[本]ほんわかまったり・・・喋れるねこ・オードリーがんばってます 『江の島ワイキキ食堂』2巻
江の島ワイキキ食堂 2巻 (ねこぱんちコミックス) (2011/01/11) 岡井 ハルコ 商品詳細を見る |
今日も平和なワイキキ食堂でした
お久しぶりに新刊発売となりました、岡井ハルコ先生の「江の島ワイキキ食堂」。
人の言葉をしゃべることができる不思議な猫、オードリーを主人公に置き
江の島で繰り広げられる様々な出来事を優しく描くこのシリーズ。
コメディからちょっと切ない人情(猫情?)話、はたまたSF要素をちょっと含んでみたり、ほんわか恋愛だったりと・・・かなり雑多なお話を楽しめる作品です。一話完結。
掲載誌はねこぱんちということで、もちろんにゃんこを愛でて愛でまくる内容でもあり、リアル猫のぐんにょり感がうまーく再現されたにゃんこがたくさん登場。
猫好きにはたまらないのではないでしょうか。自分も猫好きなのでこういう漫画は弱い・・・!
自由気まま・おせっかいなオードリーは今日も島をおさんぽ。
豊かな自然が多くあり、観光地でもある江の島は人どおりも多いので
たまにちょっとおかしな事件に巻き込まれたり、巻き込んでしまったり・・・。
のんびりなようであまりのんびりじゃないオードリーの日常です。
ちなみにしゃべれることは内緒なのです!
バレてしまいそうになることもありますが・・・。
今回の2巻では7編+番外編を収録。
どれも方向性が違って面白かったのですが、第12話はかなりお気に入りです。
三色団子に扮した・・・つもり・・・のオードリーが描かれた扉絵が可愛すぎるw
しかし内容は結構切なかったりします。幽霊の女性が登場し、彼女の落し物である鍵を探すハメになってしまうオードリーなのですが、そして女性が幽霊になった原因というのは・・・そしてその鍵は・・・。なんとも辛い真実。
全面に恋愛を押し出した作品ではないのですが、短いストーリーの中で恋愛における絶望とそのダメージが描かれ、かなり密度の濃い物語になっています。話作りも上手い作品です。
ただ切ない・悲しいばかりではなく、しっかりと転換点を作ってその女性を救ってくれたところも気持ち良かった。次の春まで強く生きよう。綺麗な桜を素直に眺めよう。
ちょっと情けないけど、這ってでも生きていこうという強い彼女の意思が素晴らしい。
基本的に後味の良いお話が多い本作ですが、第12話は特別スッキリしました。
それと第15話はラストの展開に驚き。こういうこともするのか・・・!
絶世の美人・女優業も絶好調な姉と、ぱっとしない一般主婦の妹。双子の女性の話。
「女性」「大人」「子供」。様々な人間の立ち位置がこんがらがって上手くいかない序盤から、捻くれていた姉が駈けだしてからしがらみが解けて、みんなが素直になっていく終盤へ。
これだけでも良いエピソードだったのですが、最後の最後にちょっとした仕掛け。
けれどこれで間違いなく全ての人間が毅然と前を向けるようになったのですね。
びっくりしたけれど、まさかそんなとも思うけれど
こんなに素敵な言葉が自分に届けられるなんて、彼女は思わなかった。
人間の愛というものを考えさせられる話でした。頁数も多く、力作ですね。
綺麗な落とし所を作ったものですね本当!ファンタジックで後引く不思議な幸福感!
以上2話の他にもかなり色々なジャンルなお話が楽しめます。
第13話、頼ちゃんにバレないように看病をがんばるオードリーは無茶苦茶可愛いですし
いつまでも子供じゃない、逞しく成長をしている子猫3兄弟もいいキャラw
表情ゆたかなにゃんこたちを見るだけで楽しくなってくると言うもの!
オードリーは本当に人間みたいな感情を抱くし、人間みたいな表情をします。
その小さな体で一生懸命にやれることをやろうとする姿にも笑顔になれます。
ねこぱんち掲載ということで、そりゃもう紛れもないネコ漫画なのです。ねこねこ!
