[漫画]人間になる旅のはじまり。第二部開幕! 『戦国妖狐』7巻
August is Dead.
俺は人間になる
水上悟志先生の「戦国妖狐」の7巻が発売されています。
「第一部完」なんて打ち切り漫画あるあるな終わり方をした前6巻ですが、ちゃんと7巻が出ましたよ!今回から「第二部 千夜編」が開幕です。
第一部のときからふしぎな存在感のある少年でしたが、主人公にまで昇格するとは!
今回も王道でありながら捻りの加えられた、水上先生らしい仕上がりだと思います。
第一部の旅のメンバーがバラバラに散ってしまった後、千夜はなぜか新介と共にいました。
千夜は自分の名前も正体も役割も、記憶をすべて失ってしまっていました。
記憶喪失になった千夜に真介は「ここまで良し!!」と言い放ち、生まれたばかりのまっさらな子供として、人生をやり直す方向に。
とりあえず友達作りを頑張る千夜くんですが・・・はたしてどうなるなるやら、という始まり。
内に千ものおそろしい数の闇を抱えている彼なので、どうしたって普通の子どもらしい生活を送ることは難しいんですが・・・。彼を狙っておそってくる敵も続々登場してきますし。
そんな中で、彼がどんな生き方を探していくのか。
それがこの第二部の大きなテーマになっていきそうですね。
さて、いきなり話がズレますが、新キャラの月湖ちゃんがかわいいのです!
普段の物静かな様子から、ちょっと甘えた感じの笑顔を見せた時なんてテンションあがります。
千夜との馴れ初めから、少しずつ心が近づいていく流れには思い切りニヤニヤする・・・!
初々しい恋愛模様にゴロゴロー!
また、ある都合から真介に弟子入りを願うシーンがありましたが、そこも印象的。
その後、千夜に襲いかかる相手に、千夜を守るために自ら闘いに突入する個所も。
外見が年相応に女の子らしいというか、弱弱しい感じなのですが、
自分の意志と目標を貫きとおす、非常に勇敢な少女であると分かります。
とても凛々しい、個人的に大好きな1カット。
しかし、月湖ちゃんはどうやら相手の目を見ることで、相手の行動を先読みすることができる能力がある?模様。単純に天然の才能なのか、それともそれにも秘密があるのか。
ともあれ、ヒロインとして千夜とのラブコメにも期待したいですし、この意外なまでのカッコよさをまた見せて欲しい、お気に入りのキャラクターです。
主人公になった千夜君ですが、第二部になってから大きく印象が変わりましたね。
第一部でも彼の中になにか揺らぎがある様子は少し分かっていましたが
この7巻は、少年らしい多彩な表情を見せてくれています。まだまだ硬いですが、記憶を失うことで、彼の根が表れたのでしょう。
上に張った画像の、月湖ちゃんとのやり取りの中で赤面してしまってるのも微笑ましいw
また、そんな楽しそうな表情だけではなく、心に追った傷を表情に表すようにもなりました。
無茶苦茶になった村を見て、口をあんぐり開け呆然としているシーンや
おにぎりを食べながら、涙をぼろぼろと零してしまうシーンなんかは特に。
おにぎりのシーンは、彼の起こした騒動の影響をおもっての罪悪感や、自分の意識の無さ・無力感が大きいのだと思います。人間らしい悩み、人間らしい過ち、人間らしい表情です。
美味しい。生きているんだ。でも、この罪悪感に押しつぶされそうで。
「俺は人間になる」と千夜は繰り返します。
彼が目指す「人間」の姿とはなんだろう。人に生まれ、人でなくなった少年が、再び目指す人間とは。今の彼だって、相当に人間くさいと思いますけどね。答えに期待したいです。
そして面白かったのがもいっこ。へっぽこ侍・真介に関して。
第一部の時には、迅火たちの後に勝手についてきて、修行をしていた彼ですが
第二部になって、彼は子供たちの先頭を進む、先導者として描かれ出します。
千夜には人生の先に進む先輩として。そして「人間」として。
月湖には剣術の師として。まぁ上手くできるか分かりませんがw
ともかくこうして人が巡っていく様子をさらりと、けれどきちんと描くのが、水上先生の上手いところですね。
そういえば今回、第3巻収録の13話に出てきた闇が再登場したのにもニヤリ。
こいつと対峙する時には、真介が新しい自分(能力・立場・役割など)を見つける気がします。
前回は、繰り返してきた練習の成果を発揮する、「武士」としての覚醒。
今回で言うなら、子どもを守る「大人」としての自分を意識している感じしょうか。
真介もまた、いい感じに成熟したキャラクターになってきていると思います。
まぁ、ヘッポコですけど。そこがいい。
・・・という具合の第7巻、第二部開幕の一冊でした。
目新しい部分も多いですが、この作品らしさもばっちりと活きています。
ストーリーも当然気になりますが、キャラクターにどんどんと愛着がわいてきました。まだしばらくは続きそうなので、この先の展開を楽しみにしたいと思います。
想像を裏切って期待は裏切らない水上先生のこと、第二部もまた更に面白くなりそう!
人間を目指す旅が、はじまりました。
『戦国妖狐』7巻 ・・・・・・・・・★★★☆
王道少年漫画からひとひねり。それが気持ちいい作品。千夜の成長が気になります。
・・・ところでこの戦国妖狐7巻、サイン本でゲットしたのですよ。WEBサイン会という。
ありがたや!
