[漫画]優しく、胸に響くようなフレーズを。『僕らはみんな河合荘』5巻
テレビアニメOP曲のタイトルが「いつかの、いくつかのきみとのせかい」でニヤッとするファン。
こういうのはニクい演出ですねぇ。単行本4巻の律ちゃんが読んでいた本です。
…まずくても知らないからね
アニメも始まりました、「僕らはみんな河合荘」第5巻の感想です。
うちではまだ見れていませんけどね・・・。
4巻感想のとき、『宮原るり先生は「恋愛ラボ」が今度アニメ化しますけれど、こっちもなってくれないかな…!』と書いたものですが、次の巻が出るころにはアニメが放送されてるとは。でもアワーズ作品の中からだったら納得だよな。
毎度おもうことですが、今回も表紙イラストが素晴らしい・・・!
宮原先生の特にカラーイラストは問答無用に視線を惹きつけるオーラがあります。光が絶妙。
寒さからか、はたまた別の理由からか。ほんのりと頬を染めた表情も素敵。
内容はと言えば下ネタが乱舞するしっちゃかめっちゃかな物で、ばからしかったり賑やかだったり。でもその中に胸をときめかせるエッセンスを欠かさない。地道に大切に関係を深めていっているのがわかる。
小さな進歩を積み重ねていくのを見守るのは楽しいですね。「なんとなく、気になって」しまうところまで進んだ第4巻。5巻もまた、ニヤニヤできるぞ!
前巻→寂しさだって賑やかさに塗りかえられて『僕らはみんな河合荘』 4巻
イエス!バレンタイン!
5巻もいろんなエピソードが描かれましたが、やはりラブコメとして欠かせぬイベントであるところのバレンタイン関連は、ウン・・・本当に、本当に・・・いいものだった・・・ウン・・・(何度も頷きながら
「僕らはみんな河合荘」という作品は、本当に登場人物がみんな魅力的。
いい意味でヒロインを食っちゃうくらい賑やかなんですが今回はやはり、ヒロインの律ちゃんについて語りたいことが多いのです。
失礼ですが、めんどくさい娘なんですよ!律ちゃんて。めんどくさくてかわいいんです。
かわいいけどめんどくさいというふうに逆になると途端危険になりますが(それはそれでいい)めんどくさくてかわいいです。
バレンタインディに、義理チョコを、友達に渡す。
義理でもいいから欲しい!と右往左往しちゃう宇佐くんですが、律ちゃんはどうも何か、シックリ来ない様子。
大事にしたいこの1日に、いっぱいいっぱい、悩んで挫けて想いすれ違う!
林さんがいい味出しましたよね。律ちゃんを掻き乱したきっかけを作り、それ以上に、宇佐との関係を見直す引き金にもなった。
林の言葉はけっこう痛烈で、律ちゃんとしても”痛いところ突かれた”ということか。
『宇佐が自分にかまってくれるのは、宇佐がそういうのを当たり前にする人間だから』
そういう仮説を盾にして、宇佐の気持ちを見ないように心を塞ぐ。深く相手に立ち入らないために彼女が身につけた処世術のようなもの。遠慮や謙遜をするうち、逆に傷つけたり失礼になってしまうのツラい・・・!
そこに林が噛み付いたのは面白いですね。
これは林としては感謝や意地悪とか、応援とか、色々込めてそうです。まぁ咄嗟にムッとしたことが大半だろうけどw
この言葉をキッカケに宇佐と微妙にすれ違い、けれど後に律ちゃんは自分の言葉を見つける。
「私が 宇佐くんが喜ぶもの あげたいからあげる」
心射抜かれる、この表情、この言葉!
律ちゃんは言葉数が少なく、しゃべるのが得意な方ではない。
じっくりと物事を考える。だからこそきっとこの一言を、じっくりと練ったんじゃないかな。
言いたいことや伝えたいことを、とてもストレートな言葉にのせてくれた。
「あげたいからあげる」なんてさ。周りくどい感情表現なんかより、よっぽど刺さるよな・・・。
世話になってるからあげる、欲しがってるからあげる――そこに自分の気持ちをプラスして、「あげたいからあげる」なんだ!!強い意思なんだ!!
正直、震えるくらい興奮しましたw
律ちゃんが自発的に、ちょっと特別な気持ちを込めたことを告白して、チョコレート。
「好きだからあげる」じゃないし、律ちゃんとしてもまーためんどくさい思考の果てに行き着いたものではありますがそれでも!嬉しがる宇佐をみつめる律ちゃんは嬉しそうだったんだ!
