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正直どうでもいい(移転しました)

マンガ感想を主に書くブログ。移転につき凍結中。

[日記]コミティア100&第十四回文学フリマに行って来ました。

うーあー、GW終わってしまった・・・。
GWといえば、いって参りましたコミティア100と文学フリマ。
葵さんと一緒に「酔いどれ眼鏡の。」としてサークル参加しました。
来て下さった方々ありがとうございました。既刊でしたが予想以上に多くの方に手にとってもらえましてわほわほしてます。
あと全く関係ない話ですが、通路を挟んだおとなりのスペースが吾妻ひでお先生のとこでうひょあーってなってました。

サークル参加でしたが、いろんな人に手伝って貰えたおかげでガッツリ買い物できました。
なんか・・・本当に多方面にありがとうございました・・・。
まだ全然本読めていませんが、とりあえず入手した本をざらっと適当に。全部ではないですが大半かな。途中から新刊も既刊もわけわからなくなったので面白そうな本をガーッと買ってました。

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お祭りムードにのせられるように買い回りました。即売会では金銭感覚を麻痺させろ。冷静になったら負けである。とは言え当然限界はあるのでね・・・。
うーむ、100回目ということでかなり規模がデカかったですが・・・うまく回り切ることが出来ず!青年エリアはわりとがっつり探索しましたが・・・でもひとまず全エリア様子見には行きました。
結果的には初めて出会うサークルさんもたくさんあって、さすが満足の行くイベントでした。
コミティアは漫画の出会いも人との出会いもすげえ楽しい。また行こう。

コミティア100はペーパーラリーという企画もやっていて、配布ペーパーを集めるだけでもとても楽しめました。一生懸命集めてる間にキャンペーンの交換が終わってしまいましたが・・・それでもここからまた新たにサークルさん開拓できそうだなと。
もらったペーパーの一部。俺のクロワーゼ湯音ちゃんクリアファイルがみるみる膨らむ。

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さて、しばらくはちまちまと同人誌を読んでいきたいですな。



で、続いては文学フリマの話。
こちらでもサークル参加しました。お越しくださった方はありがとうございました。
個人的にも、初めて行くイベントだったのでワクワクしてましたし、実際着いてみてもあのまったり感はなかなかに好きでしたよ。スペースにもかなり余裕ありましたしね。
でもやっぱ、パッと読んで「これはいいな、買い!」と行動に移せる漫画・イラスト本とは違って、テキストメインだとなかなか買いづらいもんだなってのを思いました。
即座の判断が難しいんですな・・・で、結構買い渋ったりもしましたが、しかしせっかくなのでってことでちょくちょく買ってみました。

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こんな感じ。「恋と童貞」は、ぱらっと見たら男の子が実際に書いたラブレターを赤の他人である女の子たちが勝手に評価(主にダメ出し)をするという、あまりにもいたたまれない企画が面白かったので買いましたw 1号しか買いませんでしたが、機会あったら他にも買ってみたい!
しかしラノベ作家さんもちらほらいたりしたようで興奮しましたねー。
あと割と近くに津田大介さんも来てたりしてて再度うひょあー。

ふう。なかなかにGW漫喫できたきがしますよ。前半ほとんどホワルバ2でぶっ潰しましたがそれもまたよし。

[漫画]名古屋コミティア40行って来たので本の感想など

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3月18日、名古屋コミティア40行って参りましたー。これティアマガ。
前回の39で初めて参加した名古屋のコミティアですが、今回も参加。
せっかく同人イベント行ったのでなんか感想みたいなのでも書きますかと。
前回のコミケの感想書き忘れてるけど。

さて入手物。

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んじゃお気に入りの本について感想でも。



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乙女サバさんの「花と砂糖と君が好き」の2巻。
今回でやっと買えました。コミティア99の新刊だったけど自分が行けなかったので。
結と緑山さんのふれあいを描く微百合なシリーズで、今回は緑山さん目線。
根が明るい結を主人公にした前回よりも、グッとシリアスになったような気が。
やはり抱える闇がデカかった緑山さん。しかし今回も清々しい気持ちにさせてくれます。

ある意味、持ちつ持たれつで支え合いながらの2人なんですね。
それぞれが相手にとってのかけがえのない存在になったことが確認できて、読めて嬉しかった!
しかもそれが「助けてやろう」なんてある種計画的な意識によるものんばんかではなく、2人ともが自分らしく相手に接したことで、それが相手にとっての救いになっている。
表紙をめくったところ(表紙2っていうんですかね)ところで緑山さんが飛ばしたタンポポの綿毛が、裏表紙をめくったところで結に届いているっていう演出もいいですなあ。
ふわっとしたタッチや、メリハリをきかせながらも暖かな作風が少女漫画らしくて好き。



