[漫画]世界を救うハードボイルド小学生漫画、復活ッ!『新装版 真・女神転生 デビルチルドレン』1巻
新装版 真・女神転生 デビルチルドレン(1) (真・女神転生 デビルチルドレン (1)) (2013/05/23) 藤異 秀明 商品詳細を見る |
俺を殺してみろ!!!
デビルチルドレン復活ッッ!!
悪魔と戦うはずが自分がいちばん悪魔みたいなツラしている小学生・刹那さんのイラストが眩しい新装版第一巻が出ましたよ―!コイツ小学生です!
というかマジでこの顔どうしたんだよ!ヤバすぎだろ!かっこいいなオイ!
発売がアナウンスされてからまだかまだかと待っていた一冊。
今はなきコミックボンボンの復刊シリーズのひとつとして発売です。
連載していたのは2001~2002年。そうかもう12年くらい前になるのか…。
自分にとってこの漫画は本当に思い入れ深く、語りたいことはたくさんあるのです。時期的に、今の20歳前後(いや20代前半かな)あたりがたぶん直撃世代。
いまだに単行本たまに読み返しては、「あ~~やっぱり格好いいわ~~」とかやってる。
児童誌界のベルセルクだとか、トラウマ製造機だとか、カルト的人気の異色作だとか。そんな仰々しい言葉で語られることも多い本作。
焼ける!切れる!もげる!砕ける!裂ける!食われる!
バトルは本気の命の取り合いからくる緊張感がみなぎり、ずっしりと重たいドラマも絶品。
スタイリッシュでハードボイルドで中二心たっぷり!
こんな漫画はそれまで読んだことがなく、当時小学校低学年だか中学年だかの自分はめちゃくちゃこの作品にハマり込みました。「カッコよすぎるだろこれ!!!」と。
中二病魂の種をまいてくれた作品とも言えるのかもしれない。
今読んでも、よくこれを児童誌でやっていたよな…と本気で思うw
そこはやはり、今も伝説的に語られるコミックボンボンの「らしさ」なのだろう。
バイオレンスな部分が注目されがちな作品ではありますが、それに加えてストーリーも好き。
じっくり腰を据えて読み解ける、厚みのある物語。これは今読むからこそちゃんと深い部分も見えた。世界がどうとか、クサいセリフを吐きながら必死に戦い生きる子どもたちのドラマ。文句なしにおもしれーな。
今回の新装版は全3巻構成。今回発売された1巻は、旧1,2巻が収録されてします。
巻末おまけ漫画では「昔からの読者からの人!ボンボンなんて読んでたからそんな歪んだ性癖になっちまったんだよ!うそ!ひさしぶりー!」と書かれており、余計なお世話だこの野郎と笑わざるをえない。
さて、感想を書こう。
と言ってもこれは今から12年くらい前に出た単行本の新装版なので、うちの通常営業な感想記事にはちょっとしづらい。
なのでチマチマと当時の思い出話もしつつ、お気に入りのシーンの紹介のような風でやっていこうかな。
●物語
ストーリーはざっくり言うと、特殊な力を受け継いだ小学生たち「デビルチルドレン」が魔界へ行き、悪魔との戦いに巻き込まれていくというもの。
メガテンの子供向けシリーズとして始まり、ゲーム・アニメ・カードゲームといったメディア展開のひとつとしてこの漫画もスタートしました。どれもやったなぁ懐かしい。
しかしこの漫画、独自路線を行きすぎてアニメやゲームを完全無視!!
アニメから入った自分は漫画を読んで「なにこれ…?」とポカーンしたものです。アニメではあんな明るいおちゃらけたオカマ狼が、漫画だとクールでガチムチ格好いいヤツになってんぞ…?とかね。似た経験してこの漫画にとりつかれた人結構いるんじゃないかな。
アニメはコメディ路線でしたしね。ゲームはシリアス色が強いものでしたが、正直この漫画版のインパクトが最強でした。
児童漫画らしからぬヘビーなテーマ。
濃密な死の香り。
世界をめぐる壮大なストーリー。
闘うということ。大切な人を想うということ。「背負う」ということ。
『人殺し』
主人公・刹那をとりまく環境や彼が辿るドラマは、本当にシリアスです。
大切な相手から「人殺し」と微笑まれる悪夢。無力感と罪悪感。
明るい作品しか楽しんで無かったような小学生の俺は、旧単行本1巻ラストのバッドエンド感に唖然としたことが今や懐かしい…。
先にも書きましたが、こういった物語を、ちゃんと楽しんだというのはこの漫画「真・女神転生デビルチルドレン」が初めてでした。だから何もかもが本当に刺激的だった。全身全霊でこの漫画を感じていた。
20代になりいろいろ漫画も読むようになった今では、ちょいと冷静になってこの作品を見れます。全体的に急ぎ足だよなとか、絵が急に変わりすぎだろカッコいいけどさ!とか。でもまぁそんなものは些細なこと。純粋にこの作品はパワーがあるし、本能を揺さぶる熱い物語だ。
直撃世代の人間にとっては、中二病への扉を開くような、そんなポジションにあった作品なのかもしれない。
児童向けとは言ってもメガテンシリーズである。子供心に「ちょっとこわいけど、大人っぽくて格好いいなぁ」と感じられるような要素が散りばめられ、これまた少年の憧れを強めたのであった!