ベタベタはしないけれど、たまには甘えたくなったり。空気を読んでくれたり。
猫と共に生活をしている中でちょっと心当たりがあるような描写がいくつも・・・。
猫のこと大好きなんだなぁこの作者さん。猫の身体のくねり等、似ていますよねぇ。
作者の岡井ハルコ先生は、残念ながら自分は過去作未読ですが少女漫画出身。
講談社・デザートコミックスで数冊単行本を出しているようです。
この「江の島ワイキキ食堂」もタッチはかなり少女漫画らしい感じではありますが
内容的には読者の性別関係なく楽しめる作品になっていると思います。
恋愛要素は強くないですが、恋愛を描く場合にはかなり考えさせられるものを描いています。
コメディ部分ではしっかり笑わせてくれますし、なかなか懐の深い漫画。
今後もゆったりまったり、じっくりとこの漫画の空気を味わっていきたいです。
いろんな人に読んでみて欲しい作品ですね。
『江の島ワイキキ食堂』2巻 ・・・・・・・・・★★★☆
のんびりした空気に心もほんわか。和みますなぁ。ゴロゴロしながら何度も読みたい。
[本]アマガミ・・・ですよねこれ? 『あまがみっ!』1巻
あまがみっ! (1) (ファミ通クリアコミックス) (2010/12/15) ピアイ才 商品詳細を見る |
さて本日の先輩の靴下の色は・・・
前回の「週刊アマガミストへの道」更新に引き続き、アマガミのコミカライズ作品で更新。
今日はピアイ才さんの「あまがみっ!」です。
「週刊アマガミストへの道」は主人公のキャラ立ちっぷりが異常とは言えそれが面白く、ギャグ漫画としては至極分かりやすい作品に仕上がっていました。
しかしこの「あまがみっ!」はカオスすぎてアマガミスト以上にカオスで酷いです。
「エンターブレインとアマガミ開発部はすてきなところ」と、謎の生物と共に作者コメント欄に作者が書いておられましたが、わりと本気でそう思いますw
ここまで各設定をブチ壊したコミカライズをよく許可しているなと!むしろその崩壊させっぷりを作品の売りにもしていますし・・・
森島はるか先輩編から始まるのですが、第1話1ページ目、大事なヒロイン紹介の時点で
ブームくんやないか!
そんな感じで、しょっぱなからヒロインをヒロインとして描こうとしない姿勢が垣間見えます。まぁ面白いのでそれも良し!
森島先輩が基本ずっと(^o^)なことにとどまらず、いろんなキャラがそれぞれ大暴走。
梨穂子は食欲設定を増長させすぎて化け物みたいになってるし、田中さんがただの男好きになってたり、 紗江が腐属性に覚醒し同人誌を製作・イベントで大量に売りさばきカリスマ同人作家として名を馳せるようになったり・・・。
ハナヂ王子等サブ男性キャラクターは、完全に収拾の付かなくなったギャグ展開をなんとか一時的にでも綺麗に収めるための便利キャラとなってます。どうしてここにいるの?という台詞に「さぁ」とハナジ王子に答えさせたり、便利キャラ化とキャラ設定完全崩壊を隠そうともしないどころか自らネタにしてますね。それでいいのかw
またキャラの崩壊っぷりに合わせて、ギャグの方もかなりひどい・・・。
(クリック拡大)
ムダにナマナマしいのが実に勘弁願いたい感じですね。
上の画像は特に「oh・・・」なシーンなので全編こんな調子ではないのですが、同日発売・同原作のコミカライズギャグ漫画として「週間 アマガミストへの道」と比較すると、変な言い方をすればアクが強いと感じます。
ギャグの質が結構違うので、同じギャグマンガであっても差別化はされていますね。
主人公・橘さんは二作通じて安心安全の紳士ぶりですが、こちらの彼ははさらに理性もぶっ飛んでしまっているご様子・・・。
しかしふざけてばかりではありません。ふとした時に本気絵を忍ばせてくるから侮れない!
というか裡沙ちゃんにすごい気合いが入ってます。ピアイ才さんいわく「今まで出てない分がんばった」とのことですが、それにしても可愛すぎます!
ナース裡沙ちゃんかわいいっすなぁ!
こんなクオリティをいつも発揮してくれればいいのですが・・・そうしてくれないところがこの作品の良さ・面白さでもあるでしょう。ピアイ才さんはひどい御方です。
それで巻末で明かされているように、作中のいろいろなところに裡沙ちゃんがこっそりと登場しており、彼女を探す楽しみもあったりします。しかしかなり難易度は高いですw
いつもよりかるーい感じの更新に出来たでしょうか。ではまとめ。
一番言いたいことはこれですね。
ギャルゲーのコミカライズ作品で、よくここまで理不尽系ギャグを飛ばせるな!