しかもチョコだから渡したのではない。宇佐くんが欲しがっているものを、それに応えてあげたいから渡した。そこも結構、重要なような気がしますよね。
うまく息が吸えない・・・
かつて、そんなポエム書いちゃった律ちゃんですが、今は「そんなこと忘れていた」んですね。
知らず知らず、かつて囚われていた感情から開放されていたことなんてよくある。きっと彼女はいい方にそれが作用したんだな。
彼女のそういう変化は普段の彼女をみている読者としても頷けるところ。
学校での彼女より、きっと何倍も感情豊かな河合荘での様子を見ているし
例えばさっきのバレンタインのように、彼女は自分から歩みを進めている訳です。
律ちゃんが、自分の気持ちを理由に、宇佐に近づこうとした。
それだけでもうさ!ニヤニヤがとまらないんですよ!
・・・5巻の8話と9話があまりにうまく行っちゃったので、我慢しきれなかったとあるお姉さんが暴走するのも「オイオイ」とは思いつつ分からないでもないなぁw
もうひとつ5巻の個人的律ちゃん名場面と言えばお正月です。
一年最初のメールを送ったと笑う宇佐に対して、初返信をしようと思ったら
林に先を越されて少しムスッとしちゃう律ちゃんがかわいいわー・・・!
この後「初読書」と言って、宇佐に本を渡すわけですが、
こうやって“初めて”にこだわる時点で、彼女は自分の気持ちに素直になりつつあったのかな。
普段の本の虫・ものぐさな律ちゃんも愛らしいですが
初めての気持ちを前にほんのり困惑しつつ、自分を変えていく律ちゃんの可愛さ。最高ですわ・・・。
この作品の面白さは、そのまま河合荘という場の魅力だと思います。
律ちゃんだけじゃない、自然と河合荘の住人みんなを好きになっていくし、なにせそれぞれ濃ゆいし!
大人なのに大人げないことやっちゃうとか(5巻のラストとかモロにw)、でも時に大人は大人として若人に言葉をなげかけたりだとか。
シロさん!時として!時として!いい大人になる!
けど説教臭くなく、あくまでも『なにげない日常を全力で面白がろう』という姿勢であり、それが“場”としての魅力だな。
しかし5巻は河合律という女の子の躍進が目立つ!だから感想としてはそこに集中する形になりましたね。お母さんとの会話も、彼女のバックボーンが垣間見えて嬉しいものでした。
アニメも始まって盛り上がっていくことでしょう。長く読んでいたい、長くこの空気の中にいたい漫画。
たまに心にズッシリと届く、真剣な言葉もあったりするのも好き。
『僕らはみんな河合荘』5巻 ・・・・・・・・・★★★★
律ちゃんのかわいさが過去最高にはじけた一冊となっているのでは。
本当にゆっくりじっくり、深まっていくんだよなぁ。
こういうのはニクい演出ですねぇ。単行本4巻の律ちゃんが読んでいた本です。
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…まずくても知らないからね
アニメも始まりました、「僕らはみんな河合荘」第5巻の感想です。
うちではまだ見れていませんけどね・・・。
4巻感想のとき、『宮原るり先生は「恋愛ラボ」が今度アニメ化しますけれど、こっちもなってくれないかな…!』と書いたものですが、次の巻が出るころにはアニメが放送されてるとは。でもアワーズ作品の中からだったら納得だよな。
毎度おもうことですが、今回も表紙イラストが素晴らしい・・・!
宮原先生の特にカラーイラストは問答無用に視線を惹きつけるオーラがあります。光が絶妙。
寒さからか、はたまた別の理由からか。ほんのりと頬を染めた表情も素敵。
内容はと言えば下ネタが乱舞するしっちゃかめっちゃかな物で、ばからしかったり賑やかだったり。でもその中に胸をときめかせるエッセンスを欠かさない。地道に大切に関係を深めていっているのがわかる。
小さな進歩を積み重ねていくのを見守るのは楽しいですね。「なんとなく、気になって」しまうところまで進んだ第4巻。5巻もまた、ニヤニヤできるぞ!
前巻→寂しさだって賑やかさに塗りかえられて『僕らはみんな河合荘』 4巻
イエス!バレンタイン!
5巻もいろんなエピソードが描かれましたが、やはりラブコメとして欠かせぬイベントであるところのバレンタイン関連は、ウン・・・本当に、本当に・・・いいものだった・・・ウン・・・(何度も頷きながら
「僕らはみんな河合荘」という作品は、本当に登場人物がみんな魅力的。
いい意味でヒロインを食っちゃうくらい賑やかなんですが今回はやはり、ヒロインの律ちゃんについて語りたいことが多いのです。
失礼ですが、めんどくさい娘なんですよ!律ちゃんて。めんどくさくてかわいいんです。
かわいいけどめんどくさいというふうに逆になると途端危険になりますが(それはそれでいい)めんどくさくてかわいいです。
バレンタインディに、義理チョコを、友達に渡す。
義理でもいいから欲しい!と右往左往しちゃう宇佐くんですが、律ちゃんはどうも何か、シックリ来ない様子。
大事にしたいこの1日に、いっぱいいっぱい、悩んで挫けて想いすれ違う!