●キャラクター
妄執にかられる主人公。ほかにもキャラクターはそれぞれ使命、復讐、革命といったキーワードを宿し、それぞれの戦いが大戦争へとつながっていくのです。
刹那は上でも書いたけれど、自分が無力だったばかりに大切な人を失ってしまった、傷つけてしまったという後悔の念を持っています。強さに憧れる少年だったからこそ、その圧倒的な無力感に打ちのめされ、一度は心おられてしまう。
しかし復活したかと思ったら立ちはだかる悪魔たちをバッサバッサと殺しまくる、ド迫力のマジキチ野郎に変貌を遂げていた。
「危ないマスター!!」と身を呈して自分を守り死んだ仲間に対して「チッ!!」となんの感慨もなさそうに舌打ちして戦闘を続行する刹那は、小学生ながら「さん」を付けるしか有り得ない格好良さ。刹那さんコワイ。「俺を殺してみろ!!!」は超名言である。
というか第6話の刹那さんのテンションはヤバすぎる。ニヤニヤ止まらん!
もう一人の主人公。そしてヒロインでもある少女、未来。
刹那を守るという使命を持ち、刹那と共に戦い、そして彼にトラウマを植えつけっちゃったりする作品のキーパーソン。
堂々とした戦いぶりや、「私のパートナーは世界一ィィイイイイイ!!!」とか叫んじゃうノリの良さ、当時からすごく好きだった。格好いい女の子だ。
しかし、彼女が弱さを見せる場面もとびきりに大好きなのだ。
未来がひとりになってついつい泣いてしまうシーン。
ここには今も昔も変わらず心揺さぶられる…!!
人間そうそう萌えのツボとかって変わらんのかもね。
さてもう1人のヒロイン、エレジーちゃん。
大魔王の娘として、親に復讐するために闘う少女である。未来が傍にいられなくなったあとに刹那と行動を共にするようになり、みるみるヒロインとして頭角を現していく!
むくれちゃうエレジーちゃんかわーいーい!!!
昔はそんな意識は無かったけれど、ツンデレっぽいかもな。
刹那と関わるようになってどんどんと人間としての、そして女の子としての意識を取り戻し、あるいは芽生えさせていく様子はなるほど胸キュン。
●絵の良さ
もう10年以上前の漫画ですが、古びれませんね。今読んでもかわいいし格好いいわ!
連載中もどんどん絵の感じが変わっていった本作ですが、この新装版1巻は本当にどんどんと作者が成長していく。それも凄いスピードで。こうして一気に読んでみるとそれが改めてわかります。
このデビチル、個人的なことだけれど本当にかっこいいコマが多い。
子供のころ読みながら、なんてオシャレな絵なんだろうかと惚れ惚れしてた。
構図とかキャラのポーズ。この作品はやはり中二力高いと思うよw
勢いのあるバトルシーンでも、しっとり魅せる愛情と憎しみのドラマパートにしても、頭に残る場面がとても多い。
例えばこのシーンなんかは、当時こんなの見たことなくて興奮したもんな。目元だけを描いて、その視線の交差の意味を力強く伝えている。なんてクールな演出!
このシーンも大好きだったなー!懐かしいー!
仲間が死んで飛んできた剣をそのままキャッチして即座に攻撃するシーン。
なんか知らないけどこのシーンに凄く憧れて、かっこ良く棒をキャッチする練習とかしてたああこれは思い出したくない痛い思い出だったそっとしておこう。
名場面といえば
「そこ、雨が降るから気をつけな!!!」→細切れの死体と血の雨が降り注ぐ
「また会えるよね!!!」「ああ・・」そして別れ、遠ざかってから「来世でな!!!」
あたりもファン的には王道の大好きなシーンです。
みるみるエロい肉体への変貌をとげていった性的すぎるネコマタさんも見逃せない。
どんどん等身が伸びて大人っぽくなっていったよね…。散るシーンすらエロい…。
「真・女神転生デビルチルドレン」新装版1巻の感想でした。
本当に新装版として発売されて嬉しいなぁ。同時に、子供のころ楽しんでいた作品がこうして新装版とか文庫化とかしだすと、歳をとったもんだなぁと実感したりもするw
子供の頃はそうたくさん漫画を持っているわけでもなく、ひとつの単行本を本当に何度も読み返したりしていた。あの頃だとポケスペとこのデビチルが思い出深いな。そんなこともあり、自分の幼少時代の思い出に色濃く染み付いているのです。
この新装版1巻収録分は全体的にテンション高めでやっぱ楽しすぎるよなー。
これ以降だとちょっとずつ落ち着いてきてさらに大人っぽい展開に入っていくけれど、作品初期のここらへんのノリがこの作品のパワフルさの象徴になっていると思う。
すげぇバトルが描きたい!!!のような、作者の若い衝動が詰まってる感じ。
それでいてテーマも深めていっているあたり、やはり児童漫画と言うには恐ろしい作品。
今回の1巻は巻末に当時のアシスタント・木下エースケ氏による描きおろしオマケ漫画あり。思い出話とかしてるので、当時読んでいたファンはニヤニヤできるのでは。
来月は2巻、再来月に3巻が発売される予定。もちろん買いますよ!
