[本]Danza 感想
バレンタインなので、女っけのない作品を。
お前ごときに理解なんてされたくないんだ
今回はいつもとはちと毛色の違う作品。オノ・ナツメさんの「Danza」で。
この作者の作品は他に「Not Simple」しか読んだことはありませんが
個人的にはこちらに強く心惹かれました。(Not Simpleも相当良い作品ですが)
短編集ということで、個別にちまちまと感想でも。
・長靴
自分の息子と素直に向き直れない父親。
ずっと共にワインをつくってきた友人に先立たれた、寂しい背中が切ない・・・。
でもワインを持ってきたときにあの複雑そうな表情にこっちもニヤリ。
なんてことのないシーンを淡々と描いているだけなのに
この20数Pを読むだけで、「ああ、こういう世界なんだ」と分かる導入作品。
家族間の絆をおだやかに再確認できる、良い短編です。
・湖の記憶
とここで意外にもSF作品。
タイムトラベラーが自分の父親の幼少時代に行くお話し。
この短編集の中で唯一、そしてサクッと死を織り交ぜてくる短編。
かなりビターな終わり方をしましたが、その余韻は暖かなものでした。
得られたのは「新しい結末」ではなく、「父親との思い出」。
それは夢なんかじゃなかったのだと思い出す、死の間際のワンシーン。
うわ~切ない!でもいいなぁこういうの。
・箱庭
娘の結婚相手はなんと外国人。
婿さんとうまく付き合いができない頑固親父が主人公です。
この作者の絵柄ではすし屋の店内とか、ちょっと合わないかなと思う箇所もあります。
でもやっぱりこの作品も、根底にあるのは「人との絆」だと思う。
最後のオヤジさん、いい顔してます。
・ジュラテリーアとカラビニエーリ
実はこれが一番好きだったりするw
たった12P。余分なものを全てとっぱらって、素直に「ああ、なるほどな」となるストーリーを紡いでくる。シンプル・イズ・ベスト。難しいことなんて何もない、ストレートにニヤリとできる作品。
この作品もナイス親父w
こんな短いページなのにノスタルジックな空気も含んでいて、それが気に入ってます。
・煙
ここでクールな作品。
仮面で「自分」を隠し続ける兄、ピエートロ。
それはきっと、自分の弱さを知っているから。
どう思われようとかまわない。ただ分かったようなクチで俺に近づくな。
『お前ごときに理解なんてされたくないんだ』
全てがこの一言にあるように思います。
事が終わった後、弟に見えた兄の燻り。
衝突という形であれ、あの瞬間こそが、兄に最も近づいた瞬間だったのでしょう。
・パートナー
王道的に「絆」を描き出した作品。
起承転結が非常にはっきりした、この短編集の中では一番ベタな作り方がされている短編だと思います。キャラ立ちもよし。
個人的にこの本の中でのベストキャラはキースのアニキ・・・。
俺が腐女子だったらもういてもたってもいられないくらいの大興奮間違いナシですね!
俺コイツになら掘られt
全編通して、というかこの作者の特徴としてあるのは、まず作画でしょうね。
まるで海外の看板イラストを見ているような、無機質のようでいて人ぬくもりが宿る不思議な感触・・・素晴らしい。というか読んでるだけで読者である自分までオシャレな世界観に入り込んだようなトリップ感w
また、どの作品もスッキリとした読後感でこれもよかった!
心地よく読める、というのはやはり漫画として素晴らしいことだと思います。
人を選ぶと思いますが、好きな人にはたまらない作風でしょうね、オノナツメさん。
『Danza』 ・・・・・・・・・★★★★
格好良い男(主にオヤジ)がキラめくステキ短編集です。
とっつきにくさを感じる作者かもしれませんが、ぜひ御一読。
>>ナカシマ様
>ヴァリーてら漣みたいなやつだな
お前ヤられるぞ・・・!(性t
明日はサカナクションのライブです。
1stからガガーっと聞きなおして、明日に備えたいと思います。
んにしてもサカナはCDで聞くとやたらアレンジ凝ってて面白いんだけど
ライブだとどんな風になるんだろう・・・
楽しみだw
ついでに言うと、最近はサカナと同じレーベルの竹内電気をよく聞きます。
なにこのキモ爽やかさ。
え?バレンタイン?