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俺は人間になる
水上悟志先生の「戦国妖狐」の7巻が発売されています。
「第一部完」なんて打ち切り漫画あるあるな終わり方をした前6巻ですが、ちゃんと7巻が出ましたよ!今回から「第二部 千夜編」が開幕です。
第一部のときからふしぎな存在感のある少年でしたが、主人公にまで昇格するとは!
今回も王道でありながら捻りの加えられた、水上先生らしい仕上がりだと思います。
第一部の旅のメンバーがバラバラに散ってしまった後、千夜はなぜか新介と共にいました。
千夜は自分の名前も正体も役割も、記憶をすべて失ってしまっていました。
記憶喪失になった千夜に真介は「ここまで良し!!」と言い放ち、生まれたばかりのまっさらな子供として、人生をやり直す方向に。
とりあえず友達作りを頑張る千夜くんですが・・・はたしてどうなるなるやら、という始まり。
内に千ものおそろしい数の闇を抱えている彼なので、どうしたって普通の子どもらしい生活を送ることは難しいんですが・・・。彼を狙っておそってくる敵も続々登場してきますし。
そんな中で、彼がどんな生き方を探していくのか。
それがこの第二部の大きなテーマになっていきそうですね。
さて、いきなり話がズレますが、新キャラの月湖ちゃんがかわいいのです!
普段の物静かな様子から、ちょっと甘えた感じの笑顔を見せた時なんてテンションあがります。
千夜との馴れ初めから、少しずつ心が近づいていく流れには思い切りニヤニヤする・・・!
初々しい恋愛模様にゴロゴロー!
また、ある都合から真介に弟子入りを願うシーンがありましたが、そこも印象的。
その後、千夜に襲いかかる相手に、千夜を守るために自ら闘いに突入する個所も。
外見が年相応に女の子らしいというか、弱弱しい感じなのですが、
自分の意志と目標を貫きとおす、非常に勇敢な少女であると分かります。
とても凛々しい、個人的に大好きな1カット。
しかし、月湖ちゃんはどうやら相手の目を見ることで、相手の行動を先読みすることができる能力がある?模様。単純に天然の才能なのか、それともそれにも秘密があるのか。
ともあれ、ヒロインとして千夜とのラブコメにも期待したいですし、この意外なまでのカッコよさをまた見せて欲しい、お気に入りのキャラクターです。
主人公になった千夜君ですが、第二部になってから大きく印象が変わりましたね。
第一部でも彼の中になにか揺らぎがある様子は少し分かっていましたが
この7巻は、少年らしい多彩な表情を見せてくれています。まだまだ硬いですが、記憶を失うことで、彼の根が表れたのでしょう。
上に張った画像の、月湖ちゃんとのやり取りの中で赤面してしまってるのも微笑ましいw
また、そんな楽しそうな表情だけではなく、心に追った傷を表情に表すようにもなりました。
無茶苦茶になった村を見て、口をあんぐり開け呆然としているシーンや
おにぎりを食べながら、涙をぼろぼろと零してしまうシーンなんかは特に。
おにぎりのシーンは、彼の起こした騒動の影響をおもっての罪悪感や、自分の意識の無さ・無力感が大きいのだと思います。人間らしい悩み、人間らしい過ち、人間らしい表情です。
美味しい。生きているんだ。でも、この罪悪感に押しつぶされそうで。
「俺は人間になる」と千夜は繰り返します。
彼が目指す「人間」の姿とはなんだろう。人に生まれ、人でなくなった少年が、再び目指す人間とは。今の彼だって、相当に人間くさいと思いますけどね。答えに期待したいです。
そして面白かったのがもいっこ。へっぽこ侍・真介に関して。
第一部の時には、迅火たちの後に勝手についてきて、修行をしていた彼ですが
第二部になって、彼は子供たちの先頭を進む、先導者として描かれ出します。
千夜には人生の先に進む先輩として。そして「人間」として。
月湖には剣術の師として。まぁ上手くできるか分かりませんがw
ともかくこうして人が巡っていく様子をさらりと、けれどきちんと描くのが、水上先生の上手いところですね。
そういえば今回、第3巻収録の13話に出てきた闇が再登場したのにもニヤリ。
こいつと対峙する時には、真介が新しい自分(能力・立場・役割など)を見つける気がします。
前回は、繰り返してきた練習の成果を発揮する、「武士」としての覚醒。
今回で言うなら、子どもを守る「大人」としての自分を意識している感じしょうか。
真介もまた、いい感じに成熟したキャラクターになってきていると思います。
まぁ、ヘッポコですけど。そこがいい。
・・・という具合の第7巻、第二部開幕の一冊でした。
目新しい部分も多いですが、この作品らしさもばっちりと活きています。
ストーリーも当然気になりますが、キャラクターにどんどんと愛着がわいてきました。まだしばらくは続きそうなので、この先の展開を楽しみにしたいと思います。
想像を裏切って期待は裏切らない水上先生のこと、第二部もまた更に面白くなりそう!
人間を目指す旅が、はじまりました。
『戦国妖狐』7巻 ・・・・・・・・・★★★☆
王道少年漫画からひとひねり。それが気持ちいい作品。千夜の成長が気になります。
・・・ところでこの戦国妖狐7巻、サイン本でゲットしたのですよ。WEBサイン会という。
ありがたや!
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