そしてラストの3巻には藤異先生描きおろしの漫画も載るんだとか!しかも30P!!
うおー!これは読むしか無いだろうが―!
デビチルの新装版も出たことだし、あとはほら、ククルとナギとかDチルとかも…さ…講談社さんチラッチラッ(アンケ書いて送ろう
何はともあれ新装版発売おめでとうございます!昔を懐かしみつつ、変わらぬ作品の魅力を再度噛み締めることができました。新装版2巻も楽しみ!
『真・女神転生デビルチルドレン』新装版1巻 ・・・・・・・・★★★★★
やっぱり最高だな!自分のルーツみたいなものかもしれない。思い出補正バリバリ効かせた上で、やっぱり大好きなので満点評価。
[漫画]微熱のまま触れあって歌いあって『17歳℃』
17歳℃ (ビーツコミックス) (マッグガーデンコミックス Beat’sシリーズ) (2013/05/14) 麦盛なぎ 商品詳細を見る |
俺も、壊れるかもしれない。
「17歳℃」のコミックスが発売されていました。
WEB雑誌で読んだ時から「これはいい!!」と鼻息あらく見守っていた作品。単行本としてまとまってくれてとても嬉しい…!
熱に浮かされたような少年少女の刹那的な生き様が眩しくもどかしくかわいらしい、胸がキュンとくる青春漫画なのです。
高熱というわけではないです。微熱。頭がボーッとして正常な思考をゆっくり手放してしまう。イカれてるでもない。でも我慢ができないから。
きっとそれが17歳の温度なんだろう。ナイス思春期漫画。そして川本真琴漫画。
一話の試し読みがこちらで読めます
舞台は1990年代初頭。
純情な17歳の主人公・樋野は高校の軽音部。ムカつく先輩になじられながら日々練習に励む。しかしそんな日常を壊す転入生の少女、黒川なつき。
楽器を壊されてしまったことをきっかけに黒川に想い募らせる樋野ですが
黒川には決められた将来の相手が既にいて……。
行き場を失っていく少年少女の衝動は、読む者をズキズキとそしてニヤニヤとさせてくれる!
「17歳℃」というタイトルは本当にピタッと内容にハマっている。
第一話を読んだ時にすぐに引きこまれてしまいましたよ。
だってねぇ、あのラストシーンを読んでたら「あれ…この構図…くるんじゃね…くるんじゃ…あっあっ…あーーーおおおおおおお」っていう。
何を考えているのかわからない。何を仕出かすかわからない。
ミステリアスでセクシー。感情がよめない表情で、歌う時は爽快に、そして突然にキスをする。
そりゃこんな娘が目の前に現れたら、男の子は大変ですよ。
「純情17歳な青少年を夜な夜な悩ませるのは、いつの時代もあの娘の事だけ」
オビに書かれてたフレーズですが、まさにそういうものです。
主人公が等身大でピュアな男の子。けれど暴走を止められないからかわいい。
普段は自分の本音をうまく伝えられない、地味でおとなしめな少年なのですが
思春期をこじらせた言動と、それへの羞恥があってたまらない!
「何やってんだろ俺…」
「殴ってください」
うっかり変態的なことをやってしまった樋野くんの懺悔シーンがこれである。笑えるシーンではないだろうけどこれは笑ってしまったwwお前はなにをやっているんだ言っているんだ!
それに彼は、好きな女の子を歌ったラブソングを作ってしまうという、音楽少年におけるとびきりなことまでしちゃうのだ。
このラブソングはクライマックスシーンでその真価を発揮する、この作品のカギとなるもの。ですがこう…ああ…恥ずかしすぎるな…こういうの大好きさ…!