Danza (モーニングKC) (2007/12/21) オノ ナツメ 商品詳細を見る |
お前ごときに理解なんてされたくないんだ
今回はいつもとはちと毛色の違う作品。オノ・ナツメさんの「Danza」で。
この作者の作品は他に「Not Simple」しか読んだことはありませんが
個人的にはこちらに強く心惹かれました。(Not Simpleも相当良い作品ですが)
短編集ということで、個別にちまちまと感想でも。
・長靴
自分の息子と素直に向き直れない父親。
ずっと共にワインをつくってきた友人に先立たれた、寂しい背中が切ない・・・。
でもワインを持ってきたときにあの複雑そうな表情にこっちもニヤリ。
なんてことのないシーンを淡々と描いているだけなのに
この20数Pを読むだけで、「ああ、こういう世界なんだ」と分かる導入作品。
家族間の絆をおだやかに再確認できる、良い短編です。
・湖の記憶
とここで意外にもSF作品。
タイムトラベラーが自分の父親の幼少時代に行くお話し。
この短編集の中で唯一、そしてサクッと死を織り交ぜてくる短編。
かなりビターな終わり方をしましたが、その余韻は暖かなものでした。
得られたのは「新しい結末」ではなく、「父親との思い出」。
それは夢なんかじゃなかったのだと思い出す、死の間際のワンシーン。
うわ~切ない!でもいいなぁこういうの。
・箱庭
娘の結婚相手はなんと外国人。
婿さんとうまく付き合いができない頑固親父が主人公です。
この作者の絵柄ではすし屋の店内とか、ちょっと合わないかなと思う箇所もあります。
でもやっぱりこの作品も、根底にあるのは「人との絆」だと思う。
最後のオヤジさん、いい顔してます。
・ジュラテリーアとカラビニエーリ
実はこれが一番好きだったりするw
たった12P。余分なものを全てとっぱらって、素直に「ああ、なるほどな」となるストーリーを紡いでくる。シンプル・イズ・ベスト。難しいことなんて何もない、ストレートにニヤリとできる作品。
この作品もナイス親父w
こんな短いページなのにノスタルジックな空気も含んでいて、それが気に入ってます。
・煙
ここでクールな作品。
仮面で「自分」を隠し続ける兄、ピエートロ。
それはきっと、自分の弱さを知っているから。
どう思われようとかまわない。ただ分かったようなクチで俺に近づくな。
『お前ごときに理解なんてされたくないんだ』
全てがこの一言にあるように思います。
事が終わった後、弟に見えた兄の燻り。
衝突という形であれ、あの瞬間こそが、兄に最も近づいた瞬間だったのでしょう。
・パートナー
王道的に「絆」を描き出した作品。
起承転結が非常にはっきりした、この短編集の中では一番ベタな作り方がされている短編だと思います。キャラ立ちもよし。
個人的にこの本の中でのベストキャラはキースのアニキ・・・。
俺が腐女子だったらもういてもたってもいられないくらいの大興奮間違いナシですね!
俺コイツになら掘られt
全編通して、というかこの作者の特徴としてあるのは、まず作画でしょうね。
まるで海外の看板イラストを見ているような、無機質のようでいて人ぬくもりが宿る不思議な感触・・・素晴らしい。というか読んでるだけで読者である自分までオシャレな世界観に入り込んだようなトリップ感w
また、どの作品もスッキリとした読後感でこれもよかった!
心地よく読める、というのはやはり漫画として素晴らしいことだと思います。
人を選ぶと思いますが、好きな人にはたまらない作風でしょうね、オノナツメさん。
『Danza』 ・・・・・・・・・★★★★
格好良い男(主にオヤジ)がキラめくステキ短編集です。
とっつきにくさを感じる作者かもしれませんが、ぜひ御一読。
>>ナカシマ様
>ヴァリーてら漣みたいなやつだな
お前ヤられるぞ・・・!(性t
明日はサカナクションのライブです。
1stからガガーっと聞きなおして、明日に備えたいと思います。
んにしてもサカナはCDで聞くとやたらアレンジ凝ってて面白いんだけど
ライブだとどんな風になるんだろう・・・
楽しみだw
ついでに言うと、最近はサカナと同じレーベルの竹内電気をよく聞きます。
なにこのキモ爽やかさ。
え?バレンタイン?
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…なんかごめん。