[本]僕を護るのは、無表情で黒髪ロングな魔法使いでクラスメイト。 『ウィッチクラフトワークス』1巻
ウィッチクラフトワークス(1) (アフタヌーンKC) (2010/11/05) 水薙 竜 商品詳細を見る |
多華宮君は私のお姫様だから
発売されたのは去年の11月なので結構前になってしまいますが
今日は水薙竜先生の作品「ウィッチクラフトワークス」1巻で更新。
アフタヌーンの増刊雑誌「good!アフタヌーン」で連載している作品で、単行本売上も人気の方も好調らしくvol.14では表紙を獲得しています。
学園ファンタジーというある意味王道なジャンルなのですが、その中で捻りの加えられた設定が面白い、遊び心がある作品に仕上がっているかなと。
ごく普通に学校生活を送っていた主人公・多華宮仄。平凡な一学生である彼ですが、学園のアイドル火々里綾火と縁があるようで、学校バスの便もクラスの席も彼女とはいつも近く。
そのせいで親衛隊の皆さまから目を付けられ、ときたま面倒事に巻き込まれてしまう・・・
できれば平穏に生きていくたい彼でしたが、ある日突然校舎が崩れ落ちてきました。そんな謎の緊急事態から仄を救ったのが、魔女の恰好をした火々里さん。
これまで一度も話したことのない学校のアイドルが、魔女の恰好して、空を箒で飛んで、自分を抱きかかえて助けてくれたのです。
襲いかかる謎の人形軍団を魔法で次々蹴散らす火々里さんに混乱を隠せない主人公。
一段落して彼女は仄に言うのでした。「私が多華宮君を護るから」
(クリック拡大)
「多華宮くんは私のお姫様だから」
そんなわけで「お姫様」として護られることになった男子高校・多華宮仄。しかも襲い来る塔の魔女たちは、彼の身体の中「白いアレ」を狙っているようで・・・?
不思議な争いにいきなり巻き込まれて始る、爆炎舞う学園ファンタジー。
いやぁいいですね!黒髪ロングな魔女っ娘ですよ!
おっぱいが大きいのも良いですが、高身長というのも見逃せないポイント!
主人公と並んで歩くカットを見ると、頭一個分違うんですよね。かなりな身長差。
そして揺るがぬ無表情と、凛々しい釣り目。
目を細めて怒りを露わにすることはあっても笑顔を見せてくれることはありませんし、アクシデントがあっても慌てるそぶりを見せません。言葉数も少なく、かなり強い印象与えるツリ目のおかげでちょっと冷たい感じのする女の子ではあります。
けれどそんな女の子が主人公に対してだけはやさしいという、このギャップがですね!最高に良いんですよ!仄を護るためなら自己犠牲もいとわない強い意志を持っています。
敵に対してはかなり容赦無しで、ボウボウ魔法使って燃やしていく火々里さん。
某ペーパーで水薙先生も「ヒロインは無敵なので安心してごらんください」と書いてましたが、本当にその通り。ちょっと危ない感じになってもあっさり逆転。圧倒的。安心感ハンパないですw
しかしそんな完璧な彼女に対し、あっさり的の罠にはまってつかまる主人公のふがいないことと言ったら・・・!火々里さんがピンチ(?)になるのも、全部主人公のせいだったり。
けれどそんな手のかかる主人公に対し文句の一つも言わないのです。
怒りを押し殺しているそぶりもない。彼女にとっては主人公の無事が最優先なのですから。
本当に主人公を大切に想っているんだなぁと・・・。
それは任務であるからなのか、それとも・・・というところも気になるところですね。
結論。鬼強くてカッコよくて主人公第一な黒髪長身魔法使い火々里さんかわゆい!
願わくわ彼女の無表情が解かれ心乱されるような恥ずかしイベントをー!
・・・かなり難しいでしょうが。
自分が彼女にとってオンリーワンな存在であるという実感は、やっぱり嬉しいことのはず。
けれど主人公は「面倒なことになった」という態度!おいなんだよコイツ!
とすこーしイラッ☆(古い)としましたが、彼なりの考えはあるようで。
自分を守ってくれた代わりに髪を少々焦がした火々里さんに感謝の言葉を述べるかと思いきや、なぜか怒りだす仄!
それは恋愛感情ではなく、単純で純粋な憧れ。
強くてカッコよくて魔法まで使える・何でもできる女の子。
それがありふれていて貧弱で何にもできない自分を、身を呈して護ってくれる。
そして、かすかであろうとも、自分のせいで傷を追ってしまう。彼女が穢れてしまう。
納得がいかない。そんなことをしてもらう筋合いも、してもらう資格も自分には無い。
上の叫びは自分自身の無力さを嘆いたものであり、八つ当たりなんですね。
熱いじゃないですか、男の子らしくて好きですよこういうの!
いや、彼が凄く黒髪ロングが好きなだけなのかもしれませんが!きっとそうですね。
男の子として女の子にもらってもらうという立場には若干のとまどいや不満、違和感は感じざるを得ない・・・しかしただの男子高校生が魔法使い同士の戦いに首を突っ込めるわけもなし。
けれどなんとかしなければならない。黙って彼女が傷つくのを見てるだけなんて嫌だ。
そこで彼はある提案をします。ここからがこの作品の本章かな。盛り上がりそうです!
ではまとめ。
なんと言ってもメインである2人の関係性が微笑ましく、そして面白い。
隔月雑誌での連載ということで描き込み量はなかなかなモノ。絵も丁寧ですし、バトルの迫力も十分。衣装や小道具までしっかりと描かれ、絵を見る楽しみもあります。
しかしまだ世界観の説明も十分でなく、若干の置いてけぼり感はありました。
2巻以降からは謎を明かされ、物語もより動いていくでしょう。続きが楽しみです。
敵キャラ「塔の魔女」たちは特徴ある外見で目を引きますが、本格的な活躍はまだしてないので今後に期待。長く物語が続いていろんなキャラをじっくり見たいですね。キャラは多数。
ド派手に戦っているのにどこかほのぼのした雰囲気もたのしいです。
2巻がでるのはもうちょっと先のことになりそうですが、期待して待ちたいところ。
火々里さんの笑顔が見たい!
『ウィッチクラフトワークス』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
魔法使いはクラスメイトでスタイルがよくて超カッコいい女の子。そんなお話。
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