林さんがいい味出しましたよね。律ちゃんを掻き乱したきっかけを作り、それ以上に、宇佐との関係を見直す引き金にもなった。
林の言葉はけっこう痛烈で、律ちゃんとしても”痛いところ突かれた”ということか。
『宇佐が自分にかまってくれるのは、宇佐がそういうのを当たり前にする人間だから』
そういう仮説を盾にして、宇佐の気持ちを見ないように心を塞ぐ。深く相手に立ち入らないために彼女が身につけた処世術のようなもの。遠慮や謙遜をするうち、逆に傷つけたり失礼になってしまうのツラい・・・!
そこに林が噛み付いたのは面白いですね。
これは林としては感謝や意地悪とか、応援とか、色々込めてそうです。まぁ咄嗟にムッとしたことが大半だろうけどw
この言葉をキッカケに宇佐と微妙にすれ違い、けれど後に律ちゃんは自分の言葉を見つける。
「私が 宇佐くんが喜ぶもの あげたいからあげる」
心射抜かれる、この表情、この言葉!
律ちゃんは言葉数が少なく、しゃべるのが得意な方ではない。
じっくりと物事を考える。だからこそきっとこの一言を、じっくりと練ったんじゃないかな。
言いたいことや伝えたいことを、とてもストレートな言葉にのせてくれた。
「あげたいからあげる」なんてさ。周りくどい感情表現なんかより、よっぽど刺さるよな・・・。
世話になってるからあげる、欲しがってるからあげる――そこに自分の気持ちをプラスして、「あげたいからあげる」なんだ!!強い意思なんだ!!
正直、震えるくらい興奮しましたw
律ちゃんが自発的に、ちょっと特別な気持ちを込めたことを告白して、チョコレート。
「好きだからあげる」じゃないし、律ちゃんとしてもまーためんどくさい思考の果てに行き着いたものではありますがそれでも!嬉しがる宇佐をみつめる律ちゃんは嬉しそうだったんだ!
しかもチョコだから渡したのではない。宇佐くんが欲しがっているものを、それに応えてあげたいから渡した。そこも結構、重要なような気がしますよね。
うまく息が吸えない・・・
かつて、そんなポエム書いちゃった律ちゃんですが、今は「そんなこと忘れていた」んですね。
知らず知らず、かつて囚われていた感情から開放されていたことなんてよくある。きっと彼女はいい方にそれが作用したんだな。
彼女のそういう変化は普段の彼女をみている読者としても頷けるところ。
学校での彼女より、きっと何倍も感情豊かな河合荘での様子を見ているし
例えばさっきのバレンタインのように、彼女は自分から歩みを進めている訳です。
律ちゃんが、自分の気持ちを理由に、宇佐に近づこうとした。
それだけでもうさ!ニヤニヤがとまらないんですよ!
・・・5巻の8話と9話があまりにうまく行っちゃったので、我慢しきれなかったとあるお姉さんが暴走するのも「オイオイ」とは思いつつ分からないでもないなぁw
もうひとつ5巻の個人的律ちゃん名場面と言えばお正月です。
一年最初のメールを送ったと笑う宇佐に対して、初返信をしようと思ったら
林に先を越されて少しムスッとしちゃう律ちゃんがかわいいわー・・・!
この後「初読書」と言って、宇佐に本を渡すわけですが、
こうやって“初めて”にこだわる時点で、彼女は自分の気持ちに素直になりつつあったのかな。
普段の本の虫・ものぐさな律ちゃんも愛らしいですが
初めての気持ちを前にほんのり困惑しつつ、自分を変えていく律ちゃんの可愛さ。最高ですわ・・・。
この作品の面白さは、そのまま河合荘という場の魅力だと思います。
律ちゃんだけじゃない、自然と河合荘の住人みんなを好きになっていくし、なにせそれぞれ濃ゆいし!
大人なのに大人げないことやっちゃうとか(5巻のラストとかモロにw)、でも時に大人は大人として若人に言葉をなげかけたりだとか。
シロさん!時として!時として!いい大人になる!
けど説教臭くなく、あくまでも『なにげない日常を全力で面白がろう』という姿勢であり、それが“場”としての魅力だな。
しかし5巻は河合律という女の子の躍進が目立つ!だから感想としてはそこに集中する形になりましたね。お母さんとの会話も、彼女のバックボーンが垣間見えて嬉しいものでした。
アニメも始まって盛り上がっていくことでしょう。長く読んでいたい、長くこの空気の中にいたい漫画。
たまに心にズッシリと届く、真剣な言葉もあったりするのも好き。
『僕らはみんな河合荘』5巻 ・・・・・・・・・★★★★
律ちゃんのかわいさが過去最高にはじけた一冊となっているのでは。
本当にゆっくりじっくり、深まっていくんだよなぁ。