自分のどうしようもない想いを「昇華」したいから。どうしても叫びたいから。
そんな切実な願いでギターを手にするヤツだって結構いたりするんだろう。
多分樋野はそういう少年。
ヒロインの黒川、主人公の樋野がメインですが
個人的には軽音部のいけ好かない先輩・阿部の扱いも印象的です。
黒川に選ばれなかった側の人ですが、これがまた結構救いなくて。
たしかにムカつくキャラクターのポジションではありますが、最終話での彼の最後の登場シーンが印象的ですねえ。描かれた範囲では残酷な決着になってしまった阿部先輩。最後まで彼は浮上できなかった。
クライマックスでは更にもう1人かわいそうな目にあう男がいました。
そうやって誰かを不幸にしてでも我を通す。
うまくなだめて交渉して、なんて器用なことができない。
17歳の向こう見ずなリビドーは、こんな刹那的な風景を駆けていく。
微熱っぽいはずなのにどこか冷ややかなんだ。誰かを突き放す時、自分を貫く時の容赦の無さ!それがまた格好良い!彼がそうまで出来るほどの昂ぶりなんだ。
そんな「17歳℃」です。一巻完結。
もうちょっと続きが見たかったなーとも思いますが、けれどよくまとまっています。ラストシーン格好いいわぁ。いい表情でラブソングを歌いやがる。
思春期の衝動あふれる空気がたまらなかったです。
90年台初頭が舞台ということでややノスタルジックな感触。
各話タイトルが「あいの、さいのう」とか「十分前」とか、全部歌手の川本真琴さんの曲をちょっと変えて使用されていますね。子供のころ聴いたアーティストなので、合わせて懐かしい…。
あとがきを読むに、ヒロインの黒川は「川本真琴さんみたいな娘」として描かれたらしいですし、もしかしたら川本真琴さんの若かりし頃はこんな風だったかな?という作者の妄想みたいなものが作品の源なのかも知れない。
調べてみたら川本さんは74年生まれ。つまり彼女が17歳だった時が、この作品の舞台である90年代初頭に重なるんですね。
遊び心ある可能性のひとつとして、そういう見方も出来るかもしれない!
というわけで至る所から川本真琴への愛を感じさせる作品。作中でも恥ずかしいラブソングが作られたけれど、むしろこの作品が川本真琴へのラブソング感あるw
絵柄は軽く爽やかめなんですが、エロいシーンのじめっとした質感もお見事。
直接的なものではありませんがややフェチっぽいエロス。
こういうの大好きですよ…うむ。
じわじわ、ムラムラと来ます。男の子も女の子もエロくて愚かでかわいい。
「あなたは 一緒に溺れてくれる人が欲しかったんだ」など、ゾクゾクくるセンスいいモノローグも心に焼き付く。思春期におぼれているのだ。
作者さんの初単行本とのことですが、これからの新作への期待は大きいですね。
大きな広がりがある作品ではなくコンパクトにまとまった作品。だからこそ一気に駆け抜けていく解放感がありました。思春期とは素晴らしいものだね…!
『17歳℃』 ・・・・・・・・・★★★★
期待の新人さんの初単行本。雰囲気がいいなぁ、こっ恥ずかしくてw
[漫画]もっと知りたい…女の子の秘密。『思春期のアイアンメイデン』1巻
思春期のアイアンメイデン(1) (ヤングガンガンコミックスSUPER) (2013/04/25) 渡辺 静 商品詳細を見る |
女子って…女子って…すげぇ。
小学校の中学年くらいのとき、男子と女子でわけられて授業をしたことは案外よく覚えています。いわゆる性の授業。その頃のほかの記憶はあまり無いんだけれど、覚えているということはそれだけ当時の自分にしても印象深かったイベントだったんだろう。
男子だけ集められて、先生が黒板に大きく「金玉」って書いてたなー。今考えるとシュール。でその働きとかをなんか普段は違った緊張感で聴いていた気がする。
はて、ではあのとき女子たちはどんなことを勉強したのか…。
当時も今も、結構そこんところ興味ありますよ!
さてそんなわけで渡辺静さんの新作「思春期のアイアンメイデン」感想。
女子への興味がつきない思春期の男子中学生が『女の子のふしぎ』に迷い込むファンタジックな日常系ラブコメディです。
異性への興味。男子中学生という生き物は8割それで構成されているようなもの!
いい具合に思春期をこじらせた中学生たちがその欲望や戸惑いを全開にしており、実に俺好みの世界観でございます。思春期漫画いいよね…!
女の子が秘密にする「あの日」って一体なんぞや。
不思議と興奮で脳みそいっぱいさせられる、ここは女の子のミステリー。
主人公・真山はエロいこと大好きなアッパー系な思春期少年。
教室では友達と大声で下ネタトーク。女子のパンツを見ようと必死。その他多数の女子へのセクハラ三昧の、どう考えてもしょーーもない中学二年のクソガキである。
でも振り返ってみれば中学二年のころなんてこんなものだ。俺もあの頃は透けブラをネタにできるくらいの若いエネルギーがあったはずなんだ…。今となっては…まぁいいやこの話は。
そんな等身大な少年には、月子という幼馴染の女の子がいます。
成績優秀、ルックス・プロポーション文句なし。そして真山と距離を取る。
かつて真山と月子は本当に仲がいい幼馴染でしたが、いつからか男子と女子の別々の世界に分かれていくのはよくある事。
昔とは違って「女の子」っぽくて、しかもどんどんかわいくなっていく月子。彼女への寂しさや憧れや苛立ちや、色んなものを真山は抱えています。
しかしある日、真山は目撃してしまうのです。とびきりの女の子の秘密を!
とくに男子には絶対に秘密にしたい、女の子に来る『あの日』を!
そうして始まる真山と月子の奇妙な関係は、かつての絆を取り戻していく過程でもあります。不思議なかたちで距離を縮めた2人。繋いだキーワードは、女の子の『あの日』である。
女の子の『あの日』!!
