[漫画]好きな子がふたりに分裂!いま決断の時 『ウワガキ』3巻
ウワガキ 3巻 (ビームコミックス) (2012/02/15) 八十八良 商品詳細を見る |
恋愛って辛いんだな
千秋と小秋って意外と胸大きいんだよな・・・(3巻表紙を見つめながら)
さて、Fellowsで連載中の「ウワガキ」も3巻まで出ました。先月ですけども。
「好き」の大きさでバトル、負けた方はウワガキ(消滅)される!というなかなか緊張感のある設定のこの作品。小秋サイドはどこかのんびりと絆を深め、千秋サイドは出だしからおもっくそ切ない事態になりつつも中盤を過ぎましたが、いよいよ後半戦。
いよいよ「ウワガキ」の現実に立ち向かうべく、それぞれが決意を固める内容になっています。
次回予告で判明しましたが、次の4巻で完結とのこと。
寂しいですが、クライマックスへ駆け上がる一冊!
それぞれの新たな決意。ヒロイン分裂ラブバトル! 『ウワガキ』2巻
好きな女の子(彼氏つき)が2人に分裂。さて、どうする?
小秋は「千秋にもし彼氏がいなかったら?」というIFの世界を映し出す鏡のような存在。
1巻のころから主人公のアジオはこの2人の女の子に、でもホントは1人の女の子にどう接していくべきかを悩んでいました。
作品としても千秋パートと小秋パートで2分して描かれてきて、一方は心温まりニヤニヤできるのにもう一方はとことん切なくさせられてしまって、その温度差にドキドキさせられてきました。
しかし後半になってきたことで、わかれて始まった2つのルートが1つになってきた、ような気がしますね。
大きいのが千秋をめぐってのジオと和也。
千秋のことを抜きに知り合い仲良くなった2人ですが、ついに予想外の繋がりを認識。
「俺の中で千秋が一番になることはない」とキッパリ断言した和也が印象的。
残酷なくらいの一刀両断だけど、アジオたちよりも大人な彼だからこそ優しさでもあるか。
しかし和也は、1巻のころは最低の男だと思っていたんですが、後になればなるほど好感度が上がっていきますね・・・。普通にいい人だ・・・たぶん。
そして1番に心に突き刺さったシーンは、喫茶店での小秋と千秋・・・。
この2人のどちらかが、どちらかにウワガキされてしまう。
前提として最初から提示されていたはずのそのエンディングが、改めて意識すると本当に恐ろしいものなのだなと感じました。でも千秋も小秋も、ウワガキされるそれ自体は別に恐れていない風。だってもとは1人ですしね。
でも、なぜ彼女らが涙をこぼすまでになっているのかといえば、自身の恋心が懸かっているから。この気持ちだけは消したくない。そんな切実な思いが、彼女たちを追い詰める。
しかしそれを踏まえての小秋の姿勢が泣かせるのです。なんと自分でリタイヤ宣言をしてしまう。
それはアジオを思っての決断。アジオが望む未来を応援したい、そのためには自分は消えるしかない。自分の恋も、無くしてしまうしか無い。そんな自己犠牲。
「本来いるはずなかった自分がジャマなんてできない」というような、その思慮深さがまたも刺さる。いいい子だ。いい子なんだけど、そんないい子じゃなくてもさ・・・。
この作品が面白いのって、ありえないはずのSF設定でかき乱される恋愛感情が、やたらとリアリティあることかも知れません。引きこまれます。
そんな、切ない終わりしかないかのように見えたこのラブゲームに、あのアジオが爆弾発言をかますのがこの3巻の最大の見所と言えます。
遠慮がちにリタイヤを告げる小秋をあのアジオが見透かして、あのアジオが自分から抱きしめて、とやたらとアジオがカッコいい流れにテンション上がり、そして仕上げに思わず吹き出す。
「勝負は降りる。千秋を勝たせる。そして融合後の千秋を・・・」
「俺が落とす(キリッ」
融合後の千秋を俺が落とす。つまり、小秋も千秋もどっちも選ぶ宣言です。
アジオてめぇ!ヘタレ野郎のくせに大胆なこと言いやがったな!素晴らしい!「アwッwジwwッヲwwwwww」って爆笑しちゃったけど!
消しちゃいけないのは、千秋のもつ和也との大切な想い出。
和也との想い出を持った千秋に、アジオはまず恋に落ちたのだから。
融合したその後は・・・、小秋との日々の中で心を強くしたアジオなら出来ることか。
いよいよ最終的な結論が出たように見えます。次の最終巻でどんな結末を迎えるのか!
しかし純粋にアジオと千秋・小秋の物語だけに集中はくれません。
なにやら先生を追う謎の組織が登場。怪しい女性・スミスが一波乱起こしそうですね。
まぁぶっちゃけそういうパートはさっさと片付けて千秋と小秋の話に集中したいなーとも思っていますが、この展開もきっとアジオたちの未来に影響を及ばすはず。気になります。
3巻はとにもかくにも、アジオの成長というか、決断の力強さに興奮しました・・・!
千秋と小秋は記憶に違いがあるだけで同じ人間です。
でもやはり2人は分裂してからも違った人間として行き、育んだ気持ちがある。
仕方ないとは言え、本当に完全にどちらかがウワガキされてしまったら、それは寂しいなぁ。
「小秋」のこの可愛さに悶絶している身としては、彼女のなにかがちゃんと残って欲しい。
ラスト1巻、見守ります。奇妙なSFラブバトル3巻でした。
変化球なのにストレートに心に響く恋愛のお話です。
『ウワガキ』3巻 ・・・・・・・・・・★★★★
男らしいアジオにガッツポーズしながらもなんだか笑ってしまう第3巻。いよいよ最終章。
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