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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[漫画]この先生で大丈夫?保健室ではじまる医療ドラマ『放課後カルテ』1巻

放課後カルテ(1) (BE LOVE KC)放課後カルテ(1) (BE LOVE KC)
(2012/02/13)
日生 マユ

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   私を初めて見つけてくれた先生だよ

日生マユ先生の「放課後カルテ」の1巻が発売しました。
コミティアに行ってから「Eleanor-R」というサークルさんを大好きになったのですが、日生マユ先生はそのサークルの中の人。ついに商業から出たこの単行本もすぐ買いに行きましたとも。
さて内容は、学校医としてやってきたとても無愛想な男を中心に巡っていく、小学校を舞台とした医療マンガ。家庭の医学チックに、身近だけど恐ろしい病気に触れつつ、児童や大人たちを描いていく作品です。



保健室の先生が産休になり、新しくやってきたのは牧野という医者。
学校に本物のお医者さんが来たということで安心を覚える人もいますが、しかしこの牧野という人物には小学校で働くにはワリと深刻な欠点が・・・

放課後カルテ2

愛想わるっ・・・!
生徒相手に無愛想。言葉遣いも眼つきもひどい・・・。これが学校医で大丈夫でしょうか。
ところが読んでいると、どんどんと牧野が好きになってくる。
最初は戸惑うばかりの生徒たちと他の先生たちも、じきに彼の本当の人柄がわかってくる。
彼を誤解していた人々が彼を見なおしていくことも爽快なのです!

作品は1話完結で展開してゆき、誰かが体調を崩し、それが病気だと判明していく形。
舞台が小学校なことからも推測できましたが、生徒たちが病気にかかることが多い。
単行本のオビには「子供たちを救えるのは病院ではなく、学校だ。」という印象的なフレーズがありましたが、内容をぴったり表したコピーだと思います。
医療マンガということで、心配な人物を診断し、回復へと導いていくのが主な流れなのですが、それだけでなく病気によってこじれた人間関係も修復させていってくれる。
人間関係って本当にささいな行き違いでバランスを失ってしまう。子供たちの世界でもそれはおんなじで、病気なんていうイレギュラーによって引き離される友情や愛情もあったりする。
なにより病気によって傷つくのは、その人の体だけでなく心もそうなのだ。
「病気」という現実と、その言葉の重みで心が挫けそうになるのは子供たち。
牧野は実にあざやかにそのフォローを行なっていく。学校で生きる子供たちだからこそ、学校の中で癒すことが重要なのかも知れませんね。
彼は医者として一流・・・かどうかはまだ作中描かれてはいませんが、教師としてもなかなか優れた人物なのではないでしょうか。まぁ、無愛想すぎますけれどもw でも無愛想ななかにまちがいなく優しさがにじみ出ていることが伺えて、好感度が高いのです。

そして本作で描かれるのは、子供たちの世界だけではありません。
第4話、第5話は子供も描かれているのですが、むしろメインなのは大人たちです。
児童を通じて学校は家庭ともつながっている。牧野先生は親御さんも診断しますし、トラブルによって離れてしまいつつある親子の絆も気にかけ行動を起こす。
印象的だったのは第5話。悲しい形に歪んだしまった母と子のお話です。

放課後カルテ

人間と向き合うことが大事な医療。だからこそか、この作品は丁寧に人間のドラマを描いているんですよね。そういうところが自分が本作を好きになった理由の1つでです。
そしてそのドラマを魅力的にしてくれるのが牧野という男のキャラクター。
たしかにぶっきらぼうだけれどしっかりとその人を観察してて、実は結構優しくて。
どうやらかつては普通に病院勤めだったようですが・・・過去になにかありそうな感じ。
彼に関しては2巻以降に描かれていく部分も大きいでしょう。楽しみです。

そんな風に、切なくもさわやかな感動を味わわせてくれる作品でした。性別も年代も問わず楽しめる一冊なのではないでしょうか。題材的にもドラマ化なんて似合いそうですねー。
医療マンガと聴いてイメージされるような堅苦しい雰囲気はなく、小学校を舞台としたストーリー重視の学園ドラマとしてみてもいいかもです。
病気は不思議なものではなく日常にあって、誰の隣にでも潜んでいる。でもそんな中でどう日々を生きていくか。まだ不器用な子供たちに手を差し伸べる先生・牧野の活躍に期待です。

『放課後カルテ』1巻 ・・・・・・・・・・★★★☆
読みやすい小学校医療マンガ。子供にも大人にも焦点が当たっているのが良い。



で、せっかく日生マユ先生の作品の感想を書いたので、セットで同人誌の感想でも。
たしか去年のGWのコミティアで買った本です。

20120214234804.jpg

同人誌はいくつか持っているのですが、中でも1番お気に入りなのがこの本。
「DIASTASE」という本で、2つの短編が載ってるのですが、中でも表題作の「DIASTASE」という作品が素晴らしくツボなのです。
別々の高校に進むことが決まった、2人の中学生の女の子を描いた作品。
たったの6ページ。しかし胸に迫る切なさの、この甘酸っぱいこと・・・!
まさに刹那的な感情に突き動かされる少女の未成熟さと、その抑えが聞かない気持ちに心が苦しくなってきます。「甘い媚薬のように」飲み込む。支配される。蝕まれる。
夕暮れ時の電車の中、ノスタルジックな風景の中で一瞬交差する、残酷さと愛おしさ。
ショートだからこそ、ストーリーを描くというよりも詩のように読む人の中で思いをふくらませるためのような構成を取っており、読むたびに自分の中で何かが膨らみ成長していく。
加えて思春期の危うさと百合カップルの仄暗い関係性が絶妙にマッチしています。
はぁー・・・これ書くにあたってまた読みなおしたんですが、たまらんです。
こういう風に作家さん発掘できるのでコミティアは楽しい。・・・あまり行けてないけど。

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