男からすれば触れていいものかなんなのか、ともかく神秘的で秘密だらけで、知りたいけどきっと知っちゃいけないようなフワフワしたワードである。でも興味はあるよねっ!(ニコッ
女の子のあの日=ドキドキは避けられない。
『あの日』がどういうものなのか。それがこの作品の最大のポイントであり、独自の捻りを加えたもので面白い。どんなものかは実際に見て貰いたいものです。
ヤンガンのサイトで第一話が公開されていますので、折角だからおいておきます。
→http://www.square-enix.co.jp/magazine/yg/introduction/sisyunnkino/
これが月子の『あの日』。本来のそれとは違うのに、現象のあり方としてはそれに近い。なんとも憎い距離感の設定となっています。
さ、さいですか…。
否が応にもドキッとさせられるこんな瞬間がこの漫画の持ち味のひとつ。ねぇ、だってこんなの男はドキドキするでしょうよ!女の子の体の秘密だもの。
月子の秘密を知ってしまう主人公の男の子。誰にも知られたくない、知られちゃいけないとっておきの秘密。それを2人だけで共有するという嬉し恥ずかしなラブコメ展開!
秘密。なんて甘美で禁忌的な響き。異性の体の秘密を握るのってイイな!
身体がおおきく変化する思春期。それに戸惑いは当然あるでしょう。他の人と比較して一喜一憂したり。はたまた異性の体を覗き見て、性別の違いを確認したり。
そういうことにどうしようもなく心が敏感に繊細になってしまう時期。
この作品はその雰囲気をバッチリとらえた思春期漫画なのです。
設定とキャラクターがかみ合わさって、見事に思春期空間を作り上げる本作。
ファンタジー要素はぬきにしても、単純に主人公とヒロインの関係は思春期らしい、いじらしさと愛おしさでラッピングされており、気持ち悪い笑みをこぼすことを避けられない!
特に先にも書いたように主人公がかわいいです。クソガキで。
人にイタズラ…主にセクハラをしかける悪ガキ系の主人公。隙あらばスカートを覗き込みまたはめくり上げ、胸を揉むわ堂々とヤラせて発言するわ。中学生とは言え、さすがにもう子供だからなで納得できるもんではありません。迷惑人物。
けれどヒロインのために頑張ってみせる時もある。すぐに素直にはなれないけれど、月子のために全校生徒の注目を集めようと大事だって成し遂げる。そういった誠実さをなかなかうまく描いており、素直になれない彼の不器用さと相まって、一見すると迷惑DQNな彼がかわいいヤツにちゃんと見えてくるw
「ヤリたい!!」と大声で言っちゃうような、実際に女の子の胸を揉むような主人公。
でも本当にいざそういう局面になりそうな時、彼は慌てふためきます。
このチキンっぷり!!完全に口だけ野郎ですよ!!
でもねぇ、全体的に粋がってる様子とか、未知の領域に踏み入ることに躊躇してしまうとか、非常にわかる。根性なしめ。かわいいじゃないか。
必要以上にアピールをして、それが叶いそうになった時、尻込みしてしまう。
完全に間抜けなんだけど、これこそが思春期らしい迷走の形のひとつだなぁ。
「女子って…すげぇ…」と感動するときの真山くんは、読者に重なる存在になる。
身体を張った『反撃』で見事に真山に一泡吹かせた月子。
けれど男の子の前で服に脱ぐということは…その上自分の身体にさわらせるということは…平気でなんていられるわけがない!
ということで混乱する真山を後にしたあと、正気になってものすごい勢いで赤面!
かわええ…!!
男子が女子を意識してしまうように。
女子だって男子を意識してドキマギしっちゃったりもするのだ!
第3話は男の子と女の子、両サイドから見ても絶品のニヤニヤエピソードですね!!
思春期をこじらせた男子と女子の不思議な関係。
性を意識してぎこちなくなった、未熟な男女の関係が本当にかわいい。
男子、とか、女子、とか。そういう呼び方ができる空間がそもそも愛おしいですね。
特に第3話と第8話のドキドキ感が素晴らしく、お気に入りの話です。
第8話は、月子の身体の様子を確かめるというシーンが凄くいい。
硬い 柔らかい 硬い 柔らかい
カリッ… ふにっ…
その硬さとやわらかさ。その温かさを、じかに触ってみる。
このじっくりと確かめる描写…こんなのドキドキするに決まってる!!
月子の「コーフン…してるんだ。私の…体で…」の独白がエロさに拍車をかける。
相手が自分に興奮している…なんてことを自覚して、めちゃくちゃ照れるんですよ。大人っぽく妖艶に振る舞うことなんてできない「女の子」の魅力。
そしてなぜか授業中に勃起してしまっていたあの謎現象がついに解明された。そんな理由だったのか、夢が広がるw
真山に猛アタックをしてくる下級生も登場し、ラブコメとしてこれからどんどん勢いは増していくだろうなと、その予感を与えてくれる第一巻でした。
設定の面白さとそれが溶け込む日常描写。なによりファンタジー要素を通じて鮮やかに浮かび上がる思春期の輝き!これぞ美味!2巻も楽しみにしております。むふー。
『思春期のアイアンメイデン』1巻 ・・・・・・・・・★★★★
アイデアの面白さもそれを生かしたラブコメ展開も素晴らしい。ナイス思春期漫画!