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こちらはサドルガナイツさんの作品。
上の入手物をずらっと載せた画像の下段は、右端のを除く5冊がここの本。全部で5冊!画像の2冊は今回特にお気に入りの2冊。
前回も4つの新刊を一気に出していたサークルさんでしたが、今回はなんだかんだで新刊で5冊置いていました。すげえな。これ全部で500円しない。すげえな。さすが「変な本が安い」を掲げるサークルである。
前回買った本がかなり好きだったのでも今回いっちょ買って参りましたよ。

他のふざけまくりの内容とは打って変わって真面目な恋愛ショートシリーズ「いたしをいこ。」が今回のベスト。とことん恋愛っぽい漫画が好きなんだなあ、まぁいいや。
やたら勢いのいい不条理ギャグをたくさん書くサークルさんなんですけど、恋愛ものではすごくストレートな言葉を選んでいます。そんなギャップでなんかすごくキュンとするってばよ、な。

「のっぺけ☆マイ☆ロード!!」はイベント前日にこしらえたという6ページのコピ本。
男の先生と生徒の女の子のお話。でも最初に注意が言ったとおり本当に下ネタばっかりだよ!
しかしこんなむちゃくちゃなものでも、人間関係に温かみがある感じがほっこり。こいつらよぼよぼになってもこんなふうに漫才してそう。

あとトイレをテーマにした謎合同誌「Oh!My toilet!」も購入。
本当にトイレだらけだった。しかし作風とか絵柄とかは多彩にまとまった一冊。
しかし「便所少女」とか存外ダークでオラびっくり。

当日もらったペーパー見たら活動が止まるかも分からなんとドキッとする内容が書かれていましたが、ブログ読んだら継続していただけるような感じになっていて一安心。
なんかすごいコミティアらしいサークルさんだと思っているので、応援したいですなあ。



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km.//フミオカさんの「何の変哲もない少女のお話」。会場でピンときて買った一冊。
作者のフミオカさんはHPが見当たらなかったのでpixivでペタリ。サンプルもありますね。

男の子が好きな女の子と、女の子が好きな女の子。
異性愛と同性愛の対比を意識したとあとがきにも描いてありましたが、たしかにそんな感じ。
ノンケな友人のそばにいるために、友人としてのポジションで我慢している主人公。ガマンしているというか、相手を思って踏み出せないだけ。踏み出して何かが壊れてしまうのを恐れて。
でも絶対に彼女の隣は譲らない、という強い決意を見せていますが、結局真に自分の思いが報われることはないと彼女も分かっているので、酷な話だ。
しかし後半で沈んだ気持ちが、クライマックスでふわっと天に舞い上げられる。じっくり呼んでいたらこの高低差にゾクゾクきました。確証はないけれど、今きっと始まったんだ。
痛みすら伴うキスのあとの、「ゆうがおしえてよ」にニヤリ・・・!
ぽわぽわっとした優しいタッチの絵もお気に入り。とても思春期くさい、とても好きな作品でした。同人誌で「少女制服」っていう学生女子百合アンソロジーがありますが、あんな感じ。



他の本の感想もちらちらっと。
Umbrellaheadさんの「The sky of indigo ink」はつり目女子同士の百合。
短いですがささいなやりとりの中で2人のこれまでの歴史を感じられたり、さらさらとした線が好きでした。しかしコミティア行くと名古屋でも東京でも百合ばかり買ってるがなにこれ。
ANDO人さんの「タビハミチズレ」はラフイラストコピ本。ケモノ耳の女性がファンタジックな世界を旅してるような内容で、雰囲気がよかったのでついつい衝動買い。
alleycatさんは「黒髪物語」というイラスト本と、「めすたっぷ。」という漫画を買いました。
「めすたっぷ。」のカラーピンナップが素敵だったので。あとイラスト本は切り絵のようなタッチに惹かれたのと、黒髪にすごく存在感があって愛を感じたです。
まんまるほっぺさんの「えがお」はエロ漫画。ロリロリな。
女の子の目がクリッとかわいくヤラれたので購入。いい表情描く作家さん。キュンとする。

