電波少女は世界の秘密と出会う。『クラスメート、上村ユウカはこう言った。』2巻
クラスメート、上村ユウカはこう言った。(2) (ガンガンコミックスONLINE) (2012/04/21) 桜井 慎 商品詳細を見る |
乱暴にしないでね?
ながーいタイトルの「クラスメート、上村ユウカはこう言った。」2巻が出ています。
絵が好きな感じだったので軽く手を出した作品でしたが、これが意外と奥深く、内容でも楽しませてくれるものでした。ラブコメをやりつつもSF世界を電波に駆け抜ける。
1巻は意表を突かれたかたちで楽しませてもらいましたが、さて2巻は。
前巻→予測不能な恋と混沌の世界を疾走せよ『クラスメート、上村ユウカはこう言った。』1巻
そうそう、またしてもいい表紙してますねー。上村ユウカの瞳は見ていて引きずり込まれそう。
疾走感あるミステリアスなボーイ・ミーツ・ガールといったイメージが強かった第一巻。
まぁどんな作品かも分からず手を出してあんな展開だったので、「うひょー、なんだこれなんだこれ!」とワクワクしましたよ。立ち上がりはなかなかに素晴らしかった。
2巻はと言うと、1巻ラストの気になる引きから続き、世界の秘密に確実に近づいていく内容。
スピード感は2巻では薄れていましたが、じっくりと謎に迫る一冊でした。
何が何やら分からず手を引かれ走りだした主人公。それは読者も同じことですが、一旦状況を落ち着かせることができた彼らは、改めて「この世界はどうなっているのか」それを探るべく行動を始めます。
明確な手がかりはなくともささいな違和感を頼りに秘密に迫っていく2人。
そのなかで確実に絆を深めていくわけですが・・・
「世界に1人取り残された人間の女の子」「世界の理から外れた機械の男の子」
彼らがどんな関係を気づき上げていくのか。単なる恋仲で終われるのかねえ。
さて2巻の見所は・・・委員長さんですよね!
2巻は裏表紙にもへっぴり腰でファイティングポーズを構える委員長がいます。
今回の2巻では、後半は完全に委員長さんをめぐるエピソードになっていました。
ユウカにくすぐられて色っぽく体をくねらせたり…
縛られた上で言葉攻め受けたり…
なんかひどい扱われ方をしている委員長がエロくて素晴らしいとおもいます。
初期から重要キャラの1人として描かれていましたが、こうして物語に絡みだして嬉しい展開。
ユウカはかわいいけどなかなかクセが強い女の子でもありますしね。こういうタイプの女の子が出てきてバランスがいいラブコメになってきた感じはあります。
そう、この作品はラブコメですよ。変化球だけどそれはきっと間違いなく。
ユウカにしても委員長にしても(名前がまだ出てきてないのがまた扱いがヒドイよね・・・)主人公への好感度が序盤から猛烈に高くてニヤニヤしちゃうじゃないですか!
ユウカと委員長の間にちょっと絆が芽生えたりする、会話シーンの微妙な空気感もいい。
世界の秘密探索と、委員長をめぐっての混乱と、それから2巻ラストの引き。
見応えはありましたが、1巻で受けたインパクト以上のものはなかったかも知れないです。設定の面白さには光るものがありますが、ここからやはり、物語をどう動かしていくかによって評価が左右しますね。
特に2巻は起承転結の承の部分にあたるのか、身長に世界観を見つめなおすっていう描写が多かったため、ストーリーの進みは遅めだった気がします。
演出面にけっこう贅沢にページを割いているって印象もあって、ページ数のわりにあんまりストーリーが進みませんね。
けれどこの作品の世界観とかセンスとかにピンと来る人は、ストーリーが進まずともとりあえず引きこまれてしまいそうなオーラはある。
SFっぽさを前面に押し出しながらもラブコメのシチュは整って来ましたし、これからまた盛り上がっていきそうな雰囲気があります。3巻は8月に発売予定とのこと。
しかし・・・オビでロリユウカちゃん大活躍!?って煽ってましたけど、ほんの数ページしか出てこないじゃないですかーかわいかったけどー!!もっと見てみたかった・・・。
『クラスメート、上村ユウカはこう言った。』2巻 ・・・・・・・・・★★★★
世界の謎に迫る第2巻。いじめられちゃう委員長さんに思い滾らせつつ、物語も気になる。
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