[本]最終決戦!2人手をつなげる未来へ! 『タッコク!!!』6巻
タッコク!!! 6巻
見せてあげるよ!愛の力を!!
サンデー超で連載されていた福地翼先生の「タッコク!!!」もこれにて完結!
トンデモな法律「卓球告白法」が成立した日本を舞台にしたハイテンションなラブコメでした。
卓球告白法とは、告白とともに卓球の試合を申し込み、それに勝利すれば相手に強制的に告白を受け入れさせることができる、つまり卓球が強けりゃどんな人も相手を選び放題!という凄まじいもの。愛をかけて卓球に燃える少年少女を描く作品です。
設定からしてムチャクチャですが、これがまたコメディとしても大変テンポよく、またラブコメとしても非常に楽しめる作品となっていました
というわけでそんな「タッコク!!!」の最終第6巻の感想を。
今作のメインヒロインであるカコちゃんは、全国卓球ランキング一位の女の子。
ガクとカコはお互いにベタ惚れ状態なのですが、「卓球告白法」のせいで恋人同士にはなれていないという2人。なんだかんだと紆余曲折あり、世界各国から卓球の強い少年たちを集める「AAA計画」に巻き込まれ、結果を残したガク。
上位6名と卓球ランキング1位のカコを迎え集結した最強の7人。
そしてこの巻の冒頭で、AAA計画の全貌がようやく明かされることとなります。
なんと宇宙人と戦うためだそうです。ってえー!!
と驚きましたがまぁそれでこそこの作品というもの。いいんですよこれで!熱ければ!
しかしコメディチックにノリで押し切っていくかと思いきや、これまで微妙に散らばっていた謎や伏線が「宇宙人」というワードで綺麗に結びついてしまいました。
最初から「宇宙人」で計算して作品描いていたのかと・・・!これは凄い。凄いというか、いやまぁコメディだからの力技なんですけど、この真相をわざわざ意味深に最終巻まで引っ張ってきたのかと思うと、やはり面白いwこういうところも好きですねぇ。
しかしいざ宇宙人との対戦の日となると、ここに来てさらに驚きの真相が。
宇宙人VS地球人の戦い。そのはずなのに、ガクの目の前に立つのは、愛するカコちゃん。
対戦相手は彼女だったのです。カコちゃんは宇宙人だったんですよ!
これには冗談抜きで衝撃を受けたのですが、なるほどこれもきちんと前々から仕込まれていたことだったのですね。あまりにも世間知らずだった幼いころのカコは、地球の知識が無かったが故。無茶苦茶な展開なようでいて、この"無茶苦茶"は初期からずっと計画されていたと。
コメディだからしなーと流してた部分にきちんと大切な情報が潜んでいたことに気づかされ、一杯食わされたなとニヤリ。しかしそうして出来上がったこの最終決戦の構図は、なんとも熱いものじゃないですか。地球最強の少女が、最強の敵として立ちはだかる・・・!
そうして始まった地球の明暗を分ける決戦も、この作品らしさにあふれたものでした。
変に理屈っぽくなりすぎず、スポーツの娯楽性だけを抽出したような。
戦略性とか知ったこっちゃねーぜと技の打ち合いになったり、またマッチポイントからの大逆転というパターンが多い作品だったので、スポーツ漫画としての深い楽しみはそれほど無い・・・というとアレかもしれませんが、そういう個人的な意見です。でも楽しければOKなのです。
この漫画はスポーツ漫画ではなく、あくまで卓球を織り交ぜたラブコメ作品ですから。
この巻ではカコちゃんの打球が卓球台をブチ抜きます。
物語終盤のシリアスな空気の中では「やばすぎるなカコちゃん・・・」と震えたものですが、冷静に考えてみればなんぞこれですねw漫画的ギミックは無茶があるほど面白いもので、しっかりそれをやり抜いて終わっていったことはこの作品のすばらしい所だったと思います。
そしてこれまでややコメディ面に偏りすぎてた感もあった『ラブ』の要素ですが、そちらの盛り上がりも抜群の最終巻だったと思います。地球の命運を握った戦いから、「タッコク」を申し込み単純かつ熾烈な愛のバトルに昇華されていく展開には胸を熱くさせられましたね・・・!
1巻からずっとずっとブレなかった2人の想い。意外なカタチで相対することになったガクとカコちゃんですが、大きく見渡せば全てが彼らのために出来上がった最高のステージ。全人類が見つめる中で、まっすぐに、力強く、「好き」と伝えるのだ。
超スケール・超ハイテンションのラブ卓球バトル。ラストを飾るに相応しい一戦でした!