ってことで本の感想は以上。



イベント全体の感想としては、狭い。
前回39とはホールが変わり、列の列の間の距離がかなり狭まっていました。
かなりゆとりがあってユルリと楽しめたのが前回の良さでしたので、それが失われていたのはやや残念だったかも。一般参加も結構いたのでぎゅうぎゅう。
予想外だったのでパンパンのリュックしょっていて、申し訳なかったです・・・。
まぁ次回から募集を300スペースに拡大してホールも変更するってことなので、またいい具合に動きやすい風にしてもらえたら嬉しいかなぁ、とか。
あ、イベント自体はもちろん楽しかったです!規模拡大ということで次回も楽しみー。

とゆことで名古屋コミティア40の感想でした。
GWのコミティア100には行きたい。いや、絶対行くだろうけど。

[漫画]名古屋コミティア39に行ってきましたわーい。

9月25日に行われた名古屋コミティア39に行ってきましたー。
愛知県に住んでるのに行ったことありませんでした。東京のコミティアは行ったことあるのに…。で、どんなもんぞやとタイミングが合ったので見学ついでに向かいました。
コミティアというのは同人誌即売会ですが、2次創作ではなくオリジナルばかりなイベント。
ハンバーガー無料クーポン狙いでお昼にマック寄ってから12時30分すぎに会場着と言う体たらく(開場は11時)でしたが、もともとそう規模が大きくないイベントなので十分回りきれました。
収穫物はこんな感じ。

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上の左端「雪の童話」(シラトリ)から右「宿日メンテナンス」「嘘つき誠二郎」(ひなこめし)の3冊は、東京コミティアからの委託コーナーで購入したものです。
「雪の童話」は冬に結実する恋のお話。秒速5センチメートルとか…好きなので…
「宿日メンテナンス」はエロありの恋愛物。かわゆし。
「嘘つき誠二郎」は上の本とはタッチが多少変わっていて、微BL?友情物か。
この2冊を出した「ひなごめし」というサークルさんの本は初めて買いましたが、綺麗な線の作家さんですねえ。可愛らしくもスタイリッシュな印象です。あと眼の描き方が好き。

それで会場で買った本へ。
下段左端「花と砂糖と君が好き(乙女サバ)」はあんまりかわいくてニヨニヨしてしまったw 人づきあいとコンプレックスに頭を抱える女の子のお話で、コミカルでありつつも「女の子!」という感じをガンガン押し出す乙女チックムードがお気に入りです。要チェックな作家さんに1人追加!という感じ。
サークルHPのギャラリーからWEB漫画も読めます。これも面白かった!

つぎ右へ。「きみのひとカケラ」はCD付き同人誌で、会場で試しに曲を聴かせてもらえて、じっくり聞いてみたいなーということで購入。作中にサインがあって、タイミングを合わせて曲を再生してシンクロさせながら読むというのがなかなか楽しかったです。内容はある種王道ながら切ないもの。

下段右から3冊眼、女の子が手を上げてる赤い本から右にある4冊がサドルガナイツさんの本。
「うちの嫁が魔法少女になった件」「詮索厨は注意されたし。」「悩むめも」は世界観とキャラクターが共通するシリーズ。いちおうそれぞれ読み切りですが合わせて読むと最高に「なにこいつらかわいすぎる」という感じです。
話の流れは完全にギャグなんだけど、勢いの良さとキャラ立ちっぷり、垣間見える夫婦愛にニヤリとできる「うちの嫁が」。打って変わってわりと真剣な、でもリア充爆発しろ漫画「悩むめも」。自重しない女の子トミーさんの暴走が楽しい「詮索厨は注意されたし」。
魔法少女になった嫁ちゃんもかわいいキャラですが、いつも敬語な夫さんにも萌え。ときどき余裕なくなって敬語じゃなくなってしまう辺りもステキじゃないですかー。
最後の「公共便所ライダー」は読者を彼方に置き去りにしていく不条理ギャグ漫画。どうしろと。

という具合でした。もうちょっと買いたい本ありましたが、金銭的に・・・。
でも規模は小さいとは言え、コミティアって楽しいなって思いました。
全く知らない作家さん、全く知らない漫画に出会える、すごく面白い場です。
秋の東京コミティアは・・・無理そうですが・・・100回目のは行きたいですね・・・(白目)

[日記]C80行ってきました。

ちょっと更新止まっててすいませんでした。コミックマーケット80へ行ってました。
11日に夜行バスで出発、16日朝に帰ってきました。3日間がっつり参加。
とりあえず買った本を画像で報告。これで買った本の全部ではないんですが、広げられるだけで広げてパシャリ。
何日目に入手したかは記憶がおぼろげになってしまってるので、いくつか間違ってるのがあるかもしれませんが…。