どのページを見てもやたらとテンションが高いのですが、むしろそれが内容の荒唐無稽っぷりと合わせてシュールな笑いを運んでくれますね。
ただやはりこの原作崩壊っぷりは大きな破壊力を持っているためこの作品の大きな特徴でもありますが、そのせいで原作設定を遵守したい方にはやや向かないかも・・・とは思います。
しかしこうしたネジの外れたコミカライズを楽しむことができるのも、気合の入った作家陣(成年的な意味で)で注目を集めるアンソロジーシリーズを始め、積極的なコミック化企画を進めているアマガミならではだよなぁと思います。
アマガミファンならずとも頭を空っぽにして楽しめるギャグ漫画に仕上がっているかと。
2巻ではどんなモノを見せてくれるのか・・・ある意味、非常に先が気になる作品です。
『あまがみっ!』1巻 ・・・・・・・・・★★★☆
よくぞここまで・・・な「あまがみっ!」第1巻。万人受けは難しいかも知れませんが、期待。
[本]これであなたもアマガミスト! 『週刊 アマガミストへの道』
週刊アマガミストへの道 (ファミ通クリアコミックス) (2010/12/15) ノブヨシ侍 商品詳細を見る |
てっきりボクがノーパン健康法してるのバレたのかと思ったよ
ノブヨシ侍さんが手がけたアマガミのギャグ漫画「週刊アマガミストへの道」全一巻。
全国一千万のアマガミストが発売に歓喜したというのは俺の脳内での話です。いや、実際喜んだ人は多いのではないでしょうか・・・!携帯サイトであるファミ通DXとコミッククリアにてひっそり連載をしていたのですが、ようやく一冊にまとまりました。いやぁ嬉しいですねー!
もともとキミキスのアンソロ本でノブヨシ侍さんを知ってその面白さに吃驚して好きになり、ノブヨシ侍さんの商業単行本はいつなのかなーと思ってたらまさかのアマガミですよ!なんとなく勝手に縁を感じてしまってます。キミキス・アマガミは自分のバイブルです。
まぁ自分語りなんて鬱陶しいだけなので内容の紹介へ。
6人のメインキャラクターそれぞれスポットライトを当てており、1キャラにつき4コマ漫画が単行本前半、ショートストーリー漫画が単行本後半にと、かっちり割り当てられています。
全キャラまんべんなく触れているのは作品のファンとしてかなり嬉しいですね。みゃーも「サブキャラクター」枠としてもちろん登場しておりますよ。
原作ネタをふんだんに盛り込んだ内容となっている点にもニヤリ。ささいな作中会話もネタにしていたりするあたり、ディープなファンであるほど楽しめそう。原作愛を強く感じますね!
ギャグの質も良く、それぞれのヒロインらしさを前面に押し出しつつも、ヒロインより目立ってる主人公・橘さんの暴走っぷりは安定した面白さを提供してくれています。
ギャグ漫画ということで面白おかしく誇張されてはいますが、よくよく考えればよくこれだけ濃いキャラクターをギャルゲーの主人公として作れたものだなとwキャラが立ちすぎです主人公!
・さらりとカッコいいセリフを言っちゃう橘さん。
・カレーうどんを食べながら自分の世界に浸る橘さん。
・耳から顔を覆うように包帯を巻いた橘さん。大けがかと思いきや・・・
なんだかカッコよく見えてきました。いい顔してるよww
一冊まるごと勢いのいいギャグなので長々語る必要もないでしょう。まとめへ。
バランスよくたくさんキャラを取り扱いつつ、橘さんのはっちゃけたキャラを上手く利用した楽しいギャグ漫画となっていると思います。勢いのいい笑いを堪能できますね。
また、これだけ橘さんの変態性をフィーチャーしておきながら、不快感や下品さを一切感じさせないことは何気に凄いことだと思います。
橘さんは同じく愛すべき馬鹿野郎として描かれおり、そのさじ加減が上手いです。流石橘さん、紳士の名に恥じないですね。
そんな感じでコミカライズとしても一ギャグ漫画としても、大変気に入った一冊です。
全一巻ということで集めやすいですし、原作ファンにもアニメを見ただけだという方にもオススメができる作品となっていると言えます。
『週刊アマガミストへの道』 ・・・・・・・・・★★★★
主人公がやたらと濃いコミカライズ。賑やかな内容も○。オビをとればやっぱり橘さんです。
アニメも終わりエビコレ+発売延期でしょんぼりですが、まだまだアマガミは熱いのですよ!