決戦前の堂々とした告白と、それを受けたあとの伏し目がちなカコちゃんの表情にやられてしまった自分ですが、最後のカコちゃんの満面の笑みはまさに至高。念願叶った結末に、ほろり涙も浮かべてしまうというものです。
最高の笑顔。最高の涙。最高の結末。
そうだ、カコちゃんはその笑顔が一番かわいいのだ。
ではまとめ。
「うえきの法則」を完結させた福地先生の、作品としては2つ目の連載作品。
恋愛、コメディ、スポーツを織り交ぜた、元気のいい少年漫画に仕上がっていたと思います。だいぶサンデーらしい作品だなぁとも思っていたり。
中盤少しだけ心配になってしまいましたが、見事な結末を迎えてくれました。
この作品の魅力は、なんといってもキャラクター。
ガクとカコちゃんの間の抜けた、それでいて愛に満ちたやりとりには何度もニマニマさせてもらいました。もっちり幼児体系なカコちゃんはそちらの方面(どちらだ)としても辛抱たまらないキャラクターとなっていました。彼女のほかにも、出番は少ないものの個性を強く発揮したキュラクターは大勢います。わいわいがやがや、トンデモな卓球に勤しみながらラブでコメったりなんなりする、その雰囲気がこの漫画の最大の魅力でした。
それでいてストレス無く読める勢いの良さ!コメディとして非常に楽しめる作品でしたし、ラストまできちんと計算された物語となっており、締りのいい終わり方でしたね。完結に向け少々急ぎ足になってしまっているような感じはしましたが、それでも評価は揺るぎません。しっかりとした未来をつかみつつ、まだまだ喧騒は収まらない。この作品の世界を愛する読者にとっては、ある意味理想の終え方を迎えたのではw
気持ちのいい作品をありがとうございました。「タッコク!!!」、面白かったです。
『タッコク!!!』6巻 ・・・・・・・・・★★★☆
最終決戦もこの作品らしいノリを貫いて、見事なエンディングへ。全6巻と集めやすく、オススメしたい作品の1つ。少年漫画らしい少年漫画したね。カコちゃんかわいいなぁー。
見せてあげるよ!愛の力を!!
サンデー超で連載されていた福地翼先生の「タッコク!!!」もこれにて完結!
トンデモな法律「卓球告白法」が成立した日本を舞台にしたハイテンションなラブコメでした。
卓球告白法とは、告白とともに卓球の試合を申し込み、それに勝利すれば相手に強制的に告白を受け入れさせることができる、つまり卓球が強けりゃどんな人も相手を選び放題!という凄まじいもの。愛をかけて卓球に燃える少年少女を描く作品です。
設定からしてムチャクチャですが、これがまたコメディとしても大変テンポよく、またラブコメとしても非常に楽しめる作品となっていました
というわけでそんな「タッコク!!!」の最終第6巻の感想を。
今作のメインヒロインであるカコちゃんは、全国卓球ランキング一位の女の子。
ガクとカコはお互いにベタ惚れ状態なのですが、「卓球告白法」のせいで恋人同士にはなれていないという2人。なんだかんだと紆余曲折あり、世界各国から卓球の強い少年たちを集める「AAA計画」に巻き込まれ、結果を残したガク。
上位6名と卓球ランキング1位のカコを迎え集結した最強の7人。
そしてこの巻の冒頭で、AAA計画の全貌がようやく明かされることとなります。
なんと宇宙人と戦うためだそうです。ってえー!!
と驚きましたがまぁそれでこそこの作品というもの。いいんですよこれで!熱ければ!
しかしコメディチックにノリで押し切っていくかと思いきや、これまで微妙に散らばっていた謎や伏線が「宇宙人」というワードで綺麗に結びついてしまいました。
最初から「宇宙人」で計算して作品描いていたのかと・・・!これは凄い。凄いというか、いやまぁコメディだからの力技なんですけど、この真相をわざわざ意味深に最終巻まで引っ張ってきたのかと思うと、やはり面白いwこういうところも好きですねぇ。
しかしいざ宇宙人との対戦の日となると、ここに来てさらに驚きの真相が。
宇宙人VS地球人の戦い。そのはずなのに、ガクの目の前に立つのは、愛するカコちゃん。
対戦相手は彼女だったのです。カコちゃんは宇宙人だったんですよ!