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1日目。5年目の放課後さんの列結構大変…。超弩級少女4946の完結記念本も購入。

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2日目。わりと自由にふらふらしてたと思います。
とりあえず蒼井ホログラムさんの唯梓本「CROSS」はステキでした…!まどマギ合同本「Brave girls」も面白ったー。まだ買った本ぜんぜん読めていないんですけどね。

20110816100020.jpg3日目① (クリック拡大)

20110816100018.jpg3日目② (クリック拡大)

大本命3日目。危機を感じるレベルのハードさ。買う量も…。
今回あんまり資金が無かったのですが、ギリギリまで買ってしまいました。ま、仕方ない!
あと時間的に余裕なく行けなかったところや、売り切れてしまったところも当然あって残念。委託の望みを託すのデスー。でもコミケ行ったならその場で買いたかったですね。

読んで面白かった本は、またいくつか記事にしたいなとおもってます。



前回のC79の冬コミがコミックマーケット初参戦だったので、夏コミは今回が初でした。
が、やーっぱり暑い。入場前からして体力ガッツリ減らされました。
こんなには必要ないだろうけどなと持って行ったスポーツドリンク1L×2を入場前にして飲み干すという。まぁそれくらいでよかったのかも知れません。
効くかもと聞いて張ってた冷えピタは、気持ちは良かったですが汗を吸ってだんだんブヨブヨになってきて不快感すら覚えるようになってしまいました。次は要らないかも。
そしてなんにせよ疲れまして、現在も少々の筋肉痛と疲労感でもやもやしてます。
でも楽しかったのでそこらへん全部帳消しでむしろプラス。

あと、今回いくつかのオフ会に出席させていただきました。ありがたいことです。
初めてお会いした方もたくさんいましたし、オフならではのお話も結構できた気がします。いろいろ楽しくも貴重な話を聞けてあり、楽しかったですねえ。しかしコミュ力が足りてない。
あ、「ブログを始めたきっかけになった」というのを各所に言いすぎて、始めたきっかけ安売り状態になってる気がしますが、全部本当なのです。中高生時代楽しんでたものや得た感動、見ていたサイトさんの多くがきっかけです。感謝しきり。勇気出してみてよかったなと思うことはたくさんありました。
なにいきなり恥ずかしいこと言ってるんですかね。やーめーろーよー。

さて、とりあえず買った同人誌を読みつつ、リアルで色々作業とかやりつつ、通常更新をしていきたいなと思います。書きたい作品は結構溜まっているので。

[漫画]もっと言葉を、もっと意味を。 『プラトンのパルマケイアー』

普段あまりやらない更新が続いていまして、今回は同人誌。
5月に行ったコミティアで購入したのですが、すっかり記事を書くタイミングを見失ってしまってました・・・・・・内容は素晴らしいんですけども!そんなわけで6月も終わりそうなのに更新。

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サークル名『おくることば』(個別HPは無い・・・?)の「プラトンのパルマケイアー」という本です。
コミティアで購入したのですが、奥付などを見ると去年の冬コミで初頒布されたようです。
タイトルの「パルマケイアー」とかがなんとも小難しそうでちょっと身構えてしまいますが
本編を読み出すと表紙のかわいらしいイラストそのまま、ふんわりやさしくほのぼのとしたラブストーリーが展開
され、なあんだと安心すると思います。しかし、じきにそれが裏切られます。
2章構成となっており、間にTIPSを挟んでの全70ページの本です。

作者さんがまるごと読めるようにアップしてくれたので、未読の方はこれを↓



第1章「合理的な愚か者」は、とあるカップルの男性視点から描かれる物語。
いつも明るく元気な彼女とは、もう4年の付き合い。
もうすぐ彼女の誕生日なので、どんなプレゼントを贈ろうかと悩む主人公は、友人たちの知恵を借りながら、彼女との思い出の星空を再現するプラネタリウムをあげようと決めます。
サプライズとしてのプレゼント、さて彼女の反応は・・・?というお話。
ところどころにコメディチックなやりとりやかわいらしいデフォルメなど登場し
テンポよく楽しめる、王道ラブストーリーの一幕を思わせます。
彼女さんの無邪気な笑顔にほんわかほんわか・・・読後感も○。

続くTIPSは「パルマケイアー」と「散種」の2語が解説されています。
ここでにこやかに第1章を読んでた自分は「おや?」と違和感を覚えたわけですが
その違和感は次の第2章で見事花開くことになります。こう来たか!