[漫画]悩んで悔やんで喜んで、心震わせて。『14歳の恋』3巻
14歳の恋 3 (2013/04/30) 水谷 フーカ 商品詳細を見る |
ほら あんまり可愛いと ちょっと本気出しちゃうじゃない
相変わらずもどかしすぎる思春期漫画「14歳の恋」3巻がでました。
だいたい年1冊ペースでここまで来ているシリーズですが、読むたび心がみずみずしくなりますな…。何度もジタバタ悶えさせられる。
今回の表紙、逆光がいい感じに綺麗ですねぇ。教室内はほんのり薄暗くて、窓のむこうはスカッと晴れ渡っていて。逆光をあびる教室と生徒、という絵が好きなのかもしれない。
この作品、カラーでこういう逆光の絵を書いてくれることが多い気がしますねえ。たまらんです。
前巻→甘く淡くちょっと切なく過ぎる14歳の日々。『14歳の恋』2巻
さて内容の感想。
3巻は和樹と彼方がケンカをしてしまうエピソードから幕開け。
男女別け隔てなくみんな仲良し!!なんてクラスはほとんどないハズで、ご多分にもれず2人のクラスもささいな事を積もり積もらせ、どんどん不仲が深まる。
そんな中、クラスの男女代表のような和樹と彼方がやんわりとクラスの混乱を落ち着かせようとするも…。
やっぱり2人も、まだまだ自分の気持ちをコントロールしきれない子供なんだよねえ。
理想通りにできなかった、その上大切な人との距離が出来てしまった。
人間関係を壊さないように器用に立ち回ってきた2人が、まさかお互いが一番大切な人とケンカをしてしまう。そしてクヨクヨして悶々として、ため息ばかり。いやー思春期ってイイですね!!ハァハァ!当人たちはまったく笑えたもんじゃないですが、こういう失敗もまたひとつのスパイスとしてこの思春期空間を彩ってくれます。
みんな悩んでる。上手くいかないねぇ。みんな目の前のことしか見えない一生懸命さとその愚かさがあって、ただただ眩しい。見てる側としては、こんなにみんなを愛おしく思えるのに、そんなこと言ったら彼らは怒ってしまうんだきっと。だからこっそり見守っていたい。うん。
くよくよ悩んですれ違って不安に押しつぶされそうな和樹と彼方もいい。
でもやっぱり2人が仲良くしているのを見て幸せになりたいのです!
カーテン越しに手をつないで、気持ちを確かめていく。指をむすんで、不安はほどけて。くわーっニヤニヤするしかない!!
仲直りするシーンも、お化粧してデートする話も、どれも絶品でしたね。
お化粧デートはねぇ…うむ…大人っぽいことにチャレンジしてみた背伸び感からくる子供っぽさと、少しでも恋人から美しく好ましく思われたいという女っぽさが交じり合っててすごく好き。
まだまだ「女の子」っぽさのほうが配分としては強いけれど、きっと少しずつ「女」の部分が香り立つようになってきたりするんだろう。その過程を!俺は見つめていたい!(クワッ
和樹・彼方だけじゃなく、本作は魅力的かつニヤニヤせざるを得ないサブキャラ布陣も協力であり見逃せないのです。
ここに来てまたしても深まる、志木葵ちゃんの切なさと苦悩。
彼方に思い寄せる百合っ娘です。彼方にとって彼女はどんどん素晴らしい友達になっているのが分かる。どんどん距離は縮まっています。
でも志木さんが本当に望む関係には、きっと進まないんだ。
ツライなぁ片思い。報われてほしい思いは当然強いんだけど…むむむ。
作中のもう一方のカップル(と言えるはず)の長居くんと日野原先生の生徒×先生ペアに関しては、なによりカバーをとった本体表紙のカラーイラストが絶品であることを最初に書いておきたい。長居くんのヘッピリ腰萌えぇ!!ワルい子っぽいけどここらへんありふれた男子中学生らしいヘタレぶりですよ!!
第16話は長居くんと日野原先生についてクローズアップしたエピソード。
やはり日野原先生は怖いなぁ。それでいて、惑わされていたい感じの女性だ。
日野原先生のために一生懸命になっちゃう長居くんヤバいな(トロ顔)
ていうかインターミッション14の長居くんの夢、日野原先生のおっぱいをやや増量してませんかね?この野郎!!長居ィ!!中学生男子!!!
しかしこれが妄想ではないとしたらどうだろう。
思えば日野原先生、これまで胸元が見えるような服を着ていない。見た感じ当別大きくも小さくもないように見えるが、実は脱いだらすごい可能性は十分捨てきれず残されているわけだ。
そこでこの長居くんの夢である。そこに現れる、普段着で想像されるよりもやや大きめに見える日野原先生のおっぱい…。つまり長居くんはすでに日野原先生のおっぱいを実際見たことがある、かも知れない!!