これには冗談抜きで衝撃を受けたのですが、なるほどこれもきちんと前々から仕込まれていたことだったのですね。あまりにも世間知らずだった幼いころのカコは、地球の知識が無かったが故。無茶苦茶な展開なようでいて、この"無茶苦茶"は初期からずっと計画されていたと。
コメディだからしなーと流してた部分にきちんと大切な情報が潜んでいたことに気づかされ、一杯食わされたなとニヤリ。しかしそうして出来上がったこの最終決戦の構図は、なんとも熱いものじゃないですか。地球最強の少女が、最強の敵として立ちはだかる・・・!
そうして始まった地球の明暗を分ける決戦も、この作品らしさにあふれたものでした。
変に理屈っぽくなりすぎず、スポーツの娯楽性だけを抽出したような。
戦略性とか知ったこっちゃねーぜと技の打ち合いになったり、またマッチポイントからの大逆転というパターンが多い作品だったので、スポーツ漫画としての深い楽しみはそれほど無い・・・というとアレかもしれませんが、そういう個人的な意見です。でも楽しければOKなのです。
この漫画はスポーツ漫画ではなく、あくまで卓球を織り交ぜたラブコメ作品ですから。
この巻ではカコちゃんの打球が卓球台をブチ抜きます。
物語終盤のシリアスな空気の中では「やばすぎるなカコちゃん・・・」と震えたものですが、冷静に考えてみればなんぞこれですねw漫画的ギミックは無茶があるほど面白いもので、しっかりそれをやり抜いて終わっていったことはこの作品のすばらしい所だったと思います。
そしてこれまでややコメディ面に偏りすぎてた感もあった『ラブ』の要素ですが、そちらの盛り上がりも抜群の最終巻だったと思います。地球の命運を握った戦いから、「タッコク」を申し込み単純かつ熾烈な愛のバトルに昇華されていく展開には胸を熱くさせられましたね・・・!
1巻からずっとずっとブレなかった2人の想い。意外なカタチで相対することになったガクとカコちゃんですが、大きく見渡せば全てが彼らのために出来上がった最高のステージ。全人類が見つめる中で、まっすぐに、力強く、「好き」と伝えるのだ。
超スケール・超ハイテンションのラブ卓球バトル。ラストを飾るに相応しい一戦でした!
決戦前の堂々とした告白と、それを受けたあとの伏し目がちなカコちゃんの表情にやられてしまった自分ですが、最後のカコちゃんの満面の笑みはまさに至高。念願叶った結末に、ほろり涙も浮かべてしまうというものです。
最高の笑顔。最高の涙。最高の結末。
そうだ、カコちゃんはその笑顔が一番かわいいのだ。
ではまとめ。
「うえきの法則」を完結させた福地先生の、作品としては2つ目の連載作品。
恋愛、コメディ、スポーツを織り交ぜた、元気のいい少年漫画に仕上がっていたと思います。だいぶサンデーらしい作品だなぁとも思っていたり。
中盤少しだけ心配になってしまいましたが、見事な結末を迎えてくれました。
この作品の魅力は、なんといってもキャラクター。
ガクとカコちゃんの間の抜けた、それでいて愛に満ちたやりとりには何度もニマニマさせてもらいました。もっちり幼児体系なカコちゃんはそちらの方面(どちらだ)としても辛抱たまらないキャラクターとなっていました。彼女のほかにも、出番は少ないものの個性を強く発揮したキュラクターは大勢います。わいわいがやがや、トンデモな卓球に勤しみながらラブでコメったりなんなりする、その雰囲気がこの漫画の最大の魅力でした。
それでいてストレス無く読める勢いの良さ!コメディとして非常に楽しめる作品でしたし、ラストまできちんと計算された物語となっており、締りのいい終わり方でしたね。完結に向け少々急ぎ足になってしまっているような感じはしましたが、それでも評価は揺るぎません。しっかりとした未来をつかみつつ、まだまだ喧騒は収まらない。この作品の世界を愛する読者にとっては、ある意味理想の終え方を迎えたのではw
気持ちのいい作品をありがとうございました。「タッコク!!!」、面白かったです。
『タッコク!!!』6巻 ・・・・・・・・・★★★☆
最終決戦もこの作品らしいノリを貫いて、見事なエンディングへ。全6巻と集めやすく、オススメしたい作品の1つ。少年漫画らしい少年漫画したね。カコちゃんかわいいなぁー。
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