第2章「意味という病」は、第1章の主人公の恋人の女の子視点。
ここで明かされる、彼女の本当のきもちは、作品の雰囲気のガラリを変えました。
『私は常に 最悪の読解をする』という冒頭のモノローグが示すとおり
第1章の彼氏サイドからも見ていた、ほのぼのと心休まるやりとりの中で、彼女がひっそり抱えていたどうしようもない不安が次々吐露されていきます。
あの屈託ない笑顔の奥に、こんな強烈な暗黒が広がっていたなんて。
第1章では知らなかった・聞けなかった彼女の乱暴な言葉遣いも衝撃的。
病的なほど強い不安から始まる疑心暗鬼は、一層彼女の心を蝕んでいくのです。
彼は本当に、自分のことを好きでいてくれているのかな。
暗澹とした、それでいて切実な想いにギュッと胸が切なくなってしまいます。



第1章ではプラネタリウムをプレゼントした後、主人公の過去回想に入って彼女さんの満面の笑顔で終わります。これは、プラネタリウムをもらった現在の彼女も、回想と同じようなリアクションをしてくれることを読者に予想してもらおうとする仕掛け。
すごく爽やかで、いい気分で迎えることのできる夢のエンディング。
けれどそんな想像を、気持ち良いくらいにバッサリ断ち切られてしまうんだからもう。
第2章を読むに、こんな真っ黒い不安を抱え続けられるほど、彼女の心は強いのだろうか。明らかに限界が近づいてきてると思う。プレゼントを受け取った瞬間には彼も、自分の心もだまして笑顔で「ありがとう」って言えるかも知れないけど、こんな内面を見せられたら・・・・・・。
せっかくのプラネタリウムのプレゼントも、彼女にしてみれば過去の自分との精神面の変わりようをイヤでも思い出させられる装置に過ぎず、絶望を深めることにしかならないと思う。
こうなってしまっては、彼氏さんの能天気ぷりにこそむしろ愕然としてしまうなぁ。
それだけ彼女が自分を隠しぬいているんだけど、1人幸福に浸ってるつもりでいるのか。
人付き合いって難しいなぁ。彼氏さんはこんなに安心しきってるのに。

この作品が大きく取り上げているのは「言葉」が宿らせる意味の解釈のズレ。
彼氏さんが何気なく発した言葉1つにさえ、彼女さんは頭をクラクラさせて嘆き悲しむ。
1つの「言葉」に宿る「意味」は、ある程度限定されてはいても、たくさんの解釈ができます。褒め言葉を好意的に受け取るこることも、相手の嫌味ととることもできたりするように。
その言葉にどんな意味が宿っていても、結局は受け手がどう受け取るかが問題。
そして本作ではその「言葉」が毒となり、彼女の心を苦しませます。
でもそれは彼氏さんの不注意とはどうも思えず、彼女の病んだ精神が引き起こした不幸、と片付けてしまうしかない。けど片付けていいものかな、この不快感・・・。
「言葉」とどう向き合えばいいんだろう?という疑問を、読者に運んでくる作品ですね。
もっと、もっと、安心な言葉を、強い意味を、確信できる愛を。
そう魂から叫んでる彼女には、どうにか幸せになってほしいんですが・・・。
いまさらなにをしても、彼女の不安を真を晴らすことは出来ない、のかも。

そういう感じのたまらない内容でした。こういうもやもやさせられるお話好きですねぇ。
漫画的なインパクトも十分。人間の裏表をくっきり見渡せる構成がとても面白いです。
モノローグの強烈さは、作品と内容とあわせて、言葉の重要性を意識させられます。
こんなお話をこんなに優しい絵で読ませる!千歳良太さん、いいなー!
というわけでそんな同人誌「プラトンとパルマケイアー」でした。
1章と2章で180度変わる作品のテンションにドキドキする、オススメの1冊。
通販などは行っていない・・・?ようなので、イベントで入手するしかないのかも。

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引っ越し先

ブログを引っ越しました。 当ブログは更新を停止し、新ブログにて更新をしています。 https://sazanami233.hatenablog.com/

楽園に花束を

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漣

Author:漣
「さざなみ」と読みます。
漫画と邦ロックとゲーム。
好きなのは思春期とかラブコメとか終末。

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