ああ、うん、それは無いな。だって長居くんだもんな。そこまで到達してるわけないな。日野原先生がイタズラでおっぱいチラ見せしたことあるとかの方がワンチャンあるだろう。
長居くんのことナメすぎですけど、だってそういう子だものね‥・!
その次のインターミッションで15を見ても、日野原先生は自分のドレス姿を夢に見ているけれど、けっこう谷間ありますね。自分の身体のことだし、このサイズで間違いないと思う。彼女特に巨乳願望ありというわけでは無さそうだし。
長居くんの妄想した理想おっぱいと、日野原先生の実は脱いだらすごいおっぱいが偶然の一致。これが私の導きだした答えです。
いやまてよ…日野原先生とずっと近くにいたことにより、長居くんは彼女の隠れ巨乳を察知していたという事もありえるな。好きな女性のおっぱいを観察した結果、彼は日野原先生の正確なバストサイズを観測することに成功した、ということか。なるほど思春期の少年の執念が成した奇跡と言えよう。
……俺はなぜ日野原先生のおっぱいでこんな考察をしているんだ…?(正気に戻る
描きおろしの「24歳の憂鬱」は日野原先生が長居くんと出会うきっかけを描いたエピソードでした。
ラストの「本気?なんのことよ やめて 14歳なんかに」にゾクッと来た。
1ページまるまる真っ黒で、「14歳なんかに」の吹き出しだけ浮かんでるという…。
まぁ、こんなセリフ、フラグ以外の何者でもないですけれど!!
ああきっと彼女は、そんな予防線を自分ではっておきながら、暗いところへ予期せず落っこちていったんだ。見事に今まさに落っこちてるんだ。でもそれを楽しんでいる現在の日野原先生のたくましくしなやかな生き方を見るに、やはり俺はニヤニヤしてしまう。
今回も大人の余裕たっぷりに長居くんをいじめてくれましたw
そんな「14歳の恋」!14歳たちの悶々とした恋心!それを見守りつつ介入してくる女教師の恋心!それぞれの気持ちが心地よく揺れ動いてる様子が素晴らしい。
とにかくもどかしくて爽やかで可愛らしい。思春期に頭を悩ませる子どもたちを愛おしげに見つめる作品です。苦しんだり傷ついたりする。でも最後は、良い事が待ってるんだから。
メインの和樹・彼方ペアは言わずもがな。長居・日野原ペアも危険な匂いを漂わせつつ(だって生徒と先生ですもの)本当に可愛い。可愛い!かわいい!!
4巻はまた1年ほど先になるんだろうな。楽園購読してますけども、楽しみです。
『14歳の恋』3巻 ・・・・・・・・・★★★★
うおー14歳!14歳だなぁ!かわいいなぁ!!はぁーッ!!(最初これが記事タイトルだった)
[漫画]爆裂!猟奇!搾精!なんでもアリの破天荒学園ウォーズ!『戦闘破壊学園ダンゲロス』3巻
戦闘破壊学園ダンゲロス(3) (ヤンマガKCスペシャル) (2013/04/05) 横田 卓馬 商品詳細を見る |
それこそがビッチ・オブ・ビッチ!!
過激に尖りまくりの大人向け少年漫画!
一言で表すならそんな感じだと思います、「戦闘破壊学園ダンゲロス」。
ムチャクチャな超能力を持った学生たちが、それぞれの組織で三つ巴の大戦争を繰り広げる怒涛のバカテンション超能力バトル漫画。刺激的なジャンクフードのような作品かもしれない。
とにかくパワフルで、気分がハイなまま突っ走るこの疾走感がたまらない!!
しかもこの3巻はとある強烈な女キャラにより、これまでより更に過激に性的にトンデモない事態に突入していく!
というか、ものすごい勢いで精子が飛び散りまくる!なんだこれ。
魔人と呼ばれる異能力者たちを集めた学園「ダンゲロス」では
番長グループと生徒会が待ったなしの戦争を繰り広げている真っ最中。
しかしそこに謎の第三勢力「転校生」が乱入。グループ関係なしに生徒たちを殺戮にかかる!
本気で命を取り合う学園バトル!バカみたいな超能力戦争!
非常に少年漫画らしい作品だとも思うんですよ「ダンゲロス」。
異能力者だらけの学園を舞台に、三つ巴の大戦争!
次から次へと新しい超能力者たちが現れては消えて生きては死んで。
クセありまくりの濃ゆいキャラたちが、もんのすごい能力を携えて何十人と!
でも掲載誌は月刊ヤングマガジン。そりゃあいくら題材が少年漫画っぽくても、これは少年誌ではやれんわな。例えばこんな超能力。
異常に精液をまき散らしながら金玉を破裂、絶命させる、男性限定の殺人ウィルス能力!
