど、益々楽しみが大きくなっていっている作品です。セレナちゃんもどんどん可愛くなってきてるし!次の3巻に収録される話数の熱量は結構なもので、単行本で一気に読んだら絶対面白いだろうなあと思わせられます。
・月の蛇 ~水滸伝異聞~
おー来ました来ました林冲VS飛虎!まとめにかかってる感ありますが、楽しみ。
・アサギロ
近藤さんのごまかしがヘタすぎるwwでも奥さんも、厳しいけど愛が深いが故?
・マコトの王者
マコトとマコト、再び同じリングの上に立つ・・・!!
赤・青と分かれて両立連載をしていましたが、今月から1本にまとまりました。
それは2人の物語がついに1つに集結しつつあることの表れなのでしょう。いよいよラストスパートと言った感じで無茶苦茶熱いです。今月の扉絵なんかページ開けて軽く鳥肌が立ったもの!
しかし試合経過は・・・・・・まぁ、そりゃそうだよと。
けれどこれで終わる男なハズが無い。来月が楽しみすぎる・・・!
・信長協奏曲
なかなかのピンチなのに自分のペースを崩さない信長。
秀吉が裏切れない状況を作り出すため、自ら危険な殿を買って出る明智△。
「信長協奏曲」はゲッサンとしても推している作品らしく、実際とても面白いと思います。
一見史実どおりに進んでいるように見えて、想像をすり抜けていくような展開が面白い本作。
というかむしろいろいろ破天荒に進んでいるのに、結末だけ見れば基本史実どおり、というのが面白いんですね。いつどうズレてもおかしくないようで、でも不思議と安心感があるストーリー。まぁ安心感があるのは信長というキャラクターのおかげでもあると思いますが。
なんか長くなりましたね・・・・・・雑誌感想とかはこうなりがち。
でまとめなんですけど、ゲッサン面白いですよ!
というか、面白くなってきた来ました、間違いなく。今月号は休みでしたが最近始まった佐原ミズ先生の「鉄楽レトラ」も素晴らしいですし、雑誌全体のテンションが上がってきているなと。
今月からの「ちろり」は上でも書いたようにジャストミートでしたし、ハレルヤなんかもかなり盛り上がってきて毎月楽しみで仕方ないです。
田中ほさな先生の新連載は少々延期になってしまったようですが、これも楽しみですねぇ。
久しぶりに好きな雑誌についてたくさん書けてよかったです。次もやるかは未定。
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三人の連携は見事がったの 左の人強いすぎだよ
エイブロックのパーストの大技も無駄撃ち
やっぱりバレットの第二形態かそれともレッズ再登場か
>今回はラストで衝撃の事実
足、早い分けだよ。しかし普通にご飯食べてたような。