モブだろうが魔人だろうが、どんどこ人が死んでいく!爆死コマ切れ処刑に首チョンパ!下品で残虐!それでも(だからこそ?)テンションが上がってしまうのが、なんでか知らないけどこの作品はクヨクヨ悩ませてはくれないからだ。とにかく前へ前へ!
そんなわけで、「次はどんな面白い能力を持ったヤツが出てくるかな~」というところの期待がめちゃくちゃデカいダンゲロスですが、
個人的に過去最高のインパクトを持った、恐ろしい女が現れました。
この男の悲鳴が、どれだけ強烈な行為なのかを物語る。
超絶的な性技を備えた人を超えたビッチ!!
荒淫において右に出る者なしを言われたビッチの中のビッチ!!
ビッチ・オブ・ビッチである!!
恐らく宇宙一
セックスが巧い!!
彼女に技をかけられた者は男女問わず!とにかくすンごいテクで絶頂しまくりなのだ!!
しかも半径2kmの人間に対して遠距離ビッチ能力でもある!
とにかく彼女に近寄ったら最後、気を失うまで搾りに搾られ枯れ果てる!!
バ カ す ぎ る
おかげで3巻の前半なんて、男たちが延々と情けない悲鳴を上げながらビチャビチャ精液を吹き出しながら悶え狂う、悲惨すぎる絵に。
その能力名「ぴちぴちビッチ」!
「それ適当に思いついたダジャレだろ絶対!」感たっぷりなネーミングはダンゲロスにおいて今に始まったことではない!大体いつもそんな感じだ!いンだよモノが面白いなら!
1巻2巻とものすごい勢いでバトルに次ぐバトルバトルバトルで
当然この3巻も戦いっぱなしの全速力な内容となっていますが
鏡子さんのインパクトは凄すぎる!全部持って行かれた感すらあるw
この濃ゆいキャラだらけの漫画でこれだけ目立つのはすごいことですわ。
3巻は鏡子さんの存在感に引っ張られてか、だいぶ性的な(しかしこの漫画だとこれっぽちもエロくないしむしろ笑えてくる)内容となっていました。
しかし考えてもみれば異常者だらけのこの漫画。性的におかしなやつとかそこらじゅうに居る!
おもしろすぎたのは某男性キャラ。とびきりイカれた性癖の持ち主である。
ごめんオレ・・・・おばあちゃん以外で勃たないから
あっハイ。
すごい名言飛び出してきたな……。
そして過去にやってきた“転校生”と描く番外編では
同じ性的な能力を持つもの同士、転校生と鏡子の熾烈なるバトルが!
フル勃起イケメンVS見た目だけおとなしいビッチオブビッチ!!
ヤるかヤられるか!!いや、殺るか殺られるか。
命をとりあう真剣な場面にすら笑いがこみ上げてくる。シリアスな笑いとはつまりそういうコレである。
「そう・・僕も貴女と同じ“淫魔人”・・・・!!」(キィン…
とかよくわからない事を言いながらエレクトしたモノを見せつける男に対し
鏡子さんもカッコよくパンツを脱ぎ捨て応戦。いやなんでだよ。なにが「さすがだ…」だよ!つかパンツ糸引いてますが!イイネ!(ニコッ
もーね!バカが多すぎて楽しすぎるんだ!ダンゲロス!
この作品は全体的にこういう無茶苦茶なノリで支配されている。
本当にカオス。からこそ面白い!こういうノリのバトル漫画、大好きさ!
そんな「戦闘破壊学園ダンゲロス」第3巻でした。
有名な話ですが、作画担当の横田さんはもともと有名なWEB漫画を描いていた人だったりします。あと「こがねいろ」という、少年ジャンプではかなり短期集中連載をやったり。
まさに気鋭の新人作家さんですなー。今後の活躍にも期待したい。
原作の「ダンゲロス」はもともとネット上で展開していたものだそうで
こちらは自分全然詳しくはありませんが、どうやら読者参加型でどんどんキャラ(+能力)が追加されていった感じらしいですね。このまとまりのなさすぎるカオスなバトル漫画は、そのいきさつをたどればなんとなく納得するw
「こんなヤツがいれば面白くねぇか?」の悪ノリの集合体みたいなものか。
お下劣、ムチャクチャ、演出過剰。待った無しの超スピード感。
全体的な低俗で「やりすぎ」で、どうしようもなくテンション上がってしまうのだ。
ドラマが深まるまえにストーリーが先に先に進んでいってしまうものだから、そこに少々のもったいなさはあります。もっとこのキャラじっくり見たいのになー、と感じることは多々。
でもこのスピード感こそがこの作品の魅力でもある!サックサク人が死んでく!
フルスロットルのまま駆け抜ける超ド級に頭ワルい異能バトル漫画「戦闘破壊学園ダンゲロス」。ますますテンションあがって4巻が待ち遠しい!
『戦闘破壊学園ダンゲロス(漫画版)』3巻 ・・・・・・・・・★★★★
巻を重ねるごとにますますテンション上がっていくお下劣なバトル漫画。お精子祭り。